リードを使用して潜在的な顧客を追跡する
学習の目的
- リードがどうセールスプロセスに適合するのかを理解する。
- リードが取引を開始した後どうなるかを理解する。
- リードを作成して取引を開始する。
作成から取引開始までのセールスプロセス
企業にはそれぞれ独自の特色がありますが、どの企業でも顧客を発見し、営業を行い、顧客を維持したいと考える点は同じです。Salesforce には、パイプラインを拡大し、売上を増やすためのツールが用意されています。
この単元では、リードレコードを作成から取引開始まで辿ることでリードについて学習します。次の単元では商談を取り上げ、営業チーム全体がどう協力して商談に取り組むかを説明します。最後に、パスと Kanban を使用して、セールスプロセスの開始から商談成立まで商談を発見、表示、処理する新しい方法について説明します。
リードを使用した潜在的な顧客や会社の追跡
リードとは、潜在的な顧客として認識された人や会社です。リードを発見する方法はいくつかあります。リードの多くは、他の満足している顧客からの紹介によるものです。また、顧客が Web サイト上で連絡してきたり、会議でブースに立ち寄ったりすることによってリードを収集することもあれば、パートナー企業との情報交換によってリードを獲得することもあります。Salesforce では、リードに関する情報はリードレコードに保存されます。
リードを使用しない企業もあります。企業によっては、パイプライン全体を商談として処理し、案件を未評価と評価済みのグループに分けることもあります。それでも、リードを使用することには大きな利点があります。追跡、レポート、マーケティングキャンペーンの対象設定を、見込み客に対してより適切に行うことができます。リードによって、潜在的な案件のうち成立する可能性が最も高いものに重点的に取り組めます。会社に、見込み客と既存顧客に対して別々の営業チームがある場合は、リードを使用することで、全員の効率が向上します。
あなたは、高級なカスタムスニーカーを扱う Cloud Kicks の営業担当であるとします。Get Cloudy Consulting の本社オフィスとの間で進めている、San Francisco で開催される大規模なカンファレンスで従業員にカスタムシューズを供給するという商談が成立間近です。
あなたは最近、Cloud Nine 展示会で、有望なリードである Aparna Bosu と知り合いました。彼女は Get Cloudy West に勤務していて、Get Cloudy の本社オフィスとの商談の取引先責任者である Leung Chan と定期的に連絡を取り合っています。Aparna もオフィスの従業員用にカスタムシューズを購入することに関心があるため、名刺をもらっておきます。名詞を読み取れば、スマートフォンで Salesforce アプリケーションから Aparna をリードとして簡単に追加できます。こうしておいて、展示会の後、Aparna をフォローアップします。
Salesforce へのリードの追加
リードを追加しましょう。後で、実際にパイプラインに沿ってリードを進めます。
- [リード] タブをクリックします。
- [新規] をクリックします。
- Aparna Bosu のリードレコードを追加します。
- 名: Aparna
- 姓: Bosu
- 会社: Get Cloudy West
- 役職: Marketing Manager (マーケティングマネージャー)
- メール: aparna@gogetcloudywest.com
- リード状況: 進行中 - 未連絡
- その他にリードに関する情報があれば入力します。
- [保存] をクリックします。
リードの追加は、Salesforce へのファイルのインポートや、ビジネス Web サイトからリードを収集する Web-to-リードフォームなどの自動プロセスによっても行えます。
リードをその地理的場所に基づいて所有者に割り当てることで、自動的に追加する企業もあります。最初はすべての新規リードをキューに割り当てる企業もあります。Salesforce システム管理者が、会社に適したリード割り当てプロセスを設定します。
リードレコードを理解する
リードを評価するときに、リードのレコードをワークスペースとして使用します。このワークスペースを使用して、リードとのやりとりを追跡し、キャンペーン履歴を確認し、今後の活動を計画します。
- リードが何らかのマーケティングキャンペーンに含まれている場合、それらはリードの [キャンペーン履歴] にリストされます。
