フローを設計してテストする
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Salesforce のデータを Microsoft Teams と自動的に同期するフローを設計する。
- フローをテストしてデータが問題なく同期されることを確認する。
この単元では、まず MuleSoft Composer を使用して Salesforce のセールスリードを Microsoft Teams のリード通知と自動的に同期するフローを作成する方法を学習します。次に、フローをテストしてデータが問題なく同期されることを確認します。
MuleSoft Composer ではデフォルトで作業が検証され、手順の各ステップでアプリケーション内コンテキストヘルプが提供されます。たとえば、システムに接続を追加すると、MuleSoft Composer で接続がテストされるため、正常に機能することを確認したうえで次のステップに進むことができます。また、各ステップ内の必須項目を入力するように MuleSoft Composer から求められます。これでフローのビルドが簡単になります。
フローの構築のベストプラクティスは、数ステップごとにテストを繰り返しながらフローを完成させることです。
次のデモ動画で、MuleSoft Composer を使用して Salesforce を Microsoft Teams に接続する方法をご覧ください。
フローを設計する
Salesforce のセールスリードを Microsoft Teams のリード通知と同期するインテグレーションフローを設計する準備ができました。
次の手順に従ってフローを設計します。
NTO 組織から MuleSoft Composer を起動します。
- ユーザー名とパスワードを使用して NTO 組織にログインします。
- アプリケーションランチャーに
Composer
と入力して [MuleSoft Composer] を選択します。
新しいフローを作成します。
- [Create New Flow (新規フローを作成)] をクリックします。
- デフォルトのフロー名の横にある鉛筆アイコンをクリックします。
- フローに
Sync NTO Org Leads with Microsoft Teams Notifications
(NTO 組織のリードを Microsoft Teams の通知と同期) と名前を付け、[Save (保存)] をクリックします。
NTO 組織を使用してフローのトリガーを作成します。
- [Salesforce] をクリックします。
- [Add new Salesforce connection (新しい Salesforce 接続を追加)] をクリックします。
- この接続に
NTO sandbox org
(NTO Sandbox 組織) と名前を付けます。 - [This is a sandbox organization (これは Sandbox 組織です)] チェックボックスをオンにして、[Create (作成)] をクリックします。
- NTO の Sandbox 組織のユーザー名とパスワードを入力して、[Log In (ログイン)] をクリックします。
- [Allow (許可)] をクリックして、MuleSoft Composer に「基本情報へのアクセス」、「データへのアクセスと管理」、「ユーザーに代わっていつでも要求を実行」権限を付与します。MuleSoft Composer で接続が自動的にテストされます。エラーメッセージが表示されていない場合は接続が確立し、フローの最初のステップ (トリガー) が表示されます。
- デフォルトのステップ名の横にある鉛筆アイコンをクリックします。
- ステップに
Get lead
(リードを取得する) と名前を付け、[Save (保存)] をクリックします。
NTO 組織でリードが作成または更新されるたびにフローを開始するトリガーを設定します。
- [Choose an event that starts this flow (このフローを開始するイベントを選択)] 項目内をクリックして [New or updated record (新規または更新されたレコード)] を選択します。
- [Object Type (オブジェクト種別)] 項目に
Lead
と入力します。 - [Sample Output (サンプル出力)] セクションを見ると、選択した各項目に NTO 組織のリードから取り込まれたサンプル値が示されています。この情報から、正しい組織に接続されていることを確認でき、フローの今後のステップで使用できるデータの構造がわかります。
- [Save (保存)] をクリックしてフローを保存します。
リードソースがパートナー紹介かどうかを判断する If/Else ブロックを作成して設定します。
- プラスアイコンをクリックしてステップを追加します。
- [If/Else Block (If/Else ブロック)] をクリックします。
- [Add Conditions (条件を追加)] をクリックします。デフォルトでは [All conditions must be met (AND) (すべての条件を満たす必要がある (AND))] が選択されています。
- 項目に [Lead Source (リードソース)]、演算子に [Equals (次の文字列と一致する)] を選択し、値に
Partner Referral
(パートナー紹介) と入力して、[Save (保存)] をクリックします。この条件を満たした場合は、If ブランチの後続のステップ (パートナー販売に通知する) が実行されます。
フローの If ブランチ内に、パートナー紹介のリードを処理する 2 つ目のステップを作成します。
- プラスアイコンをクリックして If ブランチ内にステップを追加します。
- [Microsoft Teams] をクリックします。
- [Add new Microsoft Teams connection (新しい Microsoft Teams 接続を追加)] をクリックします。
- この接続に
NTO Teams
(NTO チーム) と名前を付け、[Create (作成)] をクリックします。 - Microsoft Teams アカウントを選択します。
- [Accept (許可)] をクリックして、MuleSoft Composer に、チャネルメッセージの送信、チームの名前と説明の参照、チャネルの名前と説明の参照、アクセスを許可したデータへのアクセスの管理、基本プロファイルの表示に関する権限を付与します。MuleSoft Composer で接続が自動的にテストされます。エラーメッセージが表示されていない場合は接続が確立し、フローの 2 番目のステップが表示されます。
- ステップに
Notify partner sales
(パートナー販売に通知する) と名前を付け、[Save (保存)] をクリックします。
If ブランチに、Microsoft Teams のパートナー販売チャネルに通知する 2 つ目のステップを設定します。
- [Action (アクション)] 項目をクリックし、[Send message to channel (メッセージをチャネルに送信)] を選択します。
- [Team name (チーム名)] 項目をクリックし、[NTO Sales (NTO 営業)] を選択します。
- [Channel Name (チャネル名)] 項目をクリックし、[Partner Sales (パートナー販売)] を選択します。
- [Message (メッセージ)] 項目をクリックし、[Custom Expression (カスタム式)] をクリックします。フローの先行ステップから取り込む動的な項目値と、各自が入力する静的なテキストを組み合わせたメッセージを設定する必要がある場合は、常にこのカスタム式ツールを使用します。
-
New partner sales lead. Name:
(パートナー販売の新規リード。名前:) と入力して、ステップ 1 の [Full Name (氏名)] を選択します。 -
, Email:
(、メール:) と入力して、ステップ 1 の [Email (メール)] を選択します。 -
, Phone:
(、電話:) と入力して、ステップ 1 の [Phone (電話)] を選択します。 -
, Status:
(、状況:) と入力して、ステップ 1 の [Status (状況)] を選択します。 -
.
