Salesforce カスタマーサクセスプラットフォームについて学ぶ
学習の目的
はじめに
Salesforce を初めて利用される方Salesforce がどんなものかどう使用するのかがわからない方、学習をどこから始めればよいかわからない方は、こちらにお集まりください。このモジュールは皆さんのためにあります。
Salesforce をご利用いただきありがとうございます。Salesforce は、効率よく迅速なセールスを促進する生産性向上機能を豊富に備えた画期的なテクノロジーです。このモジュールでは、バッジ獲得に向けた学習の中で、これらの機能を紹介しながら、「Salesforce って何?」という疑問にお答えします。
それではさっそく始めましょう。
Salesforce とは?
Salesforce は、顧客に対するセールス、サービス、マーケティング、分析、つながりを促進するために設計されたカスタマーサクセスプラットフォームです。
Salesforce には、どこにいても業務を続けていくために必要なすべてが揃っています。標準の製品と機能を使用して、見込み客や顧客とのリレーションの管理、従業員とパートナーとのコラボレーションやエンゲージメント、クラウドへの安全なデータ保存などを行うことができます。
これには具体的にどんな意味があるかというと、Salesforce が登場する以前、皆さんは取引先責任者やメール、フォローアップ ToDo、見込み案件を次の図のように整理していたと思います。
データがスプレッドシートに保存されていたり、メールやテキストメッセージに紛れていたり、または掲示板にピンで貼られていたら、見込み客の全体像を把握するのは至難の業です。いつでもどこからでもデータにアクセスすることなど到底できませんでしたし、マネージャーや役員が案件の最新の進行状況を確認するには、担当者に電話をする以外に方法はありませんでした。
これらの重要なデータをすべて取り込んで 1 つのシンプルなユーザーインターフェースにまとめたのが Salesforce です。1 か所から次のようなことができます。
- すべての取引先責任者を管理する
- 見込み客に働きかける
- ToDo や作業項目を整理する
- 適切な案件に集中する
- チームとコラボレーションする
- 成立した大型契約を紹介する
- より多くの取引を成立させる
つまり、Salesforce では、ワンストップでさまざまな作業を行うことができます。情報はセキュアなクラウドに保存されるため、いつでも、どこからでも、デスクトップかモバイルかを問わずにデータにアクセスできます。
Salesforce にすべてが保存されていれば、メモをデスクの上に忘れてきたり、ハードドライブに保存したファイルを持ち出してこなくても心配はいりません。ログインするだけであらゆる情報を見つけることができます。
重要な案件の進捗状況について上司に最新情報を尋ねられても慌てる必要もなくなります。上司は Salesforce にログインしてリアルタイムで最新データを確認すれば済むからです。
この可視性は、Salesforce の主な利点の 1 つです。機密データを保護し、適切な担当者に適切なデータが表示されるようにする強力なセキュリティおよび共有機能が搭載されているので安心してください。
ユーザーのアクセス権
Salesforce に保存されたデータを開いて操作できるかどうかは、アクセス権の有無で決まります。どのデータを作成、表示、編集、削除できるかは、システム管理者が設定で管理します (システム管理者については次の単元で説明します)。アクセスは会社で求められる複雑性に応じて、シンプルな場合もあれば、多層構造になっていることもあります。知っておくべき重要なことは、Salesforce には誰がデータの表示と編集ができるかを指定できるオプションがあり、システム管理者がこのオプションの設定と管理をサポートしてくれることです。
適切なセキュリティが適用されていれば、会社全体で Salesforce を安心して利用でき、コラボレーションの力を活用するという大きなメリットを得ることができます。
Salesforce を使用したコラボレーション
セールスプロセスを管理するテクノロジーに加え、Salesforce にはコラボレーションのためのプラットフォームも含まれています。グループの作成、人やトピックのフォロー、質問、非公式のアンケートの投稿、ファイルやリンクの共有、つながりたい同僚へのメンションなどができます。
質問をして答えてもらったり、全社員の中で専門知識がある人をクラウドソーシングしたりすることもできます。反論への対応を支援してくれるエキスパートを見つけたり、交渉フェーズで役立つ競合情報を検索したり、商談成立に向けての取り組みでリーダーやチームメイトからの助けを得たりすることができます。
ただし、Salesforce でのコラボレーションの最大の利点は、将来参照できるように何もかもが保存されることです。Salesforce のコラボレーションでは、個人のメール受信箱や廊下での立ち話で終わってしまうような重要なインサイトや質問の答えを検索して共有することができます。Salesforce のコラボレーションは会社の記憶となり、長期にわたり蓄積された関連コンテンツを取得して共有できるため、会社全体としての関わりが増えるほど価値が高まります。
また、Salesforce 内にあるため、このコラボレーションは、個々の案件、ToDo、サポート問題などのコンテキストで直接、発生します。これが CRM と組み合わされることでコラボレーションの効果が発揮されます。次は、そのことについて説明します。まず、CRM の定義から始めましょう。
CRM とは?
