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権限、フローアクション、API の詳細を確認する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 取引先マネージャーの追加の Manufacturing Cloud 権限を有効にする。
  • 販売計画と取引先販売予測のフローアクションを挙げる。
  • 商談を販売計画に変換する。

ユーザープロファイル権限を拡充する

Vance と Elliott の週に 1 度の電話会議の時間になりました。Manufacturing Cloud を導入後、業務がいかに楽になったかという話題で盛り上がります。

業務は円滑に進んでいますが、取引先マネージャーは Cindy に対してさらに次の 2 つを要望しています。

販売計画を削除する機能: 販売計画に関して、取引先マネージャーはメンテナンスを柔軟に実施したいと考えています。一般的な販売計画では、さまざまな期間にわたって複数の商品を対象として、数百の注文を関連付けることができます。販売計画が使用されなくなると、不要な領域が占有されます。販売計画はその状況がドラフト、承認済み、有効のどれであっても、レコードが重複していたり、販売交渉が打切られたりすると使用されなくなることがあります。このような場合、取引先マネージャーにはレコードを削除するオプションが必要です。ただし、財務的な影響が大きいため、すべてのマネージャーがレコードを削除できるようにする必要はありません。 

過去のスケジュールに対する商品の実績数を編集する機能: Rayler Parts には、Salesforce アプリケーション内の注文レコードで実績が追跡されないビジネスユニットがいくつかあります。そのようなビジネスユニットは外部システムを使用して注文や契約を管理しており、そのような販売計画では、[実績計算モード] 設定が [API アップロードを手動で使用] として選択されています。財務チームは、更新された数量を API を使用して定期的に一括でアップロードします。スケジュールされた日次ジョブが実行されると、アプリケーションでこの更新が取得されます。また、このジョブによって、実際の数量と実績収益の項目が更新されます。ですが、取引先マネージャーは、過去のスケジュールの商品の実際の数量を手動で編集することも望んでいます。 

販売計画の複数の値を編集する機能: 販売計画期間は、顧客の要望や市場の状況の変化に応じて極めて流動的に変わっていきます。このようなシナリオでは、[計画期間] タブで、販売計画の 1 つの指標の複数の値を更新できます。

少し探してみたところ、Cindy は取引先マネージャーがまさにその要望を実行できる次のユーザー権限を見つけました。

  • 販売計画を削除
  • 販売計画商品の実際の数量の編集

上記の一般的なユーザー権限は、すべての標準的なユーザープロファイルで利用可能です。Cindy はプロファイルをコピーして、権限を有効にし、必要なユーザーを追加します。 

ですが、Cindy が Rayler Parts で業務の効率化を図るためにできることは、この他にも多数あります。Cindy と一緒に、フローアクションと商談変換について確認していきましょう。

プロセスに沿ったフロー

システム管理者が最も好むものは何でしょうか? それは、ビジネスプロセスを自動化する機会です。フローやプロセスビルダーなどの Salesforce のローコードツールは、ビジネスルールを使用して反復作業を自動化できるため、システム管理者から多くの支持を受けています。Rayler Parts では、販売計画、取引先販売予測、取引先マネージャーの目標に関する何百万ものレコードが毎日更新されています。Flow Builder とプロセスビルダーで利用できる定義済みのアクションを使用すると、Cindy は自分が定義した条件に基づいて、レコードを一括で作成または更新する自動化プロセスを作成できます。

販売計画と取引先販売予測で利用可能なフローアクションは、次のとおりです。

アクション

使用する理由

実績の計算を更新

複数の有効な販売計画について、実績の数量と収益の値を再計算します。

販売予測を再計算

組織の 1 つの取引先、取引先のグループ、またはすべての取引先の販売予測を再計算します。

API を使用して商談を販売計画に変換する

商談が成立すると、Rayler Parts は長期的な販売交渉を追跡できるようにチャネルパートナー取引先と販売計画を立てます。ですが、多くの場合、取引先マネージャーは商談を販売計画に変換する簡単な方法を持ち合わせていません。 