(。) と入力して、[Done (完了)] をクリックします。
フローの If/Else ブロックに、パートナー紹介以外のすべてのリードソースを処理する Else ブランチを追加します。
- [Add Else (Else を追加)] をクリックします。
フローの Else ブランチ内に、パートナー紹介以外 (つまり、直接販売) のリードを処理する 3 つ目のステップを作成します。
- プラスアイコンをクリックして Else ブランチにステップを追加します。
- [Microsoft Teams] をクリックして、[NTO Teams (NTO チーム)] をクリックします。
- ステップに
Notify direct sales
(直接販売に通知する) と名前を付け、[Save (保存)] をクリックします。
Else ブランチに、Microsoft Teams の直接販売チャネルに通知する 3 つ目のステップを設定します。
- [Action (アクション)] 項目をクリックし、[Send message to channel (メッセージをチャネルに送信)] を選択します。
- [Team name (チーム名)] 項目をクリックし、[NTO Sales (NTO 営業)] を選択します。
- [Channel Name (チャネル名)] 項目をクリックして、[Direct Sales (直接販売)] を選択します。
- [Message (メッセージ)] 項目をクリックし、[Custom Expression (カスタム式)] をクリックします。
-
New direct sales lead. Name:
(直接販売の新規リード。名前:) と入力して、ステップ 1 の [Full Name (氏名)] を選択します。 -
, Email:
(、メール:) と入力して、ステップ 1 の [Email (メール)] を選択します。 -
, Phone:
(、電話:) と入力して、ステップ 1 の [Phone (電話)] を選択します。 -
, Status:
(、状況:) と入力して、ステップ 1 の [Status (状況)] を選択します。 -
.
(。) と入力して、[Done (完了)] をクリックします。 - フローを保存します。フロー全体は次のようになります。
次は、フローのテスト方法を学習します。
フローをテストする
フローを設計したら、エンドツーエンドでテストしてデータが想定どおりに同期されることを確認する必要があります。一般に、テストは 10 分以内に完了します。テストが完了した時点、または 10 分を経過した時点でテストは停止します。テストに必要なアプリケーションとデータのすべてを準備してからテストを開始するのがベストプラクティスです。
このユースケースでは、NTO 組織でリードが作成または更新されると、フローがトリガーされます。そのため、NTO 組織の Sales Cloud にテストリードを入力する準備をしておきます。リードソースがパートナー紹介の場合は、Microsoft Teams のパートナー販売チャネルにメッセージが表示されます。そのため、パートナー販売チャネルにメッセージが表示されることを確認する準備をしておきます。リードソースがパートナー紹介以外の場合は、Microsoft Teams の直接販売チャネルにメッセージが表示されます。そのため、直接販売チャネルにメッセージが表示されることを確認する準備をしておきます。
次の手順に従ってフローをテストします。
- [Sync NTO Org Leads with Microsoft Teams Notifications (NTO 組織のリードを Microsoft Teams の通知と同期)] フローで [Test (テスト)] をクリックします。フローが参照のみモードになります。
メモ: テストの実行中に何らかの理由で停止する場合は、[Stop Test (テストを停止)] をクリックします。 - NTO 組織の Sales Cloud にログインして [リード] タブに移動し、[New (新規)] をクリックします。
- 次の値の新規リードを追加して、[Save (保存)] をクリックします。
- First name (名):
Sakura
- Last name (姓):
Yamamoto
- Company (会社):
ACME
- Phone (電話):
03-1234-5678
- Email (メール):
sakura.yamamoto@acme.com
- Lead Source (リードソース): Partner Referral (パートナー紹介)
- First name (名):
- フローに戻り、テストが完了するまで待機します。フローの If ブランチにあるステップ 1 とステップ 2 に緑のチェックマークが表示された場合、フローのこのパートナー紹介のリードに関連するステップが正常に実行されたことを意味します。[Test Output (テスト出力)] セクションで、テスト用に入力したレコード値を確認します。
-
Microsoft Teams の NTO 営業チームを開き、[Partner Sales (パートナー販売)] チャネルにリードが表示されていることを確認します。 - フローの [Test (テスト)] を再度クリックします。
- NTO 組織の Sales Cloud に戻り、同じテストリードのリードソースを [Purchased List (購入済みリスト)] に変更して [Save (保存)] をクリックします。
- フローに戻り、テストが完了するまで待機します。フローの Else ブランチにあるステップ 1 とステップ 3 に緑のチェックマークが表示された場合は、フローでこのパートナー紹介以外のリードに関連するステップが正常に実行されたことを意味します。[Test Output (テスト出力)] セクションで、テスト用に入力したレコード値を確認します。
-
Microsoft Teams の NTO 営業チームを開き、直接販売チャネルにこのリードが表示されていることを確認します。
-
別の任意のリードについて手順 1 ~ 9 を繰り返してテストします。フローは問題なく動作するはずです。
ここまで順調ですね。次の単元では、本番環境でフローをアクティブ化して監視し、トラブルシューティングする方法を学習します。