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ドキュメントの追跡と承認を有効にする

学習の目的

このモジュールを完了すると、次のことができるようになります。

  • 「ドキュメントチェックリスト」権限セットを割り当てる。
  • 商談と取引先のページレイアウトを更新する。
  • ドキュメント種別を設定し、借主が Experience Cloud サイトでドキュメントチェックリスト項目にアクセスできるようにする。
  • コミュニティユーザープロファイルを作成し、サイトに割り当てる。
  • 「ドキュメントチェックリスト」権限セットの詳細な権限を使用してユーザープロファイルを更新する。
  • 共有を設定する。
  • 承認プロセスを作成する。

ドキュメントチェックリスト項目の探索

ご存じのように、ほとんどのローンには大量の書類が必要で、住宅ローンも例外ではありません。

借主は、金融サービス機関とやり取りをする経験の中で住宅ローンの申込が最も複雑で時間もかかる作業だと感じています。実際、データや旧式のプロセスが多くのサイロや関係者に分断されているため、住宅ローンの成立には平均 46 日もかかります。 

この問題の処方薬となるのが Salesforce によるドキュメントの追跡と承認のイノベーションです。ドキュメント追跡では、Richard のような借主と Sofia のようなローン担当者が住宅ローン申込に必要な関連書類をアップロードできるため、借主のエンゲージメントが合理化されます。 

Financial Services Cloud 内での Richard Bennet のドキュメントチェックリスト項目。

Sofia は Richard のためにドキュメントチェックリスト項目のリストを作成できるため、Richard には必要なドキュメントが明確に表示されます。各ドキュメントは Cumulus が定義した承認プロセスを通過し、Richard と Sofia の両方 (さらに引受人の Shah も) が各ドキュメントの状況を把握できます。

システム管理者は、住宅ローンプロセスを完了するために一般的に必要なドキュメントを定義するドキュメント種別を作成できます。次に、Sofia は Richard のような顧客に必要な各ファイルのドキュメントチェックリスト項目を作成できます。その後、Richard がドキュメントチェックリスト項目の関連ファイルをアップロードすると、ファイルは承認プロセス中に追跡され、最終的に Shah のような引受人に承認または却下されます。Richard は却下されたドキュメントの新しいバージョンをアップロードし、アップロードしたドキュメントの進行状況を送信から承認まで追跡します。

商談と取引先のページレイアウトを更新する

次に、ドキュメントチェックリスト項目コンポーネントを [Opportunity and Account (商談と取引先)] のページレイアウトの [Related Lists (関連リスト)] セクションに追加します。

  1. [設定] からオブジェクトマネージャーを開きます。
  2. Opportunity (商談) と入力し、[Opportunity (商談)] をクリックします。
  3. [Page Layouts (ページレイアウト)] をクリックし、ドキュメントチェックリスト項目ユーザーに表示するレイアウトを選択します。
  4. パレットで [関連リスト] を選択します。
  5. パレットから [ドキュメントチェックリスト項目] を [関連リスト] セクションにドラッグし、[保存] をクリックします。ユーザーの関連リストのカスタマイズを上書きすることについて確認を求められた場合、[はい] をクリックします。
  6. [設定] からオブジェクトマネージャーを開きます。
  7. [取引先] をクリックします。
  8. [ページレイアウト] をクリックし、ドキュメントチェックリスト項目ユーザーに表示するレイアウトを選択します。
  9. パレットで [関連リスト] を選択します。
  10. パレットから [ドキュメントチェックリスト項目] を [関連リスト] セクションにドラッグし、[保存] をクリックします。ユーザーの関連リストのカスタマイズを上書きすることについて確認を求められた場合、[はい] をクリックします。

ドキュメント種別を設定する

新しいドキュメントチェックリスト項目をドキュメント種別に関連付けるために、一般的に必要なドキュメント種別を定義する必要があります。たとえば 源泉徴収票、運転免許証、給与明細書などがあります。このようなドキュメント種別はレポート内での絞り込みにも使用できます。

メモ

ドキュメント種別の作成は省略可能です。

  1. [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに Document Type (ドキュメント種別) と入力し、[Document Type (ドキュメント種別)] を選択します。
  2. [新規ドキュメント種別] をクリックします。
  3. [新規ドキュメント種別] 画面で表示ラベルを入力します。たとえば、Driver's License (運転免許証) と入力します。
  4. 別のドキュメント種別を追加するには [保存 & 新規] をクリックし、終了するには [保存] をクリックします。

借主が Experience Cloud サイトでドキュメントチェックリスト項目にアクセスできるようにする

Richard のような顧客がさらに多くのことを実行できるように、サイトでのドキュメントチェックリスト項目への直接アクセス権を付与できます。 

これは 2 段階のプロセスです。

  1. Richard のコミュニティユーザープロファイルを作成する。
  2. Richard のプロファイルを特定のサイトに割り当てます。

この手順をどのように実行するのかを見ていきましょう。

コミュニティユーザープロファイルを作成する

ドキュメントチェックリスト項目へのアクセス権を持つ Customer Community Plus プロファイルを作成します。

  1. [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに Profiles (プロファイル) と入力し、[Profiles (プロファイル)] を選択します。
  2. [Profiles (プロファイル)] リストで、[Customer Community Login User][Customer Community Plus Login User][Customer Community Plus User]、または [Customer Community User] を選択します。
  3. プロファイルページで [Clone (コピー)] をクリックします。
  4. コピー後のプロファイルの名前を入力して保存します。たとえば Mortgage Community (住宅ローンコミュニティ) と入力します。
  5. 作業内容を保存します。
  6. プロファイルの編集ページで、[Object Settings (オブジェクト設定)] をクリックします。
  7. [Document Checklist Items (ドキュメントチェックリスト項目)] を検索して選択します。
  8. [Edit (編集)] をクリックします。
  9. [Object Permissions (オブジェクト権限)] セクションで、「参照」権限のみを有効にするよう変更します。
  10. 作業内容を保存します。

