Salesforce の営業方法を理解する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Salesforce Platform の重要な営業方法を挙げる。
- Salesforce の製品ポートフォリオについて知る方法を説明する。
- Salesforce 営業チームの役割とモチベーションについて説明する。
Salesforce の文化
パートナーは、Salesforce Platform から最適な機能を選択し、特定のビジネス問題を解決する洗練されたアプリケーションとしてパッケージ化し、お客様に提供します。また、Salesforce Platform の利点を実際のビジネスユースケースに結び付けることで Salesforce 営業チームの負担を軽減しています。
パートナーは、お客様の代わりに Salesforce と直接取引をします。一方、こうしたお客様にとってパートナーは Salesforce の代理です。そのため、Salesforce の文化を理解することはパートナーの責務の 1 つです。
Salesforce では、お客様とのコミュニケーション方法や社内でのコミュニケーション方法について多くの情報を提供しています。知っておくべき最も重要なことは、Salesforce、パートナー、お客様はすべて Salesforce Ohana という家族の一員であることです。
Salesforce Ohana のメンバーとして、私たちは個人の目標や共同の目標を達成できるように互いに助け合います。各自の成功が Ohana に寄与するため、あらゆるメンバーの勝利を祝います。誰もが他の全員を助ける力となります。
言語でのコミュニケーション方法
Salesforce では、「Branding Guidelines for Salesforce Partners (Salesforce パートナー向けのブランド設定ガイドライン)」(「リソース」を参照) に沿った独自のスタイルでコミュニケーションを図ります。このガイドブックは、助言や指示が記載された包括的なリソースです。次のようなすぐに参照できる対話型のリソースもあります。
- Salesforce ブログ (「リソース」を参照) は、お客様や見込み客とのコミュニケーション方法を確認する最適な場所です。
- Dreamforce の動画 (「リソース」を参照) では、正式なメッセージの例を多数参照できます。
- 友人に話しかけるような Trailhead のスタイルも、Salesforce の親しみやすいコミュニケーション方法の優れた例です。
いくつかの投稿、動画、トレイルを選んで調べ、メッセージをどのように伝えているか注意して確認してください。すべてのコンテンツは、会話的で率直かつ簡潔な表現とスタイルを共有しています。
視覚的なコミュニケーション方法
「百聞は一見にしかず」と言うには理由があります。多くの場合、テキストより画像の方が多くの情報を伝えることができます。可能な場合は常に視覚的要素を使用してアイデアを印象づけます。
聴衆にプレゼンテーションをする場合、画像や視覚的表現はさらに効果があります。今日、人の関心を引くうえで競争相手はスマートフォンとストリーミングされる動画です。スライドには多くの画像とアニメーションを使用し、聴衆を独自の言葉で引き付けます。
スライドに簡潔なテキストを使用した場合、それを自分で読んではいけません。言い換えるか、聴衆に各自で読んでもらいます。
Sales Cloud を超えて
このスライドは、パートナーが Salesforce Platform を使用していかに効果的にお客様のビジネス問題を解決できるかを示しています。Salesforce 製品ポートフォリオに慣れましょう。自社の製品やサービスがより大きな図のどこに当てはまるかがわかっていれば、全体的な Salesforce 戦略に呼応するメッセージを送ることができます。
当然、Salesforce の製品カタログは大規模であるため、すべてを理解するのは言うほど簡単ではありません。この情報すべてをどうやって収集すればよいのでしょうか? どこから始めればよいのでしょう? AppExchange にアクセスしてすべてに目を通すことはできません。
自社の製品の周囲から始め、範囲を広げて行きましょう。自社のアプリケーションやコンポーネントが Salesforce Platform に統合できる場合は、Salesforce Platform のその部分と関連するものが他にあれば見つけ、それを自社の製品と一緒に使用できるかどうか確認します。製品と関連するものが増えるほど、Salesforce 営業チームはそのソリューションを推奨しやすくなります。
製品の裾野を広げるときには、独自の全体像を作成してみてください。Salesforce ブログやパートナーのブログでニュースを追跡し、今後のイベントに注意を払い、Salesforce の状況について把握します。Salesforce パートナーコミュニティで次の大きな方向性についてどう考えるか他のメンバーと話し合います。
さらに、Salesforce がお客様に何を伝えているかを調べます。Salesforce.com を閲覧し、Dreamforce や World Tour に参加し、各四半期の概要の動画を見てください。Lightning や CRM Analytics のような特定の製品への言及が増えたら、その製品についての知識をできるだけ深めます。
プラットフォームを重視する
自社の製品の素晴らしさを Salesforce の誰もが知っていると思わないでください。Salesforce 営業チームに、自社の製品で Salesforce がどのようによくなるかを示します。経験の浅い担当者の多くは、パートナーと接した経験がありません。よい手本を示すことで、彼らが支持者になります。
