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Net Zero Cloud CRM Analytics ダッシュボードについて学ぶ

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Net Zero Cloud に含まれている CRM Analytics ダッシュボードを説明する。
  • CRM Analytics を有効にする。
  • Net Zero Analytics ユーザーとアプリケーションの権限を設定する。

始める前に

このモジュールを始める前に「Net Zero Cloud の基本」モジュールを修了して、このアプリケーションを使用する利点と主要な機能や用語を理解してください。また、権限セットライセンス、有効化された機能、レコードタイプ、排出係数に適用される重要な管理タスクを含む「Configure a Net Zero Cloud Org (Net Zero Cloud 組織の設定)」ハンズオンプロジェクトを完了することを検討してください。

Net Zero Analytics アプリケーションについて学ぶ

Northern Trail Outfitters (NTO) は気候変動の問題にも取り組む急成長の小売企業で、Safiya Rees はその Salesforce システム管理者を務めています。彼女は、NTO のカーボンフットプリントを削減するコミットメントをさらに推し進めるために、Net Zero Cloud 組織を設定し、自社のサプライチェーン全体の温室効果ガスの排出量を追跡、分析、報告できるようにしました。これで、CRM Analytics アプリケーションという、クラウドですべてのデータを活用する部分を設定する準備ができました。 

CRM Analytics は、変化する情報を理解してアクションを実行できるように、データを分析し、視覚化を操作できる分析プラットフォームです。NTO は CRM Analytics を使用して、次のダッシュボードで重要業績評価指標 (KPI) を追跡し、トレンドを理解し、エネルギー使用量と炭素排出量に関するインサイトを得ています。

Audit ダッシュボード: このダッシュボードで組織の炭素排出量を分析し、排出量データの精度を確認できます。

Audit ダッシュボード。

Building Energy Intensity ダッシュボード: このダッシュボードでオフィスビル間のエネルギー消費量と炭素排出量を比較できます。

Building Energy Intensity ダッシュボード。

Business Travel Impact ダッシュボード: このダッシュボードを使用して、組織全体の排出量に対する出張の影響を把握し、出張による排出量を削減するための効果的な対策を講じることができます。

Business Travel Impact ダッシュボード。

Carbon Credit Allocation ダッシュボード: このダッシュボードで、カーボンクレジット割り当ての前年比の進捗状況、プロジェクト全体の割り当ての配分、関連するコストの推移に関するインサイトを取得できます。

Carbon Credit Allocation ダッシュボード。

Climate Action ダッシュボード: このダッシュボードで組織の排出がどこでどのように発生しているかを把握し、排出量の削減を目的とする気候変動アクションプランの作成に役立てることができます。

Climate Action ダッシュボード。

Predicted Air Travel Emissions ダッシュボード: このダッシュボードでは、将来の出張関連の排出量とその削減方法に関する推奨事項に関するインサイトが提供されます。

Predicted Air Travel Emissions ダッシュボード。

Predicted Carbon Emissions and Fuel Consumption by Stationary Assets: このダッシュボードで、将来の特定の年の固定資産ごとの予測炭素排出量と燃料消費量、炭素排出量の前年からの増加率を参照できます。この予測データは、ビジネス地域、燃料種別、固定資産種別で絞り込むことができます。

Predicted Carbon Emissions and Fuel Consumption by Stationary Assets ダッシュボード。

Scope 3 Procurement ダッシュボード: このダッシュボードで組織の調達データを分析し、スコープ 3 炭素排出量への影響を把握することができます。

Scope 3 Procurement ダッシュボード。

Supplier ダッシュボード: このダッシュボードでサプライヤーの排出量とサステナビリティへの取り組みに関するインサイトを得ることができます。このデータに基づくインサイトを活用して、排出量削減とサプライヤーのサステナビリティスコアを向上させる対策を提案できます。

Supplier ダッシュボード。

Waste Management ダッシュボード: このダッシュボードで組織の廃棄物によって発生する炭素排出量に関するインサイトを得ることができます。

Waste Management ダッシュボード。

Water Management ダッシュボード: このダッシュボードでは、水消費量、取水量、排水量の経年変化、および水リスクや水ストレスなどの水に関する KPI の配分を異なる地域や固定資産で確認できるため、水管理のための効果的な対策を講じることができます。 

