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MuleSoft Composer について知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • MuleSoft Composer を使用してシステムとデータを統合するユースケースを説明する。
  • MuleSoft Composer の機能を説明する。

システムとデータの統合に関する問題

ハイスピードで進む今日の世界では、組織は最新のデータを使用してタイムリーにビジネス上の意思決定を行う必要があります。しかしながら大半の組織では、データはサイロ化され、さまざまなシステムに埋もれてしまう傾向にあります。これまでは、異なるシステムとデータの統合は時間のかかる手作業で行われており、ビジネスニーズに合わせて頻繁に実施する必要がありました。

システム管理者、ビジネスアナリスト、マーケター、営業担当者、あるいは重要なビジネスプロセスを担うチームリーダーであれば、この苦労がおわかりになると思います。システムとデータの統合やプロセス全体の自動化を行うには、IT と事業部門の開発者チームに頼る必要がありました。このような依存関係があると、高まるビジネスニーズと IT リソースの縮小によってすでにパンク寸前の IT 組織と開発者チームに多大な負担がかかります。

ここで、よくあるインテグレーションの課題を見てみましょう。

  • 営業チームは、営業データを Salesforce 内で、注文データを NetSuite 内で作成して維持しています。Salesforce で商談レコードが「商談成立」に更新されるたびに、その商談から商品の販売注文を NetSuite 内に作成する必要があります。
  • マーケティングチームは、Google スプレッドシートを使用して、マーケティングイベントの参加者全員に関する情報を収集しています。この情報を基に、Salesforce で連絡先の作成や更新を定期的に行う必要があります。
  • 営業チームマネージャーは、Tableau のリードデータソースに基づく対話型の視覚化も管理および維持しています。現在、営業チームはこうしたタスクを手作業で行っています。毎週、リードを Sales Cloud から .csv ファイルにエクスポートし、その .csv ファイルから Tableau の .hyper 抽出を作成し、その抽出を Tableau Cloud プロジェクトにデータソースとしてパブリッシュしています。

上記の各シナリオでは、異なるシステムに手動でアクセスしてデータを操作する必要があります。処理する過程で、価値あるデータを人為的ミスで失う恐れがあるほか、貴重な時間を無駄に費やしてしまいます。 

システムとデータの統合に適したソリューション

MuleSoft Composer は、システム管理者、ビジネスアナリスト、マーケター、営業担当、チームリーダーなど、あらゆるユーザー向けに設計されたローコードのインテグレーションツールです。Composer の目標は、このようなインテグレーション問題を解決し、IT と事業部門の中心開発チームへの負担を軽減することです。 

MuleSoft Composer を使用すれば、システムとデータを統合してインテグレーション作業を自動化するフローをすばやく簡単に作成できます。最大の利点は、クリックのみで行えることです。コードを記述する必要は一切ありません。

このモジュールでは、MuleSoft Composer のインテグレーション機能、フローコンポーネント、フロー作成タスクについて学びます。MuleSoft Composer をインストール、設定する方法についての詳細は、「MuleSoft Composer のインストールと設定」モジュールを学習してください。MuleSoft Composer を使用して一般的なインテグレーション問題を解決するためのステップごとの手順を確認するには、「MuleSoft Composer」Trailmix の他のモジュールを受講してください。

MuleSoft Composer を使用した迅速なインテグレーション

MuleSoft Composer でビジネスプロセスを加速化し、サイロ化されたデータを活用する方法を詳しく見ていきましょう。

Northern Trail Outfitters (NTO) は、設立以来成長を遂げているアウトドア衣料品の小売企業です。長年にわたり、各チームは独自のシステムを使用してデータを保存してきました。NTO の規模が小さいうちはそれでもよかったのですが、従業員が増えるにつれ、信頼できる唯一の情報源を保つことがますます難しくなってきました。従業員も、戦略的イニシアチブに取り組むかわりに、データの取得や更新のためにさまざまシステムにログインするのに多くの時間を費やしています。

一部の部門からは、システムを統合するために IT 部門に協力してもらえないかという声が上がってきていますが、IT 部門は他のプロジェクトで手がいっぱいの状態です。

幸い、業務マネージャーが最近この問題について MuleSoft Composer というソリューションを見つけました。MuleSoft Composer を設定したら、チームは必要なフローを作成できます。データ更新を自動化し、さまざまなシステムを同期してビジネスプロセスを合理化します。

さまざまなシステムでもデータ更新といった単調な作業で身動きが取れなくなっていたチームは、戦略的な取り組みに時間を割けるようになりました。新規従業員研修のすみやかな実施、売上予測精度の向上、サポートケースの解決時間の短縮も可能となり、全体的に顧客をより明確に把握できるようになりました。ワークフローが効率化されたことで NTO の生産性が向上しました。

MuleSoft Composer の機能

MuleSoft Composer を使用すると、インテグレーション作業を簡単に行えるようになります。経歴に関係なく、どのユーザーでもフローを使用して次の作業を実行できます。

  • 特定のイベントやスケジュールに基づいてデータを抽出し、あるシステムから別のシステムにデータをマップする。
  • 異なるシステムのデータを同期する。
  • 条件に基づくフローを使用して、データの絞り込みとルーティングを行う。
  • レコードのコレクションをループ処理し、各レコードで特定のアクションを実行する。
  • フローのテスト、実行、監視、管理、トラブルシューティングを行う。

MuleSoft Composer はアクセシビリティを念頭に置いて設計、構築されており、手順の各ステップでアプリケーション内コンテキストヘルプが提供されます。

MuleSoft Composer の最も優れた点の 1 つは、すぐに使えるコネクタが数多く備わっていることです。このコネクタにより、Salesforce、Tableau、Slack、NetSuite、Workday、Google スプレッドシートなど、さまざまなシステムと統合できます。常に新しいコネクタが開発、リリースされているため、ビジネスで必要なアプリケーション、データ、デバイスを接続することが可能です。

この単元では、MuleSoft Composer を使って何ができるかを学習しました。次の単元では、MuleSoft Composer のフローコンポーネントとフロー作成タスクを説明します。

リソース

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