データを使用してマーケティングのパフォーマンスを向上させる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- データを統合することの重要性を説明する。
- データを使用してマーケティングのパフォーマンスを向上させる 3 つのステップを挙げる。
データを統合することの重要性
マーケティングの成功の鍵を握るのはデータです。データを活用してインサイトを明らかにすれば、キャンペーンのパフォーマンスを促進し、マーケティングの投資収益率 (ROI) を高めることができます。
データは極めて重要なものながら、デジタルチャネル全体に存在する場合には、そのとりまとめが容易ではありません。昨今のマーケターは、メール、アプリケーション、Web サイト、広告、ソーシャルメディアプラットフォームなどを使用してお客様とやりとりします。こうしたタッチポイントにはさまざまな種類のデータが含まれ、必ずしも同じ言語で通信しているわけではありません。
データ主導のマーケティングを機能させるには、マーケターが収集したデータを 1 つの汎用言語に変換する必要があります。データを統合すれば、組織の全ユーザーがそのロールに関係なく、同じ情報を得ることができます。つまり、データを 1 つにまとめれば、カスタマーエクスペリエンスが向上します。
組織のデータを統合して、キャンペーンのパフォーマンスを向上させるにはどうすればよいのでしょうか? 3 つのステップから始めることができます。
マーケティングのパフォーマンスのデータを使用する 3 つの方法
- データのサイロを結合する。
- マーケティングのパフォーマンスを向上させる。
- 全チームの認識を一致させる。
ステップ 1: データのサイロを結合する
サイロにはマーケティングのデータが格納され、組織のすべてのユーザーがアクセスしたり理解したりできるわけではありません。マーケターであれば各サイロのデータを具体的にどのように解釈すべきか心得ているものと思われますが、営業やサービスの同僚には理解できない可能性があります。データを統合するには、まずデジタル広告、Web サイト、ソーシャルメディアプラットフォームなどのデータソースをリストします。各データソースはどの言語で通信していますか? それぞれのデータ言語を特定したら、変換を実施します。
この作業を手動で行う必要はありません。実際のところ、手動で行うべきではありません。時間がかかり、正確性に欠くことが多いためです。人工知能 (AI) や機械学習などのテクノロジーを使用してマーケティングデータセットを標準化し、組織全体で理解できる的確なインサイトをリアルタイムで配信できるようにします。
ステップ 2: マーケティングのパフォーマンスを向上させる
マーケティングデータを統合したら、そのデータを活用します。ただし、特に複数のソースからデータを取り込む場合には、データが膨大になるおそれがあります。何から始めればよいのでしょうか? まず、データを共通言語に変換するために使用したものと同じテクノロジーを利用します。データを活用する前に、テクノロジーを活用するということです。
AI や機械学習を使用して、キャンペーンの何が機能していないのかを特定します。たとえば、支出が過剰なキャンペーンや、特定のチャネルのカスタマーエンゲージメントが低下しているキャンペーンなどを突き止めます。こうしたキャンペーンはまだその成果が発揮されていないため、キャンペーンの効果の向上に注力します。AI のようなデジタルアシスタントの助けを借りれば、変換されたデータをはるかに迅速に分析できます。
ステップ 3:全チームの認識を一致させる
データを統合しました。テクノロジーを駆使してこのデータを分析し、キャンペーンを向上させました。次はいよいよ、組織の営業、財務、商品チームと連携します。
ただし、各チームにデータ主導のインサイトを個別に説明しようというのではありません。そんなことをすれば時間がかかり、非効率的です。実際には、各チームが理解する言語でインサイトをリアルタイムで配信します。この場合も手動で行う必要はありません。自動化を使用してインサイトをそれぞれのチームに直接送信し、チームが各自のパフォーマンスのテストや最適化を優先できるようにします。こうした方法で全チームの認識が一致すれば、一丸となって効果的なマーケティングキャンペーンを立ち上げられる可能性が高まります。
データ主導のマーケティング
効果的なマーケティングはデータに基づきます。データを統合し、キャンペーンのパフォーマンスを向上させ、チームの認識を一致させれば、実施する各キャンペーンの潜在性を最大限に高めることができます。