Water Management ダッシュボード。

上記のダッシュボードを NTO のサステナビリティ監査人、マネージャー、リーダーシップが使用できるようにするために、Safiya は次の作業を行います。

  • ユーザー権限とアプリケーションの項目レベルセキュリティを設定する。
  • CRM Analytics を有効にする。
  • ダッシュボードを含むアプリケーションを作成して共有する。

このモジュールでは、受講者が Salesforce システム管理者で、Net Zero Analytics をインストールして設定する適切な権限を有しているものと想定しています。ただし、Salesforce システム管理者でなくても大丈夫です。このまま読み進み、本番組織でシステム管理者がこれらの手順をどのように実行するのかを見てみましょう。Trailhead Playground ではこの手順を実行しないでください。Trailhead Playground では Net Zero Cloud を使用できません。

Safiya が NTO の Net Zero Analytics を設定する手順を見ていきましょう。まずは権限を割り当てます。

ユーザーに権限を割り当てる

Net Zero Cloud には Analytics を操作するための権限セットが用意されています。Net Zero Analytics を設定して管理する必要がある管理者用の権限セットと、Net Zero Analytics アプリケーションのデータとダッシュボードへの限定的なアクセス権を付与する権限セットがあります。

組織にある権限セットは、持っている Net Zero Analytics 権限セットライセンスが、Net Zero Analytics ベースアプリケーション権限セットライセンスであるか、アドオンの CRM Analytics for Net Zero Cloud 権限セットライセンスであるかによって異なります。 

メモ

Analytics 権限セットライセンスの違いに関する詳細は、「リソース」セクションに記載されている Net Zero Cloud に関するドキュメントのリンクを参照してください。

CRM Analytics for Net Zero Cloud 管理者権限セットは、アプリケーション、ダッシュボード、レンズ、データセットの作成など、CRM Analytics のあらゆる機能へのアクセス権を付与します。また、管理者はデータの編集や CRM Analytics 環境のカスタマイズもできます。 

ベースアプリケーション管理者権限セットでは、カスタム Analytics アプリケーションやダッシュボードは作成できませんが、Net Zero Cloud に付属のテンプレートから Analytics アプリケーションを作成することができます。 

すべてのユーザー権限セットでは、Net Zero Analytics アプリケーションで CRM Analytics ダッシュボードを表示できます。

Safiya は Net Zero Analytics アプリケーションを作成して管理する権限を自分も含めて管理者に付与します。

  1. [設定] から、[クイック検索] ボックスで [ユーザー] を検索して選択します。
  2. システム管理者プロファイルを使用するユーザーの名前をクリックします。
    ヒント: ユーザーの数が多い場合は、[ビュー] メニューをクリックして [管理者ユーザー] を選択すると、リストが管理ユーザーのみに絞り込まれます。
  3. [権限セットの割り当て] をクリックし、[割り当ての編集] をクリックします。
  4. Net Zero Cloud のライセンスに応じて、次のいずれかを行います。
    • [Net Zero Analytics Admin (Net Zero Analytics 管理者)] 権限セットと [CRM Analytics Plus Admin (CRM Analytics Plus 管理者)] 権限セットを [Enabled Permission Sets (有効化された権限セット)] リストに追加し、変更内容を保存します。
    • [Net Zero Analytics ベース3 アプリケーション管理者] 権限セットを [有効化された権限セット] リストに追加し、変更内容を保存します。
    • [Net Zero Analytics ベース5 アプリケーション管理者] 権限セットを [有効化された権限セット] リストに追加し、変更内容を保存します。
  1. Net Zero Analytics アプリケーションを管理する必要がある他の管理者ユーザーで手順を繰り返します。

Net Zero Cloud を使用するほとんどの NTO チームメンバーに必要なのは、Net Zero Analytics アプリケーションのデータを参照する権限のみです。Safiya は該当するユーザーに必要な権限を割り当てます。

