バーチャル戦略の考案

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • バーチャルチームでテクノロジを使用するプランを立てる。
  • バーチャル部下を管理するためのコミュニケーション戦略を考案する。
  • 各種のバーチャルチームについて説明する。
  • バーチャルチームの文化を構築するベストプラクティスおよびヒントや秘訣を認識する。

バーチャル戦略

2000 年代初頭に Apple 社が「Get a Mac」という広告キャンペーンを打ち出しました。このキャンペーンの中で、同社のコンピュータは難しい設定なしに「そのまま」使えることや、PC の周辺機器と互換性のあることが謳われました。「It just works (ちゃんと機能する)」という宣伝文句を覚えている方もいるのではないでしょうか。

バーチャルチームの管理やコラボレーションでマネージャが目指すところは、バーチャルチームをまとめて「It just works (ちゃんと機能する)」ように導くことです。

そのためには、バーチャル戦略を考案して実践する必要があります。

さまざまな経路を辿っていく、デバイスを操る手バーチャル戦略とは、リモートチームのコミュニケーション、コラボレーション、バーチャル文化を最適な方法で管理するためのプランです。このプランでは、前回の単元で挙げた次の弱みに対処します。

  • バーチャルコミュニケーション
  • バーチャルコラボレーション
  • 企業文化

自分にはバーチャル部下がいない? 慌てる必要はありません。これを機に、国内の遠方や海外にいる他のオフィスの人や在宅勤務の人と、協力して業務をこなしていきましょう。私たち全員が 1 つのバーチャルチーム、#onevirtualteam を形成しています。この単元で学ぶ内容は、あらゆるバーチャルチームのメンバーとのビジネス関係を管理するのに役立ちます。

バーチャル戦略を考案する前に、上記の弱みについて次の表の質問を自問します。

バーチャル戦略の考案の準備

要素
検討内容
バーチャルコミュニケーション
  • チームでどのようなテクノロジを使用するのか?
  • チームの進行状況をどのくらいの頻度で確認するのか?
  • バーチャルコミュニケーションによって生じる誤解をどのように回避または解消するのか?
バーチャルコラボレーション
  • バーチャルチームとどのようにコラボレーションするのか?
  • バーチャルチームのメンバー間のコラボレーションをどのように促進するのか?
バーチャル文化
  • チームをまとめ、メンバーが企業文化とのつながりを実感できるようにするにはどうすればよいのか?

戦略を立てる準備ができましたか? それでは、コミュニケーションから見ていきましょう。

バーチャルコミュニケーション戦略

バーチャルコミュニケーション戦略は、テクノロジ戦略と、コミュニケーションのベストプラクティスで構成されます。

テクノロジ

今日のマネージャのほとんどすべての業務でテクノロジがその中核に位置します。実際、テクノロジなくしてバーチャルコラボレーションやバーチャル労働力などは存在しません。想像すらできません。

今の時代、チーム向けの各種アプリケーションやソフトウェアが巷に溢れています。大切なことは、チームにとって効果的なテクノロジ戦略を考案することです。

バーチャルコミュニケーションを実現するためには、次のほぼすべてが必要です。

  • 信頼性の高いインターネットアクセス
  • 固定電話または携帯電話
  • ウェブカメラ付きコンピュータ
  • メール
  • Web 会議ソフトウェア (GoToMeeting、Google ハングアウトなど)
  • オンラインコラボレーションのアプリケーション (Chatter、Quip、Google ドキュメント、Google スライド、Google チャットなど)
メモ

メモ

メールや電話が何かは誰でも知っているでしょう。Chatter は、念のために説明すると、ビジネス向けのソーシャルネットワークであり、チームとのオンラインコラボレーションに使用できます。

Salesforce で Chatter は、従業員の成功に欠かせない人材や情報、リソースを結び付ける「秘伝のタレ」のような存在です。Chatter によって透過的で協力的な文化を維持することができます。「Chatter の基礎」を受講すれば、概要をすばやく把握できます。

一方、Quip はクラウドベースのコラボレーションプラットフォームで、新たな方法でコンテンツとコミュニケーションを組み合わせ、どのデバイスからでも作業を開始し、議論して、迅速に完成させることが可能です。Quip についての詳細は、「Quip の基礎」を参照してください。

