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見積とグループ契約を操作する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • グループ保険データモデルのオブジェクトを特定する。
  • グループ、見積、契約、保険契約オブジェクト間のリレーションを説明する。
  • グループ保険データモデルで典型的なビジネスプロセスをサポートする方法を説明する。

グループ保険の概要

Anna は、雇用主の Cloud Kicks を通じて Cumulus の医療保険に加入しています。Cumulus Insurance は保険会社であり、Anna はグループメンバーかつ保険契約者です。Cloud Kicks は Anna だけに保険を提供しているわけではありません。Anna の同僚のグループにも医療保険を提供しています。 

Cloud Kicks の従業員

グループ保険データモデルにより、Cumulus はグループ、見積、契約、プランのデータを追跡することでグループ保険を管理できます。新しい見積と保険契約管理システムのために Justus Pardo が実装したデータモデルを見てみましょう。

Cloud Kicks のグループ情報

Cloud Kicks では、Anna はあらゆる職種の従業員と一緒に働いています。プロジェクトの締め切りについてマネージャーと調整したり、新しいパートタイムインターンのオンボーディングをサポートしたり、さらには Cloud Kicks の幹部との全社的なミーティングに参加したりすることもあります。このような従業員はすべてグループの一員です。Cloud Kicks は、グループクラスに応じて、グループのメンバーそれぞれに異なる医療保険プランを提供しています。Cumulus にとって重要なのは、最新のグループ情報を取得して、Cloud Kicks に正確な見積を提供することです。 

以下に、Cloud Kicks のグループデータの一部をモデルとして示します。 

対応する情報のフロー図

では、基本的なグループ保険データモデルのオブジェクトとリレーションを見ていきましょう。 

オブジェクト
説明

取引先

取引先オブジェクトは Salesforce の標準オブジェクトです。企業と消費者に対して、複数の取引先種別を使用できます。取引先オブジェクトには親子関係があります。Cloud Kicks には [グループ取引先] (1) があります。Anna にはクライアント取引先と取引先責任者レコードがあります。このようなレコードの項目をマージすると、[個人取引先] (2) が作成されます。 

グループセンサス

[グループセンサス] オブジェクト (3) には全体的な詳細が含まれており、Cumulus が Cloud Kicks 向けに準備する見積に役立てることができます。Cumulus は、メンバー数、扶養家族、配偶者などのグループセンサスデータを使用して、健康保険プランの料金を決定します。取引先ごとに複数のグループセンサスレコードを設定できます。 

グループセンサスメンバー

それぞれの [グループセンサス] レコード (3) には複数の [グループセンサスメンバー] (4) があります。各メンバーレコードには、そのメンバーに関連する特定の情報が含まれています。この例では、Cloud Kicks の各従業員もグループセンサスメンバーです。 

Anna のレコードには、生年月日、住所、従業員とのリレーション (本人) が含まれています。対象となるすべての扶養家族にもグループセンサスメンバーがいます。これには、Anna の夫である Nigel が含まれ、Anna の個人取引先に接続されています。

グループクラス

[グループクラス] レコード (5) は従業員の分類グループです。クラスは複数の変数によって決定されます。Cloud Kicks には、パートタイムの一般従業員、フルタイムの一般従業員、管理職、役員など、複数の従業員クラスがあります。データサイエンティストである Anna は、フルタイムの一般従業員です。 

取引先オブジェクトと同様に、グループクラスには親子リレーションがあります。これにより、グループクラスの垂直的な構成が可能になります。たとえば、役員はフルタイムのグループクラスと役員のグループクラスのメンバーになることができます。   

グループクラス拠出

[グループクラス拠出] データ (6) では、グループクラスについて、雇用主と従業員が保険料に対して負担する拠出額が指定されます。Anna のようなフルタイムの一般従業員の場合、適格な従業員 (EE) の拠出額は保険料の 70% です。Cloud Kicks、つまり雇用主 (ER) の拠出額は保険料の 30% です。 

Cumulus Insurance の見積

これで、Cloud Kicks のグループセンサスデータを整理できました。Cumulus がグループについての詳細を把握できたところで、次はパーソナライズされた見積を開始しましょう。 

以下に、Cloud Kicks における見積データのモデルを示します。他のダイアグラムとは異なり、結合エンティティである見積品目グループクラスの機能を示すために、レコードに分割しています。

