RPA プロセステストプランを作成して設定する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- RPA プロジェクトテストプランを作成する。
- 利用可能なテストプランオプションを説明する。
始める前に
このモジュールは、「Get Started with MuleSoft RPA (MuleSoft RPA 入門)」と「Get Started with MuleSoft RPA Builder (MuleSoft RPA Builder 入門)」トレイルに基づいて作成されているため、先に進む前にこの 2 つを受講することをお勧めします。この 2 つのトレイルでは、MuleSoft RPA ビジネスプロセスの設計ドキュメントを作成する方法と、MuleSoft RPA Builder を使用して RPA プロセスを作成する方法を学習できます。
このモジュールでは、受講者の組織が MuleSoft RPA ライセンスを購入していると想定しています。ただし、ライセンスがなくても問題ありません。このまま読み進み、手順を実行する方法を学習してください。MuleSoft RPA は Trailhead Playground で使用できないため、記載の手順を Trailhead Playground で実行しないでください。
この単元では、MuleSoft RPA Manager で MuleSoft RPA プロセスのテストプランを作成する方法について学習します。
テストプランを作成する
RPA プロセスのビルドフェーズが完了したら、テストフェーズを開始しましょう。RPA プロセスが本番環境で期待とおりに動作することを確認するためには、品質保証作業を実行することが重要です。テストプランでは、デプロイ可能な RPA プロセスの実行条件を設定することで、品質保証作業を実行できます。
RPA プロセスライフサイクルのテストフェーズに到達したことで、MuleSoft RPA Manager に折りたたみ可能な 2 つの新しいセクションが表示されるようになりました。
- テストプランセクション: テストプランを作成してデプロイする場所です。
- テスト結果セクション: 実行されたテストプランの結果が表示されます。
テストプランセクションで、[Create new test plan (新しいテストプランを作成)] をクリックすると、テストプランの作成手順をガイドに従って進めることができるダイアログボックスが開きます。では、各手順を見ていきましょう。
[Settings (設定)] タブ
[Settings (設定)] タブには、一意のテストプラン名を入力する項目があります。テスト結果セクションでは、この名前で結果がグループ化されることに注意してください。説明は必須ではありませんが、将来参照したり、他のチームメンバーがこのテストプランの目的を理解したりすることができるため便利です。
[Activity Parameter (アクティビティパラメーター)] タブ
[Activity Parameter (アクティビティパラメーター)] タブで、RPA プロセスのアクティビティパラメーターの初期値を設定します。未定義のままにしておくと、この値はデフォルトで RPA Builder で定義された値になります。アクティビティパラメーターを使用すると、元の実装を変更することなく、異なる実行条件をテストできます。手動で値を上書きしたり、値をグローバル変数にリンクしたりすることも可能です。
[User Task (ユーザータスク)] タブ
すべてのプロセスが完全に自動化されるというのが理想的ですが、現実には、人の介在が必要なタスクもあります。テスト中やデプロイされた RPA プロセスでは、このようなタスクを実行するためにユーザーまたはユーザーグループを割り当てる必要があります。テストプランで、[User Task (ユーザータスク)] タブでユーザーまたはユーザーグループを割り当てます。これで、MuleSoft RPA Manager の [Team Tasks (チームタスク)] の下にある My RPA モジュールで、ユーザーが通知を受信するようになります。ユーザーは、RPA プロセスの実行を続行するために、タスクを要求してアクションを実行する必要があります。
[Execution (実行)] タブ
テストを正常に実行するには、使用するボット、実行する場所、条件を指定する必要があります。この指定は [Execution (実行)] タブで設定します。既存のデスクトップセッションまたはセキュアセッションのどちらでボットが実行するかを選択できます。このようなセッションの種別について、次の表で説明します。
セッションの種別 | セッションの説明 |
---|---|
既存のデスクトップセッション |
RPA ボットがデスクトップを制御し、ログインしたユーザーとして RPA プロセスを実行します。このモードで実行されるアクションは画面上に表示されます。そのため、このモードは安全性が低いと見なされ、機密情報を扱う場合は使用しないようにする必要があります。 |
デフォルトユーザーとしてのセキュアセッション |
RPA ボットが、画面に表示されることもアクセスすることもできない不可視のデスクトップセッションで RPA プロセスを実行します。このセッション種別には主に 4 つの利点があります。
セキュアセッションは、RPA ボット設定で指定されたユーザーとして実行されます。 |
指定したユーザーとしてのセキュアセッション |
このモードの動作は前のセッション種別と同じですが、ユーザーログイン情報をインラインまたはグローバル変数で指定するという点が異なります。 |
ヒント: プロセスをセキュアセッションモードで実行するのがベストプラクティスと考えられています。
[Execution (実行)] タブで、実行中に RPA ボットがスタートメニューやタスクバーを含む Windows シェルにアクセスできるかどうかも指定します。オプトアウトした場合、RPA ボットにはデスクトップが空白の背景として表示されます。ボットが意図せずにスタートメニューやタスクバーをクリックしてしまうのを防ぐために、この設定を行うことができます。
[Bots (ボット)] タブ
[Bots (ボット)] タブから、RPA プロセスのデプロイ先となるボットを 1 つ以上選択します。ボットを選択する際には、その設定が指定したセッション種類と一致していることを確認する必要があります。ボットの状態は次のいずれかになります。
- Deployable (デプロイ可能)
- Warning (警告)
- Not Deployable (デプロイ不可)
メッセージにマウスポインターを置くと、[Warning (警告)] と [Not Deployable (デプロイ不可)] 状態の詳細が表示されます。
RPA ボットの状態 | 原因 | 例 |
---|---|---|
Deployable (デプロイ可能) |
ボットはすべての RPA プロセステストプラン設定をサポートしています。 |
必要なすべてのアプリケーションとセッションの割り当てが RPA ボットに設定されています。 |
Warning (警告) |
RPA ボット設定にテストプラン設定との互換性があります。ただし、プロセスで使用される一部の機能がボットで使用できないため、テストプランが失敗する可能性があります。 |
RPA プロセスで Excel にアクセスする必要がありますが、RPA ボットが現在 Excel にアクセスすることができません。 |
Not Deployable (デプロイ不可) |
RPA ボット設定にテストプラン設定との互換性がありません。 |
テストプランは既存のデスクトップセッションを使用するように設定されていますが、RPA ボットはセキュアセッションのみをサポートするように設定されています。 |
ウォークスルー
次のデモ動画で、テストプランを操作する方法を確認してください。テキストの手順を見ながら同時に実行したい場合は、ウォークスルーの手順を参照してください。
この単元では、RPA プロセスの本番環境に対する準備状況を評価するためのテストプランを作成する方法を学習しました。次の単元では、テストプランを実行して結果を確認する方法を学びます。