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取引先販売予測設定の定義

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 販売予測の生成と表示設定を定義する。
  • 販売予測調整を設定する。
  • 取引先販売予測のパフォーマンスガードレールを設定する。

やり手のアカウントエグゼクティブである Drake のご紹介

「The Crusher」とあだ名されている Drake Elliott は RaylerParts を最も業績の良い営業チームを管理しています。Vance もこのチームのメンバーです。Vance と Cindy が Manufacturing Cloud を立ち上げ、その機能をいろいろ試していると聞いた Elliott は関心を抱きます。次会計年度が近づく中、Elliott は担当チームが Manufacturing Cloud を使用してビジネス計画を立てる方法はないかと考えます。また、収益目標を効率的に管理するツールが Manufacturing Cloud にないか Cindy に聞いてみたいと思っています。

Cindy は Elliott に、Manufacturing Cloud には取引先販売予測のほか、マネージャーが販売目標を立ててチームメンバーに割り振るツールも備わっていると伝えます。Elliott は感動します!

取引先ベースの販売予測には、社内のサイロを越えたビジネス全体のインサイトが表示されるため、営業、財務、運用の各チームが正確な販売予測を立てられるようになります。さらに、取引先チームが顧客のニーズの変化や市場の需要の拡大に伴う更新を追加できるため、チームが計画や見積をリアルタイムで調整できます。

循環式の販売予測

Elliott のチームにとって何よりも重要な要件は、取引先の数量と収益の値を継続的に予測する方法を見つけることです。マネージャーである Elliott は、さまざまな取引先における特定の商品のパフォーマンスを把握するために、取引先レベルの販売予測を必要としています。Elliott のチームが販売予測の値に基づくデータドリブンの判断を下せるようにするためです。

Cindy が取引先販売予測を設定します。最初に、[設定] で [取引先販売予測] ページを開きます。

  • 設定 をクリックし、[設定] を選択します。
  • [クイック検索] ボックスに、Manufacturing (製造) と入力します。
  • [取引先販売予測] をクリックします。
  • [販売予測設定] セクションで、生成と表示の次の項目を選択します。
    • 販売予測頻度: [毎月] または [毎四半期] を選択します。Cindy は [毎月] を選択します。
    • 開始期間: 販売予測を生成するために遡る期間数を選択します。現在の期間は 2020 年 6 月です。適切な比較販売予測を得るために、Elliott は 6 か月前まで遡ることにします。Cindy が [開始期間] に 6 と入力します。
    • 表示期間: 販売予測を表示する総期間数を選択します。Elliott は、どの時点でも 24 か月分の販売予測値を表示したいと考えています。Cindy が [表示期間] に 24 と入力します。

[販売予測表示期間] は、Cindy の選択内容に基づいて自動的に入力されます。この場合は、取引先の 2019 年 12 月から 2021 年 11 月を総期間とする販売予測が生成され表示されます。

[設定] の販売予測の生成と表示設定を示す画像。

各月の末日に、販売予測表示が 1 か月分先に進み、新たな期間が表示に追加されます。つまり、期間が 2019 年 12 月から 2021 年 11 月の場合、今月の末日に各取引先が 2020 年 1 月から 2021 年 12 月までの販売予測を取得します。ある月が終わると新たな月が追加されるため、このサイクルが停止することはありません。終わりのないジェットコースターのようなものです。 

データガードレールを使用したパフォーマンスの最適化

製造業界の特に営業や運用チームにとって、切っても切れないのが大量のデータです。Rayler Parts のような大企業は取引先数が多いため、全取引先の販売予測を一度に生成しようとすると膨大な時間を要することがあります。 

次のような特定のアクションにより、組織内の全取引先の販売予測が自動的に再生成または再計算されます。 

  • 販売予測の生成や表示設定が変更されると、取引先販売予測がまとめて再生成される。
  • 販売予測数式の変更を反映して取引先販売予測がまとめて再計算される。
  • 新規または既存の商品の調整期間の開始時に、取引先販売予測が再計算される。
メモ

上記のプロセスが完了または失敗すると、Cindy と取引先マネージャーにアプリケーション内通知かメール、またはその両方で状況が通知されます。この通知の詳細については、「取引先販売予測操作の通知」を参照してください。

都合の良いことに、Manufacturing Cloud には事前作成済みのガードレールが付属しているため、パフォーマンスを最適化することができます。Rayler Parts がガードレールを使用すれば、販売予測に必要な取引先と商品に絞ることができます。これにより、一度に限定した数のレコードを対象にできるため、販売予測の質が向上します。

Cindy は再生成または再計算の影響を受けるレコード数をまとめて減らす目的で、このプロセスを主要な取引先と商品に制限することができます。この場合は、取引先と商品のリストビューを作成し、この 2 つの組み合わせを選択して、販売予測を再計算できます。たとえば、Rayler Parts は影響力の大きい 6 社の取引先と 500 の主要商品のみの販売予測を再計算したいと考えています。ナットやボルト、塗料、その他の原材料といった二次商品の販売予測を立ててもあまり意味がないためです。

Cindy は優れた業績の取引先と売れ行きが好調な商品の 2 つのリストビューを作成しており、この 2 つの販売予測を生成して再計算したいと考えています。リストビューの作成方法については、「Lightning Experience でのリストビューの操作」を参照してください。まず Cindy は [設定] で、販売予測生成の検索条件となるリストビューを選択する必要があります。

