フローをアクティブ化して監視し、トラブルシューティングを実施する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 本番環境内のデータを自動的に同期するフローをアクティブ化する。
- 実行中のフローを監視し、トラブルシューティングする。
フローをアクティブ化する
十分にフローをテストしたら、本番データを使用してフローをアクティブ化できます。まず、既存の各テスト接続を新しく作成した本番接続に置き換えてから、フローをアクティブ化します。フローをアクティブ化すると、ソースシステムと対象システム間でインテグレーションタスクを実行できるようになります。
単元 5 で学習した「Sync Service Cases with Slack Notifications (サービスケースを Slack 通知と同期)」フローをアクティブ化しましょう。
次の手順に従ってフローをアクティブ化します。
- [Sync Service Cases with Slack Notifications (サービスケースを Slack 通知と同期)] フローで [Edit (編集)] をクリックします。
- フローのステップ 1 で、省略記号アイコンをクリックし、[Change Connection (接続を変更)] をクリックします。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[Add new Salesforce connection (新しい Salesforce 接続を追加)] をクリックします。
- この接続に
NTO production org
(NTO 本番組織) と名前を付け、[This is a sandbox organization (これは Sandbox 組織です)] チェックボックスはオフのままにして、[Create (作成)] をクリックします。 - NTO 本番組織のユーザー名とパスワードを入力して、[Log In (ログイン)] をクリックします。
-
[Allow (許可)] をクリックし、MuleSoft Composer に権限を付与します。MuleSoft Composer で接続が自動的にテストされます。エラーメッセージが表示されなければ、NTO 本番組織に正常に接続されています。
- フローのステップ 2 で、省略記号アイコンをクリックし、[Change Connection (接続を変更)] をクリックします。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[Add New Slack Connection (新規 Slack 接続を追加)] をクリックします。
- 接続に
NTO Slack production
(NTO Slack 本番) と名前を付け、[Create (作成)] をクリックします。 - Slack ワークスペース選択リストから [Slack NTO production (Slack NTO 本番)] ワークスペースを選択します。
-
[Allow (許可)] をクリックし、MuleSoft Composer に NTO Slack 本番ワークスペースへの権限を付与します。エラーメッセージが表示されなければ、NTO Slack 本番に正常に接続されています。
- フローのステップ 3 で、省略記号アイコンをクリックし、[Change Connection (接続を変更)] をクリックします。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[NTO Slack production] を選択し、[Change (変更)] をクリックして、[Confirm (確認)] をクリックします。
- フローを保存します。
- [Activate (アクティブ化)] をクリックします。フローが実行され、自動的に Salesforce のカスタマーサービスケースを Slack のケース通知と同期しています。
フローがアクティブ化されたところで、次はフローを監視し、問題が発生したらトラブルシューティングする方法を学習します。
フローを監視してトラブルシューティングする
フローがアクティブ化されると、バックグラウンドで継続的に実行されます。MuleSoft Composer は、フローのデプロイ先、その管理方法、パフォーマンス最適化のために拡張が必要な状況を自動的に判断して処理します。
フローのランタイムインスタンスにエラーが発生すると、(MuleSoft Composer で Salesforce 組織のメール通知が設定されている場合は) MuleSoft Composer からメール通知が送信されます。そのため、MuleSoft Composer から通知が来ていないか、メールをチェックする必要があります。メール通知設定の詳細は、「MuleSoft Composer のインストールと設定」を参照してください。
通常、メール通知には、エラーが発生しているフロー、合計実行回数のうち失敗した実行回数、レポートの開始時刻と終了時刻が表示されます。こうした情報に応じて、エラーのトラブルシューティングの手順を実行する必要があります。
MuleSoft Composer から [Sync Service Cases with Slack Notifications (サービスケースを Slack 通知と同期)] というフローの 1 つでエラーが発生したことを通知するメールを受信したとします。
次の手順に従ってフローをトラブルシューティングします。
- メール通知を開きます。次のように表示されます。
- フロー名のリンクをクリックします。MuleSoft Composer が起動して、フローの詳細ページが開き、その実行履歴が表示されます。
- 失敗したインスタンスが 1 つ以上表示されている場合は、[Any Status (任意の状況)] 選択リストから [Status Failed (状況: 失敗)] を選択して、失敗したインスタンスのみに実行履歴を絞り込みます。以下は [Sync Service Cases with Slack Notifications (サービスケースを Slack 通知と同期)] フローの失敗したインスタンスの例です。
- 失敗したインスタンスの CLIENT_ERROR をクリックします。ランタイムエラーメッセージの詳細が表示されます。この例では、Slack チャンネルに無効な値が渡されたため、インスタンスが失敗しています。この問題を解決するには、Slack チャンネルに有効な値を入力します。
ライセンスの期限が切れていると MuleSoft Composer にアクセスできません。MuleSoft Composer ライセンスの期限が切れる前に更新してください。
これで終了です! MuleSoft Composer を使用してフローによってシステム間のデータ同期を自動化する方法を学び、それによって手作業をなくし、ニアリアルタイムのインテグレーションを実現しました。
まとめ
このモジュールでは、MuleSoft Composer を使用してフローを作成し、トリガーとアクションステップを追加する方法を学びました。また、アクションステップでデータをマップして取得する方法や、フローで決定要素を追加して反復アクションを実行する方法も学びました。さらにはカスタム式エディターで関数と数式を使用してデータを変換する方法を学びました、次に、接続とアクションステップを管理する方法とフローをテストする方法を学びました。最後に、本番環境のシステム間でデータを自動同期できようにフローを有効化する方法と、実行中のフローを監視し、トラブルシューティングを行う方法を学びました。
MuleSoft Composer の使用に関するその他の一般的なインテグレーションの問題を解決するためのステップごとの手順を確認するには、「MuleSoft Composer」Trailmix の他のモジュールを受講してください。