MuleSoft RPA Recorder について知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- MuleSoft RPA Recorder のメニュー項目とオプションを挙げる。
- MuleSoft RPA Recorder を実行させた状態でタスクをフローに追加する。
- MuleSoft RPA Recorder エディターの BPMN ダイアグラムをローカルファイルシステムに保存する。
MuleSoft RPA Recorder の機能
MuleSoft RPA Recorder のメインメニューでは、ユーザーインタラクションのキャプチャを一時停止したり再開したりすることができます。レコーダーが一時停止中でも BPMN ダイアグラムの構築を続行できます。保存されている変数を指定して、RPA プロセスフローの各アクティビティで使用可能なアクティビティパラメーターとして設定することができます。さらに、実装を構築する開発者に役立つコメントも追加できます。
次の表で、RPA Recorder メニューのオプションについて説明します。
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メニューアイコン |
メニュー項目 |
説明 |
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Start recording (記録を開始) Stop recording (記録を一時停止) |
レコーダーの開始と一時停止を切り替えます。レコーダーを一時停止した後で、記録を開始アイコンを選択すると、中断したところから再開されます。記録済みの既存のコンテンツが置換されることはありません。 |
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Stop recording (記録を停止) |
レコーダーを停止し、結果を BPMN ダイアグラムとして保存します。 |
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Take Screenshot (スクリーンショットを取得) |
記録中の現在のアクティビティのスクリーンショットを追加します。 |
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Add Variable (変数を追加) |
[Add Variable (変数を追加)] ダイアログボックスを開いて、変数、種別、デフォルト値を指定します。ログイン情報種別の変数にユーザー名とパスワードの両方が保存されます。UI でパスワードは非表示になります。
このダイアログボックスは、変数を追加し終えるまで開いたままになります。 |
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Add Comment (コメントを追加) |
[Add Comment (コメントを追加)] ダイアログボックスが開き、記録中のフローのこの時点でドキュメントに記載したいテキストを追加できます。 |
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Add activity (アクティビティを追加) |
[Add activity (アクティビティを追加)] ダイアログボックスが開き、新しいアクティビティを追加できます。新しいボットタスクアクティビティを追加すると、この新しいボットタスクにユーザーアクションが保存されます。このオプションを使用してユーザーアクションを論理的なステップに分割すると、RPA プロセスフローでアクションが視覚的に分離されます。
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![[Add Variable (変数を追加)] ダイアログボックス。](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto,fl_lossy,q_70/learn/modules/mulesoft-rpa-design-documentation/explore-mulesoft-rpa-recorder/images/ja-JP/a6d9cb839b6e236935351fac942c7b2e_5-c-2-b-4355-2606-4344-89-d-9-c-0-c-62412-e-380.png)
![[Add activity (アクティビティを追加)] ダイアログボックス。](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto,fl_lossy,q_70/learn/modules/mulesoft-rpa-design-documentation/explore-mulesoft-rpa-recorder/images/ja-JP/308e906b3facbd8d93df8d2d78804758_4-e-065399-dade-41-ec-86-a-4-25212380-b-685.png)
MuleSoft RPA Recorder では、特定のボットタスクのユーザーアクションをキャプチャするだけでなく、記録しながらアクティビティ、ゲートウェイ、その他の BPMN 記号に継続的に振り分けることができます。通常は、記録プロセスを実行するときに RPA ボットアクティビティを追加して、レコーダーを開始したうえで、Windows プログラムの起動などの何らかのユーザーアクションを実行したり、マウスやキーボードでプログラムの UI を操作したりします。
設計上フローを別のアクティビティに分割したほうがよい場合は、レコーダーを一時停止して、フローに別の BPMN 要素を追加します。次の要素が別のボットタスクの場合は、レコーダーで自動的に記録が再開されるため、アプリケーションの UI 操作や、他のユーザーアクションを続行できます。
レコーダーを停止すると BPMN ドキュメントが作成され、以前に作成した各ボットタスクにそれぞれのユーザーアクションが表示されます。また、ゲートウェイで決定を行う場所も指定できます。ゲートウェイの各ブランチを記録する場合は、レコーダーを停止し、ゲートウェイのテストの 1 つの条件を満たすように Windows 環境を設定してから、レコーダーを再開して、その条件の次のステップを実行します。
たとえば、ゲートウェイでユーザーが Web サイトにログインしているかどうかを質問するとします。この場合はまず、レコーダーを一時停止して、Web サイトにログインしてからレコーダーを再開します。ログインしていない場合の別のブランチをキャプチャする場合は、レコーダーを一時停止し、Web サイトからログアウトしたうえでレコーダーを再開して、Web サイトにログインする手順を実行します。
自動生成された BPMN フローでレコーダーを停止すると、連続する 2 つの代替シナリオが記録されます。次の単元で、キャプチャしたアクティビティを分離して、排他的ゲートウェイの分岐点を含む最初の BPMN 設計にマージする方法を学習します。
ベストプラクティスは、フローを論理的なボットタスクに分割して、適切な名前を付けることです。こうすれば、どのボットタスクがゲートウェイアクティビティのどのブランチを進行するかを簡単に把握できます。
RPA Recorder で生成されるドキュメントは極めて詳細なため、開発者が正確な文字列やマウス動作を確認できます。また、UI のどこでユーザーインタラクションが生じたかのスクリーンショットも表示されます。BPMN RPA 設計ドキュメントのインポート時に実装が自動生成されますが、実際には使用しないことが少なくありません。けれども、詳細をキャプチャしておけば、開発者が正しいアクションステップを選択したり、RPA プロセスの各ステップで期待される動作や結果を把握できるようになります。
MuleSoft RPA Builder が MuleSoft RPA Recorder と同じマシンで実行されるような完璧な開発環境では、自動生成された実装がエラーなく実行されます。けれども、たいていは開発者のマシンに何らかの相違点が存在します。たとえば、画面解像度、Windows アプリケーションやその他の設定、フォントサイズやフォントスムージングの設定などが異なります。
このすべてが、自動生成された RPA プロセスの実装の失敗の原因になります。MuleSoft RPA Recorder の出力が概して、完全に機能する実装コードではなく、ユーザー要件ドキュメントとされるのはこのためです。優れた RPA 開発者とされる人々は、MuleSoft RPA Recorder でキャプチャした BPMN ドキュメントを、堅牢な RPA プロセス実装に変換する術を心得ています。
ウォークスルー
MuleSoft RPA Recorder の準備ができたら、先に進み、ユーザーの代わりにボットに実行させるプロセスを記録します。
このデモ動画で、RPA プロセスで MuleSoft RPA Recorder を使用する方法をご覧ください。また、MuleSoft RPA Recorder で実装がどのように生成されるのかも確認できます。このシナリオでは、MuleSoft Community のミートアップ Web ページに移動するユーザーをシミュレーションします。テキストの手順を見ながら同時に実行したい場合は、ウォークスルーの手順を参照してください。
