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ロボティック自動処理に適した候補を特定する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 候補 RPA プロセス要求を評価して作成する。
  • 候補 RPA プロセス要求の評価と承認を申請する。

始める前に

このモジュールは「MuleSoft RPA Basics (MuleSoft RPA の基本)」に基づいて作成されているため、続行する前にそちらを受講することをお勧めします。そのモジュールでは、MuleSoft RPA プロセスライフサイクルと、各フェーズに対処するためのコンポーネントについて学習しました。

このモジュールでは、RPA プロセスライフサイクルの初期フェーズについて学習します。MuleSoft RPA Manager で MuleSoft RPA ビジネスプロセスの提案、評価、承認を行う方法について取り上げます。 

RPA プロセス評価

RPA プロセスの開発を始める前に、自動化の価値と実現可能性を評価する必要があります。これは MuleSoft RPA Manager に組み込まれた評価ツールを使用して実行できます。 

まず、Process Evaluation モジュールの [Process Evaluation (プロセス評価)] ビュー内から候補 RPA プロセスを作成します。適切な権限が自分に割り当てられていれば、必要な操作は [Create (作成)] ボタンをクリックするだけです。

[Create (作成)] ボタンが表示されている [Process Evaluation (プロセス評価)] ビュー。

次に、最初の評価プロセスを開始します。RPA プロセスを作成した後に評価を開始するには、次の表に示すように、コスト、対象要因、利点の条件セットを入力します。対象要因と利点はカスタマイズ可能で、Process Evaluation モジュールの [Evaluation Criteria (評価条件)] ビューを使用して設定できます。

メモ

プロセスは MuleSoft RPA Manager の Process Management モジュールを使用して直接作成することもできます。ただし、そうすると RPA 開発ライフサイクルの [Evaluation (評価)] フェーズをスキップすることになるため、この方法はベストプラクティスではないとみなされています。

条件 1: RPA コストを入力する (UI コンポーネント: テキスト入力)

RPA コスト条件
説明

手動プロセスの実行時間 (hh:mm:ss)

人間のユーザーが現在の手動プロセスを実行するのにかかる時間を表します。 

プロセス実行あたりのコスト 

ビジネスプロセスワークフロー全体を 1 回実行するためのコストを表します。

1 か月あたりの頻度

候補プロセスが実行される 1 か月あたりの頻度を表します。

条件 2: RPA 対象要因を選択する 

RPA 対象要因条件
説明

作業の性質 

作業の種別を決定します。ワークフローがルールセットによって管理されているプロセスは自動化が容易です。 

ただし、多くのビジネスプロセスには人為操作が必要です。だからといって自動化できないわけではありませんが、得られる潜在的な価値が低下します。

入力/出力

ビジネスプロセスを実行するために必要なデータのうち構造化されたデジタル形式で存在するものの割合を設定します。データが構造化されているほど、プロセスの自動化が容易になります。 

ただし、MuleSoft RPA Builder には、機械で読み取り不可能な従来型のドキュメント (PDF など) を RPA ボットが理解できる形式に変換するツールが組み込まれています。

安定性 

候補 RPA プロセスの安定性を決定します。頻繁に変更される候補 RPA プロセスは、安定性が高いプロセスに比べて自動化のメリットが小さくなります。 

データ型

プロセスに関係するデータのうち、テキスト形式のデータの割合を指定できます。 

MuleSoft RPA Builder には画像の操作を可能にする多くのツールがありますが、一般には画像を使用して開発を行う場合、堅牢な RPA プロセスを作成するために、より多くの注意が必要になります。 

条件 3: RPA のメリットを選択する (UI コンポーネント: スライダー/範囲入力) 

RPA 利点条件
説明

出力品質

ビジネスプロセスの出力の品質を高める必要があるかどうかを評価します。会社にとってビジネスプロセスの品質保証の向上による利点があれば、自動化に価値がある可能性が高くなります。

複雑さ

ビジネスプロセスの複雑さを評価します。候補 RPA プロセスに多数のステップ、決定、システムが関与する場合、自動化するのが難しくなります。 

自動化できないという意味ではありませんが、プロセスを自動化するのにかかる時間に値するかどうかを検討する必要があります。 

さらに、プロセスを複雑度の低い複数の小さなプロセスに分割することも検討できます。

リスク

候補 RPA プロセスに関連するリスクを評価します。実行が適切でない場合、既存のプロセスによってコストの増加、顧客の喪失、または法令違反が発生する可能性がありますか? もしそうなら、プロセスを常に適切に実行することが必須です。これは自動化に最適です。

[Evaluation Criteria (評価条件)] ビューを使用する

[Evaluation Criteria (評価条件)] ビューで RPA プロセスの対象要因と利点を調整すると、それに応じて [Qualifiers (対象要因)] または [Benefits (利点)] のヘッダータイトルの右側の小数が更新されます。この値は正規化されていて、条件を調整する前の各カテゴリ合計は 2.0 になっています。 

候補 RPA プロセスのコスト、対象要因、利点、プロセスマトリックスが表示されている [Evaluation Criteria (評価条件)] ビュー。各条件は値が高いほど良い評価になるように指定されています。

たとえばこのスクリーンショットでは、[Qualifiers (対象要因)] セクションの数値は 4.5 です。これは、各評価条件値の合計です。各条件のスライダーでは 0 ~ 0.5 の値を選択でき、その値が対象要因の合計スコアに加算されます。スライダーを調整すると、数値が自動的に更新されます。 

[Evaluation Criteria (評価条件)] ビューの右側にはグラフがあり、この RPA プロセスを表す 1 つの点が表示されています。このグラフはプロセスマトリックスと呼ばれ、対象要因対利点の値がプロットされます。プロセスマトリックスは、x 軸と y 軸の両方の値が大きくなるにつれて、赤から、オレンジ、黄色、緑となるように色付けされています。 

色分けされた評価要因対利点のグラフ上での 1 点が表示された RPA プロセスのプロセスマトリックスグラフ。

メモ: コスト条件はプロセスマトリックスの入力ではありません。 

作業内容を保存する 

評価条件入力を設定できたら、必ず作業内容を保存します。保存された候補 RPA プロセスは、状況が [Created (作成済み)] となり、MuleSoft RPA Manager の Process Evaluation モジュールの下にあるプロセスリストからアクセスできます。

RPA プロジェクトを比較する

メインの [Process Evaluation (プロセス評価)] リストにはすべての評価済み RPA プロセスが表示されます。右側のプロセスマトリックスにはすべての RPA プロセスがグラフ化されるため、提案された各 RPA プロセスのメリットを相対的に比較できます。 

プロセスリストの RPA プロセスの各評価ポイントが表示されているプロセスマトリックスグラフ。

ウォークスルー

MuleSoft RPA Manager 内から RPA プロセスを評価する方法を学習したところで、次のデモ動画で候補プロセスの実現可能性を評価する方法をご覧ください。手順を実行したい場合は、ウォークスルーの手順を参照してください。

メモ

このウォークスルー環境の動画とテキストでは、異なる作業の実行に異なるユーザーアカウントを使用することに言及しています。これは、通常、RPA プロセス開発は 1 人ではなくチームで行われるという事実を強調するためです。

この単元では、候補 RPA プロセスを作成し、その潜在的な価値を評価する方法を学習しました。さらに、評価プロセスで使用されるデフォルト条件についても学習しました。次の単元では、候補 RPA プロセスを承認する方法について学習します。

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