Spring '25 で認定 Marketing Cloud メールスペシャリスト資格を更新する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Journey Builder のハイスループットの送信のおすすめで既存のメールを改善する。
- Einstein 生成 AI を使用して、複数の言語でマーケティングコンテンツを作成する。
- WhatsApp ビジネスアカウント間でテンプレートメッセージ名を再利用する。
- Automation Studio で履歴ダッシュボードを表示する。
認定資格を更新する
認定 Marketing Cloud メールスペシャリスト資格を保有している場合、その認定資格を維持するためには期日までにこのモジュールを修了する必要があります。
この資格の取得を検討している方は、Marketing Cloud メールスペシャリスト資格を参照してください。
認定資格の機密を守る
Salesforce は、質の高い認定試験と価値ある資格を提供することを最優先事項としています。試験のセキュリティと機密の保護は、業界をリードする評価の高い認定資格をお客様に提供するために不可欠です。
Salesforce 認定資格プログラムに参加する場合は、「Salesforce 認定資格プログラム同意書」に同意いただく必要があります。詳細は、Trailhead ヘルプ記事「Salesforce 認定資格プログラム同意書および行動規範」に記載の Salesforce 認定資格試験の受験ポリシーを確認してください。
この 1 年間に Marketing Cloud Engagement の多くの機能が強化されています。ここでは、Marketing Cloud メールスペシャリストにとって特に重要なものについて説明します。
Journey Builder のハイスループットの送信のおすすめで既存のメールを改善する
大量のメールを効率的かつ効果的に送信する必要があるマーケティング担当者は、2024 年に Journey Builder 向けに導入されたハイスループットの送信 (HTS) を使用できます。一般的なベースラインとして、Journey Builder ではテナントごとに 1 時間あたり最大 200 万件のメール送信を処理できます。マーケティング担当者は Journey Builder 設定のメールオプションで HTS を使用することで、スループットをさらに (2 倍以上) 加速させることができます。
ジャーニーでは処理リソースが共有されるため、ジャーニーを同時に実行するとパフォーマンスに影響を与える可能性があります。メールアクティビティのあるすべてのジャーニーで HTS を使用すると、ジャーニーの実行が迅速化かつ効率化する可能性が高まります。HTS 送信フレームワークでは、スループットが向上し、遅延が減少するほか、同時処理のサポートも改善します。メールに HTS を有効化すると、Journey Builder ではジャーニー検証中に、大量のメールを考慮した設定が事前に推奨されます。
この機能を使用する場合、次のような重要な考慮事項があります。
- ジャーニーで HTS が有効になったら、無効にすることはできません。
- 送信の日別サマリーレポートでは HTS を使用したメール送信は追跡されませんが、メトリクスは Journey Builder のアナリティクスと Marketing Cloud Intelligence (MCI) で取得できます。
- HTS のメールエラーは、ジャーニー履歴にリストされません。特定のジャーニーをトラブルシューティングするには、特定のメールアクティビティの [View Details (詳細の表示)] セクションを確認します。
- フィールドレベルの暗号化が有効になっている場合は、HTS を使用できません。
- HTS が有効になっている場合、メッセージの優先度は認識されません。
- HTS では、トリガーによる送信の購読者エラーのしきい値設定は認識されません。
アカウントに HTS 設定が表示されていない場合、営業担当者にお問い合わせください。この変更は、Corporate Edition および Enterprise Edition の Marketing Cloud Engagement と Journey Builder アドオンを使用するユーザーに適用されます。
Einstein 生成 AI を使用して、複数の言語でマーケティングコンテンツを作成する
Einstein 生成 AI を使用して、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、ポルトガル語、スペイン語で件名と本文を生成できます。
メッセージが幅広いオーディエンスの心に響くように、ローカライズされたコンテンツをすばやく作成します。これまでは、Einstein AI によって英語のコンテンツが生成されていました。現在、言語の設定は、ユーザー設定のカルチャーコードが上記の言語のいずれかと一致する場合に自動的に設定されます。この変更はすべての Marketing Cloud Engagement エディションに適用されます。
Einstein 生成 AI を使用して Einstein コピーインサイトでコンテンツを作成する
Einstein 生成 AI では Einstein コピーインサイト設定で Salesforce システム管理者が作成したブランドアイデンティティとユーザーが選択したパーソナリティを考慮するため、コンテンツはブランドと状況に合うスタイルと語調で作成されます。たとえば、子供向けの新しい夏服商品を宣伝する場合に遊び心のあるパーソナリティを選択したり、対象オーディエンスが熱心なハイカーである場合に冒険心をイメージさせるパーソナリティを選択したりできます。ニーズに合うパーソナリティのオプションが表示されない場合は、Einstein コピーインサイト設定に追加してもらうように Salesforce システム管理者に依頼してください。
Einstein を使用してメッセージの件名と本文を生成し、件名が成功する可能性をテストします。同僚と繰り返しアイデアを創出しながら、希望する言語の最適なメッセージコンテンツを見つけます。
WhatsApp ビジネスアカウント間でテンプレートメッセージ名を再利用する