さまざまなものがどう組み合わさるか、営業チームにわかるように示してください。
-
大規模環境のパフォーマンス — 信頼できるプラットフォーム上に構築されているため、製品は大規模なお客様のニーズを満たす。
-
エンタープライズコンプライアンス — 製品の構成要素のすべてがエンタープライズコンピューティング向けに作成されている。
-
自動アップグレード — SaaS (Software as a Service) ではアップグレードがお客様のビジネスを中断することなくシームレスに行われる。
-
強固なカスタマイズ — プラットフォームに対する製品の拡張機能もシームレスである。すべてが適切に連動する。
-
マルチテナントのインフラストラクチャ — プラットフォームのアーキテクチャとその利点すべてを無料で利用できる。
-
信頼できるセキュリティ — Salesforce はお客様の信頼を得るために懸命に努力している。パートナーも同じ約束をしてお客様のデータを保護する。
これらの点をメッセージに含めます。それによって、営業チームはパートナーが適切な準備をしていることがわかり、お客様にそのメッセージを伝えることができます。
営業チームの概要
Salesforce 営業チームのメンバーにはそれぞれ個人的な目標とモチベーションがあります。彼らを動かすものが何かを理解すれば、味方にすることができます。自らの目標を彼らの目標の観点に置く方法がわかれば、彼らを納得させて協力を得ることができます。
それでは、Salesforce フィールドセールスチームのさまざまな役割を見ていきましょう。
アカウントエグゼクティブ
アカウントエグゼクティブ (AE) は、商談の成立と新規ビジネスの獲得による Salesforce の年間契約金額 (ACV) 増加に取り組みます。AE の目標は、テリトリーのお客様と信頼を築き、お客様が目標を達成するためのよりよい方法を助言することです。アカウントエグゼクティブの年間目標額は 130 万米国ドルであるため、商談成立に強い関心があります。
営業担当技術者
チームの技術的なエキスパートとして、営業担当技術者は細かいことにまで携わります。お客様と協力して、Salesforce が未対応のニーズと課題にどう役立つかを具体的に把握します。
物事を円滑に進ませる信頼性の高い製品に強い関心があります。製品の更新やテクノロジーのロードマップを綿密に追跡して、お客様への実際の影響を評価します。お客様がよい成果を得ることに最上の喜びを感じます。
カスタマーサクセスマネージャー
この役割のチームメンバーは、商談成立後に発生すること、つまり、お客様が必要なものを得られるようにすること、実装時のお客様満足を維持することに専念します。そのために、カスタマーサクセスマネージャーは、お客様の目標と顧客を理解する必要があります。彼らは戦略 (設計図) を作成してお客様が効果的に作業するのを助け、全員の満足を維持するためにサポート問題を管理します。
カスタマーサクセスマネージャーは特に次の 2 つのことに注意を払います。
- プラットフォームの採用
- 顧客満足度 (CSAT) スコアで測定した、Salesforce に対するお客様満足度。
カスタマーサクセスマネージャーにとって、パートナーはこの両方を助けてくれる協力者です。
次の表では、これらの役割をまとめています。
役割 |
責務 |
優先事項 |
成功の定義 |
---|---|---|---|
アカウントエグゼクティブ |
ACV を増大させる お客様の信頼を得る 変化を提唱する |
商談を迅速に成立させる 目標を上回る (年間 130 万米ドル超) テリトリーを把握する |
新規ビジネス ソリューションの販売 顧客維持 |
営業担当技術者 |
顧客データのニーズを分析する 問題点を特定する Salesforce ソリューションを提案する |
信頼できる製品 製品の更新とテクノロジーのロードマップ インテグレーションの機能と要件 |
お客様の成果 AppExchange アプリケーションと Salesforce 製品に関する専門知識 |
カスタマーサクセスマネージャー |
プラットフォームの採用を促進する お客様の目標を理解する 成功戦略を計画して実行する サポートの問題を管理してエスカレーションする 顧客離れのリスクを軽減する |
パートナーがお客様をプラットフォームにどう引き込むか パートナーが「要注意取引先」の問題にどのように対処できるか |
高い CSAT スコア 評価済み商談 製品採用の促進 良好な更新数 |
営業チームとよい関係を築くには、自社とのコラボレーションにどのようなメリットがあるかを示します。どちらも次のことに関心があることを再確認します。
- 商談数の増加
- 商談規模の拡大
- 商談成立の迅速化
- お客様を失うリスクの軽減
これらの点を念頭に置くことで、常に営業チームの関心を引くことができます。営業チームが最大の課題を見つけられるように支援します。そうすることで、確実に不可欠な存在になります。
これで Salesforce の文化と人について概要をつかめました。次は、製品についてどのようにチームと話し合うかを確認しましょう。
リソース
- Salesforce パートナーコミュニティ: Salesforce Partner Branding Guidelines (Salesforce パートナーのブランド設定ガイドライン) (サインインが必要)
- Salesforce パートナーコミュニティ: Selling to Salesforce Playbook (Salesforce へのセールスプレイブック) (サインインが必要)
- Salesforce ブログ
- Salesforce+: Dreamforce の動画