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決定表、一括処理ジョブ、データ処理エンジンを調べる

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 決定表でどのように結果が提供されるかを説明する。
  • 一括管理の使用について説明する。
  • データ処理エンジンによってデータがどのように変換されるかを説明する。

決定表について学ぶ

複数の if-else 条件とその条件に対するルールがあるようなビジネスシナリオでは、決定表が便利です。ビジネスルールを定義し、決定表で結果を決定できます。

決定表のしくみを見てみましょう。Mary の調査によると、ウィンターコレクションカタログの商品の売上が減少しています。また、メンバーエンゲージメントが低いために、Cloud Kicks ではロイヤルティプログラムの最高ランクであるプラチナランクのメンバーも減っています。Mary は、販売を促進し、プラチナメンバーに追加のインセンティブを付与するためにプロモーションを作成することにします。ウィンターコレクションカタログの商品を購入したメンバーはランクと注文金額に応じて対象外ポイントを獲得します。そこで次のようにルールをまとめました。

商品カテゴリ ルール 結果

ウィンターコレクションカタログ

取引金額 >200
AND
メンバーがプラチナランクに属する

支出 1 ドルごとに 3 ポイント付与

取引金額 <= 200
AND
メンバーがプラチナランクに属する

支出 1 ドルごとに 2 ポイント付与

メンバーがプラチナランクに属していない

支出 1 ドルごとに 1 ポイント付与

Linda はプロモーション設定または決定表を使用してルールを設定できます。彼女は後者を選択しました。 

ビジネスルール

Linda はカスタムオブジェクトにルールを追加します。このオブジェクトには 5 件のレコードがあり、それぞれに 1 つのルールの詳細が含まれます。標準オブジェクトを使用してルールを追加することもできます。各ルールの詳細は次のとおりです。 

ルール 商品カテゴリ 最小取引金額 最大取引金額 メンバーランク  ポイント

ルール 1

ウィンターコレクションカタログ

201

-

プラチナ

3x


ルール 2

ウィンターコレクションカタログ

0

200

プラチナ

2x

ルール 3

ウィンターコレクションカタログ

0

-

シルバー

1x

ルール 4

ウィンターコレクションカタログ

0

-

ゴールド

1x

ルール 5

ウィンターコレクションカタログ

0

-

ダイアモンド

1x

決定表ではこのビジネスルールに基づいて結果が得られます。 

入力 

決定表には、レコードを評価するための入力が必要です。オブジェクト内の決定表が定義されている項目が入力として使用されます。Linda は商品カテゴリ、最小取引金額、最大取引金額、メンバーランクを入力として選択します。入力ごとに演算子を選択します。演算子は、入力項目に対して値がどのように評価されるかを示します。たとえば、[商品カテゴリ] 入力項目には [次の文字列と一致する] を選択し、取引金額には [>][=][<=] のいずれかを選択します。 

出力

1 つ以上のルールに一致すると、決定表は一致したルールの出力項目の値を結果として提供します。値が複数のルールに一致する場合、決定表は結果のリストを提供します。Linda は出力として [ポイント] 項目を選択します。

決定表を呼び出す

Linda がデータセットリンクを作成すると、オブジェクト (1 つまたは複数) の項目と決定表の入力項目との間の対応付けが作成されます。この対応付けによって、決定表の入力項目によって評価される項目値が決まります。決定表ではさまざまな取得元オブジェクトの項目値に基づいて結果が判断されます。 

決定表で結果を得るには、プロモーション設定またはフロー内のアクションを使用して決定表を呼び出す必要があります。Linda はアクションの各入力項目の値を指定します。 

決定表では各入力値がビジネスルールに対して評価されます。値が 1 つ以上のルールと一致すると、結果が提供され、プロセスルールまたはフローの後続のステップで使用できます。

