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臨床と先進治療の卓越性を実現する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • ライフサイエンスの臨床業務が現在直面している課題を挙げる。
  • チームが臨床研究や治療を調整するために Life Sciences Cloud がどのように役立つかを説明する。
  • Life Sciences Cloud がサイトの選択、サイトの有効化、研究管理にどのように役立つかを説明する。
  • このプラットフォームによって参加者の募集と登録がどのように向上するかを要約する。
  • 複雑な治療のオーケストレーションと保管に先進治療管理がどのように役立つかを説明する。

最新の臨床および治療実行を実現する

今日のライフサイエンス組織のケアや研究の状況はますます複雑になっています。従来型の臨床試験から CAR T 細胞療法のようなパーソナライズされた治療まで、チームはさまざまなサイト、ロール、場所にわたって重大な影響が伴う活動を連携させつつ、常にコンプライアンスを満たし、迅速に行動する必要があります。

研究プロトコルはリアルタイムで進化しています。体験に対する参加者の期待は高まっています。さらに最近の治療では、病院、検査機関、製造業者の間で複雑な引継ぎが必要になっています。それにもかかわらず、多くのチームがいまだにスプレッドシート、メール、サイロ化されたシステムを使用して、このようなミッションクリティカルなワークフローを管理しています。

その結果、 サイトの有効化が遅れ、参加者は離脱し、スケジュール上のミスによるコストが発生し、臨床試験と治療提供の両方が頓挫しかない状況になります。

Life Sciences Cloud を使用すれば、もっとスマートなアプローチを採ることができます。スピード、適応性、トレーサビリティを念頭に設計された 1 つのリアルタイムプラットフォームに研究管理、参加者ワークフロー、先進治療オーケストレーションがまとめられています。

さまざまなロール、共通のツール

Life Sciences Cloud では、臨床研究と治療提供に関わるあらゆるロールがサポートされています。従来型の臨床試験を実施する場合でも、細胞および遺伝子治療を調整する場合でも、各チームは同じ統合プラットフォームから作業し、そのエクスペリエンスは責務とコンテキストに合わせてカスタマイズされています。

チーム

責任

臨床業務マネージャー

研究の開始、プロトコルの実行、サイトのパフォーマンスを監督します。

募集担当者およびコーディネーター

参加者のアウトリーチ、対象資格、登録を管理します。

サイトチーム

臨床試験活動を現場で実行し、データを取得してコンプライアンスを維持します。

先進治療チーム

採取、製造、点滴 (患者の体内に治療を戻すプロセス) にわたる物流・手配を管理します。

システム管理者およびアーキテクト

ローコードツールを使用して、ワークフローの設計、ビジネスロジックの設定、インテグレーションの管理を実行します。

Life Sciences Cloud では、これらのロール向けのインターフェースとワークフローが提供されるのに加えて、臨床試験実行のすべてのフェーズがサポートされます。そのすべてがどのようにつながるのかを見ていきましょう。

研究サイトを特定して有効化する

研究を開始するには、まず適切なサイトを選択します。そのために、実績があり、対象資格のある参加者にアクセスでき、プロトコルに従って業務を行えるサイトを特定する必要があります。ただし、そのようなサイトを見つけて有効化するには時間がかかることが多いです。実現可能性レビューを手動で行っていたり、アウトリーチに整合性がなかったり、有効化ステップが分散していたりすれば、臨床試験の開始が遅れ、スポンサーの負担が増します。

Life Sciences Cloud では、インテリジェントなサイト選択とガイド付きの有効化ワークフローを組み合わせることで、このプロセスを加速します。臨床チームは、このプラットフォームの共有システムから、適格なサイトを見つけ、カスタマイズされた実現可能性評価を生成し、開始活動を有効化することができます。

Agentforce によって、治療領域、メトリクス履歴、対象母集団へのアクセスに基づいて、パフォーマンスの高いサイトが検出されます。サイト候補が特定されたら、チームは生成 AI を使用して、実現可能性と準備状況を評価するためのアンケートをすばやく作成できます。短い概要またはプロンプトから開始して、臨床試験フェーズ、プロトコルの複雑度、地域のコンテキストに沿ってカスタマイズされた一連の質問が生成されます。

次の例は米国のパートナーサイト向けのフォームを示しています。質問が [Site Experience (サイトの実績)]、[Patient Population (患者集団)]、[Infrastructure (インフラストラクチャ)] などのセクションに分類されています。各セクションは展開して詳細の回答を記録できます。これによって、サイトが臨床試験に適しているかどうかを評価しやすくなっています。

