Summer '25 で認定 MuleSoft Platform アーキテクト資格を更新する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

Flex Gateway をデプロイして、安全な API をパブリッシュする。
CloudHub 2.0 のインフラストラクチャとネットワーク接続をセットアップする。
MuleSoft API とコネクタを使用して Agentforce を活用する。

認定資格を更新する

認定 MuleSoft Platform アーキテクト資格を保有している場合、その認定資格を維持するためには期日までにこのモジュールを修了する必要があります。

この資格の取得を検討している方は、MuleSoft Platform アーキテクト認定資格を参照してください。

このバッジは誰でも取得できますが、このモジュールは認定 MuleSoft Platform アーキテクトの有資格者を対象としています。

認定資格の信頼性を守る

Salesforce は、質の高い認定試験と価値ある資格を提供することを最優先事項としています。試験のセキュリティと機密の保護は、業界をリードする評価の高い認定資格をお客様に提供するために不可欠です。

Salesforce 認定資格プログラムに参加する場合は、「Salesforce 認定資格プログラム同意書」に同意いただく必要があります。詳細は、Trailhead ヘルプ記事「Salesforce 認定資格プログラム同意書および行動規範」に記載の Salesforce 認定資格試験の受験ポリシーを確認してください。

この 1 年間に多数の機能が強化されています。その中で特に重要なものについて説明します。

Managed Flex Gateway

あらゆる環境で実行される API に対応した自己管理型の分散ゲートウェイを使用して、Anypoint Platform をすべての API と AI サービスに拡張します。MuleSoft の超高速の Anypoint Flex Gateway であらゆる API を保護して管理できます。この Envoy ベースのゲートウェイは、Kubernetes ベースの対象環境、IBM Power、Heroku、オンプレミスデプロイメントなど、複数のデプロイメントオプションをサポートします。

MuleSoft は、実証済みの Flex Gateway 機能を CloudHub 2.0 上の完全管理型 Flex Gateway に拡張しました。これにより、インフラストラクチャの計画、API ゲートウェイの保守、スケーリング、トラブルシューティングがより容易になります。開発チームは、API のライフサイクル全体にわたってエンタープライズグレードのセキュリティを確保しながら、API ゲートウェイのデプロイメント、管理、監視を自動化できます。

Managed Flex Gateway の利点

Managed Flex Gateway を使用すると、API トラフィックをサービスにより近い場所で処理できるため、レイテンシーを低減しつつ、Anypoint Platform を通じた可視性も維持できます。自動ポリシー同期、簡易な監視、安全な設定により、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境における API ガバナンスを簡素化します。最終的に、チームは運用の制御を失うことなく安全かつ効率的にスケーリングできます。

Managed Flex Gateway をセットアップする

Managed Flex Gateway をセットアップするには、まず Anypoint Platform でゲートウェイを登録します。そこから、登録設定ファイルをダウンロードします。次にこれを、Kubernetes 環境または仮想マシン (VM) でゲートウェイを初期化するときに適用します。デプロイされると、ゲートウェイは一元管理のために Anypoint Manager に自動的に接続されます。セットアップ後は、ポリシーの適用、トラフィックの管理、API 設定の管理をすべて 1 つのインターフェースから行うことができます。

このプラットフォームは、堅牢な監視機能、セキュリティポリシー、ガバナンスツールを提供し、API がパフォーマンスとセキュリティの最高水準を満たすことを保証します。

次の手順に従って、API の安全で拡張性の高い完全管理型ゲートウェイをセットアップします。

ゲートウェイのデプロイ先のビジネスグループに Managed Flex Gateway リソースがあることを確認する。
CloudHub 2.0 で非公開スペースを作成する
Managed Flex Gateway をセットアップする
詳細オプションを設定する
ゲートウェイダッシュボードを確認する
API を Flex Gateway にデプロイする
API 設定を定義する
ポリシーを使用して API を保護する

Managed Flex Gateway は、非 MuleSoft API のインフラストラクチャに対応し、コンテナ連動関係の管理に伴うオーバーヘッドを排除します。チームはゲートウェイのデプロイ時に Kubernetes クラスターのプロビジョニングやインフラストラクチャの設定を行う必要がありません。MuleSoft が API の管理とガバナンスの運用上の負担を引き受けます。Anypoint Flex Gateway を使用すると、アーキテクトや開発者は次のことを簡単に行うことができます。

構築された場所を問わずに API を監視して保護する。
あらゆるアーキテクチャを実装する。
任意の環境に迅速にデプロイする。
既存の DevOps プロセスとシームレスに統合する。
デフォルトでゼロトラストを使用して AI を保護する。

