Net Zero Cloud でのユーザーの管理と機能の設定
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 組織でユーザーを作成する。
- ユーザーのために Net Zero アプリケーションをカスタマイズする。
- 組織のカーボンアカウンティング設定について説明し、選択する。
- 組織の自動化設定について説明し、有効にする。
ユーザーを追加する
Northern Trail Outfitters (NTO) の Salesforce システム管理者である Safiya Rees は、ユーザーを追加するために次の手順に従います。
- [設定] から、[ユーザー] を検索して選択します。
- ユーザーを 1 人ずつ追加する場合は [新規ユーザー] をクリックし、一度に最大 10 人のユーザーを追加する場合は [複数のユーザーを追加] をクリックします。
- 次の項目に注意しながら、各ユーザーの詳細を入力します。
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ユーザー名:
各ユーザー名はメールアドレス形式で、すべての Salesforce 組織で一意でなければなりません。ただし、実際に使えるメールアドレスでなくても構いません。デフォルトでは、ユーザー名はメールアドレスと同じになります。
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ユーザーライセンス
ユーザーライセンスによって、ユーザーが Salesforce 内でアクセスできる機能が決まります。標準の Salesforce 機能へのアクセスをユーザーに許可するには [Salesforce] を選択します。
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プロファイル
ユーザーライセンスを選択した後に、ユーザーにマネージャーまたは監査人プロファイルを選択します。
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ロール
省略可能。会社でロールを使用していない場合は、[未指定] のままにしておきます。
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パスワードをリセットしてユーザーに通知する
このオプションはデフォルトで選択され、パスワードを生成して組織へのログインに招待するお知らせメールをユーザーに送信します。まだ他に設定することがあるため、選択を解除することを考えてください (Safiya は選択を解除します)。組織の設定を完了し、ユーザーの使用準備が整ったら、戻ってきて選択することができます。
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ユーザー名:
- 変更内容を保存し、引き続き Net Zero Cloud のアクセス権が必要なユーザー全員のユーザーレコードを作成します。
権限セットライセンスをユーザーに割り当てる
Net Zero Cloud の設定を開始したときに、Safiya は Net Zero Cloud 権限セットライセンスを自分に割り当てました。次は、この権限セットをユーザーに割り当てます。
- [設定] から、[ユーザー] を検索して選択します。
- ユーザーの名前をクリックします。
- [権限セットライセンスの割り当て] 関連リストで、[割り当ての編集] をクリックします。
- Net Zero Cloud の [有効化] を選択します。ユーザーに Analytics のアクセス権が必要な場合は、さらに CRM Analytics for Net Zero Cloud の [有効化] か、ベース権限セットライセンスのいずれかを選択します。
- 変更内容を保存します。
権限セットをユーザーに割り当てる
Safiya は権限セットライセンスをユーザーに割り当てた後、権限セットを割り当てます。権限セットは、オブジェクト、項目、アプリケーションへのアクセス権をユーザーに付与します。権限セットの動作は付加のみで、アクセス権を付与できますが、取り上げることはできません。プロファイルとは関係なく、複数の権限セットをユーザーに割り当てることができます。ユーザーには、1 つのプロファイルしか設定できませんが、権限セットは複数設定できます。
Net Zero Cloud には、Safiya が作成したプロファイルに対応する 2 つの権限セットが用意されています。
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Net Zero Cloud マネージャー
Net Zero のタブ、オブジェクト、項目への作成、更新、削除アクセス権をユーザーに付与します。ユーザーはデータの入力と変更ができます。
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Net Zero Cloud 監査人
Net Zero のオブジェクト、レコード、項目への参照のみアクセス権をユーザーに付与します。
Safiya は次の手順で権限セットをユーザーに割り当てます。
- [設定] から、[権限セット] を検索して選択します。
- [Net Zero Cloud マネージャー] 権限セットを選択します。
- [割り当ての管理] をクリックして、[割り当てを追加] をクリックします。
- 権限セットに割り当てるユーザーを選択し、[割り当て] をクリックします。
- 変更内容を保存し、この手順を Net Zero Cloud 監査人権限が必要なユーザーで繰り返します。
Net Zero 用に Lightning Experience をカスタマイズする