対応する情報のフロー図

次の表は、保険データモデルでグループ見積情報がどのように整理されているかを示しています。

オブジェクト
説明

見積品目

見積品目 (1) は見積に関連付けられているグループに提供される健康保険プランです。品目には、眼科プラン、医療プラン、歯科プランのオプションを設定できます。この例では、Cumulus には標準健康保険プランとプレミアム健康保険プランの見積があります。 

見積

[見積品目] レコード (1) は、商品とサービスの提案価格の [見積] (2) を構成しています。

グループクラス

[グループクラス] オブジェクト (3) は、Cloud Kicks のグループ保険見積のルートオブジェクトです。それぞれの [グループクラス] は複数の [見積品目グループクラス] と接続できます。

見積品目グループクラス

見積品目グループクラス (4) は結合エンティティであり、適切な品目が各グループクラスにリンクされます。すべての見積品目には、異なるグループクラスを設定できます。加入時に、グループクラスごとにどの品目が利用できるかを把握しておくと、非常に役立ちます。 

Cloud Kicks の契約

Cumulus と Cloud Kicks は、グループ保険の見積について詳細を取り決めます。見積が合意されると、契約フェーズに移行します。Cloud Kicks の契約データを使用したモデルは以下のようになります。 

対応する情報のフロー図

次の表は、保険データモデルで契約フェーズの Cloud Kicks グループ情報がどのように整理されているかを示しています。

オブジェクト
説明

グループ取引先

Cloud Kicks の [グループ取引先] (1) は [取引先] オブジェクトです。 

グループクラス

[見積品目グループクラス] と同様に、それぞれの Cloud Kicks の [グループ取引先] (2) は複数の [契約グループプラン] に接続できます。

見積品目

見積においてグループに提供される [見積品目] (3) の商品とプランは、[契約グループプラン] レコードと一対一の関係を保持しています。

契約グループプラン

[見積品目] レコード (3) は、契約が成立すると、[契約グループプラン] レコード (4) に変換されます。[契約グループプラン] レコードには親子リレーションがあり、それ自体とネストすることができます。

契約

[契約] オブジェクト (5) は Salesforce の標準オブジェクトです。各取引先には多数の契約を設定でき、各契約には複数の [契約グループプラン] を設定できます。

保険契約

[保険契約] オブジェクト (6) は、標準の [契約] オブジェクトを拡張したものです。Cumulus Insurance は、[保険契約] で追加の契約項目を使用できます。このオブジェクトを使用すると、Cumulus は Cloud Kicks の加入開始日や代理店情報のような保険特有の属性データを取得することができます。Cloud Kicks は Cumulus の販売代理店である MaxProtect と連携し、価格交渉を行います。

加入しましょう

契約が締結されたら、次は Cloud Kicks の従業員とその扶養家族が加入します。一括アップロードを使用して、ベネフィット管理者はメンバーのプラン選択内容を含むグループセンサスデータをアップロードして、保険契約を作成します。これで、Cumulus は Anna と彼女の同僚を対象にできるようになりました。

以下に、Cloud Kicks の保険契約データ構造を示します。 

対応する情報のフロー図

オブジェクト
説明

契約グループプラン

契約が成立すると、[見積品目] レコードは [契約グループプラン] レコード (1) に変換されます。契約には親子リレーションがあり、それ自体にネストすることができます。多くの [グループセンサスメンバープラン] は、1 つの [契約グループプラン] から派生しています。 

1 つの商品である Cumulus 医療保険には、多くの [契約グループプラン] があります。すべての [契約グループプラン] レコードは、Cumulus と Cloud Kicks 間で 1 つの契約のみを構成しています。 

グループセンサスメンバープラン

[グループセンサスメンバープラン] (2) は、グループメンバーごとの保険プランであり、[グループ契約プラン] と [グループセンサスメンバー] (3) と多対一の関係があります。各メンバーには複数のプランを設定できます。

商品

[商品] (4) は、Cumulus が販売する保険商品を表します。

保険契約

加入後、[契約グループプラン] が [グループ保険契約] (5) の基礎となります。これで、見積から加入までのプロセスは完了です。 

ようやく、保険データモデルに、Anna とその家族、Cumulus の優れた保険が適用されている Cloud Kicks グループ全体が反映されるようになりました。次は、募集人と代理店が協力してデータを整理するのを手伝いましょう。

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