収益インサイトを使ってみる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Revenue Intelligence ソリューションのコンポーネントを挙げる。
- 機能が付属している理由とその相互関係を説明する。
- Revenue Intelligence を使用した営業チームの典型的なワークフローを説明する。
Revenue Intelligence とは?
収益、予測、パイプライン、売上を追跡することは、決して簡単な作業ではありません。Revenue Intelligence を使用すれば、収益を正確に予測して、パイプラインを維持し、パフォーマンスに関するインサイトを取得することで、セールスを順調に進め、注力すべき主要分野を特定できます。
ただし、これは一体どういうことでしょうか? 具体的に見ていきましょう。あなたは Salesforce システム管理者で、あなたの会社は問題を抱えています。ビジネスは好調で、顧客との良好な関係を築くのに Salesforce が役立っているにもかかわらず、目標達成のための営業チームに対するコーチング、パイプラインの管理、売上の予測は大きな課題となっています。
現在、営業チームは乱雑で整理されていないスプレッドシートで予測を追跡しています。そのため、担当が四半期の成功を左右するような案件をフォローアップしているかどうかを把握するのは困難です。データがなければ、どの案件を重視すべきかや、どのチームや担当にコーチングが必要かを特定することはほぼ不可能です。
Revenue Intelligence のしくみは?
そこで登場するのが Revenue Intelligence です。Revenue Intelligence は、Salesforce で予測を追跡してパイプラインを管理するだけでなく、介入が必要な案件に関するインサイトをすばやく取得するための優れた方法です。つまり、次のような重要な質問に答えるための分析と予測機能セットが用意されているということです。収益目標を達成できるのか? パイプラインのどこにリスクがあるのか? 予測ギャップを埋めるために何ができるか?
Revenue Intelligence を使用すると、会社で次のことが可能になります。
- 売上を正確に予測する。
- セールスサイクルの傾向を把握して問題を特定する。
- どこに焦点を当てるべきかを理解し、短期間で成功するために軸足を置く場所についてチームと効率的にコミュニケーションを取る。
- 収益を伸ばし、取引をより迅速に成立させる。
Revenue Intelligence のコンポーネントとは?
Revenue Intelligence にはそれ自体の機能を強化するどのようなツールがあり、データに基づく販売の基盤を構築するために、そのツールがどのように連携するのでしょうか?
Revenue Intelligence コンポーネント |
動作 |
目的 |
|---|---|---|
収益インサイト |
営業チームがパフォーマンスに関するインサイトを取得して、より適切な強力なパイプラインを構築し、売上予測の精度を向上させ、より多くの収益を生み出すためのダッシュボードを提供します。 |
販売の状態を把握し、どこに注力すべきかを見極め、最適な商談を特定します。 |
パイプラインインスペクション |
販売者に商談とパイプラインの評価指標の統合ビューを提供し、商談の変化を経時的に追跡します。 |
進行中の案件の健全性に関するインサイトを生成し、成立に向けた追加のサポートが必要な案件を特定します。 |
Salesforce 売上予測 |
営業チームが正確に収益を予測し、売上予測と目標を調整および追跡することを可能にします。 |
マネージャーと営業担当が結果を出すために調整、連携できるように、チーム全体で販売予想に共同で取り組みます。マネージャーと営業担当は、必要に応じて、売上予測を調整できます。 |
ツールはすばらしいものですが、使用して初めて効果を発揮します。家具を作ったり、ビルを建てたりするために道具を使うように、Revenue Intelligence のその他の機能も豊富なインサイトとデータで営業の成功を築くのに役立ちます。
Revenue Intelligence 機能 |
動作 |
目的 |
|---|---|---|
CRM Analytics |
Salesforce と外部データを使用して、おすすめの提案や意思決定のガイドを行う、Salesforce のネイティブ分析レイヤー。 |
CRM Analytics (CRMA) では、収益インサイトに表示されるインサイトが作成されます。CRMA を有効にして、Revenue Insights ダッシュボードで消費されるデータセットを生成するレシピを実行します。 |
Einstein 活動キャプチャ |
Salesforce とメールおよびカレンダーアプリケーション間のデータを最新の状態に保つのに役立つ生産性向上ツール。 |
Einstein 活動キャプチャでは、パイプラインインスペクションに表示される豊富な活動とメールデータが提供されます。このデータから得られるインサイトを使用して、活動が案件の健全性に与える影響を営業チームに伝えます。 |
Einstein Deal Insights |
案件の健全性に関するインサイトと予測を示すモデル。インサイトには、案件を進めるためのおすすめのアクションが含まれます。 |
Deal Insights では、案件の健全性を示す AI 関連の豊富なインサイトと予測を提供することで、営業担当を主要案件の次のステップに誘導します。 |
Einstein Discovery |
顧客離れのリスクや取引先の購入傾向などを予測するカスタムモデルを作成するためのコードではなくクリック操作のソリューション。 |
Einstein Discovery は、ビジネスデータに関するインサイトを識別し、表面化して視覚化するための統計モデリングと管理された機械学習により、ビジネスインテリジェンスを増強するものです。 Einstein Discovery では、独自のデータ (Salesforce 内外) を使用して、簡単な視覚的な方法でカスタマイズされた予測モデルが作成されます。また、データの傾向を特定し、モデル結果やおすすめを Salesforce ユーザーに公開するために必要なすべてが提供されます。 |
Einstein 売上予測 |
ビジネスの各レイヤーの売上予測を予測する機能。 |
Einstein 売上予測では AI テクノロジーを使用して、チーム向けにより確実性と可視性が高い売上予測が生成されます。また、売上予測精度を改善し、営業チームの進捗状況を追跡できます。 |
Einstein 商談スコアリング |
インテリジェントなスコアを表示して、パイプラインのリスクを特定する機能。 |
商談スコアリングでは、より多くの案件を成立させるために、AI を使用して営業チームを適切な商談に集中させます。各商談には、商談レコードやリストビューで使用できる 1 ～ 99 のスコアが付けられます。パイプラインインスペクションでは、商談スコアは数値スコアではなく、範囲として表示されます。 |