プロファイルを Experience Cloud サイトに割り当てる

これで、Mortgage Community (住宅ローンコミュニティ) ユーザープロファイルをサイトに割り当てられるようになりました。このサイトで、Richard などの顧客は必要なファイルをアップロードできます。

メモ

サイト (デジタルエクスペリエンス) が有効になっており、組織でサイトが少なくとも 1 つ作成されていることを確認してください。

  1. [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに Digital Experiences (デジタルエクスペリエンス) と入力し、[All SItes (すべてのサイト)] を選択します。
  2. ユーザープロファイルを割り当てるサイトの横にある [ワークスペース] をクリックします。
  3. [管理] タイルをクリックします。
  4. 左ペインで、[メンバー] をクリックします。
  5. [プロファイルを選択] の下の検索ドロップダウンリストで [顧客] を選択します。作成したドキュメントチェックリスト項目のアクセス権を持つ Customer Community Plus User プロファイルの名前を入力し、[Find (検索)] をクリックします。たとえば Mortgage Community (住宅ローンコミュニティ) と入力します。
  6. [選択可能なプロファイル] で、[Mortgage Community (住宅ローンコミュニティ)] を選択して [追加]、[保存] の順にクリックします。

最後に、[選択済みプロファイル] に追加したプロファイルを、ドキュメントチェックリスト項目へのアクセス権を必要とするサイトユーザーに割り当てます。

ユーザープロファイルを更新する

[Document Checklist Item (ドキュメントチェックリスト項目)] オブジェクトに関連する権限を [Loan Officer (ローン担当者)] や [Underwriter (引受人)] などのユーザープロファイルに追加します。Sofia のようなローン担当者には、参照、編集、作成、削除のアクセス権を付与します。こうすることで、Sofia は適切にお客様をサポートできます。 

Shah のような引受人には、参照アクセス権のみを付与します。Shah は自分の仕事に関連するレコードを見ることはできますが、レコードを変更することはできません。

  1. [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに Profiles (プロファイル) と入力し、[Profiles (プロファイル)] を選択します。
  2. [Profiles (プロファイル)] ページで、ドキュメントチェックリスト項目のアクセス権を追加するプロファイルの横にある [Edit (編集)] をクリックします。たとえば Loan Officer (ローン担当者) を選択します。このプロファイルは、このモジュールの前半で Underwriter (引受人) と共に作成しました。
  3. [Object Settings (オブジェクト設定)] をクリックします。
  4. [Document Checklist Items (ドキュメントチェックリスト項目)] を検索して選択します。
  5. [Edit (編集)] をクリックします。
  6. [Object Permissions (オブジェクト権限)] で、[Read (参照)][Create (作成)][Edit (編集)]、および [Delete (削除)] を選択します。
  7. 作業内容を保存します。

同じ手順を Underwriter (引受人) プロファイルにも繰り返して実行しますが、Document Checklist Items (ドキュメントチェックリスト項目) については「参照」権限のみを割り当てます。

共有を設定する

共有設定を使用すると、ドキュメントチェックリスト項目へのユーザーアクセス権を管理できます。

そのために、取引先チーム、共有ルール、またはロール階層を含む、取引先共有モデルを使用してドキュメントチェックリスト項目の共有を設定します。ドキュメントチェックリスト項目の所有者はレコードを手動で共有することもできます。詳細は、「リソース」セクションを参照してください。

承認プロセスを作成する

ドキュメントチェックリスト項目オブジェクトの承認プロセスを作成します。

標準の [状況] 項目またはカスタム項目を使用して承認プロセスを進めやすくします。ドキュメントチェックリスト項目の承認者には、取引先チーム、ドキュメントチェックリスト項目のカスタム項目、キュー、カスタムグループのいずれかを使用できます。詳細は、「リソース」セクションを参照してください。

項目削除設定を変更する

ファイルがすでにアップロードされている場合でもドキュメントチェックリスト項目を削除できるように、[(Checklist Items with Attachments) 添付ファイル付きのチェックリスト項目] 設定を変更します。デフォルトでは、ファイルがアップロードされた後にドキュメントチェックリスト項目を削除することはできません。

  1. [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに Document (ドキュメント) と入力し、[Document Checklist Settings (ドキュメントチェックリスト設定)] を選択します。
  2. [ドキュメントチェックリスト設定] ページで、[添付ファイル付きのチェックリスト項目] をクリックします。値が [オン] に設定されている場合、関連ファイルがアップロードされている場合であってもドキュメントチェックリスト項目を削除できます。(アップロードされたファイルは削除されません。)

まとめ

必要な管理設定が済んでいるため、Sofia と Shah は Cumulus の住宅ローン貸付ビジネスに真のデジタルトランスフォーメーションを導入することができます。2 人は Financial Services Cloud の住宅ローンで借主、貸主、パートナーの住宅ローン申込エクスペリエンスが統合されることによって、プロセスがどれほど簡単になり時間も短縮されるかに驚いています。 

販売された住宅の鍵が購入者に渡される様子。

ガイド付きローン申込によって住宅ローンプロセス全体をスピードアップできるのに加えて、合理化されたドキュメント追跡と承認によって面倒な事務作業をなくすことができます。さらに、貸主向けの新しい住宅ローンデータモデルによって、Sofia のようなローン担当者は各借主との包括的な深い関係を築くことができます。Cumulus は卓越したパーソナライズというクライアントサービスの究極の目標に大きく近づいたかもしれません。

リソース

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