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Lightning Experience のパフォーマンスの最適化

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • ネットワークの問題を特定してトラブルシューティングする。
  • デバイスの問題を特定してトラブルシューティングする。
  • ブラウザーの問題を特定してトラブルシューティングする。
  • Salesforce 設定の問題を特定してトラブルシューティングする。

はじめに

体験ページ時間が重要である理由とその測定方法がわかったところで、EPT に影響する可能性がある要素を見てみましょう。これらの要素について理解していれば、ページが期待した速さで表示されないとき問題を適切にトラブルシューティングできるようになります。 

EPT に悪影響を及ぼす可能性のある要素は主に 4 つあります。 

  1. ネットワーク: デバイスとホストインスタンス間の状態と「距離」。
  2. デバイス: デバイスの利用可能な処理能力、メモリ、リソース。
  3. ブラウザー: 特定のブラウザーの処理機能と設定。
  4. Salesforce 設定: Lightning ページのカスタマイズ、Visualforce の実装、または特定の組織のカスタマイズ。

ページのパフォーマンスに影響するネットワークの問題

ネットワークの問題とは、エンドユーザーのデバイスと Salesforce インスタンス間のネットワーク状態を指します。ネットワーク状態は、地理的な距離のような単純なものから、クライアントデバイスとリモートに配置された Web サーバー間の遅延問題による伝送制御プロトコル (TCP) パフォーマンスの低下といった複雑なもの、またはユーザーが VPN を使用しているかどうかなど、さまざまな要素の影響を受けます。

次の例を考えてみましょう。ヨーロッパでホストされているインスタンスにアクセスするアジアのユーザーがいるとします。ユーザーが Lightning Experience セッションを開くと、安全なセッションを確立するために、アジアとヨーロッパの間で最低 3 回情報が送受信される必要があります。レコードやファイルのダウンロードなど、その後のアクションも、大陸間で送受信される必要があります。この大陸間の送受信によって体験ページ時間が長引き、ユーザーエクスペリエンスに悪影響を及ぼす可能性があります。 

ネットワークの問題を緩和するためのベストプラクティス

ネットワークの問題を最小限に抑えるためにできることがいくつかあります。

  • Salesforce 環境に接続するときのネットワーク遅延を会社のネットワーク管理者または IT 専門家に評価してもらう。ping や traceroute などのユーティリティを実行してデータを収集し、ネットワーク接続速度を最適化する方法を判断できます。
  • Salesforce Speedtest を使用して、遅延とダウンロードおよびアップロードの速度を測定する。最速かつ最も安定した環境には、150ms 以下の遅延、3Mbps 以上のダウンロード速度を推奨します。
  • Akamai のコンテンツ配信ネットワーク (CDN) を使用して、複数の地理的な場所でリソースのキャッシュバージョンを保存することで、静的コンテンツの初回読み込み時間を短縮する。

ページのパフォーマンスに影響するデバイスの問題

システム管理者は、Lightning Experience にアクセスするためにユーザーが使用するデバイスに関係なく、ユーザーをサポートする必要があります。ユーザーはデスクトップコンピューターを使用している場合と、タブレット、スマートフォン、またはスマートウォッチを使用している場合があります。 

Lightning フレームワークは、JavaScript を実行して表示を最適化する上で、処理能力、メモリ、さらにはハードディスクのパフォーマンスなど、デバイスの利用可能なリソースに依存しています。ご想像どおり、あらゆる機能を備えた高性能デスクトップでは、2 年使用している中古のスマートフォンよりも高速で Lightning Experience が実行されます。 

デバイスの問題を緩和するためのベストプラクティス

デバイスがパフォーマンスの問題を引き起こしている疑いがある場合は、次のことを考慮します。 

  • デバイスの Octane スコアを確認する。Octane スコアは、一連の自動テストを実行して JavaScript エンジンのパフォーマンスを測定するベンチマークです。Octane スコアが高いほど、Lightning Experience のパフォーマンスも高くなります。特定のデバイスの Octane スコアを確認するには、「speedtest.jsp」を組織のドメインに追加します。
  • デバイスに十分な RAM があることを確認する。安定したエクスペリエンスには、8GB 以上の RAM (Salesforce ブラウザータブに 3GB 使用可能) を推奨します。

