リストビューの操作
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- リストビューを見つけ、リストビュー間を切り替える。
- リストビューを作成する。
- 検索条件を適用してリストビューを特定のレコードに絞り込む。
- リストビューのレコードと項目を編集する。
- リストビューグラフでデータを視覚化する。
- Kanban を使用するワークフローボードを作成する。
リストビューの概要
Salesforce Classic での作業から、リストビューは、自分にとって最も重要なレコードを並び替え、優先度付けし、分析するための優れた方法であることはわかっています。期待どおり、Lightning Experience でも既存のリストビューを使用できます。では、新しいインターフェースでより強力になった、リストビューのデータを作成、編集、使用するためのオプションを見ていきましょう。ドーナツ (グラフ) もありますよ。
これまでと同様に、リストビューはオブジェクトのホームページからアクセスできます。次の例は、リードの同じリストビューが両方のインターフェースでどう表示されるかを示しています。一見、それほど変わっとは思えません。
Salesforce Classic (左上に緑色のリードアイコン) と Lightning Experience (オレンジ色のリードアイコン) の [すべての進行中のリード] リストビュー。
ただし、よく見ると、リストビューの右側に新しいコントロールのセットがあります。Lightning Experience でのリストビューの魔法はほとんどここで起こります。
リストビューのドロップダウンメニューで、(1) をクリックしてリストビューにアクセスします。リストアイコンを固定するには、(2) をクリックしてリストビューを固定します。固定リストがそのオブジェクトのデフォルトリストビューです。 アイコンは固定リストを示します。別のリストを固定するには、代わりに別のリストビューを選択して固定します。[リストビューコントロール] メニュー (3) をクリックすると、リストビューの作成や名前変更、コピー、共有など、リストビューアクションにアクセスできます。リストに表示する項目を選択し、適用した検索条件を編集することもできます。レイアウトアイコン (4) をクリックすると、リストの表示を標準テーブルビュー ( ) または Kanban ビュー ( ) に切り替えることができます。選択したビューに合わせてアイコンが変化します。Kanban はワークフロー視覚化ツールです。Kanban については、後で説明します。ToDo リストを使用するときには、分割ビュー () を使用して、ページの左側にすべての ToDo を表示し、右側に選択した ToDo の詳細を表示することもできます。更新アイコン (5) をクリックすると、ページ全体を再読み込みするよりも速くリストの最新ビューを取得できます。編集アイコン (6) をクリックすると、リストの項目を更新できます。リストの最初の編集可能な項目に移動します。編集された項目は、変更の保存を促すために黄色で強調表示されます。グラフアイコン (7) をクリックすると、リストデータが簡単で理解しやすい画像に変換され、割合、取引先別合計、犬派と猫派の比率など、役に立つ情報が表示されます。検索条件アイコン (8) をクリックすると、検索条件を追加、変更、または削除して、リストビューに表示されるレコードの絞り込みや拡大を行うことができます。
さらに、他にも次のような Lightning Experience のみの改善がいくつか行われ、利便性が向上しています。
- リストビューで各項目の一部しか表示されず、うんざりしていませんか? リストビューで列内のテキストを簡単に折り返すことができます。リストビュー列の上部で [Wrap text (テキストをラップ)] または [Clip text (テキストをクリップ)] を選択します。
- 長いリストビューで何ページもクリックしながら進むのに嫌気が差していませんか? Lightning Experience のリストビューは 1 ページに表示されます! さらに、ブラウザーの [このページの検索] オプションを使用してリスト内のレコードをすばやく見つけることができます。
[最近参照したデータ] ランディングページ
異なるリストビューを固定しない限り、オブジェクトのホームページに移動するたびに、最近参照したレコードのサマリーが表示されます。
このサマリーは、Salesforce Classic のオブジェクトのホームページ上部にある [最近使った<オブジェクト>] セクションに似ています。リストビューとは異なり、このランディングページでは、絞り込み、コピー、またはその他のアクションを適用できません。表示される項目はシステム管理者によって事前に決定されます。オブジェクト>
各オブジェクトには、絞り込みができる [最近参照した] リストビューがあります。このリストには、[最近参照したリード] や [最近参照した商談] など、オブジェクト名が含まれています。リストは、リストビューのドロップダウンメニューから選択します。
