Sales Analytics に基づく賢明な判断
学習の目的
このモジュールを完了すると、次のことができるようになります。
- パートナーリレーション管理 (PRM) でどのような課題を解決できるのかを認識する。
- カスタマーリレーション管理 (CRM) と PRM の違いを説明する。
- Sales Cloud PRM を使用してパートナーのライフサイクルを最適化する方法を 3 つ挙げる。
お客様 + パートナー = 販売の飛躍的な増大
素晴らしい商品があり、営業チームがその商品を全力で売り込めば、市場の商品が品薄になります。ただ、この流れを断ち切らないためには、営業担当を増員する必要があり、それには時間と資金を要します。これは問題です。幸いにも、お客様の会社では、世界市場や新規産業への事業拡大に強いパートナーと提携することが決まりました。実際、現在では世界全域の全商談の 3 分の 1 をチャネルパートナーが販売しているため、今後も優良企業として生き残れそうです。
パートナーリレーション管理 (PRM) は、お客様とそのチャネルパートナー間のコミュニケーションを向上させるビジネス戦略です。PRM によって、必要となる情報やツール、リソースを備えた、パートナーを強化するエコシステムを構築できます。
パートナーを活用することの多い業種として製造業やハイテク企業が挙げられますが、他の多くの業種にもパートナー提携のメリットがあります。どの業種にも独自のニーズが当然あります。たとえば、保険ブローカーの場合は、小規模団体向けの保険プランの正確な見積を作成するために、リードと保険契約の価格設定が必要です。フランチャイズ加盟店は、担当地域の顧客ベースを構築するマーケティングツールが必要です。
どの業種に属していようと、パートナーを自身のチームの延長と考え、顧客にもその点を認識してもらいます。そのためパートナーには、新しく迎え入れる営業担当と同じように対応します。適切なパートナーを採用して、新規ビジネスの推進方法を説明し、効率的に販売する方法を訓練して、パートナーがカスタマーエクスペリエンスを刷新できるようにします。
CRM と PRM の違いは?
カスタマーリレーション管理 (CRM) とパートナーリレーション管理 (PRM) のどちらも、その中核にあるのはリレーション管理という概念です。PRM は、教育、チャネルの競合の防止、お客様とパートナーの可視性の確保など、パートナー固有のニーズに対処します。
Sales Cloud のような CRM アプリケーションは、直接販売 (営業担当など) 向けに構築されています。CRM は、社内のチームが見込み客や既存の顧客とのやりとりを管理するうえで役立ちます。CRM は各部門のデータをコンパイルし、一元管理される顧客レコードに保存し、顧客維持率を向上させて、将来の販売を促進します。
PRM アプリケーションは、間接販売 (パートナーなど) 向けに構築されています。PRM はパートナーを管理することや、営業チームが対応した場合でもパートナーが対応した場合でも同様に、顧客が優れたカスタマーエクスペリエンスを得ることができるように CRM を拡張したものです。さらに、パートナーに適切な研修を実施するのに役立ち、維持率や将来の販売を推進するのにパートナーが必要とする顧客データやツールを備えています。
PRM では、CRM の機能がパートナーへと拡張されるほか、パートナー固有の機能が多数追加されています。
Sales Cloud PRM を使用したパートナーライフサイクルの最適化
パートナーとの関係を発展させ、パートナーの販売意欲を高めたいと考えている場合は、パートナーライフサイクルを最適化します。Sales Cloud PRM によって Salesforce が迅速かつ簡単にパートナーに拡張されるため、パートナーがインテリジェントな方法で独自にあるいは提携パートナーとして商談を進行させることができます。PRM は Salesforce プラットフォームを基盤に構築され、サードパーティのシステムに簡単に接続できます。そのため、企業はその規模に関係なく、パートナーが必要とするリード、分析、コンテンツ、サポートを提供できます。パーソナライズされた応答型モバイル環境によってパートナーのセールスを加速させることができます。
Sales Cloud PRM により、お客様は次のことができます。
- 魅力的な最新のユーザー環境をパートナー向けに創出する。シンプルなガイド付き設定ウィザードを使用して、パートナー環境を簡単にカスタマイズできます。誰がどのリードを取得するのか、商談の登録方法、マーケティング資金の分担方法を設定したり、各パートナーの階層を決定したりできます。シンプルなドラッグアンドドロップアプリケーションで、ブランドのデザインに合わせてパートナー環境をカスタマイズできます。
- パートナーの 360 度ビュー: Sales Cloud PRM にはリアルタイムのダッシュボードが付属しているため、すべてのパートナーについて、それぞれが何をしているか、どこが優れていてどこに支援が必要かを確認できます。そのため、チャネルマネージャーが簡単に商談を進行させたり、リソースの投資先を把握したりすることができます。
- 適切な情報を適切なパートナーに: Sales Cloud PRM では Salesforce の世界クラスの共有モデルが使用されているため、パートナーがどの商談情報を参照できるかを簡単に制御できます。さらに、Einstein のコンテンツ推奨が、機械学習を使用して、関連性の高いファイルを表示します。
- パートナーが独自のマーケティングを行うことが可能: チャネルマーケティングの自動化によってパートナーは、メールキャンペーンの作成、追跡、分析を行い、1 対 1 のカスタマージャーニーを提供できます。
パートナーの活用は、チームを拡張して売上を増大させるための冴えた方法です。また、Sales Cloud PRM は、Salesforce をこうしたパートナーへと拡張しながら、強固な関係を培い、売上を増大させるための優れた手段です。