プロンプトから生成された評価の質問。

各出力には構造化された回答種別とスコアリングロジックが含まれ、複数言語がサポートされているため、時間を節約することができ、グローバルなサイトでも一貫性のある分析が可能です。

Cumulus Pharma の臨床業務チームは、北米とヨーロッパで行う呼吸器領域の第 III 相試験をサポートするためにサイト選択機能を使用します。数分で、登録目標、人員体制、規制対応の準備状況を網羅した地域固有のアンケートを作成できます。

チームは、望ましいサイトを特定して選択した後に、Life Sciences Cloud のマイルストーン追跡と共有ワークフローを使用して有効化を調整します。契約締結、規制書類の提出、スタッフのトレーニングなどの ToDo はすべて 1 か所で管理されるため、スポンサー、CRO、サイトチームの認識を統一することができます。

参加者を募集して登録する

トライアルサイトが有効化されたら、次に研究への参加者を募集します。Life Sciences Cloud では、登録と募集のエンドツーエンドのシームレスなエクスペリエンスがサポートされており、公開ポータル、ガイド付き事前スクリーニング、デジタル同意、自動登録ワークフローが含まれています。

臨床試験を公開し、参加者の発見を促進する

スポンサーが一般向けの Experience Cloud ポータルで有効な研究を公開すれば、潜在的な参加者は募集中の臨床試験を 1 か所で調べることができます。ポータルではデータ処理エンジンを活用した条件ベースの検索を使用して、人口統計属性、場所、臨床試験属性 (相、治療領域、包含条件など) に基づいて参加者を研究にマッチングします。

Cumulus Pharma がこれを使用して、呼吸器に関する第 III 相試験の募集を行う手順を見ていきましょう。

潜在的な参加者は Cumulus の臨床試験ポータルにアクセスし、場所と症状で研究を絞り込みます。呼吸器の研究が表示され、そこには臨床試験の相の詳細、対象資格条件、参加サイトが含まれています。

インフルエンザ研究に関する詳細情報。

参加者は、適切な研究を見つけると、[Check My Eligibility (対象資格を確認)] をクリックしてガイド付き事前スクリーニングを開始します。

スマートフローを使用して事前スクリーニングをガイドする

Omnistudio ツールとディスカバリーフレームワークを使用して、臨床チームは、候補者がガイドに従って事前スクリーニングを受けることができるパーソナライズされた評価フローを作成します。このフローでは、経歴データ、病歴、ライフスタイルに関する入力を収集してから、ビジネスルールエンジンと式セットを使用してリアルタイムに候補者の対象資格を評価します。

たとえば、インフルエンザ研究に関心を持った参加者がスクリーニングの入力を完了し、対象資格があることがすぐに通知されます。

臨床試験の対象となることが表示されている [Know Your Eligibility (自分の対象資格を知る)] 画面。

参加者の情報は構造化されたレコードに変換され、サイトコーディネーターがオンボーディングを開始できます。

同意をデジタル化し、登録マイルストーンを追跡する

事前スクリーニングの後、サイトコーディネーターは組み込みワークフローを使用して、電子同意の収集、訪問のスケジュール、定義済みマイルストーンに沿った参加者の進行管理などの主要な登録ステップを管理します。各フェーズは、リアルタイムに ToDo を割り当てて状況を表示する自動ツールによってオーケストレーションされます。

Cumulus の研究では、コーディネーターが安全な電子同意フォームを参加者に送信し、参加者は 21 CFR Part 11 に準拠した認証済みの方法で電子署名を行います。

次にコーディネーターはスクリーニング訪問をスケジュールし、構造化された監査対応の登録フェーズで進行状況を追跡します。

このフローをサイト間で標準化することで、Cumulus は規制に従い、研究のタイムラインを加速しつつ、参加者に優しい体験を提供できます。

先進治療の提供を調整する

CAR T 細胞療法や自己由来遺伝子療法のようなパーソナライズされた治療では、ケアを提供するために複雑な物流や手配が必要です。各治療はシームレスに、患者からの採取、製造、再注入と予定どおりに厳しい条件の下で進める必要があり、ミスは許されません。

Life Sciences Cloud では、ライフサイエンスチームがパーソナライズされた治療提供の各ステップを計画、スケジュール、監視するために設計された 3 つの主要機能によってこの複雑さが軽減されます。

オーケストレーションフレームワークを使用して患者ジャーニーを定義する

治療ワークフローは治療オーケストレーションフレームワークから始まります。臨床チームは登録やアフェレシス (患者の血液細胞を採取し、処理、製造、投与を行うプロセス) など、ケアのフェーズを設定します。次に、チームは適切なユーザーに適切なフェーズでロールと ToDo を割り当てることができます。