新規リストビューの作成
Lightning Experience では、[リストビューコントロール] メニュー () からリストを作成できます。完全に新規作成するには [新規] をクリックします (既存のリストを利用するには [コピー] をクリックします)。
Salesforce Classic と同様に、Lightning Experience でリストビューを作成するときには、名前を割り当て、検索条件を追加し、表示する項目を選択します。一方、設定フローはフェーズ単位で実行されます。その結果、検索条件を追加すると実際のリストビューが表示され、選択の結果をリアルタイムで確認できます。
検索条件で完璧なリストを作成
条件を満たすレコードのみを表示するリストビューを作成するには、検索条件が肝心です。Lightning Experience でリストビューに検索条件を追加する手順を詳しくみていきましょう。すでに説明したように、検索条件の適用は、リストビューの作成時に自動的にプロセスに組み込まれています。 アイコンをクリックして既存のリストビューの検索条件を変更することもできます。どちらの場合も、検索条件ペインがリストビューの横に開きます。
この新しいレイアウトの効果を理解するために、例を見てみましょう。[すべての進行中のリード] リストビューで化学品セクターからのすべてのリードを追跡するとします。Lightning Experience でそれをどのように実現するについて、こちらの短い動画を参照してください。
成功です。これで、重点を置くリードのみが表示されるリストビューになりました。思いどおりです。
リストビューに表示される列の選択
検索条件で終わりではありません。重要なレコード詳細のみが表示されるようにするには、リストビューに列として表示される項目を選択し、その順序を設定します。Lightning Experience では、これらを決定するには、[リストビューコントロール] メニュー () で [表示する項目を選択] を選択します。
レコードをその場で編集
レコードの詳細すべてを引き続きリストビューから編集できます。レコードのアクションメニューで [編集] オプションを見つけます。
Salesforce Classic と同様に、レコードの項目の多くをリストビューから直接更新できます。項目にマウスカーソルを置くと、編集可能な項目 () と変更できない項目 () を確認できます。
ただし、Lightning Experience では、項目のインライン編集が合理化され、より自然になりました。この変更を理解するために、まず Classic インターフェースでのインライン編集のしくみを確認しましょう。
Salesforce Classic のインライン編集: 編集可能な項目をダブルクリックし、ポップアップウィンドウにデータを入力し、[保存] をクリックします。更新する必要がある項目ごとに、この各ステップを繰り返す必要があります。
Lightning Experience でインライン編集がどの程度迅速になったのかを見てみましょう。
Lightning Experience のインライン編集: 編集可能な項目をクリックし、項目に直接データを入力し、Enter キーを押すだけです。必要なだけ項目を更新できます。キーボードの Tab キーと矢印キーを使用してリスト内をすばやく移動できます。終了したら、[保存] をクリックします。
一括インライン編集
複数のレコードに対して同じ更新を行う必要がありますか? Lightning Experience で向上した機能が他にもあります。リストビューでの複数項目の同時編集です。
例でこのしくみを確認しましょう。とても順調な四半期で、複数のリードの取引を開始したとします。そのすべてのリードの状況を、数回のキー操作だけで簡単に更新できます。
リストビューで、取引を開始したリードをすべて選択します。いずれかのレコードの [リード 状況] 項目のみを編集し、[完了 - 取引開始済み] を選択し、変更を該当するリードすべてに適用するように選択します。すべての変更を一度に保存します。とても簡単です。
リストビューグラフによるデータの視覚化
百聞は一見に如かずということわざがありますが、インサイトを得るときや結論を出すとき、またはデータが何を示すか理解するときに視覚表現が最良の方法になる場合があります。たとえば、適切な商談に集中できるように、パイプラインで全体的な価値が最も大きい取引先を調べるとします。Lightning Experience のリストビューグラフを使用すると、その答えを簡単に見ることができます。
ドーナツチャートを実際に見てみましょう。[すべての商談] リストビューで、 をクリックします。[グラフ] パネルで をクリックして、[新規グラフ] を選択します。
グラフのパラメーターを指定します。
- Chart Name (グラフ名): Pipeline Total Value (パイプラインの合計金額)
- Chart Type (グラフの種類): Donut Chart (ドーナツグラフ)
- Aggregate Type (集計の種別): Sum (合計)
