ネットワークを築く
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 有効な営業キットの必須要素を定義する。
- 適切な Salesforce AE を識別するための戦略を挙げる。
- メールを使用して営業チームとつながる方法を説明する。
準備が必要
Salesforce のブランドと営業チームについて理解できたので、実際に営業チームに働きかけましょう。ただし、Salesforce を歩き回る前に、少し時間を取って次のことを行ってください。
- 製品とメッセージを、自社がどのように商談をもたらし、その成立に役立つかを示す営業キットとしてパッケージ化します。
- 目的の営業チームにどこで会えるかを把握し、こちらから自己紹介できるようにします。
では、Salesforce 営業チームにつなかる営業キットをまとめる方法を見ていきましょう。
パッケージをまとめる
価値提案を作成し、検索をして目的の Salesforce 営業チームを絞り込みました。次は、今後協力し合う相手に、自社が商談をもたらし、その成立に協力できること、自社に遂行能力があることを伝えます。ただし、営業チームにメールを送ってこれらのことをすべて伝えるだけではいけません。実際に見てもらう必要があります。
Salesforce 営業チームに自社を印象付ける最もよい方法は、チーム専用に調整した具体的なメッセージと補足資料を送ることです。
難しく聞こえるかもしれません。まったく新しい対象者向けにカスタムコンテンツを作成するには、多くの作業が必要です。ただし、心配はいりません。Salesforce Partner Sales Kits Template (Salesforce パートナーセールスキットテンプレート) (「リソース」を参照) を使用して、独自のコンテンツを作成できます。
営業キットには次の内容を含める必要があります。
- チームから尋ねられそうなすべての質問に対処するパートナーシップ FAQ
- 3 つ以上のカスタマーストーリースライドデッキ
- Salesforce 営業担当への内部的な自社紹介を 1 ページにまとめたパートナーシップ「早見表」
- パートナーシッププレイブック: 最初のミーティングのための簡潔なスライドデッキ
- 短い対話型または録画デモ
沢山ありますね! ただし、Salesforce 営業チームに時間を取って面談して欲しいと依頼するのですから、この方法であなたが真剣であることを示します。そのうえ、前もって作業しておけば、後で多くの時間を節約できます。
では、上記の項目をすべて確認していきましょう。
FAQ でメッセージを明確にする
会話を始める最もよい方法はいくつか質問をすることです。しかも、こちらから渡した質問であれば、大抵の場合、その答えもわかっているでしょう! Salesforce パートナーコミュニティにログインし、「Salesforce Partner Program Overview (Salesforce パートナープログラムの概要)」(「リソース」を参照) に移動して、ページの末尾の FAQ を確認してください。質問では、製品、顧客、マーケティング、導入などを網羅します。簡単な例として次のようなものがあります。
- 10 秒で簡潔にプレゼンテーションしてください。
- ソリューションが対処する主要なお客様の課題は何ですか?
- どの Salesforce 製品と統合しますか?
まだすべての答えがわからなくても問題ありませんが、FAQ で営業チームが何を期待しているかがわかります。
FAQ によって、営業キットの残りを作成するために使用するメッセージが明確になります。FAQ を使用して営業チームを引き入れます。この FAQ は市場開拓戦略のプラットフォームでもあり、アプローチに対するチームの合意を取り付ける機会でもあります。
完成したら、FAQ をパートナーアカウントマネージャー (PAM) と共有します。PAM はその FAQ を使用して営業や製品を担当するリーダーにパートナーの評判を広めることができます。
カスタマーストーリースライドデッキを作成する
Salesforce では、テンプレートを社内 (使用事例を営業チームに示すため) と社外 (成功例をお客様に示すため) の両方に使用しています。慣れ親しんだやり方で対象者とつながるには、Customer Stories Template (カスタマーストーリーテンプレート) (「リソース」を参照) をダウンロードして、コンテンツを組み込みます。
カスタマーストーリースライドを使用すると、営業キットをすばやく簡単に補強できます。さまざまな市場セグメントと使用事例のストーリーを見つけてスライドをうまく展開させます。
早見表を作成する
ソリューションごとに、1 ページの Partnership Cheat Sheet (パートナーシップ早見表) (「リソース」を参照) に入力します。すでに FAQ に入力していれば、こちらは簡単です。この早見表には、対象市場、アップセルの機会、顧客ベースに関する情報が含まれます。営業担当および提携パートナーへの自社紹介に使用できるリソースです。
パートナーシッププレイブックを作成する
Partnership First Call Deck (パートナーシップファーストコールデッキ) (「リソース」を参照) は、社内の Salesforce チームにプレゼンテーションするときに使用するプレゼンテーションテンプレートです。完成したリソースとして共有したり、プレゼンテーションを作成するときにスライド用の情報を調べたりできます。
このデッキは、パートナーサクセスグループがゼロから作り上げました。どのスライドもパートナーシップの重要な領域に焦点を当てています。製品を 1 文で説明するとしたら? 一般的な商談にもたらす強みは? ソリューションを Salesforce Platform と統合する方法は? すべてが含まれています。
もちろん重要な質問は「Salesforce にとっての利点は?」です。そのためのスライドを確保しておきます。いかに速く商談を成立させるか、ライセンスの売上を促進するか、リスクを最小化するかに焦点を当てます。
デモを作成する
プロフェッショナルがデモをどのように準備して実施しているかを確認するには、Partner Sales Engineer Playbook (パートナー営業担当技術者プレイブック) (「リソース」を参照) をダウンロードしてください。聴衆を考慮します。デモは AE 向けの短くわかりやすいものですか、それとも技術者向けの詳細なものですか?
