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臨床データモデルの詳細を知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 臨床データモデルの利点を説明する。
  • 臨床データモデルでレコードがオブジェクトにどう関連付けられるかを説明する。

臨床データモデル

Spring '21 リリースで Health Cloud が最新の FHIR 標準である FHIR R4 にアップグレードされ、臨床データに注目が集まっています。FHIR リソースが Salesforce の標準オブジェクトに対応付けられるようになったため、ケア提供者や保険支払者はシームレスに HL7v2 と FHIR R4 のデータを Salesforce のエンティティと項目に接続できます。その結果、管理から臨床まで、幅広いデータをすべて Health Cloud という 1 つのシステム上で使用できます。

臨床データモデルは FHIR R4 に従ったデータモデルです。Health Cloud データモデルは FHIR R4 を参考にしていますが、FHIR R4 とは次のような違いがあります。

  • 臨床データモデルでサポートされるのは、Health Cloud ユーザーに必要な属性のみで、各 FHIR R4 リソースのすべての属性ではありません。
  • Health Cloud 臨床データモデルのコードセットや識別子など一部のエンティティには、対応する FHIR R4 リソースよりも多くの属性があります。追加の属性では、Health Cloud の範囲を超えて Salesforce プラットフォーム全体でそれらの属性を再利用できます。
  • FHIR R4 には次の 4 つの濃度 (属性値の最小数と最大数) があります。
    • zero-to-one (0 ~ 1): 属性は 0 個または 1 個の値を持つことができます
    • one-to-one (1 ~ 1): 属性は 1 個の値のみを持つ必要があります
    • zero-to-many (0 ~ 複数): 属性は 0 個、1 個、または複数の値を持つことができます
    • one-to-many (1 ~ 複数): 属性は 1 個以上の値を持つ必要があります

Salesforce の濃度

Salesforce の項目では zero-to-many と one-to-many の参照はサポートされないため (複数選択リストを除く)、Health Cloud には論理参照先から論理参照元への参照項目があります。

たとえば、処置項目の濃度は zero-to-many です。FHIR R4 以降、Charles Green 取引先オブジェクトの処置項目は識別子オブジェクトの 3 つの識別子レコードを参照します。

上記の説明に対応する zero-to-many 図。

Health Cloud の臨床データモデルでは、FHIR R4 の zero-to-many 参照の代わりに参照項目 (親レコード) を使用します。識別子オブジェクトの各識別子レコードには、Charles Green 取引先オブジェクトの処置項目に接続する参照項目があります。
上記の説明に対応する図。

次は臨床データモデルを見てみましょう。

患者のジャーニーをたどる

臨床データモデルは、EHR などの外部ソースシステムからの健康データのインテグレーションをサポートするフレームワークです。Health Cloud では臨床データモデルの項目とエンティティを HL7v2 および FHIR R4 の対象に対応付けます。現在は 26 個の FHIR R4 リソース (管理、臨床、薬剤、診断、ワークフロー) がサポートされており、データモデルはさらに拡張される予定です。 

どのようなものか見てみましょう。

Charles Green は激しい頭痛に苦しんでいます。医師は Charles に薬を服用するように指示し、その処方箋を渡しました。データモデルでは、Charles Green は個人取引先を使用して表されています。処方箋は薬剤要請オブジェクトで表されています。彼の薬、Painkiller (痛み止め) は薬剤オブジェクトで表されます。Charles (個人取引先) は処方箋 (薬剤要請) を通じてその薬 (薬剤) にリンクされます。

上記の説明に対応する図。

FHIR に従った臨床データモデルではもっと多くのことが可能です。高度な対応付けがサポートされ、Charles の医師、医師の専門分野、治療の詳細、薬剤 ID、Charles のアレルギーなどが詳述されます。臨床データモデルで Charles の複雑なケースに対して何ができるかを見てみましょう。

Charles Green (個人取引先) は、激しい頭痛で苦しんでいて、病院で受診 (臨床受診) する必要があります。この臨床訪問の医師 (臨床受診提供者) である Carol Peterson (ヘルスケア提供者) は Charles の病歴 (薬剤ステートメント) を確認し、いくつかの検査 (ケア観察) を実施します。Charles Green はレポート (診断の概要) を受け取ります。接触診断 (臨床受診診断) は Charles が副鼻腔感染症に罹患していること (健康状態) を示しています。医師は Charles のために新しい薬剤を処方 (薬剤要請) し、服用する薬剤 (薬剤) と服用する薬剤の量 (PatientMedicationDosage (患者薬剤用量)) を指定します。
次の表に対応する Charles Green の受診図。

臨床データモデルのレコードとオブジェクト
健康レコードのタイプ
オブジェクトリレーション
受診 (臨床受診)
Charles Green (個人取引先オブジェクト)
医師-受診関係 (臨床受診提供者)

受診 (臨床受診オブジェクト) および 

Carol Peterson (ヘルスケア提供者オブジェクト)

処方箋 (薬剤要請)

Charles Green (個人取引先オブジェクト)、

受診 (臨床受診オブジェクト)、

Carol Peterson (ヘルスケア提供者オブジェクト)、

副鼻腔感染症 (健康状態オブジェクト)、および

副鼻腔薬 (薬剤)

薬剤指示 (PatientMedicationDosage (薬剤服用用量))

処方箋 (薬剤要請オブジェクト)

レポート (診断の概要)

Charles Green (個人取引先オブジェクト) および

受診 (臨床受診オブジェクト)

医療検査 (ケア観察)

Charles Green (個人取引先オブジェクト) および

受診 (臨床受診オブジェクト)

病歴 (薬剤ステートメント)
Charles Green (個人取引先オブジェクト)

接触診断 (臨床受診診断)

受診 (臨床受診オブジェクト) および

副鼻腔感染症 (健康状態オブジェクト)

副鼻腔感染症 (健康状態)
Charles Green (個人取引先オブジェクト)

臨床データモデルは、連携するヘルスケアエクスペリエンスの作成に役立ちます。項目の対応付け、堅牢なデータモデル、Salesforce パートナーからの追加機能による十分なサポートで、患者のケアに携わるすべての関係者に対して相互運用性が促進されます。

リソース

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