テクノロジを配備して稼働させる場合、さらにいくつかの点を考慮する必要があります。

テクノロジの考慮事項

自社が配備しているハードウェア、ソフトウェア、オンラインサブスクリプションを使用する。
たいていの企業はすでに特定のハードウェア、ソフトウェア、オンラインサブスクリプションを実装しています。

たとえば、次のような質問です。
  • ラップトップおよび携帯電話
  • Web 会議アプリケーション
  • オンラインコラボレーションツール (Quip、Chatter など)
チームがコミュニケーションやコラボレーションに使用するテクノロジおよびオンラインツールを確認する。
チームが日常的に使用しているテクノロジが、会社のものと異なることがあります。チームにとって効果的なテクノロジを把握します。

たとえば、次のような質問です。
  • 会社では電話会議に GoToMeeting を使用していても、チームではメールからすぐにアクセスできるという理由で Google ハングアウトを利用することがあります。
チームの業務の遂行に最も適した最新テクノロジを調べる。
テクノロジは急速に進歩し変化しています。チームのコラボレーションに最適な最新テクノロジを把握しておきます。

たとえば、次のような質問です。
  • 社内の他のチーム、あるいは社外の顧客やパートナーがそのチームとのやりとりに使用しているテクノロジに注意します。

マネージャ自身は社内のオフィスで仕事をし、チームは自宅で仕事をしている場合は、オフィスで利用できるリソースを活用します。たとえば、自身のラップトップのウェブカメラを使うのではなく、ウェブカメラとスクリーンを完備した会議室からチームミーティングを行う計画を立てます。そうすれば、バーチャル部下が室内にいるマネージャとグループ全員の顔を見ることができます。

ミーティングに直接参加する人々とオンラインビデオで参加する人々

全員の顔を見ることが重要であるのと同様に、Web 会議の音声がきちんと聞き取れることも重要です。ラップトップの音声または Web 会議を行う室内の音声が明瞭であることを確認します。重大事項を伝えている途中に音声が途切れたら、どれほど大変なことになるか想像してみてください。

最後に、バーチャルチームのメンバーに欠かせないのが高品質のイヤホンです。場合によっては、良質のイヤホンを支給することを検討します。

テクノロジとバーチャルコラボレーションについて覚えておくべきことは何でしょうか? 最も重要な点は、チームで使用するコミュニケーション手段とテクノロジを標準化しておくことです。

バーチャルコミュニケーションのベストプラクティス

チームとのコミュニケーションに使用するテクノロジに決定したら、チームのコミュニケーション方法のベストプラクティスを取り決めます。事前に決めておけば、コミュニケーションの電波の明瞭性が確保され、誤解のリスクが減少します。

ベストプラクティスを確立する場合の推奨事項をいくつか以下に示します。

  • 使用するテクノロジと使用する状況について了解を得る
  • バーチャルミーティングのルールを定める
  • 就業時間を明確にする
  • 時差に配慮する
  • 誤解に対処するプランに従う

コミュニケーションに関する了解事項を定めるときは、チームにその基本原則を知らせます。

では、推奨事項を 1 つずつ見ていきましょう。

使用するテクノロジと使用する状況について了解を得る

前の単元で、テクノロジ戦略について説明しました。ここでは、各種テクノロジを使用する状況をチームに周知徹底します。

マネージャとして多数の部下を抱えていることがあります。社外の利害関係者や顧客とのコミュニケーションに好んで使用する手段ありますか? 経験上で最も効率的な方法はどれですか?

たとえば、次の各手段が最も適している状況を特定します。

  • 電話
  • メール
  • Chatter
  • Quip
  • インスタントメッセージ
  • Web 会議

質問の答えの中には分かりきったものがあるかもしれません。

チームがさまざまな状況にどのコミュニケーションチャンネルを使用すべきか考えます。以下の表を参考にしてチャネル別に検討します。

チャネル
使用する状況
電話
  • 認識を直ちに統一する場合 (特にメールを待っていると業務が滞る場合)
  • すぐに返答を要する場合
メール
  • すぐに返答を要しない場合
  • メッセージを記録として残したい場合
Chatter
  • メッセージをチーム全体でコラボレーションする場合
  • グループへのお知らせをブロードキャストおよび共有する場合
  • 情報を投稿し、記録として残したい場合
Quip
  • プロジェクトの他の関係者とコラボレーションする場合
  • チームでブレインストーミングをする場合
  • 個別またはチームミーティングのメモや議題
  • ToDo リストと期日
インスタントメッセージ
  • メッセージの迅速な返答を望むが、記録に残す必要はない場合
  • 相手にすぐ知らせたい場合
Web 会議
  • 週に 1 度の個別ミーティング
  • 定期的なチームミーティング
  • 記録する必要のあるミーティング
  • チームメイトの表情を見ながら話を進めたい場合

