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メンタルヘルスの連続性について学ぶ

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • メンタルヘルスを心身の健康やウェルビーイングの一環として捉え直す。
  • メンタルヘルスの連続性の各段階を理解する。

心身の健康の一環であるメンタルヘルス

体調が優れず、気分や仕事、生活に影響することがあります。私たちは身体の健康を維持するために、運動をし、身体に良いものを食べ、十分な睡眠を取るように心掛け、定期的に健康診断を受けています。全般的なウェルビーイングに重要なのは身体の健康だけではありません。メンタルヘルスも大切です。ですから、身体の健康と同様にメンタルヘルスにも気を配る必要があります。 

メンタルヘルスは、私たちのあり方をなすものです。身体の健康メンタルヘルスによって全般的なウェルビーイングが向上します。ストレスに溢れたこの時代、健康やワークライフバランスに対する懸念が続く中で、メンタルヘルスに配慮することが今まで以上に重要になっています。

Salesforce では、メンタルヘルスを鍛えて守り、レジリエンスを培い、メンタルヘルスの問題にうまく向き合うために自分たちにできる対策があることを認識しています。従業員にそうした対策の実践を奨励し、役に立つさまざまなリソースを用意しています。 

メンタルヘルスにまつわる対話のフレームワークとして、Salesforce ではまずメンタルヘルスの連続性について検証しました。この連続性については、さまざまな方法で構造化され説明されています。このモジュールでは、メンタルヘルスの専門家が実施した調査や従業員から寄せられたフィードバックに基づいて考案した Salesforce バージョンの連続性について説明します。この連続性ではメンタルヘルスが、ウェルビーイングの頂点とされる好調から、対処、停滞、葛藤、苦悩へとつながっています。 

人々は逆境に陥ったとき、レジリエンスを発揮して乗り越え、立ち直るようにできています。ですから、山あり谷ありの人生で、さまざまな段階を行きつ戻りつしているものと思われます。どの時点でも、この連続性のどこかにいることになります。

Salesforce のプレジデント兼最高人材活用責任者である Brent Hyder は、メンタルヘルスのタウンホールミーティングで次のように述べています。 

「皆さんは葛藤していたり、苦悩に苛まれているかもしれません。今日は、私みたいに活力に溢れ、やる気に満ちているかもしれません。晴れやかな気分かもしれないし、停滞気味かもしれないし、その中間かもしれません。こうした気分が本当に日々、あるいは週ごとに変化するのです。それが人間のあるべき姿です。」

この連続性は、人生という高速道路を走行するスピードを測定する速度計のようなものと考えることができます。自分にとって快適なスピードで好調な状態を維持するクルーズコントロールを設定できれば理想的です。それでも時として、内的あるいは外的な要因によってアクセルやブレーキを踏まなければならないことがあります。たとえば、不慣れな道で不安を感じたときや (内的要因)、交通事故のために徐行する場合 (外的要因) などです。 

速度計と同様に、メンタルヘルスも 60 秒間のうちに 0 (例: 停滞) から 80 (例: 好調) に跳ね上がることがあります。そのため、自分がメンタルヘルスの連続性のどこに位置するかを常に把握し、可能であれば軌道修正して、クルーズコントロールに戻すことが推奨されます。 

メンタルヘルスの連続性は、その時点に自分が好調、対処、停滞、葛藤、苦悩のどこにいるのかを示す速度計のようなものです。

では、Salesforce のメンタルヘルスの連続性モデルの各段階を詳しく見ていきましょう。 

1.好調: 好調段階の人々は、ウェルビーイングが頂点の状態です。人生は素晴らしく、幸せだと感じ、現況に満足しています。人間関係や将来の目標の大切さを実感しています。 

2.対処: 対処段階の人々は、自らの思考、感情、行動に能動的に対処する知識や術を備えています。メンタルヘルスをコントロールし、バランスを取り、気分を落ち着けることができます。この段階の人々は、レジリエンスを培って成功し続けるためのツールやリソースを備えていると感じています。

3.停滞: この段階の状況は、良くもなければ悪くもありません。停滞中の人は何とかやっているものの、自分の人生や将来に特に期待を抱いていません。行き詰まっている、あるいは空回りしているように感じることもあります。大勢の人々がスペクトラムのこの段階に該当し、いつの時点でも米国の従業員の 55% が停滞しています。 

4.葛藤: この段階の人々は希望を見失い、疲れた状態で、不安や憂鬱な感情から立ち直れずにいます。 

5.苦悩: 苦悩段階の人々は、イライラ、集中力の欠如、睡眠不足または睡眠過多、引きこもり、気分の落ち込みなど、複数の精神疾患の深刻な症状を長期にわたって抱えています。こうした症状は、失業のようなストレスフルな出来事や、自動車事故に巻き込まれた場合などのトラウマ的な出来事など、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。他方、家族歴や化学物質の不均衡など、他の要因も考えられます。 

前述のとおり、メンタルヘルスも人間であることの一環です。メンタルヘルスには、感情面、心理面、社会面のウェルビーイングが反映されます。私たちの多くは、人生のさまざまな時点でこの連続性に沿って移動します。けれども、人々が「苦悩」段階に長く留まっている場合には、もっと大きな問題がある可能性が高く、精神疾患を抱えていることがあります。

メンタルヘルスはあなたの心の全般的な状態を表し、誰もがケアすべきものです。他方、精神疾患はあなたの精神状態を乱し、あなたの感じ方、考え方、伝え方、振る舞い方を妨げます。

まとめ

誰であれ、どこに住んでいようとも、私たちには情緒や感情、思考や気分があります。世界保健機関は、「心の健康なくして、真の健康はない」と述べています。各人のメンタルヘルスは連続線上にあり、自分のメンタルヘルスを定期的に確認することが大切です。 

次の単元では、メンタルヘルスの問題に対処することが重要な理由を検証します。

リソース

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