  1. [設定] の [ユーザー] で、Net Zero Analytics アプリケーションを参照する必要があるユーザーの名前をクリックします。  
    メモ: [ビュー] メニューでリストを絞り込んである場合は、[すべてのユーザー] を選択します。
  2. Net Zero Cloud のライセンスに応じて、次のいずれかを行います。
    • [Net Zero Analytics User (Net Zero Analytics ユーザー)] 権限セットと [CRM Analytics Plus User (CRM Analytics Plus ユーザー)] 権限セットを [Enabled Permission Sets (有効化された権限セット)] リストに追加し、変更内容を保存します。
    • [Net Zero Analytics ベース3 アプリケーションユーザー] 権限セットを [有効化された権限セット] リストに追加し、変更内容を保存します。
    • [Net Zero Analytics ベース5 アプリケーションユーザー] 権限セットを [有効化された権限セット] リストに追加し、変更内容を保存します。
  1. Net Zero Analytics アプリケーションを参照する必要がある他のユーザーで手順を繰り返します。

アプリケーションの権限を確認する

Safiya は NTO の Net Zero Analytics アプリケーションを操作するユーザーの権限セットを設定しましたが、アプリケーション自体はどうでしょうか? Net Zero Cloud には、Analytics Cloud インテグレーションユーザープロファイルが割り当てられたインテグレーションユーザーが含まれています。Net Zero Analytics アプリケーションでは、このユーザーとプロファイルが使用されます。

このプロファイルで、アプリケーションが必要とするオブジェクトと項目レベルセキュリティ (FLS) が提供されるため、オブジェクトと項目にアクセスする権限セットはアプリケーションに必要ありません。したがって、権限を割り当てる必要はないのですが、Safiya は Net Zero Analytics アプリケーションに必要な Net Zero Cloud オブジェクトと項目へのアクセス権があることを確認します。Safiya が確認する手順を見てみましょう。 

メモ

プロファイルを設定するときに、拡張プロファイルユーザーインターフェースか、元のプロファイルユーザーインターフェースで作業することができます。この作業の場合は、拡張プロファイルユーザーインターフェースで行うほうが効率的です。プロファイルユーザーインターフェースを切り替えるには、[設定] から [ユーザー管理設定] を検索して選択し、[拡張プロファイルユーザーインターフェース] を有効にします。

  1. [設定] から、[プロファイル] を検索して選択します。
  2. [Analytics Cloud インテグレーションユーザー] プロファイル名をクリックします。
  3. [オブジェクト設定] をクリックします。
  4. [旅客航空機エネルギー使用量] オブジェクトを選択します。
  5. [オブジェクト権限] で [参照] と [すべて表示] が選択されていることを確認します。
  6. [項目権限] で、システム項目以外のすべての項目で [参照アクセス] と [編集アクセス権] が選択されていることを確認します。(システム項目には、作成者、最終更新者、最終更新日が含まれます。)
  7. ブレッドクラムナビゲーションメニューを使用して、以下の標準の Net Zero Cloud オブジェクトをそれぞれ選択し、FLS を確認します。
    • 電力排出係数セット
    • 排出活動
    • 排出予測結果
    • 貨物運搬エネルギー使用量
    • 発生廃棄物
    • 陸路移動時のエネルギー使用量
    • ホテル宿泊エネルギー使用量
    • レンタカーエネルギー使用量
    • スコープ 3 カーボンフットプリント
    • スコープ 3 排出源
    • スコープ 3 調達項目
    • スコープ 3 調達概要
    • 固定資産のカーボンフットプリント
    • 固定資産のカーボンフットプリント項目
    • 固定資産によるエネルギー使用量
    • 固定資産排出源
    • サプライヤー
    • 車両のカーボンフットプリント
    • 車両の排出源
    • 車両によるエネルギー使用量

CRM Analytics を有効にする

最後に、Safiya は組織で CRM Analytics を有効にします。CRM Analytics が有効になっていなければ、Net Zero Analytics アプリケーションを作成することはできません。

  1. [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに Getting Started (始めましょう) と入力し、Analytics の [Getting Started (始めましょう)] を選択します。
    [Launch CRM Analytics (CRM Analytics の起動)] ボタンが表示されている場合は、組織で CRM Analytics がすでに有効になっています。有効になっていない場合は有効にします。
  2. [CRM Analytics を有効化] をクリックします。

Safiya は CRM Analytics を有効にし、Net Zero Analytics ユーザーとアプリケーションを設定しました。これで Net Zero Analytics アプリケーションの作成に進むことができます。 

リソース

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