バーチャルミーティングのルールを定める

Web 会議にダイヤルイン中に何回ぐらい「ミュート」ボタンを押したことがありますか? 「ミュート」にすることが適切であった場合もあれば、不適切であった場合もあるでしょう。会議の内容を聞き流しながら、他のプロジェクトに集中していることがあるかもしれません。当社ではこうした行動を容認していません。こうした行動がみられたときはそれを指摘します。

バーチャルミーティングの場合は、非言語の手がかり (相手が注意を向けているかどうか) を察知することが難しいため、バーチャルミーティングのルールをいくつか設定しておくと役立ちます。

たとえば、次のような質問です。

  • 背後の騒音を極力抑え、雑談を避けるようチームに指示する。
  • ゆっくりと明瞭に話すことの重要性を強調する。
  • ウェブカメラを使用する場合はそのことを参加者に知らせる。
  • 参加者がミュートにしても構わないときはそのことを伝える。
  • ミーティングが録音されているかどうかを参加者に通知する。

どの Web 会議に参加しなければならず、どの Web 会議でウェブカメラを使用するかを部下に伝えます。

各自の企業文化で認められる場合は、バーチャルミーティングにカジュアルな服装で参加しても構わないことを伝えます。必ずしもスーツやネクタイを着用する必要はありません!

Web 会議はバーチャルコラボレーションの重要な部分を占めるため、上記に挙げたようなプランを実践することがこれまで以上に重要になります。マネージャ自身も他の参加者を尊重するようにします。

就業時間を明確にする

昨今では、期限内に仕上げることが最重視され、9 ~ 5 時の定時で仕事を終えることは軽視されがちです。バーチャル従業員の中には各自のスケジュールに沿って始業および終業する人もいます。

マネージャは、部下が確実に対応でき、オンラインで連絡の取れる一定の時間帯の有無を確認して、就業日の始業と終業に関する誤解を回避します。たとえ部下が就業時間外に仕事をしてプロジェクトを完成させる場合であっても、就業時間内はいつでも連絡できるようにしておくことが、ビジネスにおいて不可欠と思われます。分け隔てなく部下への期待を明確に示します。

時差に配慮する

2 つの異なる場面: 一方は昼で、オフィスにいる人々が電話会議で話をしている。もう一方は夜で、犬が床に寝ており、男性がコンピュータ経由でやりとりしている。

就業時間の明確化が重要であるのと同様に、チームの所在地と就業する時間帯を把握しておくことも重要です。マネージャは、相手の時間帯に配慮することでチームにその模範を示します。

異なるタイムゾーンにいる部下とミーティングを行うときは、次の点に注意します。

  • 適切な就業時間内にミーティングを設定する。
  • 事前に計画を立て、通常の就業時間外にミーティングを行うことについて了解を得る。
  • ミーティングの時間を提案するときはタイムゾーンを確認する。
メモ

メモ

「World Clock Meeting Planner (世界時計ミーティングプランナー)」を利用すると、タイムゾーンが異なるチームに適したミーティング時間を見つけることができます。

誤解に対処するプランに従う

バーチャルチームのコミュニケーションプランを導入したものの、チームに誤解が生じてしまった場合はどうすればよいでしょうか? どのように対処しますか?

オフィスで一緒に仕事をしていれば、気軽な雑談で誤解を解くことが可能です。バーチャルの場合は、誤解を解消するために多少の努力を要します。

誤解の内容にもよりますが、マネージャと部下の 1 人の間でコミュニケーションに食い違いが生じた場合に従うべきプロトコルを設定しておくことをお勧めします。

誤解に対処するときに留意すべきヒントをいくつか以下に示します。

  • 肯定的な意図であったと考える。バーチャルチームメイトがチームの目標達成に向けて最善を尽くしたものと考えます。
  • 時機を逃さず対処する。24 時間以内にバーチャルチームメイトに電話または Web 会議で連絡します。
  • 質問をする。「利害関係者との電話の流れについてどのように考えていますか?」「あなたが提出したデータシートの数値について説明してもらえますか?」と尋ねます。
  • 率直に接する。マネージャ自身の視点とその根拠を説明します。

