[プラン] タブについて知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- プラン管理の主な機能を認識し、コミッションプランを効率的な方法で整理する。
- 支払ルールを管理するプランビューの機能を確認する。
- コミッションプランを設定する際のプラン設定の重要性について説明する。
デザイナーをナビゲートできるようになったところで、プラン管理の詳細を見ていきます。具体的には、フォルダーを使用したシートの整理、新しいプランの追加、支払ルールの管理、関数ライブラリやバージョン履歴といった主な機能を活用したワークフローの合理化について学習します。
プラン管理
[Plan Management (プラン管理)] セクションでは、コミッションプランを効率的に作成して整理し、デザイナー内でナビゲートすることができます。
フォルダーを使って整理する
フォルダーを作成してシートやテーブルを整理します。フォルダーは最上位または特定のプラン内に配置できます。オプションメニュー を使用して、新しいフォルダーを作成します。必要に応じて、フォルダー、シート、テーブルをドラッグアンドドロップして並べ替えることができます。フォルダーの横にあるオプションメニューで、フォルダー名を簡単に変更できます。
注意: フォルダーを削除するとすべてのコンテンツが完全に削除されるため、慎重に行います!
新しいプランを追加する
プランを新規作成すると [Plans (プラン)] タブに表示されます。新しいプランの開始時に、ワークシートまたはデータシートを作成するか、ゼロから作成するかを選択するポップアップが表示されます。プランのフォルダー内にシートを生成するいずれかのオプションを選択するか、[I’ll get started on my own (独自の方法で開始する)] を選択します。ワークシートやデータシートは、後からいつでもプランに追加できます。
[項目を表示] 機能
データシートやワークシートの下に [Show Fields (項目を表示)] オプションのドロップダウンメニューがあり、シートに含まれるすべての計算が表示されます。この機能にアクセスするには、オプションメニューをクリックして、[Show Fields (項目を表示)] を選択します。
検索機能
[Plan Management (プラン管理)] セクションにある検索バーを使用すれば、プラン、シート、テーブル、計算などをすばやく見つけることができます。この機能は、デザイナーのすべてのデータオブジェクトを検索できる画面上部のグローバル検索バーとは異なります。
右上の をクリックして [Plan Management (プラン管理)] セクションを折りたたむと、ビューが見やすくなります。
プランビュー
次は [Plan View (プランビュー)] セクションに着目します。ここには選択したコミッションプランに関する重要な情報が示されます。[Plan Management (プラン管理)] セクションのプランをクリックすると、[Plan View (プランビュー)] セクションに各種のコンポーネントが表示され、支払ルールを効率的に設定して管理することができます。
支払ルールを管理する
[Plan View (プランビュー)] に支払ルールがリストされます。ルール名の横にある番号をクリックすると、そのルールが強調表示されます。強調表示されたルールを右クリックするとメニューが開き、支払ルールを削除するオプションや、支払ルールが複数のプランに関連付けられている場合にプランから削除するオプションが示されます。前述のとおり、支払ルールを削除すると完全に消去されるため、慎重に行います!
[Payout Amount (支払金額)] 列に、データシートまたはワークシートの計算で算出された値が表示されます。使用可能な計算を選択または検索するには、この項目のドロップダウンメニューを使用します。[Payout Amount (支払金額)] 列の値をクリックすると、対応するデータシートまたはワークシートの計算に移動します。計算名の横にあるドル記号 は、支払金額であることを表します。
有効日を設定する
支払ルールをコミッション明細に表示する期間を決定するには、[Effective As Of (有効開始日)] と [Effective Until (有効終了日)] を設定します。たとえば、ルールの有効期間が 1 月から 6 月に設定されている場合は、その期間のみルールがコミッション明細に表示されます。
What-If? とゴーストルール
[What-If?] 切り替えを有効にすると、コミッションルールが仮計算に変換され、担当者がコミッション総額に影響を及ぼすことなくコミッションの見込み額を確認できます。[Plan View (プランビュー)] セクションの What-If? ルールは、支払ルールの横にある what-if アイコン で識別します。ルールはグレー表示されます。
同様に、[Ghost Rule (ゴーストルール)] 切り替えを使用すると、担当者にはルールが非表示になる一方で、管理者はコミッション総額への影響をプレビューできます。ゴーストルールも [Plan View (プランビュー)] セクションでグレー表示され、支払ルールの横にあるゴーストルールアイコン でその状況が示されます。
ルールのトレース
[Plan View (プランビュー)] で支払ルールが強調表示されている場合は、トレースボタン を使用してルールとそのコンポーネントの詳細を把握できます。この機能は、支払ルールの構造を垂直方向に表示して、プラン内の各計算とその他の要素のリレーションを図示します。