Anypoint API ゲートウェイの比較

以下の Anypoint API ゲートウェイの種類を確認してビジネスに最適のゲートウェイを決定します。

	Managed Flex Gateway	Flex Gateway	Mule ゲートウェイ
アプリケーション:	非 MuleSoft API	非 MuleSoft API	MuleSoft API
説明:	CloudHub 2.0 上の Flex Gateway の完全管理型デプロイメント。	BYO アーキテクチャ向けの柔軟で顧客管理型のデプロイメントオプション。	Mule Runtime (埋め込みゲートウェイ) にデプロイされた API に適用される。 Mule API と非 Mule API の両方でスタンドアロンプロキシとして機能する。
製品の特徴:	保守やインフラストラクチャ管理について心配することなく、あらゆる API を保護する。総所有コストが削減される。	オンプレミスデプロイメントの高パフォーマンスまたは高スケールのシナリオ向き。デプロイメントをカスタマイズする。	Mule プロキシアプリケーションを使用して 1 つの MuleSoft API (基本エンドポイント) と非 Mule ランタイムを保護する。バックエンド SOAP サービスの保護を提供する。
主要な機能:	MuleSoft による完全管理。 Flex Gateway のすべての機能を含む。	作成されるフットプリントが小さい。複数のデプロイメントパターンとモードを含む。	Mule インテグレーションアプリケーションと同じテクノロジーと、MuleSoft アプリケーションの API 自動検出を含む。

CloudHub 1.0 VPC から CloudHub 2.0 非公開スペースへのアップグレード

CloudHub 2.0 は、MuleSoft の iPaaS に関する経験と知見に基づいて構築された、Kubernetes ベースの拡張プラットフォームです。この再プラットフォーム化により、CloudHub 2.0 のお客様はさまざまな限定機能を利用できるようになりました。まだアップグレードしていない場合は、CloudHub 1.0 は無期限で利用可能というわけではないことに留意してください。アップグレードすれば、お客様は中断を最小限に抑えながら CloudHub 1.0 VPC から CloudHub 2.0 非公開スペースへ移行できます。移行プロセスの大部分が自動化されているため、手動セットアップが少なく、エラーが発生する可能性も低くなります。その結果、MuleSoft の最新クラウドアーキテクチャ上で、よりスムーズにインフラストラクチャの最新化を進めることができます。

CloudHub 2.0 の機能と利点

CloudHub 2.0 が推奨される理由は何でしょうか? CloudHub 2.0 を使用すると、業務効率が大幅に向上し、非公開スペースやネットワーク接続の合理化された設定により環境を迅速にセットアップできます。このプラットフォームのクラウド上で完全に管理されたインフラストクチャは、イングレスの自動プロビジョニングおよびスケーリング機能を備えており、設定プロセスを簡素化しながらオーバーヘッドを削減します。パフォーマンスを向上させ、需要に応じて迅速にスケーリングし、軽量なコンテナベースのアプリケーション分離により、アプリケーションをスムーズかつ効率的に実行できます。CloudHub 2.0 には、高度な監視機能、強化されたネットワーク機能、より高い拡張性、非公開スペースによる分離性の向上などの特長があります。コンテナ化などの最新のデプロイメントパターンをサポートし、リージョン間の環境管理を簡素化します。アップグレードすることで、お客様は、より高い信頼性、保守の容易さ、将来に対応したクラウドネイティブインフラストラクチャといったメリットを享受できます。

CloudHub 2.0 へのアップグレードと移行

ワークロードを CloudHub から CloudHub 2.0 へ移行するには、CloudHub 2.0 インフラストラクチャとネットワーク接続をセットアップする必要があります。CloudHub 2.0 アップグレードツールは、ダウンタイムなしで CloudHub 2.0 に移行できるようにお客様をガイドするアプリケーション内エクスペリエンスです。

移行方法の 1 つとして、既存の CloudHub のセットアップとは異なる設定で、新しい CloudHub 2.0 非公開スペースを作成できます。製品内の VPC アップグレードツールを使用して、CloudHub の専用 Virtual Private Cloud (VPC) を CloudHub 2.0 非公開スペースに移行することで、インフラストラクチャ設定を保持できます。このツールは、CloudHub VPC から CloudHub 2.0 非公開スペースへのアップグレード中に、VPC に関連付けられた環境と CloudHub 2.0 非公開スペースに関連付けられる環境との同期を維持し、設定のずれを防げるため、優れたオプションです。

アーキテクチャの違いと異なるインターフェースにより、CloudHub 2.0 と CloudHub 1.0 では一部機能のサポートが異なります。どの VPC がアップグレードの対象であるかを確認します。対象であることを確認したら、Anypoint Platform を介して VPC をアップグレードします。アップグレードが完了したら、非公開スペースが完全にプロビジョニングされ、アプリケーションのデプロイを開始できます。すべてのアプリケーションを移行した後、CloudHub 1.0 上の古い VPC と、関連付けられた専用ロードバランサーを削除します。

移行中も引き続き VPC にアプリケーションをデプロイしたり管理したりできるため、ビジネスの継続性を維持できます。アップグレード後、CloudHub 1.0 の専用 VPC は、設定のずれを防ぐために変更できないようロックされます。CloudHub 2.0 非公開スペースに対して行われた設定変更は、アップグレード時に CloudHub 1.0 VPC にも適用されるため、すべての変更は新しく作成した非公開スペースで行うようにしてください。