CRM は、カスタマーリレーション管理 (Customer Relationship Management) の略です。このテクノロジーにより、顧客や見込み客とのリレーションを管理し、すべてのやり取りに関連するデータを追跡できます。また、チームの社内外でのコラボレーション、ソーシャルメディアからのインサイトの収集、重要なメトリクスの追跡、メールや電話、ソーシャル、その他のチャネル経由のコミュニケーションにも役立ちます。
Salesforce では、このすべての情報がクラウドにセキュアに保存されます。馴染みのあるスプレッドシートの例を使用して、そのしくみを詳しく見ていきましょう。
Salesforce によるデータの整理方法
Salesforce では、データがオブジェクトとレコードに整理されています。オブジェクトはスプレッドシートのタブ、レコードは 1 行のデータのようなものと考えてください。
Salesforce では、オブジェクトはナビゲーションメニューからアクセスします。レコードを選択して特定の取引先、取引先責任者、商談、または Salesforce の他のレコードにドリルインできます。
そもそもオブジェクトやレコードとはいったい何なのでしょうか。Salesforce を学習していく中で知っておく必要がある他のいくつかの用語も含めて、ここでちょっと説明させていただきます。
名称 | Salesforce での意味 | 間違い |
---|---|---|
レコード | データベースで追跡する項目。データをスプレッドシートに例えると、レコードはスプレッドシートの行にあたります。 | 音楽を再生する樹脂製の円盤。 |
項目 | 名前や住所などの値を保存する場所。スプレッドシートの例でいうと、項目はスプレッドシートの列にあたります。 | 草花に覆われた緑の草原。 |
オブジェクト | データベースのテーブル。スプレッドシートの例でいうと、オブジェクトはスプレッドシートのタブにあたります。 | グラフィックスソフトウェアなどで空間に配置される物体。 |
組織 | すべてのデータ、設定、カスタマイズが保存される場所。ログインしてアクセスします。「Salesforce のインスタンス」と呼ばれることもあります。 | 独立した機能や管理体制を持つ団体。 |
アプリケーション | ビジネスプロセスをサポートするための項目、オブジェクト、権限、および機能のセット。 | 携帯電話でダウンロードするもの。 |
ここまでオブジェクト、レコード、その他について説明しました。スプレッドシートの例を使用して Salesforce でデータがどのように整理されるか、だいたいご理解いただけたと思います。ただし、実際のスプレッドシートとは異なり、Salesforce データは信頼できるセキュアなクラウドに保存され、使いやすいユーザーインターフェースにはデスクトップとモバイルデバイスの両方からアクセスできます。スプレッドシートと似ていますが、Salesforce では、データはすべて追跡、共有され、アプリケーションが接続されています。Salesforce には、すぐに使用できるように設定された一連の標準オブジェクトが用意されています。
Salesforce の標準オブジェクト
ここでは、Salesforce で使用するいくつかの主要な標準オブジェクトと、それぞれの使用方法について説明します。
取引先 | 取引先は、ビジネスの相手となる会社です。個人取引先を使用して、個人 (個人の契約社員など) と取引することもできます。 |
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取引先責任者 | 取引先責任者は、取引先に勤務する人物です。 |
リード | リードは、見込み客です。購入する準備ができているかどうかや、必要な商品についてはまだ評価されていません。リードを使用する必要はありませんが、チームセールスの場合や、見込み客と評価済みバイヤーでセールスプロセスが異なる場合に役立つ可能性があります。 |
商談 | 商談は、取引を開始した評価済みのリードです。リードの取引開始後、商談と共に取引先と取引先責任者を作成します。 |
Salesforce CRM では、単純なスプレッドシートでは絶対にできない高度な方法で、データを管理したり、データにアクセスすることができます。レコードをまとめてリンクしてデータ間の関連を表示できるため、全体像を把握できます。
図解した方が分かりやすいかも知れません。下図のような位置づけになります。
これで Salesforce の基本とオブジェクトモデルを理解できました。ところで、実際にはリード、商談、取引先責任者、および取引先をどう使用すればよいのでしょうか。迅速で効率のよいセールスには、生産性の高いユーザーインターフェースが必要です。次の単元では、Salesforce ユーザーインターフェースについて説明します。