Skip to main content

プレゼンテーションでのストーリーテリングの使用

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • ストーリーテリング戦略をプレゼンテーションに取り入れるための 3 つのステップを要約する。
  • プレゼンテーションを準備するときに問うべき主要な質問を挙げる。
  • 基本的なプレゼンテーション構造の要素を識別する。
  • プレゼンテーションに視覚的アピールを追加する方法を説明する。
  • ストーリーテリング戦略が実際に機能することを確認する。

ストーリーテリング戦略を使用してプロのようプレゼンテーションする

プレゼンテーションをするときには、聴衆の心を捉える必要があります。今日、心を捉えるとは、特別な魅力、能力、特性や、抗えない吸引力で惹きつけ、影響を与えるという意味です。ただし、捉えるには「逃げないようにつかむ」「離さない」という意味もあります。

プレゼンテーション中、聴衆が意志に反して拘束されているように感じることは断じて避けなくてはいけません。必要なことは、ストーリーテリング戦略を取り入れて、聴衆の注意や想像力を引き付けることです。 

積極的に参加している聴衆の前でプレゼンテーションをする男性

次の簡単な 3 ステップに従えば簡単です。

  • ステップ 1: プレゼンテーションの準備をする。
  • ステップ 2: シンプルな構造を作る。
  • ステップ 3: 視覚的アピールを追加する。

各ステップを手順に沿って見ていきましょう。

ステップ 1: プレゼンテーションの準備をする

プレゼンテーションの前に、いくつか主要な質問に答える必要があります。 

  • 主な聴衆は誰か?
  • 聴衆に何を知ってほしいか?
  • 聴衆に何を感じてほしいか?
  • 聴衆に何をしてほしいか?

これらの質問に答えることで、ストーリーの核心を捉えて、聴衆とどうつながるかを判断できます。それを糸口にして、プレゼンテーションの大まかな構造の作成を開始できます。

ステップ 2: シンプルな構造を作る

プレゼンテーションの構造を複雑にする必要はありません。必要なのは次のものだけです。

  • はじめに
  • 要点
  • まとめ

次の表で構造の各部を簡単に説明します。 

部分 内容

はじめに 

聴衆に挨拶し、自己紹介し、逸話で場を和ませた後、プレゼンテーションの概要をざっくりと説明します。

要点 (通常は 3 つ以上)

事実や統計値、ケーススタディ、課題など、聴衆に知ってほしい主要な情報を説明していきます。

まとめ

要点をまとめ、次のステップと行動要請の概要を伝えます。  

このフレームワークを使用すると、導入、展開、結末があり、聴衆が容易に理解して進める、ごく基本的なストーリーができます。 

ステップ 3: 視覚的アピールを追加する

インフォグラフィック、写真、タイムライン、色、テーマ、書式をプレゼンテーションに追加すると、要点を補足する視覚的なストーリーを伝え、プレゼンテーションの効果を高めることができます。  

プレゼンテーションに視覚的アピールを加えるには、次のような方法があります。

  • 整理する。スライドを作成するときにはステップ 2 で作成した構造をガイドとして使用します。箇条書きや番号付きリストなどの書式設定要素を使用して、主要なポイントを分けます。
  • シンプルにする。スライドに情報を詰め込まないようにします。口頭で説明する内容をすべてプレゼンテーションに加える必要はありません。1 枚のスライドに数項目のみを記載します。Google スライドをプレゼンテーションに使用する場合、詳細な説明は「スピーカーノート」にします。聴衆の気が散るような複雑なアニメーションや遷移の使用は避けます。
  • 読みやすくする。文字も画像も通常は大きい方が好まれます。フォントを 24 ポイント以上にし、読むのに十分なコントラストにします。一般に、明るい背景に暗い文字の方が読みやすくなります。

ここでピープルリーダーの Jasmine を紹介しましょう。以降では、Jasmine がどのようにこれらのステップと戦略を使用して心を捉えるプレゼンテーションを作成するかを見ていきます。

ストーリーテリング戦略を実際に使用する

ピープルリーダーである Jasmine は、チームの全員を集めて年次レビューをしたいと考えています。チームの業績を共有し、来年度のチームのプロジェクト計画をプレゼンテーションする予定です。

Jasmine はチームの業績と今後の計画を数枚のスライドにして、簡単にプレゼンテーションするつもりでした。ただしそれでは、ただの寄せ集めになり、チームを正当に評価したことになりません。または、統計値と詳細なチャートやグラフを使用して要点をプレゼンテーションすることもできます。情報は十分ですが、退屈です。代わりに、Jasmine はストーリーテリング戦略を使用して、過去 1 年間の事実や数値と今後の計画を、活気があり、人を惹きつけるストーリーにすることにしました。

ストーリーテリング要素をプレゼンテーションに入れようと考えている Jasmine

プレゼンテーションの準備をするため、まず 4 つの主要な質問に答えます。 

質問 Jasmine の答え

主な聴衆は誰か? 