ページのパフォーマンスに影響するブラウザーの問題

Lightning Experience はほとんどのブラウザーをサポートしていますが、一部のブラウザーでは他のブラウザーよりも高速に実行されます。たとえば、Lightning Experience は通常、Internet Explorer よりも Google Chrome で高速に実行されます。 

ブラウザーに関連するパフォーマンスの問題が発生している場合は、すべてのブラウザーに共通する要件と推奨事項があります。これには、JavaScript、Cookie、および TLS が有効になっていることの確認が含まれます。また、インラインフレーム (iframe) を表示するための適切なブラウザー設定があるかどうかを確認する必要があります。画面解像度がパフォーマンスに影響することもあります。Salesforce の機能が正しく動作するための最小画面解像度は 1024 X 768 です。最後に、一部のサードパーティブラウザープラグインと拡張は、ブラウザーのパフォーマンスに干渉する可能性があります。 

ブラウザーのグローバルな推奨事項に加えて、ブラウザーごとに特定の要件と推奨事項がある場合があります。たとえば、Internet Explorer 11 (IE11) を使用する場合は、さまざまなパフォーマンスおよびセキュリティリスクにさらされる可能性があることに注意してください。 

メモ

Lightning セールスコンソールや Lightning サービスコンソールなどの Lightning コンソールアプリケーションを含め、Microsoft Internet Explorer バージョン 11 (IE11) を使用した Lightning Experience へのアクセスとサポートは、2020 年 12 月をもって終了しました。最適な環境で操作するために代替のブラウザーを使用することをお勧めします。 

ブラウザーの問題を緩和するためのベストプラクティス

ブラウザーがパフォーマンスの問題を引き起こしていると思われる場合は、速度を上げるために実践できるステップがあります。 

  • Octane を使用して、ブラウザーの処理能力を評価する。
  • 処理能力とメモリ容量が大きいデバイスにアップグレードする。
  • 不要なブラウザープラグインと拡張を無効にする。
  • ブラウザーの最新バージョンを使用しており、必要なパッチがインストールされていることを確認する。
  • 別のブラウザーに切り替える。前述のとおり、通常、Lightning Experience で最速のブラウザーは Chrome で、最も遅いのは Internet Explorer です。
  • ブラウザーまたはデバイスを再起動する。ブラウザーとクライアントデバイスを週 1 回再起動すると効果的な場合がある。
  • Internet Explorer を使用している場合は、別のブラウザーの使用を検討する。

ページのパフォーマンスに影響する Salesforce 設定の問題

EPT に影響する可能性があるもう 1 つの要素は、Salesforce で Lightning ページがどのように最適化および設定されているかということです。ご想像どおり、標準レコードページは、多数の項目、埋め込まれた Visualforce ページ、または大幅にカスタマイズされたコンポーネントを含むカスタムページよりも速く読み込まれます。その他の設定関連の要素には、最適化されていない Visualforce 実装の使用や、Lightning Experience デバッグモードの使用があります。

Salesforce 設定の問題を緩和するためのベストプラクティス

Salesforce 設定を最適化し、ページのパフォーマンスを改善するために実践できるステップがあります。

  • Visualforce ページを最適化する。
  • Lightning Experience デバッグモードを無効にする。
  • 多数の項目や非効率なカスタムコンポーネントを含むページ、複雑なページ設定など、処理の負荷が高いページを設定し直す。
  • Salesforce Lightning Inspector Chrome 拡張機能を使用して、コンポーネントの属性を調べ、ページのパフォーマンスのボトルネックを特定する。

まとめ

これで、EPT の概要、その測定方法、およびページのパフォーマンスが期待どおりでない場合に確認すべき点についてご理解いただけたと思います。さらに知識を深めるには、ブログ投稿「Lightning Components Performance Best Practices (Lightning コンポーネントのパフォーマンスのベストプラクティス)」を参照してください。また、Trailhead で他のリソースを参照したり、Salesforce Trailblazer Community を通じてシステム管理者や開発者のコミュニティに参加して、アイデアの共有、グループへの参加、成功事例の参照などを行ったりすることもできます。 

リソース

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