要約すると、CloudHub 2.0 へのアップグレードは、VPC のアップグレードとアプリケーションのアップグレードという 2 つの成果物で構成されます。

次の表で、各オプションの機能、ユーザーに選ばれる理由、関係ペルソナ、関係チームを確認してください。

VPC のアップグレード	アプリケーションのアップグレード (トラフィックの切り替え)
機能: 設定をコピーし、既存のネットワーク接続 (TGW/VPN) を引き継いで、CloudHub 1.0 (CH1) の VPC から CloudHub 2.0 (CH2) の非公開スペースへアップグレードする。	機能: CH1 の DLB/SLB を有効にして、CH1 アプリケーションのトラフィックを 1:1 でリンクされた CH2 アプリケーションへ徐々に振り分ける。
理由: 新規ネットワーク接続や新規 CIDR ブロックに関して、お客様のネットワークおよびセキュリティ承認を得る作業を省略することで、導入の障壁を低くする。	理由: CH1 アプリケーションを呼び出す外部クライアントアプリケーションは、CH2 アプリケーションに置き換えられてもバニティ URL を変更する必要がない。また、アプリケーション単位の段階的なテストが可能である。
ペルソナ: インフラストラクチャおよびネットワーク管理者ペルソナ	ペルソナ: アプリケーション開発者ペルソナ
関係チーム: CH1、CH2 インフラストラクチャ、CH2 スペース	関係チーム: CH1、CH2 インフラストラクチャ、CH2 スペース、RTF、アプリケーションマネージャー

MuleSoft for Agentforce

Agentforce Connector は、よりスマートなエージェントを迅速に構築するのに役立ちます。AI エージェントの価値を最大限に引き出すには、組織が適切なデータとシステムにアクセスできることが不可欠です。多くの場合、データは分断されていたり過去のものであったりするため、エージェントが迅速かつ正確な成果を提供するには、シームレスで安全なアクセスが重要です。

API カタログ

MuleSoft for Agentforce: API Catalog を使用することで、開発者とシステム管理者は、MuleSoft、Salesforce、Heroku から Agentforce で外部 API をシームレスに利用でき、同時にセキュリティやガバナンスに関する企業の要件も満たすことができます。これにより、Agentforce と Salesforce で使用されるすべての API がコンプライアンスに準拠していることを確認できます。Salesforce 向け API カタログに API を取り込むことで、API を参照および管理できるようになり、Salesforce で利用可能となるため、自動化への道のりがシンプルになります。

主な機能は次のとおりです。

動的使用: フロー、Apex コード、トピックアクションやエージェントアクションなどの自動化で使用する操作を有効化します。
シンプルな検索: Salesforce 内で利用可能な厳選された API とトピックを表示し、検索できます。
容易な認証: MuleSoft API の認証およびログイン情報管理はバックグラウンドでシームレスに処理されます。
アクセス管理: API カタログでは、MuleSoft の SLA アクセス要件が使用されており、API 開発者は自分の API に対する制御を維持できます。
詳細な制御: Salesforce 開発者とシステム管理者は、特定の REST 操作を選択して、呼び出し可能なアクションとして有効化できます。
運用の効率化: API の更新は自動的に API カタログと同期されます。

チームは、1 つのプラットフォーム上で AI エージェント向けの API を設計、構築、開発、保護でき、開発者にとって最適な環境を提供します。また、企業は開発ライフサイクルのあらゆるフェーズで、品質とセキュリティの要件を確実に満たすことができます。

Topic Center

MuleSoft for Agentforce: Topic Center は、Agentforce を API の主要コンシューマーとして活用し、API ライフサイクルのあらゆるフェーズにシームレスに統合できるように設計されています。トピックを使用すれば、Agentforce が Mule API をどのように利用できるかを示すアクションや手順のリストを簡単にパッケージ化できます。トピックは、Salesforce エコシステムの内外でアクションを実行でき、豊富なメタデータを備えています。この製品により、トピック、アクション、手順を通じて、Agentforce をビジネス全体のインテグレーションと連携するプロセスがよりスムーズに進みます。

トピック: Agentforce がサードパーティシステムで実行できる機能セットを構成する、アクションと手順のペアのコレクション。
アクション: エージェントが実行可能なジョブまたはタスク。MuleSoft for Agentforce: Topic Center を使用すれば、API コールを Agentforce アクションに変換できます。
手順: ビジネスプロセスやワークフローを最も効果的に実行するために、Agentforce がアクションの使用方法を理解するのを助けます。

まとめ

API を簡単にデプロイ、保護、スケーリングできる Managed Flex Gateway や CloudHub 2.0 といった最新のイノベーションについて説明しました。さらに、安全でコンプライアンスに準拠した API を使用して、よりスマートな AI エージェントを構築する強力なツールとして Agentforce Connector、API カタログ、Topic Center を紹介しました。認定資格を維持し、常に最新情報を把握しながら、これらのツールを活用してスキルを磨き、シームレスなインテグレーションを実現してください。ここで、上記のトピックの理解度を確認し、認定 MuleSoft Platform アーキテクト資格を更新するためにテストを受けていただきます。

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