エンゲージメント計画の管理
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- NPSP エンゲージメント計画を理解する。
- エンゲージメント計画を作成、編集、削除する。
エンゲージメント計画の基本
対象となる見込み支援者を特定したので、次は、より深いエンゲージメントを促進するための活動を計画し、追跡する必要があります。
Salesforce には ToDo、メール、電話、メモ、行動などの活動を追跡する独自の方法があります。Nonprofit Success Pack (NPSP) には一般的な ToDo を整理して割り当てるための方法であるエンゲージメント計画が追加されています。これを使用すると、チームは一貫性のあるパーソナライズされた方法で関係者とエンゲージできるようになります。エンゲージメント計画は、取引先責任者、取引先、キャンペーンに適用可能なすべての ToDo を集めた別のレコードであるエンゲージメント計画テンプレートから作成されます。
エンゲージメント計画は、スタッフメンバーが手動で支援者のレコードに追加することも、支援者が特定のレベルに達した場合やシステム管理者が構築したその他の自動化されたプロセスを介して自動的に追加することもできます。たとえば、架空の非営利団体 No More Homelessness (NMH) の支援者に [Major Donor (大口支援者)] レベルが割り当てられると、エンゲージメント計画が自動的に作成されます。
エンゲージメント計画テンプレートに含まれていない ToDo が必要な場合は、手動で必要な ToDo と活動を追加できます。
ただし、エンゲージメント計画には、リストされている ToDo のオートメーションは含まれていません。つまり、メールを送信するリマインダーは表示されますが、メールが送信されることはありません。NPSP のプロセスにオートメーションを構築するにはさまざまな方法がありますが、それにはシステム管理者またはコンサルティングパートナーによる追加のアプリケーション、設定、開発が必要です。アプリケーションの例として、Marketing Cloud Engagement for Industries が挙げられます。これには非営利団体に特化して設計された自動化ツールとテンプレートが用意されています。
このようなツールとテンプレートをどのように使用するにしても、組織が ToDo を実行するすべてのユーザーからの賛同を得た上でエンゲージメントのプロセスを定義した場合に、エンゲージメント計画は最も効果的に機能します。NPSP でエンゲージメント計画テンプレートの作成を開始する前に、次の質問に答えておくことをお勧めします。
- 何を達成しようとしているのか?
- 計画の最終的な目標は何か?
- 結果を得るための一連のアクションは何か?
定義された一連の ToDo を含む計画が完成し、関係するチームの賛同を得たら、システム管理者に計画を引き継いで、エンゲージメント計画テンプレートを設定してもらいます。このテンプレートは、取引先責任者、取引先、キャンペーンに関する詳細な ToDo を生成するために使用されます。
自動的に割り当てられたエンゲージメント計画の実際の動作
NMH でエンゲージメント計画がどのように機能しているのかを確認してみましょう。NMH ではエンゲージメント計画は支援者レベルに関連付けられています。
年 1 回の支援者である Gabrielle Nazarian は NMH に $1,000 の支援を行いました。これは Gabrielle の最初の大口支援です。この支援の金額によって、この支援者は自動的に [Major Donor (大口支援者)] レベルに移行され、NMH のシステム管理者が作成したエンゲージメント計画テンプレートによって、開発チームとプログラムチームのさまざまなメンバーに割り当てられた一連の ToDo が開始されます。
ToDo が割り当てられたので、NMH プログラムチームは、エンゲージメント計画で定義されたアクションを実行します。ToDo は、スタッフメンバーのホームページの ToDo リスト、[ToDo] タブ、レポートに表示されます。ToDo を完了したら、NMH スタッフメンバーは ToDo の状況を [Completed (完了)] に更新します。
スタッフメンバーが 1 つの ToDo を完了すると、エンゲージメント計画レコードの [Status (状況)] が [Not Started (未開始)] から [In Progress (進行中)] に更新されます。最後の ToDo が完了すると、エンゲージメント計画の [Status (状況)] が [Complete (完了)] に更新されます。取引先責任者または世帯取引先に関連付けられているエンゲージメント計画のリストは、[エンゲージメント計画] 関連リストで確認できます。
次は、手動でエンゲージメント計画を作成する方法を確認しましょう。
手動によるエンゲージメント計画の適用
NMH 開発チームは、大口支援の見込み支援者用に新しい取引先責任者レコードと世帯取引先レコードを追加しました。この支援者は Gabrielle の友人であり、最近、資金調達イベントに参加しました。
それでは、NMH の開発担当者である Sofia Rivera が見込み支援者の取引先責任者レコードに新しいエンゲージメント計画を追加する手順を見てみましょう。
- 支援者の取引先責任者レコードを探して選択します。
- [関連] タブをクリックします。
- [エンゲージメント計画] 関連リストを見つけ、[New (新規)] をクリックします。
- [エンゲージメント計画テンプレート] 項目で、適切なテンプレートを選択します。Sofia は、[New major gift prospect (新しい大口支援の見込み支援者)] テンプレートを選択します。
- 計画が [取引先責任者] 項目の適切な取引先責任者レコードに関連付けられていることを確認します。
- [Save (保存)] をクリックします。
これで、この新しい見込み支援者とエンゲージするための計画を作成できました。
エンゲージメント計画の削除
場合によっては、エンゲージメント計画を削除する必要があることがあります。
エンゲージメント計画を削除しても基礎となる ToDo は引き続き存在しますが、連動 ToDo が親 ToDo の完了に基づいて自動的に更新されたり、割り当てられたりすることはありません。
- エンゲージメント計画が割り当てられているレコードに移動します。
- [関連] タブをクリックします。
- [エンゲージメント計画] 関連リストを見つけます。
- 削除するエンゲージメント計画の行で、メニュー矢印 () をクリックします。
- [削除] をクリックします。
- [削除] を再度クリックして確認します。
その後、ToDo が不要な場合は (エンゲージメント計画が誤って割り当てられた場合など)、手動で ToDo を削除できます。
エンゲージメント計画の基本について説明したので、次は計画に含まれる実際の ToDo と活動の管理について詳しく見ていきましょう。