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ロイヤルティプログラムを設定する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • ロイヤルティプログラムを設定する方法の概略を説明する。
  • パートナーをロイヤルティプログラムに追加する方法を説明する。
  • メンバーをロイヤルティプログラムに追加する方法を説明する。

ロイヤルティプログラムを作成する

ロイヤルティ管理にアクセスできるようになった Mary は、アプリケーションを試して理解を深めようとしています。

Mary はまずロイヤルティ管理アプリケーションを開きます。ロイヤルティ管理アプリケーションにロイヤルティ管理のすべてが一元化されています。Mary はここでロイヤルティプログラムを設計できます。

Mary は Cloud Kicks Inner Circle (Cloud Kicks インナーサークル) という名前のロイヤルティプログラムを作成し、有効化します。まずパズルの最も重要なピースが準備できました。

Cloud Kicks Inner Circle という名前のロイヤルティプログラムが作成された [New Loyalty Program (新規ロイヤルティプログラム)] ウィンドウ。

メモ

Cloud Kicks が現在ロールアウトしようとしているのは顧客向けロイヤルティプログラムですが、ロイヤルティ管理では、顧客向けの B2C ロイヤルティプログラムとチャネルパートナー向けの B2B ロイヤルティプログラムの両方を同時に運用できます。

ロイヤルティランクグループとランクを設定する

ビデオゲームを思い浮かべてください。フローはかなり簡単です。障害物を越えて褒美を集めると、上のレベルが開き、上のレベルに進むともっとよい褒美を集められるようになります。ロイヤルティプログラムでは、同じようにランクとリワードが機能します。プログラムでメンバーのエンゲージメントを測定し、メンバーのランクが上がると特典も増えていきます。 

Mary はランクグループを作成して、Cloud Kicks のロイヤルティプログラムに関連付ける必要があります。ランクグループを初期化するときに、3 つの必須属性であるランク期間、対象期間、ランクモデルを定義します。

  • ランク期間とは、終了時にランク評価が実施される期間です。言い換えると、新しく割り当てられたランクをメンバーが保持できる期間です。メンバーのランクの有効期限を、有効期限の月末、メンバーのロイヤルティプログラム登録記念日、またはメンバーの対象ポイントのリセット日まで延長するように選択することもできます。
  • 対象期間は、プログラムでメンバーのエンゲージメントを測定し、ランク評価の基礎となる期間です。これは継続的なサイクルです。各対象期間の開始時にメンバーの対象ポイント残高が 0 にリセットされ、この時点から新たに対象ポイントの獲得が始まります。ランクグループに複数の対象通貨がある場合、すべての通貨は同じリセットサイクルに従います。
  • ランクモデルは、対象期間の開始日に影響を与える属性です。属性グループは固定モデルまたは記念日モデルに基づくことができます。
    • [固定] ランクモデルでは、すべてのロイヤルティプログラムメンバーの対象期間はプリセット日付に開始および終了します (例: 毎年 1 月 1 日から 12 月 31 日まで)。すべてのメンバーの対象ポイント残高は対象期間の終了時にまとめて 0 にリセットされます。
    • メンバーの [記念日] ランクモデルでは、対象期間は顧客がロイヤルティプログラムに参加した日付に開始し、メンバーの登録記念日に終了します。記念日は年数でカウントされます。

Mary は Inner Circle Tier Group (インナーサークルランクグループ) という名前の固定モデルランクグループを作成します。ランク期間は 1 年間で、対象ポイントは年に 1 回、12 月 31 日にリセットされます。 

