商談の処理
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 商談の使用方法を説明する。
- 商談を作成する。
- 商談に取引先責任者の役割を追加する。
案件としての商談
商談は、潜在的な販売を表します。Salesforce では、既存の取引先の商談を作成したり、評価済みリードの取引を開始したりすることができます。商談を使用して、案件を追跡し、販売する相手をより良く理解し、チームの労力を集中させる方法を見てみましょう。
商談フェーズ
通常、案件は不確かな状態から確かな状態へと進みながら成立に達します。案件が進行するにつれて、契約成立の確信が高まっていきます。Salesforce では、商談は一連のフェーズを進んでいきます。各フェーズは、実行する ToDo の種類と販売が成功する確度に関連付けられています。
商談のフェーズには次のようなものがあります。
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プロスペクティング: プロスペクティングとは、セールスプロセスの最初のフェーズで、潜在的な顧客やリードの特定と評価に重点を置きます。営業担当は、市場調査、コールドコール、ネットワーキングなどの活動を行い、見込み客を発見して評価します。
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評価/ニーズの特定: 評価とニーズの特定には、見込み客の要件、課題、目標を理解することが含まれます。このフェーズでは、見込み客の特定のニーズと問題点を明らかにし、商品またはサービスでそれらにどう対処できるかを評価することに重点を置いています。アクティブリスニング、相手の状況を探る質問、見込み客との徹底的なディスカバリーの会話が含まれます。
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提案書/見積書の作成: このフェーズでは、提案する具体的な商品またはサービス、機能と利点、価格の詳細、その他の関連する契約条件を説明します。その目的は、価値提案を効果的に伝え、見込み客のニーズと懸念に対処することです。
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交渉/レビュー: 交渉では、条件や価格設定についての話し合いが行われ、相互に有益な合意に達するように調整される場合があります。
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成立: セールスプロセスが成功すると、商談成立となり、リードは顧客になります。見込み客が条件に同意し、必要な契約、事務処理、ロジスティクスが確定されます。Salesforce 内の関連情報を更新して、成立した商談を反映させます。
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不成立: 残念ながら、すべての見込み客が顧客になるわけではありません。不成立フェーズでは、営業担当は、予算の制約、ニーズの不一致、競合商品やその他の理由で案件が実現しなかったことを認識します。
また、企業ごとにセールスプロセスも異なります。あなたの会社で商談に使用するフェーズは、Trailhead Playground に表示されるものとは異なる場合があります。これは、セールスプロセスの一例にすぎません。
パイプラインインスペクションを使用して商談を管理する
一度に複数の商談に取り組んでいる場合、案件に関する主要なメトリクスとアクション可能なインサイトを 1 か所にまとめて表示できることが重要です。スプレッドシート、付箋、古いノートで更新を追跡していると、重要な情報を紛失しやすく、案件や商談が危険にさらされる可能性があります。
パイプラインインスペクションにより、営業チームはパイプライン評価指標、商談、週ごとの変化、AI 駆動のインサイト、完了予定日の予測、活動情報の統合ビューを利用できるため、商談を効果的に管理して成立させることができます。このインテリジェンスを使用して、営業チームは最も重要な商談に集中して収益をより正確に予測できます。
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包括的な可視性: パイプラインインスペクションは、商談の数、金額、フェーズに関するインサイトを提供する、セールスパイプライン全体の統合ビューを表示します。この包括的な可視性により、営業チームとマネージャーはパイプラインの健全性を迅速に評価し、注意が必要な部分を特定できます。
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メトリクスと分析: このツールは、商談に関連する詳細なメトリクスと分析を提供し、チームは案件を前進させる重要業績評価指標 (KPI) を分析できます。
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高価値の活動に集中: パイプラインインスペクションは、営業チームがコーチングや戦略など、最も大きな影響力がある活動に集中できるようにし、より多くの案件を成立させるのに役立ちます。
