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データの移動

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • セキュア FTP アカウントを設定する。
  • Automation Studio でインポートアクティビティを作成する。

FTP アカウントの設定

File Transfer Protocol (FTP) は、環境間で安全にファイルを移動するための標準プロトコルです。Marketing Cloud Engagement に本格的に引っ越しをしてインポートを開始する前に、使用する FTP アカウントを設定する必要があります。各 Marketing Cloud Engagement アカウントには、セキュア FTP (SFTP) が付属しており、インポートアクティビティを実行する前にこれを構成する必要があります。 

メモ

Enterprise アカウントごとに 1 つの SFTP を設定するか、各子アカウントまたはメンバー ID (MID) ごとに別個の SFTP を設定することができます。 

Marketing Cloud Engagement SFTP を設定する手順は、次のとおりです。

  1. [セットアップ][データ管理] の順に移動します。
  2. [FTP アカウント] を選択します。
  3. [FTP ユーザーの追加] をクリックします。

[FTP アカウント] セットアップの [FTP ユーザーの追加]

デフォルトでは、ユーザー名は Marketing Cloud Engagement MID です。

  1. ユーザーのパスワードを入力します。
  2. 初期パスワードを再入力して [Save (保存)] をクリックします。
メモ

フォルダーへのアクセス固有のパスワードを使用してください。(そうです、Marketing Cloud Engagement へのログインに使用するのと同じパスワードは使用しないでください。)

準備が整いました。これで、[FTP サイト情報] に表示されている一意の URL で FTP サイトにアクセスできるようになりました。SFTP フォルダー内に Import、Export、Reports というフォルダーが自動的に作成されます。これらのフォルダーは削除しないでください。これらは重要です。 

データソースで他の外部 FTP または SFTP の場所が使用されている可能性もあるため、必ずそれらも Marketing Cloud Engagement に接続します。これらの設定方法についての詳細は、ヘルプの「ファイルの転送場所の作成」ページを参照してください。   

ファイル処理

ここで、インポートするファイルについて説明します。ファイルが暗号化または圧縮されている場合、そのファイルを Marketing Cloud Engagement にインポートする前にファイル転送アクティビティが必要です。ファイル転送アクティビティは、Automation Studio での次の 2 つのステップで構成されるプロセスです。1) ファイルを Safehouse に転送します (Safehouse については後述) 2) インポート準備のためにファイルを復号化または展開します。Safehouse とは、Marketing Cloud Engagement で復号化または展開されたファイルが一時的に保存される場所です。 

メモ

認証されたユーザーのみが Safehouse の場所にアクセスでき、この場所は、冗長性と可用性が高い集中ストレージサーバー上に存在します。

データのインポート

一時ストレージは文字どおり一時的です。Marketing Cloud Engagement はファイルを 21 日後に SFTP と Safehouse から削除します。ですから、データをそこから移動させる必要があります。台車を持ってきて、運び出しましょう!

Marketing Cloud Engagement にデータを取り込むには 3 つの方法があります。では、詳しく見ていきましょう。 


手動インポート (Email Studio)
インポート定義 (Contact Builder)
インポートアクティビティ (Automation Studio)
説明
任意の種類のデータを手動で Marketing Cloud Engagement にインポートできます。データエクステンションに移動し、[レコード] タブをクリックします。そこから [インポート] をクリックします。その画面の手順に従って、データをデータエクステンションにインポートします。
Contact Builder 内で再利用可能なインポート定義を作成できます。Contact Builder でこのインポート定義を実行するには、トリガーする定義の行にあるアクションアイコンをクリックします。
Contact Builder または Automation Studio で、インポート定義を作成するか、既存のものを再利用します。インポート定義を作成したら、オートメーションにステップを追加して、オートメーションをいつ実行するかを定義します。
プラス面
  • 使いやすい。
  • FTP ではなくデスクトップからレコードをインポートできる。
  • 計画に役立つ。
  • 今後のオートメーションに使用できる。また、API 呼び出しで使用できる。
  • 自動化されている。
  • 簡単にスケジュールできる。
マイナス面
  • 自動化できない。
  • 自動化できない。
  • 最初の設定が複雑である。

次に、Automation Studio でのインポートアクティビティの作成について詳しく見ていきましょう。 

データインポートの自動化

Cloud Kicks の Maggie を覚えていますか? 担当業務として、Web サイトの購入データを Marketing Cloud Engagement にインポートする定期的な夜間オートメーションを設定する必要があります。その手順は次のとおりです。まず、購入データエクステンションに必要なフィールドがすべて揃っていることを確認します。次に、Automation Studio に移動して [新しいオートメーション] をクリックします。[開始ソース] のオプションは次のとおりです。 