次の例では、患者は登録フェーズにいて、同意の依頼と確認などの ToDo が左側にリストされています。上部には登録から点滴までの治療ジャーニーが表示されており、ケアチームはすべてのフェーズで進行状況を追跡できます。

登録フェーズにあって、初期 ToDo が左側に表示されているケアプログラム加入者レコードページ。

各チームメンバーには必要な情報のみが表示されます。たとえば、アフェレシスの看護師は採取前チェックリストを参照できますが、製造コーディネーターがアクセスできるのは下流ステップのみです。

このロールベースの表示によって、ToDo の見逃し、データ入力の重複、プロトコルの逸脱を防ぐことができます。

組み込みガードレイルを使用して複雑な治療をスケジュールする

先進治療には複数の場所にまたがる密接に関連したステップが含まれ、多くの場合は時間の制約もあります。Life Sciences Cloud の複数ステップのスケジュールを使用することで、コーディネーターは 1 つのフローで採取、輸送、製造、再注入の一連の作業すべてを予約できます。

次の画像はスケジューラーです。受入、アフェレシス、製造、点滴の対応可能な時間枠がまとめて表示されています。

対応するスクリーンショット。

組み込みロジックによってプロトコルルールへの準拠が保証されます。患者の細胞採取が月曜日にスケジュールされている場合、リードタイム、輸送時間、業務量制限を考慮して、製造時間枠は水曜日以降に開始するように自動的に絞り込まれます。

提供者または患者がスケジュールを変更する必要があれば、自動的にすべての連動予定が後ろにずらされ、正しい順序が維持されます。たとえば、アフェレシスの日付を変更すると、製造と点滴の時間枠も調整され、すべてのフェーズでプロトコルとコンプライアンスの要件への準拠が維持されます。

確信を持って保管チェーンと ID を維持する

最初の検体採取から最後の投与まで、すべての資材の移動は追跡可能である必要があります。Life Sciences Cloud では、組み込みの保管チェーンと ID チェーンの追跡によってこれを実現しています。これらのツールでは、すべての引継ぎが記録され、すべてのアクションがドキュメント化され、各治療が適切な患者に対応付けられていることが確認されます。

組織は、次のフェーズに進む前のデジタル検証の要件 (細胞採取時の二重承認など) を定義できます。

次の例はアフェレシス採取の [Digital Verification Setup (デジタル検証設定)] レコードを示しています。この設定では、二重署名要件を指定しています。並列で実行され、患者の作業指示に関連付けられるように設定されています。このような詳細によって次のステップを開始するためのチェックポイントルールが定義されます。

対応するスクリーンショット。

このようなチェックポイントを使用することで、コンプライアンスと監査に確実に対応し、臨床チーム、輸送チーム、製造チームの信頼を高めます。

統合プラットフォームで臨床試験から治療へと拡張する

このような機能は複雑な臨床試験の実行に欠かせませんが、商業的な場面でも同じように重要です。多くの組織は同じサイトやパートナーを両方のフェーズに使用しています。

Life Sciences Cloud ではこの現状に対応するために、臨床的な提供と商業的な提供が 1 つのシステムに統合されています。再利用可能なテンプレートや地域固有のロジックが用意され、API ベースでサードパーティの輸送システムや製造システムと統合できるため、プログラムの成長に合わせて容易に適応できます。

このモデルを使用して、チームはサイトのオンボーディング時間を短縮し、テクノロジーの無秩序な広がりを抑え、臨床試験から治療への連続性を維持できます。

臨床業務へのスマートなアプローチ

オペレーショナルエクセレンスがあってこそ、複雑な臨床試験や治療が実際の成功につながります。Life Sciences Cloud では、サイトの選択から、参加者の登録、さらには厳密な保管チェーン管理が求められる先進治療のオーケストレーションまで、臨床チームが必要とする構造、適応性、連携機能が提供されます。これらのワークフローを 1 つのプラットフォームに統合することで、組織は迅速に行動し、ミスを最小限に抑え、最初の有効化から最終的な提供まで研究と治療を順調に進めることができます。

次の単元では、Life Sciences Cloud ではエンドツーエンドの患者サービスがサポートされており、患者は治療にアクセスし、提供者と連携し、ケアを滞りなく進めるための費用と実務調整を管理できることを学習します。ヘルスケア提供者である Cumulus が新しく認可された呼吸器治療のサポートサービスを開始する手順を見ていきましょう。

リソース

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