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ロールアウト戦略の策定と実行

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。
  • ロールアウトのトレーニング、マーケティング、コミュニケーションの計画を作成する。
  • ロールアウトのスケジュールを設定する。

すべての準備を整える

Lightning Experience プロジェクトの計画と実行には、プロセスと規律、そしてもちろん楽しさが必要です! ユーザがロールアウトについてわくわくしないなら、革新的な新機能を導入する意味がどこにあるでしょう?

この単元では、ロールアウトを効果的にスケジュールし、計画する方法について説明しますが、それと同時に、稼働開始を会社の素晴らしいイベントへと変えるアイデアも紹介します。

どこから始めるか

ブロードウェイミュージカルのたとえを覚えていますか? あなたはディレクターで、ショーへのゴーサインをもらったところです。さて、どうしますか? さっそく仕事に取り掛かりましょう。

まずは稼働開始までに実行する必要のあることをリストアップし、次にそれらの活動に必要な時間とリソースを見積もります。その後、稼働開始日を選択し、チームを形成し、必要なことすべてを実行します。簡単に聞こえますね。

しかし、それらのすべてを実行するには、時間がかかり、協力が必要です。プロジェクトの管理にはさまざまな手法があり、ここで全部を説明することはできません。それぞれの手法は、プロジェクト実行のために異なる戦略を採用しています。どれでもお好みのものを使用してください。最終的に重要なのは、どのように行うかではなく何を行うかなのです。ここでは、そのことについて説明します。

ロールアウトを計画する

Lightning Experience のロールアウトを行う際には、考慮すべき作業がいくつかあります。会社の規模によっては、すべてを行う必要はない場合もありますが、その場合でも、検討は行います。Enablement Pack には Lightning Experience ロールアウトのためのチェックリストのサンプルがあります。

ロールアウトは次の主なフェーズに整理できます。「検出」のステップについては前の単元ですでに学習しました。この単元では、「ロールアウト」フェーズについて説明します。

3 つのステップで構成されるロールアウト戦略の例。

それでは始めましょう。

ロールアウト構築方法の決定

Lightning Experience のロールアウト方法に決まった正解はありません。戦略を決定するときには、実装の複雑さや Salesforce ユーザベースの規模など、複数の変数を考慮します。ただしほとんどの場合は、組織をフェーズ分けして段階的に移行するか、組織全体を同時に一括して切り替えるか、いずれかのアプローチを使用することになります。

組織に最適な戦略を選択するために、両方のアプローチの利点と考慮事項を確認しましょう。

段階的ロールアウト

組織が小規模な場合を除き、複数フェーズに分けてユーザを Lightning Experience に移行する方法が有効なことがあります。このアプローチでは、ビジネス要件や技術要件に徐々に取り組むことができ、得た教訓に基づいて反復できます。フェーズごとに、ビジネスニーズを現状の Lightning Experience 実装で満たすことができるチームまたはユーザグループを選択します。フェーズの開始後、フィードバックを収集します。次に、微調整を行い、次のフェーズを開始します。

メモ

メモ

Group Edition を使用している場合、このアプローチは選択できません。この場合、Lightning Experience は「全体にリリースするか、まったくしないか」しか選べず、Lightning Experience を有効化したら、すべてのユーザがアクセスできるようになります。

利点
パイロットを実施して実装について情報を集め調整できる パイロットプログラムで小規模に開始することで、Lightning Experience でユーザが生産的になり、その採用に意欲的であることを確認します。最初のフェーズを使用してユーザ受け入れテストを実施すると、パイロットユーザからフィードバックを集めて、次のフェーズで全体にリリースする前に実装を強固にすることができます。
作業を分割して技術的な遅れを回避できる フェーズごとに、設定および開発努力の対象を、そのフェーズのユーザを生産的にするのに必要なものだけに絞ります。作業を分割することで、実装を継続的に進め、新しい機能や機能強化のリリース時に遅れを取るという落とし穴を避けることができます。
Lightning Experience にアクセスできるユーザをきめ細やかに制御できる 権限セットを使用して、Lightning Experience を特定のチームまたはユーザグループに対し柔軟にロールアウトします。カスタムプロファイルを更新するのではなく、Lightning Experience ユーザ権限を含む権限セットを作成して、その権限セットをフェーズごとに選択したユーザに割り当てます。
考慮事項
チームは一緒にする 緊密に連携するユーザ同士が同じフェーズになるようにします。一緒に働くユーザが見る画面は同じであることが望ましいからです。頻繁に連携するユーザは、チームリーダも含め、ユーザエクスペリエンスが同じになるようにします。