こうしたコミュニケーションのベストプラクティスに従えば、チームでのバーチャルコミュニケーションの方法に関するフレームワークが築かれます。このフレームワークによって、チームが同じ認識を共有し、誤解のリスクが減少します。

バーチャルコラボレーション戦略

前述した「バーチャルコミュニケーション戦略」と「バーチャルコラボレーション戦略」は何が違うのでしょうか? 良い質問です。

バーチャルコラボレーション戦略は、どちらかと言えばプランのようなものです。バーチャルチームとして協力して仕事を遂行するためのベストプラクティスを説明するという点で、バーチャルコミュニケーション戦略よりも一歩進んでいます。この戦略は、一緒に仕事をしていくプロセスや、各種バーチャルチームの部下との関係を管理する方法を取り扱います。

最初にバーチャルチームの種類について説明します。続いて各チームが協力してバーチャルコラボレーションを行う方法を解説します。

各種バーチャルチームとのコラボレーション

真のバーチャルコラボレーションチームとはどのようなものでしょうか? これについて厳密な定義はありません。実際、同じビル内や隣の部屋にいながらチームメイトとバーチャルコラボレーションすることもあります。ですから、バーチャルチームに該当する唯一の条件は、テクノロジを使用してコミュニケーションをとるということです。

では、なぜバーチャルチームの種類について説明するのでしょうか? それは、管理するバーチャルチームの種類に応じて、バーチャルコラボレーションの方法に微妙な違いがあるためです。

フルタイムバーチャルワーカーがいるチーム、ハイブリッドバーチャルチーム、グローバルチームバーチャルチームの例をいくつか示します。

種別
定義
フルタイムバーチャルワーカーがいるチーム
チームの 1 人以上が常時ホームオフィスで仕事をする。
ハイブリッドバーチャルチーム
オフィスで仕事をする人と、オフィスでも他の場所でも仕事をする人で構成される。
グローバルバーチャルチーム
世界各地のメンバーで構成される。オフィスにいるか自宅にいるかは問わない。

もちろん、チームがこれらの 3 要素をすべて備えていることもあります。

フルタイムバーチャルワーカーがいるチーム

フルタイムバーチャルワーカーがいるチームには、常にホームオフィスで仕事をする人が 1 人以上います。したがって、マネージャが在宅のチームメンバーと直接会うことは、ほとんどありません。

常にホームオフィスで仕事をするチームを管理する場合は、早い段階で信頼関係を築くために、最初は顔合わせを行い、定期的な個別ミーティングを高頻度に設定するほか、可能な限り直接会うように努力します。

定常的なバーチャル従業員の管理については、次の単元でもヒントやベストプラクティスを紹介します。フルタイムバーチャル従業員を管理する場合、コミュニケーケーションを取り過ぎるということはありません。フルタイムバーチャル部下とは情報の共有量が多いほど、部下が任務を遂行しやすくなります。

ハイブリッドバーチャルチーム

ハイブリッドバーチャルチームには、マネージャが時々直接会う従業員や部下が含まれます。あらゆる業務にテクノロジが組み込まれている現代では、ほとんどの人がハイブリッドバーチャルチームに属します。

ハイブリッドバーチャルチームは、次のようなさまざまな人々で構成されます。

  • 柔軟な勤務形態で、日によっては自宅で仕事をすることもある従業員
  • マネージャが在籍する場所以外のオフィスに在籍する従業員
  • 出張が多い従業員、またはさまざまな場所で仕事をする従業員

グローバルチームもハイブリッドリモートチームに含まれます。

ハイブリッドリモートチームは実に多種多様で、コラボレーションの方法が、バーチャルコラボレーションと直接的なコラボレーションのハイブリッドであることもあります。

グローバルバーチャルチーム

3 つの場面: シドニーの景色が見えるオフィスにいる男性、シンガポールの景色が見えるオフィスにいる女性、ロンドンの景色が見えるオフィスにいる男性

グローバルバーチャルチームは、世界各地のメンバーで構成されます。各メンバーがオフィスにいるか自宅にいるかは問いません。

最初の単元で述べたように、今日では幸い世界中の優秀な人材と手軽にコラボレーションすることができます。こうした機会の到来とともに、他国のチームメイトや部下の業務の遂行方法を学ぶ機会も増えています。

その出発点として、グローバルチームのメンバーと一緒に仕事をするときに自問すべき簡単な質問をいくつか示します。

  • 翻訳可能で意味をなす言葉を使用しているか? 俗語や難解な専門用語を使用していないか?
  • 時差に配慮し、連絡してもよい時間帯について了解を得ているか?
  • ビジネスの意思決定、関係の構築、感情の表出などの方法について、各々の文化間で相違はないのか?
  • プロフェッショナルなコミュニケーションに適したエチケットとはどのようなものなのか?
  • 異なる国や文化の人々とのコミュニケーションを管理するにはどうすればよいのか?

