Marketing Cloud Engagement でデジタルマーケティング計画を定義する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Marketing Cloud Engagement がデジタルマーケティング戦略の定義にどう役立つのかを理解する。
- Marketing Cloud Engagement サービスチームのエキスパートと協力して Marketing Cloud Engagement を最大限に活用する 2 つの方法を要約する。
はじめに
テクノロジーだけでは解決できないビジネスの問題があることは誰でも知っています。新しいテクノロジーでも、適切な実装計画、ビジネス戦略、適切なパートナーなしには、目標の途中までしか到達できません。プラットフォームで進めるのはここまでです。複数チャネルを使用するマーケターにとって、デジタルマーケティング戦略が中心的な役割を果たします。
デジタルマーケティング戦略の定義
現在の戦略を評価するところから始めましょう。それはビジネス目標と密接に連携していますか? 顧客についての適切なデータを収集し、適切な人々にリーチしていますか? 顧客ロイヤルティの促進に重点を置いている場合、成功を測定できますか?
上記のいずれかに対する答えが「いいえ」の場合 (または、「デジタルマーケティング戦略って何ですか?」と言った場合) は、計画を見直しましょう。戦略の定義または更新を開始するときには、Marketing Cloud Engagement によって次のことができることを考慮します。
- 顧客を知る。
- ファーストパーティのマーケティングデータを統合し、他のセカンドパーティやサードパーティのデータソースによってそれを補強します。
- すべてのビジネスユニット (マーケティング、カスタマーサービス、コマース、セールスなど) にわたって、顧客の統合ビューを作成します。
- Web サイトでの顧客とのやり取りを追跡します。
- ソーシャルメディアでブランドを監視します。
- 最もロイヤルティの高い顧客と最もリスクの高い顧客を特定します。
- 新しいオーディエンスを発見します。
- どの顧客が特定のオファーにエンゲージする可能性が最も高いかを特定することによって、リソースの割り当てを最適化します。
- 人工知能を使用してパーソナライズする。
- 大規模なマーケティングメッセージの自動化とセグメント化を行います。
- ビジネス全体で、マーケティングの発言、メッセージ、キャンペーンを統一します。
- 顧客について最良の結果を予測します。
- 対象を絞ったコンテンツの推奨を行います。
- オンラインショッピングカートを放置している顧客に再エンゲージします。
- 各個人に個別のエクスペリエンスを提供します。
- 1 か所で顧客とのすべてのマーケティングインタラクションを管理します。
- ジャーニー全体でエンゲージする。
- 顧客のブランドとの最初のインタラクションから始めて、顧客との強固なつながりを築きます。
- リアルタイムに顧客とやり取りします。
- 顧客の好みのチャネルで顧客にリーチできるようにします。
- 顧客が製品やサービスに関して否定的なコメントをツイートした場合に備えます。
- モバイルメッセージで顧客とエンゲージします。
次の 5 つのデジタルマーケティング戦略に関するヒントを確認してください。
ヒント 1: すべてのやり取りについて顧客の立場で考える
- プロスペクトと顧客がどのようにブランドとインタラクションしているのかを識別します。
- 広告、Web サイトおよびマーケティングメッセージ、コンテンツ、行動喚起、プロセスステップ、データ入力、コミュニケーション間隔に注意を払います。
- 顧客がブランドとインタラクションするときに直面する課題を明らかにします。
ヒント 2: 既存のデータアセットとテクノロジーを棚卸しする
- すでに稼働しているテクノロジープラットフォーム (CRM、マスターデータ管理、広告配信など) を識別して、次の観点で考察します。顧客にどのような影響を与えていますか? カスタマーエクスペリエンスや顧客と会社とのインタラクションにどのような影響を与えていますか?