初期フェーズで Lightning Experience にアクセスしてはならない標準プロファイルユーザがいる場合、それらのユーザを Lightning Experience ユーザ権限を含まないカスタムプロファイルに移すことを計画します。

ギャップに注意する ギャップ分析で特定した問題による影響が大きいチームがある場合、問題への対処が終わるまでそのチームはフェーズに含めないようにします。ギャップの数が少なくても影響が大きい場合には、そのチームが Lightning Experience で生産的に作業できるかどうかを慎重に検討します。
必要なトレーニングや変更管理が増える 変更管理作業により多くの時間を割く必要があります。たとえば、フェーズごとにコミュニケーションとドリップキャンペーンを繰り返す必要があります。さらに、フェーズの開始間隔がどの程度あいているかに応じて、ユーザトレーニングを複数回実施する必要が生じることもあります。

ユーザベースが Lightning Experience と Salesforce Classic に分かれている場合、2 つのインターフェース用のトレーニング資料の維持管理が必要になる場合もあります。ただし、すべての新規ユーザに対して Lightning Experience を有効にし、Salesforce Classic に切り替える機能をなくせば、これを避けることができます。

組織全体のロールアウト

このアプローチでは、組織の全ユーザに対して同時に Lightning Experience を有効にします。表面的には、この方法が最も簡単でわかりやすいロールアウト構築方法に見えるかもしれません。組織の設定が単純で、Salesforce ユーザ数がそれほど多くない場合、この方法が最も理にかなっている可能性があります。一方で、新しいインターフェースで全ユーザが必要な機能を使用でき、全ユーザが移行への準備ができていることを強く確信できている必要もあります。また、高度な準備が必要であるため、当然、切り替えの準備ができるまでに時間がかかります。

利点
トレーニングと変更管理環境が簡素化される 全ユーザが同時に Lightning Experience に移行するため、1 つのキャンペーンを実行して全ユーザを移行させることができます。また、1 つのインターフェースのトレーニング資料のみを維持管理すればすみます。
機能とプログラムの有効化が簡素化される 複数のインターフェースについて新機能、カスタマイズ作業、インテグレーション、パートナーアプリケーションを評価する必要がありません。すべてのユーザが新機能およびテクノロジの利点をリリースと同時に得ることができます。
考慮事項
開始までの期間が長くなる 組織の全ユーザに対して Lightning Experience の準備を整えるということは、事前にすべての準備作業を実施することになります。これには、必要なすべてのビジネスプロセスの実装や、特定されたすべての技術的な問題や機能のギャップへの対処が含まれます。つまり、このアプローチでは、準備にかなりの時間がかかる可能性があります。
フィードバックが少ないために、何か重要なことを見落とすおそれがあります。 全ユーザを一括して切り替えられるまで待つため、使用状況に関するフィードバックを早期に得られるという利点がありません。気付かずに重要な使用事例やカスタマイズを見落とした場合、小規模な一部のユーザではなく全ユーザに影響が及びます。使い始めてすぐに必要なものがないとわかれば、ユーザの意欲は失われます。結果的に、採用率が低下する可能性があります。
技術的な遅れへの注意が必要 Salesforce では、継続的に Lightning Experience の改善と機能強化を行っています。組織の移行に時間がかかるほど、生産性向上のための機能や機会に後れを取ることが多くなります。

Lightning Experience を使用できるユーザの決定

段階的ロールアウトアプローチを取ることを決定した場合、各フェーズでどのユーザを Lightning Experience に移行するかを決定するための考慮事項があります。またフェーズごとに、直ちに新しいインターフェースに切り替えられるユーザ、Lightning Experience と Salesforce Classic 間の切り替えができるユーザとできないユーザを制御することができます。詳細は、「Lightning Experience の有効化」を参照してください。