私の聴衆は、私のチームに属するクリエイティブ分野の 8 人のメンバーです。直属部下のうち、数人はチームに参加したばかりですが、それ以外は私よりも在職期間が長く、経験が豊富です。

聴衆に何を知ってほしいか? 

各チームメンバーには、チームが組織の成功にどの程度貢献したかを知ってほしいです。新しいチームメンバーには、早く本格稼働できるように、チームが過去 1 年間に上げた成果を知ってほしいです。さらに、年度末が近づいているため、チームには、来年度に取り組む予定のプロジェクトを確認してほしいです。

聴衆に何を感じてほしいか? 

私のチームには、自分たちが達成したことを誇りに思い、今後のプロジェクトについてはワクワク感を持ち楽観的に考えてほしいです。 

聴衆に何をしてほしいか?

私のチームには、その優れたパフォーマンスを祝い、今後も継続すること、来年度のプロジェクトのサクセスプランを策定することを求めます。 

Jasmine は次の質問を自問してチームのストーリーをもう少し掘り下げます。

  • チームとして結束した特定の出来事や業績は何か?
  • チームの各人にとって転機となった業績は何か?
  • チームが最強であったのはいつか?
  • チームが最も弱かったのはいつか?
  • チームが一丸となって成長し進化していることを確認するにはどうすればよいか?

Jasmine はこれらの質問への答えから、基本的なプレゼンテーション構造の概略を描き、詳細を追加していきます。さらに、1 時間のプレゼンテーションの各要素に要する時間と、要点を補足する視覚要素も追加します。詳しく見てみましょう。

部分 所要時間 Jasmine がすること

はじめに

10 分

プレゼンテーションのこの部分で Jasmine が行うこと: 

  • チームに歓迎の挨拶をします。
  • 前回の社外イベントからいくつかの逸話と写真を共有して場を和ませます。
  • プレゼンテーションの目的を述べます。

要点 1

15 分

プレゼンテーションのこの部分で Jasmine が行うこと:

  • 過去 1 年間のチームの業績を詳細に説明します。
  • チームのパフォーマンスを示す折れ線グラフで要点を補足します。
  • チームの成功に対する各チームメンバーの貢献を紹介します。

要点 2

10 分

プレゼンテーションのこの部分で Jasmine が行うこと:

  • 過去 1 年間にチームが克服した障害について説明します。
  • 課題/解決策を示すグラフィックで要点を補足します。
  • ピープルリーダーとして得た教訓と、今後の計画にその教訓をどう取り入れようとしているかについて概要を話します。

要点 3

15 分

プレゼンテーションのこの部分で Jasmine が行うこと:

  • チームの今後のプロジェクトと、ビジネスにとってのプロジェクトの価値を説明します。
  • チームのロールと責任についてのビジョンを説明します。
  • プロジェクト計画と来年度のタイムラインを示すグラフィックで要点を補足します。

まとめ

10 分

プレゼンテーションのこの部分で Jasmine が行うこと:

  • 3 つの要点を簡潔にまとめます。
  • 質問を受け付けます。
  • 次のステップとアクション項目を要約してミーティングを締めくくります。

Jasmine のプレゼンテーションは、単なるチームの年次レビューではありません。ストーリーテリングを使用して、チームのこれまでとこれからを伝える魅力的なナラティブとして作成しました。 

ここで学んだように、ストーリーテリングはチームとのコミュニケーションやつながりのための優れた手段であり、Salesforce の文化に欠かせない要素です。このストーリーテリングスキルを高め、実践してください。  

リソース

Salesforce ヘルプで Trailhead のフィードバックを共有してください。

Trailhead についての感想をお聞かせください。[Salesforce ヘルプ] サイトから新しいフィードバックフォームにいつでもアクセスできるようになりました。

詳細はこちら フィードバックの共有に進む