Media Planning Center (メディア計画センター) について学ぶ
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- MPC を使用して、予算割り当てプランに関する強力なインサイトを生成する。
- MPC のさまざまな機能とツールのしくみを説明する。
プラングリッド
設定プロセスを完了したところで、Isabelle はアプリを開いてざっと確認してみます。
MPC の開始画面には、予算作成プランの概要 (グリッド) が表示されています。このグリッドには、Isabelle が定義した階層のすべてのディメンションが、設定期間順に記載されています。予算金額の入力は、プランの最下位レベルから開始できます。また、分割機能を使用して、概要レベルで予算金額を割り当て、その金額を下位のレベルに反映する方法を定義することもできます。さらに、インポートオプションを使用して、ワークスペースから既存のコストメジャメントをインポートすることで、予算金額を一括して追加し、プラン全体に瞬時に入力することも可能です。
パフォーマンスの予測
[Forecast (予測)] セクションでは、予算が過去のパフォーマンスに与えた影響が表示されるだけでなく、将来のパフォーマンスの予測も提供されます。MPC では、この予測は過去のパフォーマンスデータと将来の目的の予算の計算に基づいて行われます。Isabelle はドロップダウンを使用して、予測方法を選択できます。
MPC には信頼区間と呼ばれる数値の範囲として予測が表示されます。信頼区間は、すべての方法において、平均から標準偏差の 2 倍離れた範囲に分散しています。通常、NTO が配信データを蓄積するほど、予測の精度が向上します。
特定のエンティティの予測を表示するには、そのエンティティを強調表示するだけです。また、画面の下部には予測機能が表示されます。
予測を使用すると、Isabelle は予算作成の意思決定を特定の目標に合わせて微調整できます。たとえば、予算エンティティが期間中に達成する必要がある合計コンバージョン数を下回る可能性が高いと予測された場合、予算を再割り当てして、その問題を解決することができます。必須目標を大幅に上回ると予測されているエンティティから、下回っているエンティティに予算を移動させることで、より賢明な予算配分を迅速に実施できます。
予算作成の最適化
[Optimize (最適化)] セクションでは、各エンティティの単位当たりのコストを計算して比較することで、過去のパフォーマンスに基づいて今回の予算配分方法が提案されます。MPC では、割り当てられた KPI から単位当たりのコストが計算されます。たとえば、KPI が合計コンバージョン数の場合、選択したエンティティ間での 1 コンバージョンあたりのコストが比較されます。
いくつかのシナリオを考えてみましょう。過去に費用対効果が高かったエンティティに対して、現在のプランで他と比べて相対的に低い予算が組まれている場合、MPC によってこの予算割り当ての増加が提案されます。過去にコストが高かったエンティティに対して、現在のプランでも比較的高い予算が組まれている場合、MPC によってこの予算割り当ての削減が提案されます。
[Optimize (最適化)] セクションには、4 分割の散布グラフを使用して結果が表示され、推奨事項が提示されます。
Isabelle はこの画面を使用して、図の危険ゾーンから最適なゾーンに予算を再割り当てできます。また、どのエンティティが予算過剰で、どのエンティティが予算不足なのかをすぐに把握でき、それに応じた操作を行えます。Isabelle は感銘を受けました。このツールを使用すれば、予算作成に関してデータ主導の意思決定ができるようになり、NTO の ROI を向上させる可能性があるのです。
MPC の使用方法に関する詳細なガイドは、以下の MPC チュートリアル動画をご覧ください。
シナリオプランニング
また、すぐに使用できる機能もさらに用意されています。MPC のシナリオプランニングでは、複数のバージョンのプランを、予測 KPI で比較できます。これは大変革をもたらす機能です。つまり、Isabelle とチームは、もはや 1 つのプランだけに基づいて予算を決定する必要はないということです。検索を減らしてソーシャルを増やすなど、チャネルごとに予算配分を変えてみるとどうなるでしょうか? また、Tik Tok を増やして Facebook を減らしたりと、プラットフォームごとに予算配分を変えてみるとどうなるでしょうか? Isabelle たちはこのようなシナリオをすべて試すことができます。それぞれのシナリオに対して予測計算が実行され、チームは最良の結果を得られる可能性の高いシナリオを即座に特定できるようになります。
新しいシナリオを追加するには、プラスボタンをクリックするだけです (1)。また、既存のシナリオをコピーしてテンプレートとして使用することも、ゼロから作成することもできます (2)。
比較するすべてのシナリオを作成したら、あとは [Simulate (シミュレーション)] をクリックして比較分析を実行するだけです。
シミュレーションでは、定義された期間における各プランの KPI の合計が予測されるため、Isabelle は NTO の目標を達成する可能性が最も高いプランを特定できます。
シミュレーションモードでは、Isabelle は予測方法のドロップダウンを使用して、予測 KPI の予測方法を変更することもできます。これにより、Isabelle は最も信頼している方法を柔軟に使用できます。
シナリオプランニングの詳細は、次の動画をご覧ください。
MPC は、メディアプランナーにとって真の画期的な機能であり、実行フェーズでも一歩先を行くことができます。次の単元では、メディア透明性センター (MTC) を使用してメディアプランと実際の実行データの整合性を図る方法を学習することで、実施中のキャンペーンのペーシングと最適化を実行できるようになります。