プロジェクトのスケジュールを段階的ロールアウトと組織全体のロールアウトのどちらに決定しても、開始日の選択は、参加するユーザと Lightning Experience を有効化したときにそのユーザが何を使用できるかによって影響されます。すべてが完全に実装されるまでユーザへの提供開始を控えようと考えるかもしれません。または、気難しいユーザ、つまり、やることを沢山抱えていて、新しい作業方法を学習する時間のないユーザのことが気がかりかもしれません。これらは妥当な懸念事項ではありますが、使用開始を遅らせる理由にすべきではありません。Lightning Experience 導入後も Salesforce Classic は使用できます! 設定で変えない限り、ユーザは必要に応じて自分で 2 つのインターフェースを切り替えることができます。Lightning Experience でまだ使用できない機能が必要になったら、Salesforce Classic に簡単に戻すことができます。

スーパーユーザの能力を活用する

スーパーユーザとは、実装のビジョンと価値を理解し、実装された内容の最適化と改善を支援し、Salesforce の導入について他のユーザを支援することに熱心な従業員のことです。スーパーユーザは、従業員コミュニティと密接に関与している場合が多いため、システムやプロセスの導入がどの程度進んでいるか、どの問題点が導入を妨げているかについてよく知っています。また、スーパーユーザは、従業員が最初に助けを求める相手であるため、質問への回答やサポートの提供で大きな能力を発揮します。

Chatter 上で従業員を支援するスーパーユーザ

スーパーユーザは天性のリーダーであることが多く、同僚から信頼されていて、現場での支持者としての役割を果たします。そして、Lightning Experience のローリングアウトを行うときには、プロジェクトの成功の大きな力となります。

担当役員や関係者と協力し、スーパーユーザのグループを特定します。スーパーユーザに Lightning Experience のプレビューや新しい技術についての先行トレーニングの機会を提供することによって、ロールアウトへの関与を促します。マーケティングおよびコミュニケーション計画についてのフィードバックを求め、トレーニング講師養成方式によって、ユーザのトレーニングをスーパーユーザに依頼することを検討します。

スーパーユーザステータスを正式に認定していることを示すために、Chatter プロファイル写真に表示するカスタムアイコン、ボタン、T シャツなどの特別な印を使用します。3 つすべてを表示してもかまいません。スーパーユーザを Chatter の Lightning Experience に関する公開グループのモデレータまたはマネージャにします。このすべてが、従業員コミュニティのリーダーとしてのスーパーユーザの役割を確かなものにし、他のユーザを支援しやすくします。

Chatter の写真上のカスタムアイコンで認識されるスーパーユーザ。

ロールアウトチームのための Chatter グループを作成する

スーパーユーザ、関係者、担当役員を選定した後、その全員が協力してロールアウトに取り組む場所が必要です。Chatter グループを作成し、ロールアウトに関与するすべてのチームメンバーを招待します。Chatter を使用することで、チーム全体とファイルを共有したり、状況に応じて連携したり、関連する最新情報を共有したりできます。

Lightning Experience ロールアウトチームの Chatter グループ

Chatter グループで共有する主要なファイルの 1 つはプロジェクトスケジュールです。プロジェクトスケジュールは頻繁に更新されるドキュメントであるため、最新状態に保ち、チーム全員がアクセスできるようにする必要があります。それには、クラウド上のチームの Chatter グループに保存するのが理想的です。

稼働開始日を決定する

稼働開始日は賢く決定しましょう。会社の営業のキックオフミーティングなど、大きなイベントに稼働開始日を合わせることを検討します。そうすることにより、ロールアウトへの組織全体の注目度を高めることができます。休日は避け、関係者の不在期間を事前に確認しておきます。重要な関係者が稼働開始日の直前に 3 週間の休暇を取る予定があるような場合、日程の変更を検討しましょう。

良いタイミング 良くないタイミング
営業キックオフ

会社のミーティング

閑散期 (あてはまる場合)

休日

四半期末または会計年度末

主要な関係者の休暇中

この機会に、既存の Salesforce ロードマップを再確認し、ロールアウトと競合する可能性のあるプロジェクトを排除します。ロールアウトに必要なリソースを使用する Salesforce 以外のプロジェクトなどの障害があれば、担当役員と連携してそれらを排除します。ロールアウトが複雑な場合には、会社に対し、プロジェクトの完了まで他のプロジェクトを保留するように提案する必要がある場合もあります。

プロジェクトスケジュールを作成する

AppExchange のアプリケーションやソフトウェアプログラムには、プロジェクトに関するすべてのマイルストンや ToDo を管理するために設計されたのものがあります。すでにお気に入りのプログラムやアプリケーションがあり、それを使用する場合もあるでしょう。最終的に、次の詳細情報を追跡する場所が必要です。