ソースとオプション
説明
使用する状況
スケジュール - なし (一回実行)
オートメーションは 1 回実行されます。
定期的にオートメーションを使用しない場合。

スケジュール
オートメーションは定義に基づいて実行されます (毎時間 ~ 毎年)。
その時間帯に基づいて一貫してデータを更新したい場合。
ファイルドロップ - ファイル名パターンなし
オートメーションは、命名規則に関係なく指定 FTP フォルダーにファイルがドロップされたときに実行されます。これにより、各オートメーションに新しいフォルダーが作成されます。
データの準備ができたときにデータを更新したい場合。


ファイルドロップ - ファイル名パターンの使用
オートメーションは、指定されたファイル名パターンがファイルに含まれている場合のみ、ファイルが指定 FTP フォルダーにドロップされたときに実行されます。
(そのフォルダーにドロップする予定のファイルが複数ある場合は、一意のファイル名パターンを使用します。)
データの準備ができたときに特定のデータエクステンションを更新したい場合。


Maggie は、インポートを毎晩実行したいことがわかっているので、[開始ソース] として [スケジュール] を選択し、オートメーションを構成します。

ファイル転送アクティビティ

ファイル処理ステップを説明したのを覚えていますか? それをここで実際に行います。Maggie は Marketing Cloud Engagement の SFTP から圧縮されたファイルをインポートする必要があるため、次の手順に従います。

  1. [ファイル転送] アクティビティをワークフローにドラッグし、選択して構成します。
  2. [新しいファイル転送アクティビティの作成] をクリックします。
  3. 名前を入力し、[ファイルアクション] で [ファイルの管理] を選択します。
  4. 説明を入力し、[Next (次へ)] をクリックします。

ファイル転送アクティビティのプロパティ画面。[ファイルの管理] が選択されている。

次に Maggie は、ファイルの命名パターンを入力します。この名前をメモ帳にコピーしておくと、次のステップで同じ名前を簡単に貼り付けることができます。次に、ソースファイルの場所を選択します。

ファイル転送アクティビティの構成画面。[ファイルの管理アクション] と [条件] を確認し、[次へ] をクリックします。最後に、サマリーを確認し、[終了] をクリックします。

これで、Maggie はファイル転送を設定したので、Automation Studio でのインポート定義の作成に進みます。[ファイルのインポート] アクティビティをワークフローにドラッグし、[構成] をクリックして新しいインポート定義を作成します。[アクティビティ情報] で、インポート定義に名前を付け、説明を追加し、完了通知を受信するメールアドレスを入力します。[Next (次へ)] をクリックします。

Maggie はまず、設定済みの FTP オプションのリスト (1) から適切なファイルの場所を選択します。前の転送アクティビティからのファイルの命名パターン (2) を貼り付けます。ファイル名は完全に一致する必要があります。次に、[日付形式] (3) を選択し、ファイルの区切り記号として [カンマ (4)] を選択します。確認してから、[次へ] をクリックします。ファイルの場所、命名パターン、日付形式、区切り記号がコールアウトで示されたインポート定義。

最後に、[デスティネーション] と [マッピング] に移動し、次のステップに従います。

  1. データの移動先のデータエクステンションを選択します。
  2. [Next (次へ)] をクリックします。
  3. [追加のみ]、[更新のみ]、[追加と更新][上書き] の中からデータアクションを選択します。
  4. 次に、[ヘッダー行でマップ]、[序数でマップ][手動でマップ] のいずれかのオプションを選択します。

[追加と更新] と [ヘッダー行でマップ] が選択されているインポート定義。

完了したら、[Next (次へ)] をクリックし、サマリー画面を確認し、[終了] をクリックします。Maggie は作業内容を確認し、[Save (保存)] をクリックしてから、[アクティブ] を選択してオートメーションをアクティブ化します。 

[アクティブ] ボタンと [一時停止] ボタンが円で囲まれている、完成した Cloud Kicks のインポートオートメーション

暗号化されたファイルが外部 FTP にある場合には、もう 1 つステップが必要であることに注意してください。Automation Studio で、[ファイル転送] アクティビティをもう 1 つワークフローに追加します。最初のアクティビティではファイルを Safehouse に移動し、2 つ目のアクティビティではファイルを復号化します。

外部 FTP 用のファイル転送アクティビティの例

Maggie は上記の手順を繰り返して、Marketing Cloud Engagement にインポートするすべてのデータソースのインポート定義またはオートメーションを追加します。

そしてこれで、引っ越しは終わりました! ただし、新しい家に引っ越したときと同じように、まだ必需品がいくつかあります。次の単元では、Marketing Cloud Engagement を最大限に活用するためのデータの活用方法について学習します。 

リソース

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