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Financial Services Cloud の住宅ローンを知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Financial Services Cloud の住宅ローンによって解決されるビジネス上の問題を説明する。
  • Financial Services Cloud の住宅ローンの機能と利点を挙げる。

はじめに

販売された住宅の鍵が購入者に渡される様子。

Cumulus Mortgages (Cumulus Cloud Bank の一部) の住宅ローン担当者である Sofia Lopez は、見込み借主 (消費者とビジネスパーソン両方) が適切なローン商品を選択して申し込むのをサポートしています。彼女は Richard Bennett のような借主にとって、ローン契約プロセス全体を通じて銀行の第一の窓口となります。 

ローン担当者とクライアントのやりとり。

ほとんどのローンには大量の書類が必要で、住宅ローンも例外ではありません。けれども有能な Sofia のおかげで、Richard のような借主はその作業を大変と感じることなく、最も有利な利率でストレスを最小限にするような住宅ローンを組むという要点に集中できます。Sofia は自分の仕事に熱意を持っていて、プロセスを改善する機会を常に探しています。

Sofia が Richard のようなクライアントがお役所相手のややこしい手続きである住宅ローン申込プロセスを進める手助けをするという得意な仕事に集中する一方で、その背後では Shah Jahan のような受託ローン引受人が Cumulus の住宅ローン貸付プロセスを円滑に進めるための業務を行っています。Shah は Richard が実際に住宅ローンの対象となるかどうかを判断します。そのために Shah が利用するのが住宅ローン引受の 3 つの C です。 

  1. 信用評価 (Credit reputation): Richard のこれまでの信用行動
  2. 返済能力 (Capacity): ローンを返済する能力
  3. 担保 (Collateral): Richard がローンを組もうとしている資産の価値

Shah は細心の注意を払って 3 つの C のプロセスを実行した後に、Richard の申込ファイルを承認するか、保留するか、却下するかを決定します。住宅ローン貸付プロセスがお役所相手のややこしい手続きだということは前にも言いましたね。

Shah と Sofia は最近、同僚の Matt が Salesforce からリリースされた Financial Services Cloud の住宅ローンという便利な機能について話しているのを聞きました。Matt は Cumulus Bank の有能な Salesforce システム管理者です。優秀な彼がこの新しい Salesforce イノベーションを絶賛するのを聞いて、Shah と Sofia も仲間に加わりたくなりました。 

Sofia は Financial Services Cloud の住宅ローンを使用することで住宅ローン申込プロセスが簡単になり時間も短縮できることを知りました。面倒な事務作業から解放されます! Financial Services Cloud の住宅ローンでは、借主、貸主、パートナーの住宅ローンエクスペリエンスを統合できます。住宅ローンプロセスをガイド付きローン申込によってスピードアップすることができ、ドキュメント追跡と承認も合理化できます。また、貸主向けの新しい住宅ローンデータモデルを利用すれば、各借主との包括的な深い関係を築くことができます。

Cumulus Mortgages の紹介

Cumulus のロゴ

Cumulus Cloud Bank の一部である Cumulus Mortgages は全国で多様な住宅ローンサービスを提供する大手企業です。Cumulus には何世代にもわたって住宅ローンに関して信頼を寄せてきた忠誠度が高い顧客ベースがあります。ただし、他の多くの業界と同じく、今日の住宅ローン業界はデジタルディスラプションの真っ只中にいます。若いお客様は卓越したエクスペリエンスを求めていて、それを提供できる会社としか取引しません。つまり、Cumulus のような会社は、すばやく方向転換をして、あらゆるタッチポイントでお客様とどのようにつながるかを見直す必要があります。デジタル投資を行って、トップクラスのカスタマーエクスペリエンスを実現することが求められます。

携帯電話で住宅の購入を検討しているミレニアル世代。

借主は、金融サービス機関とやり取りをする経験の中で住宅ローンの申込が最も複雑で時間もかかる作業だと感じています。実際、データや旧式のプロセスが多くのサイロや関係者に分断されているため、住宅ローンの成立には平均 46 日もかかります。この体験は誰にとっても好ましくありませんが、特に住宅購入市場の 37% を占める若いデジタルファーストの購入者には受け入れがたいものです。

金融テクノロジーの創造的破壊者や独立系のブローカーとの競争も激しくなる中で、Cumulus のような住宅ローン企業はこれまで経験したことがないプレッシャーを受けて貸付エクスペリエンスをシームレスな借主中心のものにしていかなければなりません。

Financial Services Cloud の住宅ローンの機能

住宅ローン貸付プロセスの主な関係者

Sofia は Salesforce システム管理者で友人でもある Matt と話し、Financial Services Cloud の住宅ローンの利点について尋ねました。

  • ガイド付き住宅ローン申込では、Richard のような借主と Sofia のようなローン担当者がシームレスなジャーニーに沿って、1003 準拠の住宅ローン申込フォームを作成できます。ユーザーは事前作成されたステップバイステップのアクションやレコメンデーションに従って、関連するデータを入力できます。従来の方法であれば、Sofia はローンプロセスの各段階で Richard に関するデータやドキュメントを手動でアップロードしなければなりません。これではエラーが発生しやすく、重要なドキュメントが見過ごされる可能性もあるため、Richard の承認プロセスが長くなってしまいます。Financial Services Cloud の住宅ローンを使用すれば、申込はすべての関係者にとってスムーズなものになり、ローン成立までの時間も短縮され、Richard は夢のマイホームの鍵を早く手にすることができます。

    マイホームを思い描く Richard。
  • ドキュメントの追跡と承認では、テンプレート化されたチェックリストと自動承認管理を利用することで、ドキュメント収集が簡単になります。たとえば、Sofia と Richard は協力して、チェックリストに従って、ドキュメントや ToDo の見落としがないことを確認できます。源泉徴収票などのドキュメントが不足している場合には、Richard はセキュアなポータルで簡単にそのファイルをアップロードできます。体系的なドキュメントの追跡と承認を利用することで、Sofia は書類をやりとりすることではなく、クライアントがマイホームに入居する手助けをすることに集中できます。

    デジタル化された住宅ローン貸付プロセスによって、クライアントがマイホームに入居するまでの期間を短縮できる。

  • 住宅ローンデータモデルでは事前作成済みの包括的な住宅ローンオブジェクトを使用できるため、Richard の住所、収入、雇用状況などの情報を簡単に取得でき、Sofia はこのような詳細を借主の世帯リレーション、目標、他の金融口座といったコンテキストの中で参照できます。住宅ローンプロセスでは借主は他のどのタッチポイントよりも多くの情報を提供する必要があるため、このデータを取得することで、Cumulus Mortgages がニーズに基づいて Financial Services Cloud で Cumulus Cloud Bank の他の部門への紹介を生成する機会も生まれます。データ取得のための事前作成済みオブジェクトを使用すれば、Sofia は一貫性を保ち、1 か所で住宅ローン申込プロセス全体を合理化できます。

リソース

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