このランクグループには次のランクが含まれます。

ランク ランク条件

シルバー

0 ~ 1,999 ランクポイント

ゴールド

2,000 ~ 5,999 ランクポイント

ダイアモンド

6,000 ~ 14,999 ランクポイント

プラチナ

15,000 ~ ランクポイント

ランクグループには 4 つのランクが関連付けられています。

Mary は、プログラム設定でランクを確認します。次に、ランクの決定に役立つ通貨を追加します。 

プログラム通貨を定義する

ポイントは、ロイヤルティ管理では通貨とも呼ばれます。各ロイヤルティプログラムには、メンバーのエンゲージメントや購入の評価とリワードに使用される通貨が 1 つ以上必要です。ポイントは最も一般的なリワードの形態ですが、企業は従来のインセンティブにとどまらず、送料無料、限定イベントへのアクセス、無料コーヒーといった代替通貨を提供します。リワードは、メンバーがプログラムとエンゲージしてロイヤルティを築くことを促します。 

ロイヤルティ管理には、Mary がプログラム構造に組み込むことができる 2 つの種別の通貨が用意されています。 

  • 対象外ポイントは、従来の通貨制度に基づいており、金額に換算できます。これはメンバーが商品やサービスの購入に直接利用できる通貨です。
  • 対象ポイントは、メンバーのランク状況に向けてカウントされます。この種別の通貨が直接金額に換算されることはありませんが、上のランクを目指すメンバーを支えるレールとなります。基本的には、ランクグループ内のメンバーのエンゲージメントを測定します。
    メモ: 対象ポイントは、1 つのランクグループにしか関連付けることができません。ただし、ランクグループは複数の対象ポイントに関連付けることができます。

ロイヤルティプログラムでは種別ごとに複数の通貨を設定でき、さまざまなメンバーの行動を認識してリワードを付与できます。Mary は対象外と対象の 2 つの通貨を使用することにしました。対象外通貨に Regular Points (標準ポイント)、対象通貨に Tier Points (ランクポイント) という名前を付けます。

Regular Points の設定の締めくくりとして、Mary は有効期限モデルを決める必要があります。対象外ポイントに有効期限を設定することは、顧客に切迫感をもたらし、購入に戻らせるのに有効な方法です。対象外ポイントには次の 2 つの有効期限モデルを適用できます。

  • 固定モデル: このオプションでは、メンバーの残高の各対象外ポイントは、このポイント種別に指定された固定期間の経過後に期限切れになります。有効期間の開始日は獲得日によって決まります。
  • 活動モデル: このオプションでは、このポイント種別に指定された期間にメンバーの活動がないと、メンバーの全対象外ポイント残高が期限切れになります。メンバーの最終活動日によって、メンバーが活動していない日数が判断されます。

すこし検討した後、Mary は対象外の Regular Points には有効期間 3 年の活動モデルを採用します。つまり、メンバーが 3 年間購入も活動もしなかった場合、全 Regular Points 残高が期限切れになります。

Mary が作成した固定モデルの対象外通貨。

対象ポイントは、ランクグループレベルで定義されたリセット期間に基づいてリセットされます。リセットはランクモデルに基づいて、固定日付またはメンバーの登録記念日に行われます。

エスクローポイント

Cloud Kicks Inner Circle ロイヤルティプログラムでは、購入したメンバーにポイントがクレジット処理されます。たとえば、Alan Johnson が靴を購入し、500 ポイントを獲得します。翌日、ダンベルセットのオファーを目にし、全額をカバーするのに十分なポイントがあることに気付きました。彼は新しいエクササイズを始めることを楽しみにしています。一週間後、Alan は注文を受け取りますが、残念ながら靴のサイズが合わなかったため返品する必要があります。 

顧客が商品を返品すると、ロイヤルティプログラムでは商品の金額が返金され、購入に関連するポイントがデビット処理されます。ただし、このシナリオでは、Alan はすでにダンベルの購入にポイントを使用しているため、ポイント残高にはポイントがありません。Cloud Kicks にとって損失となる可能性があります。これを回避するために、ロイヤルティ管理では、メンバーが取引を完了してからポイントがクレジット処理されるまで、一定期間待つことができます。返品期間が 30 日の場合、メンバーのポイントを 30 日間エスクローで保持し、エスクロー期間の終了後にポイントを自動的に解放できます。エスクローでは、対象ポイントと対象外ポイントの両方を保持できます。 