テンプレート管理プロセスを簡素化し、アカウント間でメッセージを一貫させることができます。アカウントごとに一意のテンプレート名を作成する必要なく、テンプレートを再利用できるようになりました。同じ Marketing Cloud Engagement ビジネスユニット内の複数の WhatsApp Business アカウント (WABA) で、同じテンプレート名を使用できます。新しいテンプレートが作成されると、ファイル名に WhatsApp Business アカウント (WABA) ID が含まれます。既存のテンプレートのファイル名は変更されません。この変更は、WhatsApp ビジネスメッセージングが付属する Marketing Cloud Engagement Corporate Edition および Enterprise Edition に適用されます。
Marketing Cloud Engagement での WhatsApp メッセージング
Meta と Sinch はどちらも Salesforce Marketing Cloud Engagement の公式パートナーです。ビジネス向け WhatsApp では、Salesforce Marketing Cloud Engagement と Meta 間がクラウド API を使用して直接連携されます。Sinch は WhatsApp の公式パートナーであり、そのチャットメッセージングセットアップアプリケーションは Marketing Cloud Engagement の AppExchange に組み込まれています。Marketing Cloud Engagement で WhatsApp メッセージングを初めて使用する場合、「Get Started with WhatsApp Messaging in Marketing Cloud Engagement (Marketing Cloud Engagement での WhatsApp メッセージングの使用開始)」で詳細を確認できます。
Marketing Cloud Engagement で WhatsApp テンプレートメッセージを作成する場合、WhatsApp によって承認されるまで送信できません。承認を待っている間、セッションメッセージの送信は行えます。
- Meta の場合、テキスト、画像、ボタンのメッセージ種別を作成できます。
- Sinch の場合、チャネルが承認された後にテンプレートの作成を開始できます。
Marketing Cloud Engagement で WhatsApp テンプレートメッセージをパーソナライズする
WhatsApp テンプレートメッセージが承認されたら、Marketing Cloud Engagement で Content Builder を使用してパーソナライズできます。
- Content Builder で、[Create (作成)] をクリックします。
- ドロップダウンメニューで、[Chat Messaging (チャットメッセージ)] を選択し、[WhatsApp Template Message (WhatsApp テンプレートメッセージ)] を選択します。
- 承認されたテンプレートを表示するには、[Browse (参照)] をクリックします。(2024 年 7 月 12 日以降に作成されたテンプレートには、ファイル名に WABA ID が含まれます。)
- 使用するテンプレートをクリックし、[Select (選択)] をクリックします。
- 使用する言語を選択し、[Next (次へ)] をクリックします。
- メッセージで使用する変数を選択します。
承認後、テンプレートに追加できるのは変数のみです。残りのメッセージは編集できません。
- パーソナライズタグか AMPscript を使用して、ヘッダーを完成させます。
- パーソナライズタグか AMPscript を使用して、メッセージ本文を完成させます。
パーソナライズタグまたは変数の文字数は、ヘッダーの場合は 60 文字以下、メッセージの場合は 1,024 文字以下にする必要があります。この制限を超えたメッセージは Meta によって却下されます。
- 最大 20 文字のボタンテキストを追加します。
- 変更内容を保存します。
更新されたテンプレートメッセージは、Journey Builder から送信できます。
新しいオートメーション履歴ダッシュボード
新しいオートメーション履歴ダッシュボードを使用して、オートメーションを時系列で表示し、オートメーション全般の健全性を向上させます。オートメーションのステータス、低い成功率、スキップ数やエラー数に関する情報を取得します。また、実行時間が重なっているために悪影響が及んでいる可能性のあるオートメーションも特定できます。このダッシュボードは毎日更新され、アクセスするたびに最新データが読み込まれます。この包括的なダッシュボードを使用すれば、問題にプロアクティブに対処し、オートメーションプロセスを改善して、パフォーマンスや効率性を高めることができます。
Automation Studio で [History (履歴)] タブをクリックします。フィルターを適用して、オートメーション、名前、ステータスで検索を絞り込みます。ダッシュボードには、実行が完了したオートメーションのみが表示されます。ステータスが実行中またはスケジュール済みのオートメーションは含まれません。
まとめ
この単元では、メールでの HTS の使用、Einstein 生成 AI 使用時のローカライズ言語オプション、WhatsApp ビジネスアカウント向けメッセージテンプレート、新しいオートメーション履歴ダッシュボードなど、この 1 年間にリリースされた Marketing Cloud 機能の中で特に重要なものについて学びました。ここで、上記のトピックの理解度を確認し、認定 Marketing Cloud メールスペシャリスト資格を更新するために試験を受けていただきます。
リソース
- Salesforce ヘルプ: Journey Builder のハイスループットの送信のおすすめで既存のメールを改善
- Salesforce ヘルプ: Journey Builder パフォーマンスを最適化する方法
- Salesforce ヘルプ: Journey Builder のハイスループット送信に関する考慮事項
- Salesforce ヘルプ: マーケティングコンテンツを多言語で作成
- Salesforce ヘルプ: Einstein 生成 AI を使用して Einstein コピーインサイトでコンテンツを作成する
- Salesforce ヘルプ: WhatsApp ビジネスアカウント間でテンプレートメッセージ名を再利用する
- Salesforce ヘルプ: Marketing Cloud Engagement での WhatsApp メッセージングの使用開始
- Salesforce ヘルプ: Marketing Cloud Engagement での WhatsApp テンプレートメッセージのパーソナライズ
- Salesforce ヘルプ: オートメーション履歴の視覚化
- Salesforce ヘルプ: オートメーション履歴の取得