Net Zero Cloud にアクセスするようにユーザーを招待する前に、Safiya は Lightning Experience の設定を改善したいと考えています。Net Zero アプリケーションでの作業を容易にするためにできることがいくつかあります。
- さまざまなエネルギー使用量オブジェクトやカーボンフットプリントオブジェクトのカスタムリストビュー (異なる報告期間など) を作成する。
- カーボンフットプリントプロセスのフェーズを視覚化しやすいように、固定資産カーボンフットプリントオブジェクトと車両資産カーボンフットプリントオブジェクトの Kanban ビューを作成する。(ユーザーが独自のリストビューや Kanban ビューを作成することもできます。)
- エネルギー使用量レコードとカーボンフットプリントレコードのコンパクトレイアウトを作成して、各レコードの主要な項目をすべてのレコード詳細ページ上部の強調表示パネルに表示する。
カスタムリストビュー、Kanban ビュー、コンパクトレイアウトなどの作成方法については、「リソース」セクションの「Lightning Experience のカスタマイズ」モジュールを参照してください。
カーボンアカウンティングを有効にする
次に、Safiya は Net Zero のカーボンアカウンティング機能を有効にします。一度にすべての機能を有効にするか、個別に有効にして徐々に機能をロールアウトしていくこともできます。
- [設定] から、
Net Zero
を検索し、[Net Zero 設定] を選択します。 - エネルギー使用量データに関連するすべての炭素排出量を計算するには、[カーボンアカウンティングを管理] を選択します。
- 要件に基づいて、特定のカーボンアカウンティング機能を有効にします。
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建物エネルギー原単位を管理
CBECS データセットを読み込み、地域の建物エネルギー原単位データを使用して建物の原単位の差異を計算します。 -
炭素排出量予測を管理
高度な取引先販売予測に基づいて、将来の排出量を予測します。Net Zero Cloud Growth ライセンスで使用できます。 -
データギャップを管理
エネルギー関連のデータギャップを自動的に特定し、システムが提案する値に基づいて補足します。 -
排出目標を管理
排出活動に基づいて各年の排出量の企業レベルの目標を設定します。Net Zero Cloud Growth ライセンスで使用できます。 -
スコープ 3 調達ハブを管理
調達カテゴリを管理して、標準の調達排出カテゴリに対応付けます。Net Zero Cloud Growth ライセンスで使用できます。 -
サプライヤーの持続可能性データを管理
サプライヤーと協力して、その持続可能性データを追跡します。Net Zero Cloud Growth ライセンスで使用できます。 -
廃棄物関連データを管理
廃棄物関連データを追跡し、関連する排出量とフットプリントを計算します。Net Zero Cloud Growth ライセンスで使用できます。
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建物エネルギー原単位を管理
NTO ユーザーが最初からすべての機能にアクセスできるように、Safiya はすべてのカーボンアカウンティング機能を有効にします。さらに、[カーボンアカウンティングを管理] も有効にします。Safiya は後で参照データセットを読み込むつもりですが、そのためには [カーボンアカウンティングを管理] が有効になっている必要があります。
NTO の排出量を予測するために設定しなければならない組織設定がもう 1 つだけあります。その設定は製造の機能設定にあります。
- [設定] から、[高度な取引先販売予測] を検索して選択します。
- [高度な取引先販売予測] を有効にします。
メモ: 販売予測は Net Zero Cloud の Growth Edition で使用できます。
自動化を有効にする
次に、Safiya は Net Zero Cloud の自動化設定を有効にします。自動化によって、特定の条件に基づいてエネルギー使用量レコードが正しく割り当てられ、カーボンフットプリントを使用しやすくなります。
- [設定] から、
Net Zero
を検索し、[Net Zero 構成] を選択します。 - 要件に基づいて、次の自動化機能を有効にします。
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エネルギー使用量レコードにカーボンフットプリントを割り当て
排出源と日付範囲に基づいてカーボンフットプリントを自動的にエネルギー使用量レコードに割り当てます。
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カーボンフットプリントを自動作成
選択した報告年種別のカーボンフットプリントが存在しない場合、その報告年のカーボンフットプリントを自動的に作成します。
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デフォルトの報告年種別を設定
カーボンフットプリントのデフォルトの報告年種別。デフォルトは暦年です。選択した値は [カーボンフットプリントを自動作成] 機能で使用されます。
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エネルギー使用量レコードにカーボンフットプリントを割り当て
ユーザーの追加、権限セットライセンスと権限セットの割り当て、Net Zero Cloud のカーボンアカウンティング設定と自動化設定の有効化を順調に完了しました。これで Safiya は排出源と建物エネルギー原単位のレコードタイプの設定に進むことができます。