さまざまなコンポーネント間のリレーションを理解すれば、適切な情報に基づいて支払ルールを調整し、各自の組織のニーズを満たすように支払ルールが的確に設定されていることを確認できます。
[プラン設定] セクション
右パネルの [Plan Settings (プラン設定)] セクションは、コミッションプラン、ワークシート、データシート、テーブルなど、現在表示しているオブジェクト種別に応じて変化する汎用領域です。この動的な機能は、プランの効果的な管理やカスタマイズに役立つさまざまなツールやオプションを備えています。
コミッションプラン設定
コミッションプランを選択すると、ツールメニュー でプランに関するメモを取ることができます。この機能を使用して自分自身やチームのために具体的な情報やリマインダーを記録しておけば、重要な詳細に簡単にアクセスできます。
さらに、リレーションメニュー で、プランの [Direct Precedents (直接的な参照元)] または [All Precedents (すべての参照元)] を表示できます。
Direct Precedents (直接的な参照元): そのプランに関連付けられている特定の支払ルールを表示します。こうしたリレーションを理解することが極めて重要なのは、どの支払ルールがコミッション計算に直接関係しているか把握できるためです。結果が期待どおりでなかったときは、このインサイトを基に簡単にトラブルシューティングして、調整が必要な箇所をすぐに特定することができます。
All Precedents (すべての参照元): プランに結び付けられているすべての要素を包括的に把握できます。たとえば、支払ルール、データシート、ワークシート、データ条件、計算済み項目、範囲テーブル、コネクタ項目などが該当します。多層構造の計算やデータ要素が 1 つの結果に影響を及ぼす可能性がある複雑なプランでは、こうした包括的な概要を把握できることが不可欠です。このような結び付きを視覚化すれば、情報に基づいて判断を下したり、コミッション体系の正確性を向上させたりすることができます。
ワークシート、データシート、テーブルの設定
ワークシートやテーブルで作業する場合、ツールメニューにメモを取る専用領域が設けられているため、シートやテーブルに関する具体的な情報やリマインダーを簡単に記録できます。
データシートの場合は、メニューを展開すると、オブジェクトやデータ条件を設定するオプションが表示されます。データシートでどのデータを処理し、計算するデータをどのように絞り込むかを定義するためには、こうした設定が不可欠です。
どのシートやテーブルもリレーションメニューにアクセスできるため、シートまたはテーブルの [Precedents (参照元)] や [Dependents (参照先)] を調べることができます。複雑な計算に対処し、コミッションプランの正確性を確保するためには、こうしたリレーションを理解することが極めて重要です。
Dependents (参照先): 現在選択されている項目の直接的または間接的な影響を受けるコンポーネントです。たとえば、特定の支払金額を表す項目がある場合、[Direct Dependents (直接的な参照先)] オプションには、計算のためにその項目を直接参照しているコンポーネントが表示されます。他方、[All Dependents (すべての参照先)] には、直接的な参照と間接的な参照の両方が示されるため、1 つの変数の変更が複数の計算やコンポーネントにどのように影響するかをトレースできます。
Precedents (参照元): 選択した項目が参照するコンポーネントを表します。[Direct Precedents (直接的な参照元)] を選択すると、現在の項目がその計算に直接使用したコンポーネントが表示されるのに対し、[All Precedents (すべての参照元)] を選択した場合は、その変数内で参照されるすべての要素が表示されます。この知識はトラブルシューティングの際に極めて重要で、計算に関与するすべての要素を理解することができます。
こうしたオプションを活用すれば、変数間の複雑なリレーションを簡単に操作して、正確なコミッション体系を維持できます。
関数ライブラリ
関数ライブラリ は、定義済みのさまざまな関数を利用できる重要なリソースで、計算の効率性が高まります。関数を使用すると反復的な計算が自動化され、さまざまなシナリオの一貫性が確保されるため、Salesforce Spiff では不可欠です。関数は複雑なコミッション体系で特に有用で、ユーザーが厄介な計算を難なく実行できるようになります。
ライブラリでは関数がカテゴリ別に分類され、ナビゲートしやすくなっています。また、検索バーを使用すれば特定の関数をすぐに見つけることができます。各エントリは関数の名前、構文、実例で構成され、ユーザーが的確なコミッション計算を作成でき、最終的に生産性が向上します。
バージョン履歴
[Version History (バージョン履歴)] メニューは、データシートやワークシートの特定の数式に実施された変更を追跡したり、テーブルの更新を表示したりすることができる貴重なツールです。数式の各変更にオプションメニューが表示され、コメントを追加して明確にすることや、新旧のバージョンの相違点を表示すること、参照または再利用の目的で旧バージョンの数式の構文をコピーすることができます。
このセクションでは、フォルダーを使用したシートの整理、新しいコミッションプランの追加、支払ルールの管理など、プラン管理のさまざまな側面を見てきました。また、計算を自動化する関数ライブラリや、数式の変更を追跡するバージョン履歴といった重要な機能についても説明しました。こうしたツールを利用できるようになったところで、次のシートとテーブルの単元に進み、コミッション体系を効果的に管理するスキルを高めましょう。