連絡先モデルの構成
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 属性と属性グループを定義する。
- 母集団の目的と、母集団を作成する状況を説明する。
データデザイナーを使用した連絡先データの整理と関連付け
データデザイナーは Contact Builder にあるツールで、アカウント内の連絡先に関する情報の定義、整理、関連付けに使用します。データデザイナーを使用して、連絡先に関する属性を定義することや、リレーションシップを定義できる属性グループを作成すること、連絡先のサブグループを定義や使用できるようにする母集団を設計することができます。
属性
Marketing Cloud Engagement で、属性は連絡先に関する 1 つの情報を表します。メールアドレスは属性の好例です。性別も属性です。メールの開封数が属性になることもあります。
連絡先の属性は、次の 2 種類に大別できます。
- プロファイル属性は、連絡先がどのような人物かを説明します。性別、都道府県、関心 (ハイキングが好きか、ランニングが好きか?) など、このデータの一部は購読者が指定します。
- 行動属性は、連絡先が実行した動作を説明します。たとえば、連絡先がニュースレターを読みながら、関連のある何かに関心を示したり、リンクをクリックしたりすることがあります。
属性グループ
属性グループは論理的に分類されたデータソースで、Contact Builder でデータを整理することや、リレーションシップを構成することができます。たとえば、あなたが小売業者で、ジャーニーを開始後まだ購入していない人々にメールを送信するジャーニーを作成する必要があるとします。通常は、連絡先データに 2 種類のテーブルを作成します。一方のテーブルにはすべての顧客を記載し、もう一方のテーブルにはすべての購入を記載します。属性グループは、[購入履歴] などの特定のフィールドに基づいて、この 2 つのテーブルを相互に結び付けます。
Contact Builder でデータデザイナーを開くと、中心に連絡先が表示され、そこから広がる放射線に連絡先と属性グループのリレーションシップが示されます。属性グループを作成し、連絡先の連絡先キーに対するリレーションシップを設定することによって連絡先にデータを関連付けます。
母集団
母集団は、連絡先の特定のサブグループを区別するために使用します。母集団は、メインリストに記載されている人々のうち、ジャーニーにエントリする可能性のある人々のサブセットと考えることができます。あなたが勤める配車サービス企業に、連絡先のメインテーブルが 1 つあり、乗客と運転手の両方が記載されているとします。この場合、運転手用と乗客用の 2 種類の母集団を作成することが考えられます。グループ (つまり母集団) ごとに必要となるマーケティング活動やデータ構造が異なるためです。
最新の Journey Builder 機能を使用している場合は、母集団を使用する必要がほぼありません。ですから母集団は、複雑なクエリを作成しなければならない特定の使用事例のためにとっておくことをお勧めします。具体的には、アカウントがフィールドレベルの暗号化を使用する場合や、Journey Builder で API エントリソースを使用する場合などです。
属性グループと母集団のリンク
連絡先キー値を使用して、属性グループと母集団をリンクさせます。[連絡先キー] または [購読者キー] の値を使用できるときは、メールアドレスフィールドを使用してリンクさせないでください。メールアドレスを使用してリンクを作成する必要がある場合は、メールアドレスを含むテキスト属性を作成し、この属性値を使用してリンクさせます。母集団を使用して連絡先の特定のサブグループを作成し、そのサブグループの連絡先レコードをセグメント化します。たとえば、診療所でスタッフ用、患者用、ベンダー用の母集団を作成することが考えられます。
ベストプラクティス
- データモデルは慎重に検討します。
- 使用することがわかっている連絡先のみを取り込みます。
- データを適切に設定します。必要となるデータと、Marketing Cloud Engagement の他のデータと結び付ける方法を慎重に検討します。
次は、Contact Builder に連絡先データを保存する方法を見ていきます。