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全体的な活動の追跡: 活動情報をパイプラインインスペクションに統合すると、各商談に関連付けられた営業活動の全体像を把握できます。この機能により、営業チームはエンゲージメントのレベルを理解し、潜在的な障壁を特定し、それに応じて戦略を立てて案件を前進させることができます。
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売上予測の精度の向上: 営業マネージャーは、パイプラインの変更と高リスクの案件を特定することで、売上予測の精度を向上させることができます。必要なときにタイムリーなコーチングを促進したり、売上予測のギャップを埋めたり、より正確な売上予測を作成したりできます。
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Einstein を使用したインサイトの取得: パイプラインインスペクションでは、AI 駆動のインサイトと機能により、セールスパイプラインの健全性をより深く理解できます。会社で Einstein 商談スコアリングを使用している場合は、商談スコアを可視化する新しい方法を発見できます。
シナリオ: Get Cloudy との新規商談
展示会の数週間後、Aparna は Get Cloudy West の同僚である Lars Johnson を紹介してくれます。
Aparna は Lars と電話しているときに自分の取引の話をしたのですが、彼も同じような取引をしたいと関心を示します。
会話の中で、Lars は 35 足のスニーカーを購入したいと考えており、それをカバーする予算があると思うと言います。この案件はまだ初期フェーズにあります。進めるためには、スニーカーの種類、数、価格をまとめた提案書を作成する必要があります。
この時点で、Lars はプロスペクティングフェーズにあります。案件がさまざまなフェーズを進んでいくにつれ、彼が購入する確率が高くなります。
Lars との案件の進行状況を追跡するために商談レコードを作成しましょう。
- [Opportunities (商談)] タブで、[New (新規)] をクリックします。組織に商談のレコードタイプが複数ある場合は、この商談に最も適したタイプを選択します。
- 商談に
Get Cloudy West - 35 Custom Sneakers
と名前を付けます。
- 商談が関連する取引先として [Get Cloudy West] を選択します。
- 商談の完了予定日として将来の日付を選択します。
- 商談の現在のフェーズを選択します。ここでは、[Needs Analysis (ニーズ分析)] を使用します。選択されたフェーズに基づいて確度が追加されます。確度が正確でない場合は変更できます。
-
[Save (保存)] をクリックします。
これで完了です。すばらしい商談の成立までもう少しです。次に、この商談に誰が関わっているのかを調べましょう。
商談での取引先責任者の役割
商談での取引先責任者の役割は、商談に関与している取引先責任者、どのように関連しているか、商談を進める上で果たす役割を示します。商談の取引先責任者の役割を使用してカスタマイズすると、営業チームは、誰にいつどのような目的で問い合わせを行うべきか把握できます。
商談取引先責任者には、次の主要な情報が含まれます。
項目 |
説明 |
---|---|
Contact (取引先責任者) |
取引先責任者の名前。 |
Primary (主) |
[Primary (主)] を選択すると、商談の主取引先責任者として識別されます。 |
Role (ロール) |
レコードの取引先責任者の役割。 |
シナリオ: Get Cloudy の取引先責任者の役割を追加する
Lars とミーティングを行った後、提案書をメールで送信して確認してもらいます。すぐに肯定的なフィードバックが返ってきましたが、価格設定に関して未解決の質問があります。Lars は、あなたと取引をしたことがある経験に基づいてセカンドオピニオンを求めるために Aparna にも CC で送信しました。 この営業では Aparna はインフルエンサーです。Aparna に商談での役割を割り当てれば、この重要な情報を追跡できるようになります。
Aparna を取引先 Get Cloudy の取引先責任者として追加しましょう。その後、作成した商談に彼女の取引先責任者の役割を追加します。
- 商談の [Contact Roles (取引先責任者の役割)] 関連リストで、[Add Contact Roles (取引先責任者の役割を追加)] を選択します。
- 取引先に関連付けられている取引先責任者のリストから取引先責任者を選択します。
-
[Next (次へ)] をクリックします。
-
[Add Contact Roles (取引先責任者の役割を追加)] ウィンドウで、適切なロールを選択します。
-
[Save (保存)] をクリックします。