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MuleSoft RPA の概要

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • ロボティックプロセスオートメーションを定義する。
  • MuleSoft RPA を使用してビジネスプロセスを自動化するユースケースを説明する。
  • MuleSoft RPA のコンポーネントを説明する。

ビジネスを自動化する

現代の企業は、従業員の生産性とデジタル競争力を高める必要性に常に向き合っています。その一方で、多くの標準ワークフローに時間のかかる手動作業が含まれています。こうした手動作業があるせいで、従業員はより複雑な作業になかなか集中することができません。

ソリューションとして、2000 年代初頭にロボティックプロセスオートメーション (RPA) が登場しました。RPA は「ロボット」と呼ばれるプログラムを使用して、人間のユーザー (従業員など) が行う手動作業を自動化します。この自動化にはコンピューター技術の進歩が活かされています。

従来のプログラムとは異なり、ロボットは指定された作業を実行するときに人間のユーザーを模倣するように設計されています。これをプロセスと呼びます。プロセスには、開いているアプリケーションの操作、データの抽出、コンピューターマウスの操作、キーボードでの入力が含まれます。こうしたプロセスをボットで実行することで、従業員の時間を節約し、反復作業の効率を高めることができます。

数え切れないほどの勤務時間を取られる単純な反復作業を実行するのに、RPA が優れた方法であることを説明しましたが、ビジネスニーズに適しているかどうかを判断するにはどうしたらよいでしょうか? 次の表で、RPA の一般的なユースケースを確認してください。

ユースケース 説明

データ抽出/入力

多くの企業は、Salesforce をはじめとするオンラインシステム、PDF、スプレッドシート、CSV ファイルなどの分散したシステムや形式でデータを保存しています。RPA ボットは OCR などの技術的進歩を活用し、システムからデータを抽出して別のシステムに書き込みます。これによって従業員のデータ入力時間が節約されます。

給与処理

毎月、従業員が適正な給与を受け取れるように、人事チームは大量のデータの手動処理に時間を費やしています。

RPA ボットは、規制を順守しながら、複数のシステムにまたがるデータの入力と検証を自動化して、人事チームの時間を節約します。

価格比較

今日の高速で競争の激しい世界では、企業は投入費用をできる限り抑え、他社に負けない価格をお客様に提供しなければなりません。

従来のプロセスでは、従業員が市場を積極的に監視する必要がありますが、ワークフローは遅く、反復的です。

RPA ボットを使用すれば、企業は多くの製品を自動的に監視し、従業員が同じ作業を行うのに要する何分の 1 かの時間で対応することができます。

返金の処理

顧客維持は顧客満足度に左右されます。ほとんどのお客様は、返金処理などでのカスタマーサービスとのやり取りが、シンプルでスムーズであることを望んでいます。

ですが、要求を処理する前に従業員が各要求を確認し、そのメリットを評価するのが従来のやり方でした。RPA ボットは、できる限り最高のカスタマーエクスペリエンスをお客様に提供し、すばやく返金するために、大量の変数データを迅速に処理するように設計されています。

では、RPA がそれほど優れているのであれば、なぜすべての企業で実装されていないのでしょうか。答えは少し複雑です。RPA はまだ新しい技術であるため、採用されるには時間がかかります。Deloitte が 2018 年に実施した調査によると、52% の企業が RPA ソリューションの導入を進めているところでした。2020 年には、この数値が 78% まで増加しました。さらに、RPA の使用はコストの削減とデータ品質の向上につながるということがわかりました。

ガバナンス、RPA プロジェクトのライフサイクル全体の透明性、スケーラビリティ、ビジネスと IT のコラボレーションなどに関する問題があり、多くの企業が RPA ソリューションを効果的に実装するのに苦労しています。また、企業が RPA を万能的なソリューションとして使用しようとする場合もありますが、1 つ以上のロボットと組み合わせてオーケストレーションされた自動化ソリューションのほうがより適しています。その結果、推定では RPA プロジェクトの 30 ~ 50% が成功しないとされています。

さらに、IT 部門の実施能力の制限により、こうしたプロセスの多くは IT 部門では優先度が低いままです

MuleSoft RPA とは?

