勢いを促進してビジョンの成長に繋げる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- ビジョンを実行可能なものにするために役立つマーケティング戦術をリストする。
- ビジョンを成長させる動きを刺激するような重要なアドバイスを明確に話す。
- イノベーション運動リーダーの 2 つのスタイルについて説明する。
GO サインが出ました! 次にすることは何でしょうか?
やりましたね! みなさんのイニシアチブとビジョンがいよいよ現実になります。何という偉業でしょう。起業家なら、アイデアを考えて資金調達までできたなら、やっとスタート地点に立ったということだ、と言うでしょう。ここからいよいよ実行というジャーニーが始まります。(まだその部分のトレイルはできていません!)
中途半端なままにしておくわけにはいきませんので、プロジェクトの承認が下りてから最初の 60 ~ 90 日間に行うべき重要なアクティビティについていくつか提案させていただきます。要は、組織内の動きを呼び起こすことです。
百聞は一見にしかず
これまではおそらく、イノベーションチーム以外でプロジェクトやその目標のことを知っている人はごく少数だったはずです。製品開発を段階的に進めたのと同じように、プロジェクトの発表も段階的に行うことをお勧めします。最初は作成や開発に関与すると思われる人だけに限定し、同じビジョンを持ち、即座に応援側に回ってくれると思われる人を加えていきます。
イノベーションジャーニーのストーリーを共有する最も効果的な方法は何だと思いますか? いくつかアイデアを紹介します。
- 予告動画 - 短い (2 分以下) の忘れられないような動画を見せて聴衆を魅了する。お客様の声に基づいて作成したことを強調して、お客様のニーズを最優先したことを理解してもらうようにします。詳細にはこだわらずに見てもらうようにしてください。この動画の目標は、わくわく感を生み出すことです。
- インフォグラフィックポスター - 目を引く、視覚的な方法で測定基準やビジネス価値をハイライトする。会議室やデスクにポスターを貼ってくれたら大成功です。インフォグラフィックインスピレーションについては、リソースセクションを参照してください。
- 短い、興味をそそられるようなトーク - ランチアンドラーン (ランチタイムの勉強会) で話をする。熱心な支持者ができたら、売り込みのやり方を教えて実際にやってもらいます。
形式や場所に関わらず、ビジョンの拡散は粘り強い方法で始めることが重要です。
可愛い子には旅をさせよう
マーケティングがうまく行くと、同僚がイニシアチブに興味を持ち出して何かと指導力を発揮しようとします。こういう状況になったときのためにアドバイスが 1 つあります。怖がらずに手放すことです。
何か月も天塩にかけて育ててきた可愛いプロジェクトですよね。資金も調達できた後なのですから、そばに置いて、同僚の称賛を楽しみながら、自分だけのものにしたくなる気持ちはよく分かります。それでも、敢えて手放すのです。だからと言って、残りの責任が軽くなるわけではありません。言わば、他の人がパーティを楽しむための部屋を用意してあげた、と思えば良いのです。
ご褒美をあげるということではありません。手放すことは、チャンスなのです。つまり、他の人にイノベーションの共同製作者となり、擁護者となってもらうのです。一緒に粘土に指を入れてもらうと、自分では夢にも思わなかったようなアーティファクトや会場、会話が生まれます。あなたのイノベーションがみんなのプラットフォームになるのです。
コミュニティの力でイノベーションを想像もしていなかった方向へと進めてもらいましょう。運営統治と同様に、イノベーションにもさまざまな形のリーダーシップがあります。イノベーションを指揮して統制する独裁者もいれば、人民のための人民による、力強い、民主主義的な草の根のイノベーション運動もあります。ここでの教訓は、素晴らしいイノベーションは 1 人だけが独占するものではなく、みんなのものだ、ということです。誰かが独占しようとしてハーネスや鎖で繋いでしまうと、それ以上は成長しません。邪魔せずに道を空けてあげましょう。
ダイビングを楽しもう
モジュールも終わりに近づき、イノベーショントレイルも間もなく終了となります。1 つ明確に言えることは、逆境のないイノベーションはない、ということです。明確にするべき課題、発見するべき洞察、挑戦するべき可能性、やってみるべき実験が必ずもっと出てきます。
経験豊かなイノベーターなら、完璧というものは存在しないことを理解しています。それでも私たちは、決然と、縛られることなく、時には駆り立てられるように、恒久的な不完全に立ち向かいます。イノベーターのグラスが満たされることは永遠にないのです! 少々の挫折や手ごわい課題にもひるむことなく、真正面から取り組みます。この挑戦では、希望、楽観、仲間意識を見い出し、共に学び、成長していく機会を楽しみます。
イノベーションの世界にようこそ。みなさんを歓迎いたします。
先に進みましょう。