データと広告製品の概要
学習の目的
このモジュールを完了すると、次のことができるようになります。
- Advertising Studio と Data Cloud for Marketing の各製品の主な機能を確認する。
- 各製品のユースケースについて説明する。
はじめに
この単元では、Marketing Cloud Engagement の Advertising Studio と Data Cloud for Marketing を活用して、カスタムオーディエンスを作成したり、任意のソースからデータを組み合わせて対象を絞り込んだマーケティングを実施したりする方法を説明します。
Advertising Studio
誰でも興味のない商品の広告を見たくはありません。広告主もこうした広告を制作して費用を無駄にしたくはありません。既存の顧客に、新規顧客獲得用オファーの広告を表示したくないですよね? たった今商品を購入したばかりのお客様に、その商品のオファーを送ることも避けたいですよね。こうしたことが起こらないようにするにはどうすればよいのでしょうか? Advertising Studio があれば、Salesforce CRM データを使用して、適切なタイミングで適切なオーディエンスに最適なキャンペーンでリーチできます。
Advertising Studio では、次のことができます。
- CRM データを使用して、Google、Facebook、Instagram、Pinterest、Twitter、LinkedIn の顧客や見込み客にリーチする。
- Salesforce で Facebook の類似オーディエンスや Google の類似ユーザーを使用して、現在の高価値顧客の行動と購買習慣が似ている新たな見込み客を惹きつける。
- 広告とメールを連携させて、より多くのオーディエンスにリーチする。メールや、LinkedIn、Facebook などの広告プラットフォームで顧客を絞り込み、販売の可能性を増大させる。
- ブランドとやりとりしなくなった顧客を効率的に特定して (顧客が好むチャネルで) 再びつながる。
- 広告キャンペーンを最適化し、関連性の低いオーディエンスをキャンペーンから除外して、ROI を向上させ、費用を削減する。
- Account Engagement や Sales Cloud と接続して、広告をリードスコアリングやメール育成キャンペーン、営業チームと連携させる。
- Journey Builder で Facebook 広告キャンペーンを作成し、デジタル広告チームの手を借りることなく、メールマーケティングのリーチを広げ、メール、モバイル、Facebook 広告を合わせたクロスチャネルジャーニーを構築する。
- Facebook から取得したリードを自動的に Salesforce に統合し、営業チームやマーケティングチームと協力してすぐさまアクションを実行する。
- 見込み客へのキャンペーンと既存の顧客へのキャンペーンを区別し、Google 広告戦略からの ROI を増大させる。
- 管理しているキャンペーンのオーディエンスが数十人でも数百万人でも、デジタルチャネルからの顧客レコードをすぐさま同期して、常に最新情報が表示されるようにする。
Advertising Studio のユースケース
- ブランドやサービスに対する認識を高める。
- 新規顧客を獲得する。
- 新規顧客 (メールにサインアップしたばかりの人々など) のオンボードを行う。
- 現在の顧客にエンゲージする (たとえば、顧客の好き嫌いに基づいて顧客が好きそうな商品を提案する)。
- ブランドで購入ややりとりをしていない既存の顧客を再エンゲージする。
- 顧客に関する知識に基づいて、関心のあるオファーで顧客にアップセルやクロスセルを行う。
- 現在の顧客を関連性の低いキャンペーンから除外して、広告戦略を最適化する。
Data Cloud for Marketing
今日の顧客は、ブランドとの各タッチポイントがシームレスで関連性があり、信頼でき、人間であることを期待しています。ただし、顧客データが多くの分断されたプラットフォームに散らばっていて、マーケティング担当者が各顧客の全体像を描いてパーソナライズした価値をインタラクションで提供することができない場合、これを実現することは困難です。Data Cloud for Marketing があれば、すべてのデータソースをまとめて顧客ごとに一元的な信頼できる情報源を作成し、オーディエンスセグメントを作成してエンゲージメントプラットフォームに送ってデータに基づくアクションを実行し、マーケティングパフォーマンスやビジネスインテリジェンスのツールに接続してデータを分析して最適化できます。
Data Cloud for Marketing では次のことができます。
- 複数のデータ取り込みメカニズムを使用して Salesforce と外部システムの両方からデータを接続する
- 各ソースシステムからデータをマッピングして、Data Cloud for Marketing でデータ属性を把握し標準化してセグメンテーションやアクティブ化に使用できるようにする
- ID 解決機能を使用して顧客データを統合し、顧客ごとに一元的な信頼できる情報源を作成する
- 計算済みインサイト機能を利用して顧客生涯価値や離脱傾向などのメトリクスを得て各顧客への理解を深める
- Web サイトや e コマースサイト、メール、SMS、ソーシャル広告や表示広告などのチャネル全体でオーディエンスセグメントをアクティブ化する
Data Cloud for Marketing のユースケース
- 一元化された信頼できる情報源: 堅牢なファーストパーティデータ戦略を作成し、統合された顧客データとインサイトを活用して関連性のあるパーソナライズされたエクスペリエンスをマーケティング、セールス、サービス、コマースのタッチポイント全体で促進する
- 同意と設定: 同意および設定データのトラッキングと管理により最新のデータ規制やプライバシー法を確実に遵守しながら、信頼を築き、顧客との関係を強固にする。
- インサイトと分析: Einstein AI 機能を利用し、Tableau や Marketing Cloud インテリジェンスのような分析ツールと統合してプロファイルデータから豊富なインサイトを得てマーケティングに関するインテリジェントな判断を促進する
リソース
- Trailhead: 顧客データによるデジタル広告の変革
- Trailhead: Advertising Studio の実装
- Trailhead: Data Cloud for Marketing の基本