異文化間のバーチャルコラボレーションの方法に関するその他のヒントや推奨事項については、バーチャルコラボレーションパックの「Global Collaboration」というヒント集をダウンロードしてください。

各自のバーチャルコラボレーションプラン

すべてを盛り込んだ各自のバーチャルコラボレーションプランを作成するときは、以下の表を確認してください。この表は、バーチャルチームの多様な従業員に対応する際に役立ちます。

マネージャがコラボレーションする相手:
すべきこと
すべきではないこと
フルタイムリモート従業員
  • 従業員は監視されていなくても最善を尽くすと信頼する。
  • 週に 1 回連絡して現在の状況を確認する。
  • 遠隔からどのようなサポートができるか部下に尋ね、プロジェクトで助けが必要なときは指示を与える。
  • 自分が見ていないところでは仕事をしていないと決め込む。
  • 部下の時間の使い方を徹底管理する。
  • 部下の私生活の事情に配慮しない。
柔軟な勤務形態の従業員
  • 可能であれば、チームメンバーに直接会うことを推奨する。
  • 可能であれば、社外の「チーム作り」の行事に参加するよう呼びかける。
  • バーチャルミーティングのときにウェブカメラを使用するよう指示する。
  • 従業員がオフィスを空けているという理由だけで重要なミーティングを延期する。
  • 従業員が内気である、あるいは身なりを整えていないという理由で、従業員がウェブカメラをオフにすることを認める。
マネージャが在籍する場所以外のオフィスに在籍する従業員 (マネージャはシカゴのオフィスに属し、部下はニューヨーク事務所に属する場合など)
  • 個別ミーティングを設定し、正式なチームミーティング以外で個々のチームメンバーを知るようにする。
  • 部下が出張でマネージャの所在地を訪問するときは優先的に会うようにする。
  • チームミーティングのみで部下を知ろうとする。
  • 直接会う機会を逸する。
出張が多い従業員、またはさまざまな営業テリトリーで仕事をする従業員
  • 顧客との打ち合わせや出張予定について、どの程度マネージャに知らせることが求められるかを明確に示す。
  • 出張のためにチームミーティングに欠席せざるを得ない場合は、柔軟に対応し理解を示す。
  • 顧客との打ち合わせがチームミーティングと重なった場合に、従業員はミーティングを意図的に避けたと決め込む。
  • 従業員のスケジュールを徹底管理する。

バーチャル文化戦略

チームが企業文化とのつながりを実感できるようにする戦略を立てることが、ビジネスでは極めて重要です。こうした戦略により、部下の士気が高まり、仕事面で孤立している、またはディスエンゲージしていると感じることがなくなります。

オフィスで仕事をしているマネージャには当たり前と思うことが、孤立の要因になることがあります。たとえば、火曜日に出社したとき、同僚の Shakira の誕生日であることを知ります。チームの誰かがカップケーキを注文していました。チーム揃って 20 分程の休憩を取り、カップケーキを頬張りながら Shakira の誕生日を祝います。

チーム揃って 20 分程の休憩を取り、カップケーキを頬張りながら Shakira の誕生日を祝います。あるいは、何の変哲もない水曜日のことです。メールをチェックしていると、企業イベントで配ったロゴ入りのリュックサックと水筒が余っていることを知ります。6 階に行けば、早い者勝ちでもらえるそうです。

加えて、自身が取り組んだプロジェクトの成果について、上司の上司から延々と絶賛された日のことを忘れるわけにはいきません。チームはいたく感動し、一丸となって達成した偉業を誇りに思い、仕事後の祝賀会に全員が参加します。バーチャルチームメイトを除いては……。

上記のシナリオのような体験をしたことはありますか?