では、決定表でメンバーのランクと取引金額に基づいて何ポイントが付与されるかを見ていきましょう。Cloud Kicks Inner Circle ロイヤルティプログラムの 3 人のメンバーがそれぞれウィンターコレクションカタログから購入しました。

  • プラチナランクメンバーの Michelle Smith は 250 ドルのスニーカーを 1 足購入し、750 対象外ポイントを獲得しました。
  • ゴールドランクメンバーの Alan Johnson は同じスニーカーを 1 足購入し、250 対象外ポイントを獲得しました。
  • プラチナランクメンバーの Adria Darby は 150 ドルのブーツを 1 足購入し、300 対象外ポイントを獲得しました。

簡単に言うと、決定表を使用してあらゆるビジネスシナリオの結果を決定するプロセスを自動化できます。それはビジネス上の多くの課題の解決につながります。

メモ

償還プロセスで決定表を使用して、季節や場所などの要素に基づいて必要なポイントを動的に変更することができます。

一括管理を使用してデータを処理する

一括管理では、プロモーション設定またはフローで定義されたルールを使用して大量レコードの一括処理を自動化します。一括処理ジョブではレコードを処理しやすいように小さなバッチに分けます。 

ロイヤルティプログラムのプロセスまたはフローの一括処理ジョブを作成します。 

  • 待機中の取引記録を処理するために、種別が [ロイヤルティプログラムプロセス] の一括処理ジョブを作成します。このジョブでは、取引記録種別と取引記録サブ種別が取引記録レコードと一致するロイヤルティプログラムプロセスレコードを使用します。
  • 特定のフローのレコードを処理するために、種別が [フロー] の一括処理ジョブを作成します。一括処理ジョブで処理するレコードを識別するための入力変数がフローに少なくとも 1 つあることを確認してください。

フローを使用して一括処理ジョブを特定の時刻に実行するようにスケジュールし、[ワークフローサービスを監視] を使用して一括処理ジョブ実行の状況を確認します。 

データ処理エンジンを使用してデータを変換する

データ処理エンジン (DPE) は大量データの変換と計算に対処するために設計されました。Salesforce 組織で使用できるデータを変換して変換後の結果を新規または更新されたレコードとして書き戻す場合に役立ちます。DPE 定義は、標準およびカスタムオブジェクトのデータを変換するために使用されます。DPE 定義では、さまざまな項目やオブジェクトに対して結合、絞り込み、グループ化、集計を実施できます。

Linda がどのように DPE 定義を使用するか見てみましょう。ポイントの有効期限は、メンバーにプログラムとのエンゲージメントを促すための効果的な方法です。ロイヤルティプログラムの通貨またはポイントを設定するときには、対象外ポイントの有効期限を定義する必要があります。指定した固定期間 (発行後 6 か月など) の後に期限が切れるようにも設定できますし、指定した期間にメンバーの活動がなかった場合 (メンバーが最後にプログラムとエンゲージしてから 3 か月など) に期限が切れるように設定することもできます。 

Cloud Kicks Inner Circle ロイヤルティプログラムでは固定モデルを使用しています。ポイント有効期限プロセスを設定するために、Linda は標準の DPE ジョブを使用します。このジョブでは、特定の日付に対象外ポイントの全残高を有効期限切れにします。ポイントの有効期間と DPE ジョブについてはこのモジュールで後ほど詳しく説明します。

標準ロイヤルティ DPE テンプレートの完全なリストについては、ヘルプページ「データ処理エンジン定義」を参照してください。

ロイヤルティプロセスを接続する

すべてのロイヤルティプロセスを設定したら、フローを使用してつなぎ合わせます。Linda はフローに呼び出し可能なアクションとして表示される一括処理ジョブと DPE ジョブを使用してすべてのロイヤルティプロセスを接続します。次に、ジョブが定期的に実行されるようにスケジュールします。

ここでは、決定表、一括管理、DPE について学習しました。次の単元では、ロイヤルティプロセスと設定方法を詳しく学習します。 

リソース

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