  • ToDo 名
  • ToDo 所有者
  • ToDo の連動関係 (この ToDo が他の ToDo やリソースに連動しているかどうか)
  • ToDo 期間
  • ToDo 開始日
  • ToDo 終了日
  • ToDo の状況

場合によっては、メモやコメントを追加する場所も必要です。

Lightning Experience のローリングアウトには、数週間から数か月が必要です。必要な期間の長さは、組織の複雑度、ユーザの人数、変更管理に関する会社方針、Salesforce の新規のお客様であるかどうかなどのいくつかの要素によって異なります。

どのプロジェクトでも、稼働開始日、範囲、割り当てられるリソースについて柔軟に対応する必要があります。サンプルプロジェクトスケジュールの最初の部分を次に示します。これは、稼働開始日と範囲は固定で、単純な移行パスを使用する、ユーザ数の少ない会社の例です。

完全なサンプルスケジュールは、Enablement Pack にあります。この例では、稼働開始までの期間は開始日から 1 か月で、稼働開始日は 10 月 15 日です。稼働開始後には 2 週間の稼働開始後活動があり、その後、プロジェクトは公式に終了します。終了後は、提供したソリューションの保守と反復へと移行します。

# ToDo 名 所有者 状況 連動関係 期間 開始 終了
1.0 学習
1.1 Trailhead モジュールの修了 John 完了 N/A 1 日 9 / 5 9 / 6
1.2 Developer Edition 組織へのサインアップ John 完了 N/A 1 日 9 / 5 9 / 6
1.3 『Lightning Experience ガイド』を読む John 完了 N/A 2 日 9 / 6 9 / 8
1.4 比較表のレビュー John 完了 N/A 1 日 9 / 6 9 / 7

スケジュールの第 3 フェーズの主要な項目の 1 つは、成功基準を決定することです。これは、成功とはどのような状態かを定義した条件に基づいて、最終的にプロジェクトが成功であったかどうかを判断する方法です。次はそれについて説明します。

成功基準を定義する

担当役員や関係者と協力し、どのように成功を測定するかの基準を特定します。現在の問題点を文書化し、それらの領域で改善を測定する方法を検討します。たとえば、生産性の向上、データ品質の向上、財務などについての目標を、次のように設定できます。

  • フォローアップ ToDo のない商談を 20% 削減
  • 記録された活動を 15 % 増加
  • リードの変換率を 5% 向上

また、従業員や顧客の感情に基づいて成功を測定することもできます。その場合は、AppExchange の調査アプリケーションを使用してフィードバックを収集したり、シンプルな Chatter アンケートを使用して従業員に対して簡単な調査を行ったりします。

いずれの場合にも、稼働開始後の増減を測定できるように、ベースライン調査を行ったり、分析スナップショットを取得したりします。

成功の測定については、次の単元で取り上げます。このフェーズでは、プロジェクトチームと協力して、監視の対象とする特定の基準について概要を決定します。

マーケティング戦略とコミュニケーション戦略を作成する

ロールアウトのこの領域は、プロジェクトを楽しく盛り上げて、稼働の成功を目指すことができる部分です。稼働開始を真のイベントへと進化させ、シンプルなマーケティング戦略を使用して、何週間も前から稼働開始への期待と興奮を高める方法を考えます。

予算のことは横に置き、創造性を駆使して、稼働開始のマーケティングに取り組みましょう。カスタマーケア、トレーニング、サポートなどの社内チームからの協力も忘れずに要請しましょう。稼働開始のアイデアには次のようなものがあります。

  • 週に 1 回、ドリップキャンペーンメールを送信し、来たる稼働開始と「今週のハイライト」について取り上げる (Enablement Pack)。
  • Chatter にトピックを作成し、最新情報を伝えることで、稼働開始に弾みをつけ、評判を高める。
  • ギフトカードや有給休暇、役員とのランチなどの賞品が当たるくじを実施する。
  • カップケーキやケーキを用意して稼働開始パーティを開く。
  • 販促品やブランド名の入ったグッズを注文して、稼働開始日に配る。