では、次に進みましょう。企業文化や同僚と過ごす楽しい時間によって日々の仕事に張り合いが出て、同僚との絆が深まり、仕事に十分な力を注げるようになるでしょうから。

次に、自宅で仕事をしている場合を想像してみてください。確かに特典はあります。たとえば、自動車通勤に時間を取られることがありません。昼休みを利用してジムに行くこともできます。仕事や学校から帰ってきた家族を迎えることもできます。さらに言えば、リモートで従事している仕事自体が、リモートでなければ就くことができなかった職務やキャリアであるかもしれません。仕事と生活のバランスも申し分ありません。また、無料のカップケーキのようにオフィス内の気の散るものがないため、生産的に日々の仕事を遂行できるものと思われます (糖分の摂り過ぎで午後に眠気に襲われることもありません)。

ただ、同僚との気軽なやりとりもなく、一日中仕事をしているところを想像してみてください。あるいは、6 階にある無料の景品に関するメールを受け取った (けれども、オフィスから 1 時間以上離れた場所にいる) ところを想像してください。リュックサックや水筒はもらえません。

企業文化ついて言えば、バーチャル部下がつながりを実感することは、必ずしも容易ではありません。マネージャとして、バーチャルチームが企業文化と一体感を抱けるようにするには、どのようなことができるでしょうか?

Salesforce では、Ohana@Home というリモートチーム向けの Chatter グループが、リモートチームの文化を構築することについての質問を投げ掛けました。すると、素晴らしいアイデアが殺到しました。

以下は、Salesforce のリモートのマネージャや従業員が、バーチャル文化にまつわる戦略化について提案した内容です。

  • オフサイトボランティアのバーチャルセッションを設ける、または全員が同時にボランティア活動をすることを決める。チームと一緒にいなくても、世界をより良い場所にするために一緒に取り組むことができます。
  • Google ハングアウト経由で集合し、チームの誕生日を祝う。各自が自前のカップケーキを用意します。
  • ソーシャルメディアにホームオフィスの写真を投稿して、コンテストを開催する。オフィスのベストデザイン賞、デスクからのベスト景観賞、大幅な改善が必要で賞などのカテゴリを設けます。
  • リモート文化を構築し、リモート従業員が社内の出来事とのつながりを実感できるよう取り組むグループを創設する。
  • バーチャル井戸端会議を設定する。ソーシャルメディアやビデオ会議を利用して、チームメイトと仕事抜きで交流できるようにします。
  • チームに地域の他の従業員を紹介する。企業文化は、チーム内に限られたものではありません。周辺にいる自社の従業員と集まることをチームに奨励します。

バーチャル井戸端会議に参加しているオンラインビデオ会議の通話者を表示するコンピュータではここで、バーチャル文化戦略を考案するうえで、バーチャル文化のすべきこと、すべきでないことをまとめてみましょう。各項目は実証に基づきます。

バーチャル文化の構築

すべきこと
すべきではないこと
景品をもらっておく。無料の景品の通知メールが届いたら、バーチャル部下のことを考えて彼らの分ももらっておきます。そして、郵便室に直行して品物を発送します。
友達や家族のための景品を確保しておく。
他のチームメイトの誕生日や特別な出来事を発表するときは、忘れずに対象に含める。バーチャル部下も仲間の一員であることを実感できます。
固くなった余りもののカップケーキを郵送する、またはカップケーキがどれほど美味しかったかを話す。
世間話をして、バーチャル部下のことを知る。チームの他のメンバーにも距離を縮めることを奨励します。
業務に終始する。
可能であれば、企業の年次集会やチームの年次社外会議など、重要な行事に合わせて部下がオフィスを訪問する機会を設ける。
バーチャル部下に「来年、会社訪問の予算を組めるか考えておく」という。
メモ

メモ

バーチャルチームの文化を構築する方法に関するヒントについては、バーチャルコラボレーションパックのヒント集をダウンロードしてください。

まとめまとめ

戦略とは、チームに役立つテクノロジやコミュニケーションプロセスのプランを設定するという、ある種のゲームです。

コミュニケーション方法、コミュニケーションに使用するツール、コミュニケーションする状況についてのプランがあれば、チームの目標に向かって協力して仕事に取り組む基盤になります。そして、「just works (ちゃんと機能する)」バーチャル業務プロセスの構築につながります。

優れたコラボレーションプロセスを確立し、発展的なバーチャル文化を形成することで基盤が整備されます。次は、バーチャルチームを管理するベストプラクティスやテクニックを見てきます。

リソース