ストーリーを使用したチームの啓発

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 5 つのヒントを使用して、意欲を高めるストーリーを語る。
  • ストーリーを使用してチームの意欲を高める。

ストーリーテリングによって意欲を高める方法

前の単元では、実例、インスピレーション、情報の 3 種類のストーリーについて説明しました。この単元では、優れたストーリーによってチームの意欲を高める方法をさらに詳しく説明します。

関連性、魅力、再現性

聴き手の意欲を最大限に高めるには、ストーリーに関連性 (relatable)、魅力 (riveting)、再現性 (repeatable) が必要であることを覚えているでしょう。これらの「3 つの R」に加えて、ストーリーによって意欲を高めるための 5 つのヒントを次に示します。

1
自分のインスピレーション図書館を構築する
2
状況を理解する
3
状況のテーマを特定する
4
メッセージをパーソナライズする
5
時間に注意する

それぞれのヒントについて、詳しく見てみましょう。

ヒント1: 自分のインスピレーション図書館を構築する

あの「小さな無料図書館」を覚えていますか? 図書館にストーリーを蓄えましょう。

インターネットで、成功したチームについてのストーリーを探します。毎日送られてくるインスピレーションメールを購読します。やる気を起こさせる話を調査し、聞き、記憶し、自分のインスピレーション図書館に保管します。

インスピレーションストーリーのお勧めの情報源を次に示します。

  • 実生活 — 何か意欲が高まることをやったことはありませんか?
  • 映画 — ロッキーのテーマが聞こえてきませんか?
  • 文学『アルケミスト―夢を旅した少年』
  • 歴史 – インスピレーションのもとになるお気に入りの伝記はどうですか?
  • 引用 — 「最初に成功しなければ、何度も何度も挑戦せよ。」
  • スポーツ — オリンピックやパラリンピックのアスリートに目を向けてみましょう。
メモ

メモ

いつでもインスピレーションを見つけることができるアイデアについては、Storytelling Pack に含まれている Online Inspiration sheet (オンラインインスピレーション) をダウンロードしてください。お勧めのリソースやオンラインでインスピレーションを見つけられる最適な場所が紹介されています。

また、Inspire with Quotes (引用を使用した啓発) という早見表も用意されています。これは、Storytelling Pack 内にあり、引用とそれを使用する状況が紹介されています。

以前にも説明したように、自分のキャリアについて語ることでチームの意欲を高めることもできます。次に例を示します。

  • あるきっかけで逆境を克服したことについて話す。
  • キャリアの中で学んだことにまつわるストーリーを話す。
  • 自分のキャリアジャーニーと現在の役割に到達した経緯について話す。

プロのヒント: ストーリーを個人的なものにすることで、チームは「実際にあった」生きた例を知ることができます。これについては、後ほどさらに詳しく説明します。

インスピレーションストーリーが見つかるもう 1 つの場所は、部下、同僚、他のチームの成功を共有することです。たとえば、チームの誰かが感動的なことを行ったり、非常にうまく仕事を行ったときのことを考えます。

下の動画をクリックすると、Salesforce の顧客戦略・イノベーション担当専務取締役である Scott Jorgensen が、直属の部下の成果を素晴らしい成功のストーリーへと変換する良い例を紹介します。

「このアカウントエグゼクティブが行ったことを見てください。CEO と会社にとって何が重要かを深く考え……」 — Salesforce、顧客戦略・イノベーション担当専務取締役、Scott Jorgensen

ヒント2: 状況を理解する

インスピレーション図書館を構築した後は、利用しましょう!

インスピレーションを利用する必要があるシナリオは無数にあります。

ビーチボールを山に押し上げようとしているキャンパーの漫画

たとえば、チームが力を尽くした商談が失敗に終わる場合があります。または、チーム全体が製品の発売のために協力したにもかかわらず、製品が発売日までに完成しなかった場合もあります。あるいは、業績がトップクラスだった直属の部下の業績が落ちていて、理由がわからない場合もあるでしょう。

状況はワンパターンではありません。

チームやチーム内の個人の心に響くストーリーを語るには、現在の具体的な状況を理解する必要があります。質問をして、部下が落ち込んでいたり、インスピレーションが必要になったりしている理由を調べます。

ヒント 3: テーマを特定する

テーマが明らかになってきたら、自分のインスピレーション図書館に保存しているさまざまなストーリーについて考えたり、収集した引用について検討します。そして、状況に合ったストーリーのテーマを見つけます。

次に例を示します。

あきらめそうになっている直属の部下を励ます必要がある場合、粘り強さと献身についてのストーリーを共有します。引用を使用することもできます。

ヒント 4: メッセージをパーソナライズする

部下が理解し、共感できる方法でストーリーを語ります。

スポーツを見ない従業員にスポーツのストーリーを共有するでしょうか? ポップカルチャーに興味のある人にわかりにくい文学を引き合いに出すでしょうか? チームとその関心事を知れば、チームの心に響き、共感できるストーリーを見つけられる可能性が高くなります。

ヒント 5: 時間に注意する

短く簡潔に。ストーリーが講義のようになるのは避ける必要があります。

たとえば、期限のことで困っている直属の部下がやってきました。そこで、「30 秒間のタイムアウト」を取ることにします。(これはスポーツのたとえであるため、使用する相手に配慮します。)そして「残り時間がなくなってきて」「ブザーが鳴る」(期限)「直前のシュート」(商談の成立) をしたときのストーリーを共有します。

自分の経験から、従業員の役に立ちそうな、期限に間に合わせるための提案を簡潔に伝えます。30 秒間話した後、「審判」が笛を吹き、従業員が仕事に取り組めるように「コートに戻らせ」ます。短く、簡潔で、意欲を高め、できれば効果的なものにしましょう。

まとめ

意欲を高めるストーリーテリングの才能が自分にあるかどうか自信がないですか? 心配は無用です。自己啓発の巨匠 Tony Robbins 氏になることを期待されているわけではありません。ここで説明したヒントを使用すれば、誰もが、やる気を起こさせ、意欲を高めることができます。チームの「小さな無料図書館」になるのは、あなた次第です。やる気とエンゲージメントを高めるインスピレーションストーリーや引用を蓄えておきましょう。そしてチームの注意を引くストーリーテリングを習得しましょう。

リソース