マーケティング戦略には主要なコミュニケーションマイルストンを含めるようにします。たとえば、稼働開始日には、Chatter の投稿や担当役員、営業担当副社長、または CEO からのメールを使用し、会社全体に対して公式のコミュニケーションを発信します。

コミュニケーション計画のサンプルを次に示します。

4 週間前 担当役員からのメール
4 週間前 Chatter グループを作成
3 週間前 メールドリップキャンペーン 1
3 週間前 スーパーユーザの認定と発表
2 週間前 メールドリップキャンペーン 2
2 週間前 くじの発表
1 週間前 メールドリップキャンペーン 3
1 週間前 社長からのメール
1 日前 リマインダー、手順、サポートを受ける方法についてのメール
稼働開始日 会社の CEO からの Chatter 投稿と稼働開始パーティ

トレーニング計画を作成する

ロールアウトの一環として、ユーザエクスペリエンスの変化に対するユーザの準備を整えます。

まずは、ユーザに Trailhead を紹介します。ユーザがすばやく準備できるように、2 つの学習方法を用意しました。

ユーザインターフェースのカスタマイズの度合とプロセスの複雑度によっては、さらに独自のエンドユーザトレーニングを実施する必要がある場合もあります。カスタマイズ可能なトレーニングデッキに使用できる Enablement Pack をダウンロードしてください。

トレーニング計画を作成するときは、次の質問について考慮します。

トレーニングの目標 このトレーニングによって達成したい具体的な結果は何か?
トレーニング講師 誰がトレーニングを実施するか?
トレーニングの受講者 トレーニングを受ける必要があるのは誰か?
トレーニングの方法 トレーニングを実施するために何を使用するか? どのような教材を作成する必要があるか?
トレーニングの場所 リモートトレーニングと対面トレーニングのどちらを行うか?
トレーニングの基準 トレーニングが成功したかどうかをどのように判断するか?

スーパーユーザをトレーニング講師として養成することにより、トレーニングの範囲を広げることを検討します。すべてのユーザに対して直接トレーニングを行うのではなく、スーパーユーザにトレーニングを行い、スーパーユーザがユーザトレーニングを行います。このトレーニング講師養成方式を採用することで、稼働開始後に質問のあるユーザがスーパーユーザに問い合わせることも促進されます。

さらに、トレーニングセッションのフォローアップや稼働開始後にユーザの適切な行動を促進し、最新情報を提供するための時間を設けることを検討します。サポートチームがある場合は、サポートチームもトレーニングに関与するようにして、ユーザからの質問に備えます。

カスタマイズをテストし、反復する

既存のお客様で、すでに使用中のカスタマイズがある場合、Lightning Experience を有効にして動作をテストすることをお勧めします。JavaScript ボタンなどのサポート対象外の機能については、それぞれがベースとする機能は何かを分析します。次のようなポイントをチェックし、分析します。

  • そのカスタマイズ機能は何をするものか?
  • 影響を受けるオブジェクトまたはアクセスされるオブジェクトは何か?
  • そのカスタマイズ機能を使用することで、どのようなアクションが実現されるか?
  • ユーザエクスペリエンスは何か?
  • ユーザはどこでそのカスタマイズ機能にアクセスできるか?

これらのポイントをチェックすることで、カスタマイズ機能をどのように置き換えることができるかについての計画を始めることができます。次に例を示します。

カスタマイズ機能の動作 考慮すべき代替手段
関連レコードの作成 プロセスビルダー
既存のレコードの更新 アクション
複雑なロジックを使用した関連レコードの作成および既存のレコードの更新 プロセスビルダーと Flow Builder
ユーザ入力用のスクリーンの起動 Flow Builder
メールの送信または ToDo の作成 プロセスビルダー
タイムトリガプロセスの起動 プロセスビルダー

これらのプロセスを更新するときには、スーパーユーザやユーザと緊密に連携して、作成した代替ソリューションをテストします。テスト計画を作成し、ユーザ受け入れテスト (UAT) を実施することにより、機能が期待どおりに動作することを確認します。Enablement Pack にテスト計画のサンプルがあります。

開始準備完了

これらの計画を作成したら、プロジェクトチーム、関係者、担当役員、スーパーユーザと協力して、計画を実行します。リストのすべての項目にチェックを付けたら、いよいよ稼働を開始するときです。次の単元では、Lightning Experience を有効にし、稼働開始後の成功を促進するための方法について説明します。