  • 設定 をクリックし、[設定] を選択します。
  • [クイック検索] ボックスに、Manufacturing (製造) と入力します。
  • [取引先販売予測] をクリックします。
  • [取引先販売予測生成の検索条件] セクションで、次のとおり選択します。
    • [取引先] リストビュー: High-Performing Key Accounts (高パフォーマンスの主要取引先)
    • [商品] リストビュー: High-Performing Products (高パフォーマンスの商品)
      メモ: リストビューで [すべてのユーザーがこのリストビューを表示できる] または [リストビューをユーザーグループと共有] が選択されている場合のみ、取引先マネージャーは販売予測を生成できます。
  • [すべての販売予測を再計算] をクリックすると、選択した取引先と商品の組み合わせの販売予測が再計算されます。
  • [Save (保存)] をクリックすると、検索条件が適用され、他の変更がページに保存されます。
  • 検索条件に関係なく、すべての取引先の販売予測を生成する場合は、検索条件を空のままにして [Save (保存)] をクリックします。

販売予測の制限の設定を示す画像。

Manufacturing Cloud では、企業が独自のデータの使用制限を選択できます。Cindy は Salesforce エグゼクティブからデータ量の制限の許諾を得ています。Rayler Parts のような企業のデータ制限を要求する際に Cindy が考慮した 2 つの重要事項は、拡張性とパフォーマンスです。 

Cindy は [取引先販売予測] 設定ページで、[取引先販売予測の制限と使用] セクションに表示されている情報を検証しました。 

[設定] の取引先販売予測のパフォーマンスの制限に関する情報を示す画像。

取引先商品期間の販売予測レコードの制限、使用制限の値、制限の使用率、取引先販売予測の再計算の数、取引先販売予測の再生成の数を表示できます。

Cindy は、各項目がパフォーマンスの制限に対してどのような意味をもつのかを分析します。そして、その価値を解釈し、役員向けのレポートを作成します。

種別

情報

取引先商品期間販売予測レコード

取引先販売予測の再生成または再計算がまとめて実行されるたびに、現在の使用量と使用率の値が更新されます。*

制限がシステム管理者によって変更されている場合は、[更新] をクリックすると最新の値が表示されます。

取引先販売予測の再計算数

[すべての販売予測を再計算] ボタンがクリックされ、プロセスがトリガーされるたびに、現在の使用量と制限に対する使用率の数値が変化します。

取引先販売予測の再生成数

販売予測の生成や表示設定に変更があった場合、すべての取引先販売予測の再生成がトリガーされ、この数値が変化します。

メモ

再生成プロセスが進行中に現在の量が制限を超えた場合でも、プロセスは続行されます。Cindy は履歴レコードを削除して、合計量を制限未満に引き下げる必要があります。そうしなければ、再生成、再計算、新商品の取得、ロールオーバーなど後続の販売予測プロセスが実行されません。

[制限の使用率] 項目は値が色分けされています。使用量に応じて、信号機のように青から黄色、赤へと変化します。Cindy はこの色に注意を払い、Rayler Parts が赤信号を点灯させることがないようにする必要があります。便利ですよね?

取引先販売予測の制限に対するレコードの使用量の割合と色分けを示すグラフィック表示。

妥協ではなく、調整する

Cindy が以前 Lance から受け取ったレポート (1 つ目の単元の Vance の主要な調査結果) を Cindy と Elliott が見直していたとき、ある要件に目が留まりました。「会社の四半期計画期間中に、同僚が実施した販売数値への変更を追跡する機能」です。

Elliott は妙案を思い付きます。各月の最初の 1 週間を、取引先マネージャーが販売予測についてコラボレーションする時間に充てるというものです。柔軟に軌道修正するための期間で、市場の変化や生産スケジュールの変更に応じてマネージャーが販売予測の数値を編集できるものとします。次回の月次計画セッションが数日後に迫っているため、Elliott は Cindy と協力してアイデアを実行に移します。 

彼は Cindy に、販売予測を設定する際、各月の最初の 1 週間は取引先マネージャーが販売予測を編集する期間として確保するよう依頼します。Elliott のチームは、役員の判断や競合他社の価格設定などに基づいて販売予測の数値を調整することができます。最初の週が経過したら、数値が月末までロックされます。 

Cindy は [設定] で Rayler Parts の調整期間の詳細を定義できます。ごく簡単です。

  • 設定 をクリックし、[設定] を選択します。
  • [クイック検索] ボックスに、Manufacturing (製造) と入力します。
  • [取引先販売予測] をクリックします。
  • [売上予測の設定] セクションで、次の項目を選択します。
    • 調整頻度: 販売予測を手動で調整できる頻度を選択します。Cindy は [毎月] を選択します。
    • 調整期間 (日数): 販売予測を編集できる日数を選択します。Cindy は 7 と入力します。Elliott がこの期間を 1 週間としているためです。
    • 調整を許可: 調整時期を各四半期の開始時にするか終了時にするかを選択します。Cindy は [期間の開始時] を選択します。

[設定] の販売予測の調整の設定を示す画像。

取引先マネージャーが月初の 1 週間にコラボレーションして、取引先の販売予測の値を変更できるようになりました。

  • 取引先マネージャーは、販売予測の収益に基づいて、どの取引先をビジネス拡大の対象とすべきかを見極めます。
  • 販売予測の数量に基づいて、翌月の在庫計画を立て、商品を確保することができます。

また、Manufacturing Cloud では各調整期間の開始時に、新商品の販売予測が自動的に生成されます。Rayler Parts では、次の四半期に新商品 (溝堀バケット) の発売を計画しているため、この機能は特に役立ちます。新商品が発売されると、次回の調整期間の開始時にその新商品の販売予測が計算されます。 

Cindy は取引先販売予測について多くのことを学びましたが、[設定] の [取引先販売予測] ページでまだまだたくさんのことができると感じています。カスタム指標、表示された指標、販売予測数式についても知りたくてうずうずしています。 

リソース

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