MuleSoft RPA は、ユーザーを念頭に設計されています。企業は RPA のメリットを得ると同時に、よくある落とし穴を避けることができます。MuleSoft RPA では、RPA ライフサイクル全体を透過的に管理するために一元化された統合プラットフォームを使用することでこれを実現します。また、Salesforce ワークフロー自動化ツールと MuleSoft プラットフォームとシームレスに連携し、サービス、セールス、業種などのあらゆるシステムでエンドツーエンドのワークフロー自動化が可能になります。

このアプローチでは、企業はデプロイされるロボットを 1 か所で開発、管理、監視できます。また、ガバナンス、監査機能、コラボレーションも向上します。MuleSoft RPA は、シンプルさを念頭に置いて構築されています。プロセスは、コードではなくクリック操作で自動化されます。作業をよく理解しているがコーディングスキルがないユーザーが、IT 部門の手を借りずにプロセスを自動化できます。

メモ

このモジュールでは、受講者の組織が MuleSoft RPA ライセンスを購入していると想定しています。組織が MuleSoft RPA ライセンスを購入していなくても問題ありません。このまま読み進んで、ユーザーがどのように手順を実行するのかを学習してください。MuleSoft RPA Builder は Trailhead Playground で使用できないため、記載の手順を Trailhead Playground で実行しないでください。

MuleSoft RPA のコンポーネント

MuleSoft RPA を使用すると、信頼性の高い RPA ソリューションをすばやく作成し、ライフサイクルのフェーズを通して管理できます。MuleSoft RPA は、MuleSoft RPA Manager、MuleSoft RPA Recorder、MuleSoft RPA Builder、MuleSoft RPA Bot インスタンスの 4 つのコンポーネントで構成されています。

MuleSoftRPA Manager は、MuleSoft Anypoint Platform に統合されるクラウドベースのコントロールプレーンです。1 つのクラウドベース環境で、次のアクションを実行します。

  • ユーザーアクセスと権限を管理する。
  • プロセス自動化の実行可能性や金銭的なメリットを評価する。
  • 手動またはプロセスを記録して、自動化されたプロセスのグラフィック表現を設計する。
  • RPA Bot インスタンスを MuleSoft RPA Manager に接続する API キーを生成して管理する。
  • RPA Bot インスタンスで RPA プロセスをテストしてトラブルシューティングする。
  • 本番用の RPA プロセスを RPA Bot インスタンスにデプロイする。
  • デプロイした RPA プロセスを管理して監視する。

MuleSoft RPA Recorder は、ユーザーの Windows ホストにインストールされるアプリケーションです。Windows ホストは、ローカルコンピューターまたは仮想マシンです。次のアクションを実行できます。

  • RPA ボットで実行するステップを実際に実行するところを記録して、RPA プロセス設計のグラフィック表現を自動的に作成する。
  • RPA プロセス設計のドキュメントを自動生成する。
  • RPA プロセスのグラフィック表現と関連ドキュメントを編集して 1 つの設計にマージする。
  • RPA プロセス設計を MuleSoft RPA Manager にパブリッシュ (アップロード) する。

MuleSoft RPA Builder は、ユーザーの Windows ホストにインストールされるアプリケーションで、MuleSoft RPA Manager に接続します。次のアクションを実行できます。

  • RPA プロセス設計を MuleSoft RPA Manager から RPA Builder にダウンロードする。
  • 自動生成されたワークフローと記録されたドキュメントを含む設計を、RPA プロセスロジックを実装するためのフレームワークとして使用する。
  • オフラインで作業して、ローカルの Windows コンピューターに RPA プロセスを実装する。
  • RPA プロセスのローカルテストを実行する。
  • 実装された RPA プロセスを、テストとデプロイのためにボットに割り当てることができる MuleSoft RPA Manager にアップロードする。

MuleSoft RPA Bot は、ユーザーの Windows ホストにインストールされるアプリケーションで、実装された RPA プロセスを実行します。RPA ボットは、RPA Recorder または RPA Builder を実行したのと同じ Windows ホストで実行する必要はありませんが、両方の Windows ログインセッションの設定が類似している必要があります。たとえば、画面解像度やフォントサイズなどです。次のアクションを実行できます。

  • RPA Bot ソフトウェアを特定の MuleSoft RPA Manager アカウントに接続する。
  • MuleSoft RPA Manager 組織から新規または変更された RPA プロセスの実装をダウンロードする。
  • RPA プロセスの実行方法に影響する Windows アカウントとセッションの詳細を設定する。
  • 実装された RPA プロセスをテスト、デプロイ、実行する。
  • 診断データを MuleSoft RPA Manager に送信し、RPA ボットで実行中の RPA プロセスを監視してトラブルシューティングする。

MuleSoft RPA とは何かと、MuleSoft RPA を使用して企業が人間のユーザーの作業を自動化する方法を学習しました。次の単元では、MuleSoft RPA プロジェクトのライフサイクルについて説明します。

リソース

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