理想的なのは、商談の完了予定日に、その商談の開始日と同じ日付で販売計画レコードが作成され、商談商品が販売計画商品に変換されるようにすることです。ObjectHierarchyRelationship メタデータ API では、まさにこれが可能になります。この API を使用すると、任意のソースオブジェクトを販売計画オブジェクトに対応付けることができます。これはどのオブジェクトでも可能です。例として、CPQ 見積、契約、商談などがあります。

Cindy がこの機能を設定する方法の概要を次に示します。

  • 項目の対応付けを作成する: ObjectHierarchyRelationship メタデータ API を使用して、商談レコード (入力オブジェクト) と販売計画レコード (出力オブジェクト) 間の項目の対応付けを取得します。
  • ペイロード要求パラメーターを定義する: 新しい販売計画のスケジュール頻度、開始日、スケジュール数などの基本的な値を指定する要求パラメーターを定義します。
  • API をトリガーする: 次に、SalesAgreement 接続 API コールをトリガーして、商談レコードを取得し、指定された応答パラメーターおよび対応付けられた項目値で SalesAgreement レコードに変換します。
  • 販売計画を更新する: 販売計画レコードが作成されたら、取引先マネージャーは通常どおりに項目の編集や関連付けられた商品の更新を行うことができます。

Cindy は、取引先である Acme Partner 用に月次販売計画に変換する必要があるサンプル商談をすでに用意しています。販売計画に取り込むべき主な詳細は次のとおりです。

  • 取引先名は Acme Partners にする必要がある。
  • 販売計画の開始日は、商談の完了予定日と一致させる必要がある。
  • 商談と販売計画の価格表は同じである必要がある。
  • 商談品目の商品名と商品 ID は、販売計画商品に変換される必要がある。

取引先、金額、価格表、商品の詳細が強調表示されている商談レコード。

Cindy が商談を販売計画に変換する手順を見ていきましょう。項目の対応付けを作成するために、Cindy は ObjectHierarchyRelationship メタデータ API の設定データをダウンロードし、必要な変更を加えて、再びアップロードします。組織から設定データをダウンロードするには、任意の API ツールで retrieve() コールを実行し、変更したデータをアップロードするには、deploy() コールを実行します。

Cindy は API コールを使用して設定データを取得します。次に、対応付けを定義するために .txt コンポーネントファイルを作成します。商談レコードと販売計画レコード間、および商談商品レコードと販売計画商品レコード間で項目を対応付けるために、1 つのファイルを作成します。[利用状況の種別] は [Convert to Sales Agreement (販売計画に変換)] にする必要があります。

各パッケージには、mapping.xml と package.xml ファイルが含まれます。詳細は、「zip ファイルを使用したメタデータのリリースと取得」を参照してください。 

商談が成立したら、Cindy は必要な要求パラメーターで次の API コマンドを実行して、商談が販売計画レコードに変換されるようにトリガーします。

POST  /services/data/v52.0/connect/manufacturing/sales-agreements

Cindy は、作成されたレコードの ID を持つ応答パラメーターが API コールで返されたことを確認します。

製造アプリケーションの販売計画リストビューページを更新すると、すべての対応付けとパラメーターが設定された、[ドラフト] 状況の新しい販売計画レコードが作成されます。 

商談レコードからコピーされた取引先、金額、価格表、商品の詳細が表示されている販売計画レコードのページ。販売計画の開始日は商談の完了予定日と同日。

これで、Vance は必要に応じて変更や更新を行うことができるようになり、通常の販売計画ライフサイクルが続行されます。

一体何が変わったのか?

Manufacturing Cloud によって、これまで不可能であった方法で営業チームや運用チームをバックオフィスと統合できるようになり、ビジネスは大きな転換期を迎えています。以前は、会社の統合業務ソフト (ERP) システムにしまい込まれていた生産履歴データに営業担当がアクセスする術がなかったため、需要予測は必ずしも正確ではありませんでした。ですが、商品の計画とスケジュールは需要予測に基づいて行われます。Rayler Parts では四半期末に商品不足を補うために大量の注文を受けて、供給に混乱が生じていました。 

現在では、販売計画、成長率値、商談パイプライン、カスタム評価指標を考慮した正確な取引先販売予測を活用することで、Rayler Parts はこれまで以上に効率的に業務を遂行しています。Cindy は、Elliott と彼のチームのために業務の効率化を図るという約束を果たしました。

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