- リードの [詳細] タブを確認して、リードに関する情報を見つけ、更新します。
- リードの [活動] タブを使用して、活動やメールを記録して、リードとの会話内容やリードの反応を思い出せるようにします。ToDo や行動を作成して今後の計画を立てます。
- リードの [ニュース] タブを使用して、リードの業界に関する最新ニュースを確認します。Twitter アカウントにサインインして、リードの Twitter フィードをフォローします。
- リードの [Chatter] タブで、同僚とつながり、質問をしたり、アドバイスを求めたり、情報を提供したりします。レコードの Chatter フィードには、いつ活動が作成されたかも表示されます。
リードの状況は、各リードがセールスプロセスのどこにあるかを追跡するのに役立つ重要なインジケーターです。従来の方法でリードの状況を更新するには、リードのレコードを表示して [編集] をクリックし、[リード 状況] を変更して、[保存] をクリックします。他のいくつかの方法については、次の単元で説明します。
リードを商談、取引先、取引先責任者にコンバートする
リードを評価するということは、商品についてリードに利用価値と関心があり、そのリードに商品を販売できる可能性が高いと判断したことを意味します。ビジネスによって、リードを評価する早さは異なります。リードの評価と取引開始の具体的な条件は、会社独自のビジネスプロセスの一環です。
リードを評価すると、そのリードレコードを商談にコンバートできます。その後は、取引を成立させるかキャンセルするまで商談に取り組むことになります。
Get Cloudy West の Aparna に電話をして、案件について話すとします。こちらの話を気に入った様子で、本当にカスタムシューズの購入に関心があるようです。この場合のリードは商談にコンバートする段階に来ています。
リードの取引を開始すると、Salesforce では、リードレコードに保存されている情報を使用して、法人取引先、取引先責任者、商談が作成されます。個人取引先を有効にしており、リードレコードに会社名が含まれていない場合、そのリードが個人取引先と商談にコンバートされます。
Aparna Bosu のリードレコードをコンバートしましょう。
- [リード] タブで、Aparna のリードレコードを開きます。
- [取引の開始] をクリックします。
- [取引先] セクションで、リードに入力された会社名から取引先を作成します。既存の取引先に勤務しているリードの取引を開始した場合は、代わりに既存の取引先を選択します。
- [取引先責任者] セクションで、リードに入力された名前から取引先責任者を作成します。取引先責任者が存在する場合は、代わりに既存の取引先責任者を選択します。
- [商談] セクションで、新規商談の名前を入力します。商談に説明的な名前を付けます。たとえば、取引先名と、購入の可能性がある商品の概要を使用して、「Get Cloudy West - 50 Custom Stratus X11 Sneakers」(Get Cloudy West - Custom Stratus X11 スニーカー 50 足) のようにします。
- [レコードの所有者] と [取引開始後の状況] が正しいことを確認します。
- [取引の開始] をクリックします。
会社に、リードと商談の標準命名規則がまだない場合は、ぜひ今すぐ取り入れましょう。命名規則があれば、ユーザーがより簡単に案件を見つけたり、リスト上の各案件の内容を理解できるようになるため、全員の作業がより効率的になります。商談の命名規則には、商品名、新規ビジネス、アドオン、数量を使用した標準的な方法などがあります。この場合、Aparna は 50 足のスニーカーが必要だと言っており、Stratus X11 モデルに関心を抱いています。そのため、商談名にこの情報を入れることは妥当です。
Flow Builder を使用して商談名の標準化を自動化できます。また、ユーザーがリードと取引を開始して商談を作成すると、Salesforce で新しい商談の名前に取引先名が自動的に追加されます。
リードの取引開始が完了し、案件についての作業をする準備ができました。
リソース
- Salesforce ヘルプ: リードの取引開始に関する考慮事項
- Salesforce ヘルプ: 新規リードがどれか、どうすればわかりますか?
- Salesforce ヘルプ: 重複するリードのマージに関する考慮事項