- 個人識別情報 (PII) (顧客 ID やメールなど) を保管しているシステムと保管していないシステムとを識別します。
- 各テクノロジーに存在する一意の ID を記録します。この情報のすべてを使用して、データエクステンションを作成し、Marketing Cloud Engagement でのデータモデルを作成します。
- 必ず GDPR について考慮します。テクノロジーチームおよびデータチームと協議し、GDPR が戦略に及ぼす影響を特定します。
ヒント 3: ビジネスおよび顧客の使用事例に優先度を設定する
- 顧客の課題ごとに、取り組みのレベル、ビジネスへの影響、顧客への影響を判断します。1 ~ 5 のスコアを使用して課題を評価します。
- スコアに基づき、すぐに成果が出るマーケティングを識別します。
- テクノロジーの重複とギャップを識別します。
ヒント 4: 成功の条件を決定する
- 主要なパフォーマンス条件を顧客の各課題に割り当てます。たとえば、クリック数、開封数、コンバージョン、いいね! 数、共有数、CPA (Cost Per Acquisition)、CPC (Cost Per Conversion) などです。
- SMART (具体的、測定可能、達成可能、現実的、適時) 目標を使用し、進行状況をトラッキングします。
ヒント 5: 顧客の単一ビューを作成する
- 顧客データを最大限に活用するために接続可能なテクノロジープラットフォームを識別します。たとえば、コマースプラットフォームを Marketing Cloud Engagement に接続して、適切なオファーを適切なタイミングで配信することで、コンバージョンと注文金額を高めます。
- 各プラットフォームから収集したすべてのファーストパーティ、セカンドパーティ、サードパーティのデータに基づき、顧客に関する完全な 360 度ビューを文書化します。
Marketing Cloud Engagement エキスパートと協力する
適切なパートナーを見つけることは、Marketing Cloud Engagement を最大限に活用するために不可欠です。Marketing Cloud Engagement サービスは、自社のマーケティングチームの外部組織と考えることができます。Marketing Cloud Engagement サービスを利用して、次のように Marketing Cloud の実装と管理のサポートを受けることができます。
実装
新しいシステムの実装は手ごわい作業になりがちですが、Marketing Cloud Engagement エキスパートと社内のマーケティングチームが協力し、ニーズに合った方法でシステムを稼働させます。Marketing Cloud Engagement サービスチームは、プロセス全体を通してお客様およびお客様の社内の技術者と連携します。プロセスの早期に IT 部門と主要な関係者を巻き込み、正常で円滑な実装のために実施する必要があることをすべて明確に把握できるようにします。顧客に詳しいお客様とマーケティングに詳しい Salesforce が一緒になって、最適なソリューションを見つけることができます。
データのクリーンアップと移行
顧客に関して大量のデータが収集されるため、少し整理が必要になることがあります。Marketing Cloud Engagement エキスパートは、お客様の技術者と協力して、最適な方法でデータをクリーンアップし、整理してから Marketing Cloud Engagement を実装します。ただクリーンなデータにするだけでなく、適切なデータにします。顧客のブランドエクスペリエンスに影響を与える適切なデータを収集していますか? Salesforce のエキスパートは、お客様が収集すべき適切なデータを識別し、そのデータを Marketing Cloud Engagement で使用できるようにサポートします。
お客様のために
Marketing Cloud Engagement サービスチームとのパートナーシップは、実装後も終わりません。Salesforce はお客様のビジネス目標の理解に取り組み、その達成を支援します。ビジネス目標が変化してもこれは変わりません。採用、リリース回数、レポートと分析、自動化率の向上をはじめとして、顧客エンゲージメントに向けたどのようなビジネスニーズも支援できます。お客様がビジョンを実現できるように、ミッションクリティカルなサポートと戦略的指針を提供します。孤軍奮闘することはありません。Salesforce と一緒にマーケティングに取り組みましょう。
リソース
- Salesforce: Customer Journey Mapping Resources (カスタマージャーニーマッピングのリソース)
- Salesforce: Trailblazer Community (サインアップが必要)
- Trailhead: EU のプライバシー法の基本