キットを完成させる
すべてをまとめたら、担当のアカウントエグゼクティブに使用方法を説明します。Salesforce 営業チームとできるだけ共有します。Salesforce 対応の Slack チャンネルがある場合は、そこで実行できます。
フィードバックを依頼し、その結果を使用してキットを改良します。SaaS 業界の動きは速いので、内容を新鮮に保つことが優位の維持に役立ちます。
実際に会ってネットワークを築く
Salesforce 営業チームとつながりを持つことが難しいとは限りません。知らない人にオンラインのみで自己紹介するには気力がいるかもしれませんが、実際に会えば、はるかに容易に相手の関心度を探り、こちらを印象付けることができます。
潜在的な顧客ベースを絞り込むと、どの営業チームを対象とし、そのチームをどこで見つけるかを把握しやすくなります。類似のお客様を対象とするコンサルティングパートナーや実績のある AppExchange パートナーとイベントの共同スポンサーになってネットワークを広げます。最適な人々すべてが実際に結集することで、素晴らしいことが起こる可能性が生まれます。
実際に会ってネットワークを作れば効果的であることは、言われるまでもなくご承知でしょう。では、実際にはどうするのでしょうか?
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Dreamforce および World Tour — こうした素晴らしい Salesforce 独自のイベントで、会社のリーダーや数え切れないほどのお客様と交流できます。スポンサーシップを検討する場合は、Salesforce パートナーコミュニティのイベント告知を確認します。
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業界のカンファレンス — Salesforce では、業界イベントにわずかながら資金援助をしているため、Salesforce AE や営業担当技術者と一緒に共同デモを実施したり、お客様ミーティングを共同主催したりできます。
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ハッピーアワー — これは昔からあるネットワーキング活動です。優れた学習の機会とは言えませんが、名前を覚えてもらうことはできます。自社で主催する場合は、参加者をフォローアップして Slack チャンネルに追加します。
メールも重要
古きよきメールの力を見くびってはいけません。ほとんどの営業担当が今でもメールを使用しているでしょう。メール以外の手段を使用していないお客様がいるためです。メールは Salesforce チームに自社を紹介するのによい方法です。
ただし、送信する前に「この人物に連絡するのにアクション可能な依頼を含めているか?」と自問してください。含めていない場合は、何かを提案できるまで待ちます。Salesforce 営業チームは毎週数十ものパートナーと協業しています。チームは、パートナーが提案したビジネスに基づいてスケジュールを調整しています。よいスタートを切るには、有効な商談か、少なくとも魅力ある顧客パイプラインを提案する必要があります。
率直かつ有益で簡潔な、無駄のない文体で読み手の関心を掴みます。自社を紹介し、顧客とそのニーズを提示し、最後はアクションの呼びかけでまとめます。次に例を示します。
Claire 様、
私は Joe Smith と申します。AppABC の AE として、ベイエリアのミッドマーケットのお客様を担当しています。私は手作りそろばんメーカーである 123Co 社の John Watson (CTO) 氏と協力し合っています。123Co 社は最近、今後数週間以内の本番移行を目指して、弊社のアプリケーションを Sandbox にインストールしました。
ぜひ一度お会いして、123Co 社のアカウントプラン、Slack 採用およびライセンス追加の促進についてご相談させていただきたく存じます。
弊社のアプリケーションは、5 名の AE で昨年 100 万米国ドルの ACV を創出しています。御社にとっても成功が見込まれます。
近々お話できることを期待しております。
Joe
Joe Smith — 携帯電話: 415-555-1234
メッセージを力強くするために、営業キットから適切な部分を添付します。成果物の具体的な例は、AE がパートナーとその価値を理解するのに非常に効果があります。AppExchange で多くの称賛を受けているのであれば、リスティングへのリンクを含めます。
最適な相手と組む
営業チームとつながるために何をすべきかを理解できました。広い業界ですが、人と出会う努力をすれば対処できます。さらに営業キットがあれば、自社の価値を容易に示すことができます。
適切な営業チームと組めば、誰にも止められません。次は、一緒に獲得する最初の商談の扱い方について説明します。
リソース
- Salesforce パートナーコミュニティ: Salesforce Partner Sales Kits Template (Salesforce パートナーセールスキットテンプレート) (サインインが必要)
- Salesforce パートナーコミュニティ: Salesforce Partner Program Overview (Salesforce パートナープログラムの概要) (サインインが必要)
- Salesforce パートナーコミュニティ: Customer Stories Template (カスタマーストーリーテンプレート) (サインインが必要)
- Salesforce パートナーコミュニティ: Partnership Cheat Sheets (パートナーシップ早見表) (サインインが必要)
- Salesforce パートナーコミュニティ: Partnership First Call Deck (パートナーシップファーストコールデッキ) (サインインが必要)
- Salesforce パートナーコミュニティ: Partner Sales Engineer Playbook (パートナー営業担当技術者プレイブック) (サインインが必要)