- Aggregate Field (集計項目): Amount (金額)
- Grouping Field (グルーピング項目): Account Name (取引先名)
集計の種別では、項目データの計算方法 (合計、計数、平均) を指定します。集計項目では、計算するデータの種類を指定します。グループ項目では、グラフの区分の表示ラベルを指定します。
選択内容を保存します。カラフルなドーナツグラフが表示され、パイプラインで最も利益が大きい取引先をすぐに識別できます。
リストビューデータは、縦棒グラフ、横棒グラフ、ドーナツグラフの 3 種類のグラフで視覚化できます。すべてのオプションを順に表示して、どの形式が目的に最も合っているかを確認できます。
オブジェクトのホームページの [最近参照したデータ] ランディングページを除き、参照権限を持つすべてのリストビューのグラフを作成できます。
Kanban で視点を転換
Kanban は、日本語の「看板」のことです。Lightning Experience では、リストビューのレコードがカードの列として整理されたボードで、容易に作業の視覚的な追跡と更新ができます。通常、Kanban ビューは、取引先、ケース、商談など、標準リストビューがあるオブジェクトで使用できます。この方法で作業を追跡すると、実に多くのことが可能です。たとえば、すべてのケースが確実に新規作成からクローズまで進むようにしたり、商談の進行状況を監視して、営業プロセスの各フェーズを推進したりできます。
Kanban ビューのレコードは、現在使用中のリストビューに基づいています。どのリストビューでも Kanban ビューに切り替えることができます (ただし [最近参照したデータ] ランディングページを除きます)。リストビューを Kanban ビューに切り替えるには、 をクリックします。アイコンが に変わります。
Kanban では、リストのレコードが列に整理されます。最初にリストビューを Kanban ビューに切り替えたときに、これらの列の作成に使用する項目を決定します。
- 集計する数値または通貨項目を選択するか、[なし] を選択して集計を Kanban ビューから削除します。たとえば、商談の場合、すべての商談の合計金額を列に表示できます。または、各商談に含まれる商品の合計数を表示して、パイプラインで次に何が発生するかを確認できます。
- 列は [グループ化単位] 項目の選択に基づいて作成されます。たとえば、フェーズ別にレコードを追跡したり、所有者別にレコードをグループ化したりします。
リストビューに表示される項目をカスタマイズしている場合、同じ項目が Kanban ビューのカードに表示されます。同様に、リストビューに適用した検索条件は、Kanban ビューでも有効になります。これらの設定がこのコンテキストでは適切でない場合、リストビューについて説明したものと同じ手順を使用して簡単に調整できます。これらの新しい変更は、リストのテーブルビューに切り替えて戻った場合にも有効になります。
ここからが面白いところです。レコードの状況を更新する準備ができたら、レコードのカードを適切な列にドラッグするだけです。簡単でしょう? たとえば、進行中のリードのリストを処理するとき、リードカードを該当する状況にドラッグします。こちらの短い動画で、動作を確認しましょう。
アラートで常に商談を把握
Kanban ビューの商談アラートが、常に商談を把握するのにどう役に立つかを見ていきましょう。アラートは商談カードに黄色い三角形として表示され、注意が必要であることを知らせます。
アラートには、期限切れの ToDo がある商談、活動予定のない商談、過去 30 日間に活動のない商談という 3 つのタイプがあります。三角をクリックすると、カードから直接必要なアクションを実行できます。
リストビューの実際の動作
次の短い動画では、ここまで説明した Lightning Experience リストビューの優れた機能すべてを実際に確認できます。時間はかかりませんのでポップコーンはいりません。では、お楽しみください!
リソース
- Trailhead: 「Lightning Experience のカスタマイズ」モジュールの「リストビューの作成およびカスタマイズ」単元
- Trailhead: 「Salesforce ユーザーツアー」モジュールの「リードと商談」単元の「Kanban ビューを使用する」セクション
- ヘルプ: オブジェクトタブの探索
- ヘルプ: データビューのカスタマイズ
- ヘルプ: Lightning Experience のリストビューの作成またはコピー
- ヘルプ: Lightning Experience のリストビューからレコードをインライン更新
- ヘルプ: Kanban での視覚的な概要の表示
重要
このハンズオン Challenge に取り組むときには、必ず Trailhead Playground にログインしてください。Playground を使用すると、本番組織のデータを変更することを回避できます。Playground を開くには、「ハンズオンの Challenge」セクションで [起動] をクリックします。