Mary は、対象通貨と対象外通貨がメンバーにすぐにクレジット処理されるようにするため、エスクロー期間を設定しないことにします。 

プログラムパートナーとパートナー商品を関連付ける

補完的な商品やサービスを提供する企業と戦略的パートナーシップを確立することで、双方の企業に大きな機会がもたらされます。互いの顧客ベースを使用することで顧客が相互購入できるようになり、1 つのパートナーシップで多くのニーズを満たすことができます。

Cloud Kicks では、単なる「よい」ではなく「卓越した」ロイヤルティプログラムを目指しているため、Mary はパートナーインテグレーションを行うことにします。そこで複数のパートナー候補と話し、米国南西部に本拠を置く太陽光発電関連の商品やシステムのサプライヤーである Ursa Major Solar とのパートナーシップを進めることにしました。Cloud Kicks が Ursa Major Solar とパートナーになることを決定したのは、Cloud Kicks の既存顧客ベースの大半が 10 代後半~ 20 代前半で、持続可能なエネルギーの導入への関心を深めているからです。Ursa Major Solar がプログラムパートナーになることを決定したのは、現在、全米での認知度向上を目指しており、ぴったりのタイミングで Cloud Kicks からパートナーシップの話があったからです。 

Ursa Major Solar の商品やサービスをロイヤルティエコシステムに加えるにあたり、Mary が必ず考えなければいけないのは、獲得、償還、またはその両方でプログラムメンバーにはそのパートナーから特典が得られるのかという点です。償還パートナーとは、メンバーが対象外ポイントを使用できるパートナーです。獲得パートナーとは、メンバーがロイヤルティプログラムの一環としてポイントやその他のリワードを獲得するために取引を行うことができるパートナーです。ロイヤルティ管理では、デフォルトでホスト企業 (この場合は Cloud Kicks) は獲得パートナーと償還パートナーの両方として設定されます。ただし、組織はパートナーを獲得、償還、その両方のどれにするかを柔軟に決定できます。

Mary は Ursa Major Solar を獲得パートナーとして指定しました。つまり、プログラムメンバーは自分の Regular Points を Ursa Major Solar の選定された品目の購入に利用できます。

プログラムに追加するパートナー商品を処理する際、商品を 2 つの方法で割り当てることができます。各商品を個別に割り当てるか、商品カテゴリの一部として商品を割り当てるかです。

ロイヤルティプログラムに関連付けられたパートナーとパートナー商品。

Mary は Ursa Major Solar のスピーカー、バッテリー、トーチ、調理器をパートナー商品として追加します。

プログラムメンバーを追加する

Mary はロイヤルティプログラムの基本的なフレームワークを設定し終えたところで、後はプログラムメンバーを登録するだけです。Cloud Kicks の Web サイトから登録するように招待するメールを顧客に送信します。 

プログラムには個人と法人の両方がサインアップできます。Mary は、将来的にはパートナーとベンダー向けに B2B ロイヤルティプログラムを設定する予定であるため、登録を個人に制限することにしました。個人種別メンバーの場合、メンバーの詳細はすでに取引先責任者レコードに含まれています。法人メンバーの場合、詳細はすでに取引先レコードに含まれています。法人種別メンバーは個人取引先または法人取引先にすることができます。

この時点でメンバーのセクションは次のようになります。

プログラムのメンバーシップを作成して管理する [Members and Partners (メンバーとパートナー)] タブ。

メンバーは、友人や家族のグループを申請することもできます。グループのメンバーは、対象外ポイントをグループのポイント残高に付与できます。たとえば、家族メンバーのグループを作成できます。対象外ポイントを獲得したメンバーは、グループのポイント残高にポイントの割合または全ポイントを付与できます。

素晴らしい! Mary はロイヤルティプログラム、その通貨、ランクグループを作成し、ロイヤルティプログラムのパートナーを割り当てました。ロイヤルティプログラムのメンバーと関連付けられたパートナー商品も追加しました。次は、メンバーのリワードに取り組みます。

リソース

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