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プロトタイプの作成とアイデアの売り込み

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • プロトタイプとは何かを定義する。
  • Minimal Lovable Product (MLP) の価値を説明する。
  • プロトタイプの作成方法をまとめる。

プロトタイプ作成とは何か、そして何が重要なのか?

大胆なアイデアとお客様のジョブストーリーを結ぶのが、変革的な体験を実現する製品ソリューションです。このビジョンを構築するには、紙とペンを置いてプロトタイプの作成に取りかかる必要があります。

プロトタイプは、実装したいアイデアの簡単なスケッチのようなもので、アイデア実現までの最初の通過点です。きれいにまとまっている必要はありませんし、まだ詰めが甘いところがあっても構いません。最終版ではないからです。

この「挑戦 (Dare)」イベントが普通のミーティングと違うところは、参加者にイノベーションを「形にして」ソリューションの概略を描いてもらうことです。

役職者はスケッチを描いている時間はないのではないかと心配されるかも知れませんが、これまでの経験では、経歴や職位に関係なく、有益な製品を生み出す方法を教えることはすばらしく効果があることが分かっているのです。なぜでしょうか?

  • プロトタイプは頭の中にあるアイデアを形にしてくれる。プロトタイプは、夢を形にして、人が反応を示したり、何かを作ったり、改良したりしていくための基盤を提供してくれます。
  • プロトタイプは安上がりで手っ取り早い。アプリケーションや製品を作るには、何年とは言わずとも、何か月もかかります。紙のプロトタイプ、クリックできるワイヤーフレーム、または 3D プリントモデルなら数分から数時間で作成でき、コストもゼロか少額で済みます。
  • プロトタイプはソリューションの所有意識を強めるのに役立つ。参加者には技術分野の経験がある人とそうでない人が混在するため、紙のプロトタイプを使ってアイデアの概要を書くことを推奨しています。

早速始めましょう。

紙コップ、紙、附箋が乗った作業テーブルで身振りを交えながら話す人たちの写真。

プロトタイプの作成方法

参加者にプロトタイプ作成を開始してもらうにあたり、抵抗が示されることは覚悟してください。携帯を出したり、後ずさりしたり人もいれば、笑う人もいるでしょう。フルタイムの製品マネージャーやデザイナー、エンジニア、隠れ企業家でなければ、「そんなことできないよ」と言いたげな態度を示すと思います。

ここでの目標は「できるよ!」ということを分かってもらうことです。たいていは絵を描くことに対する抵抗が強いのです。5 分ほど「ピクショナリー」の使い方を見せてあげましょう。考えを伝えられれば良いわけで、誰も上手な絵を期待しているわけではないことを説明してください。

次に、たとえば、(ちょっと名前は言えませんが、あの車の手配用のアプリケーションとか) みんなが使い慣れているアプリケーションの一例を使ってプロトタイプの手順を説明します。その後、プロセスの主な手順を言ってもらいます。

  1. サインアップ
  2. クレジットカード情報を読み込む
  3. 近くにいる車を探す
  4. 行先を入力する
  5. 迎車をリクエストする
  6. ドライバーを評価

これで参加者はフェーズが分かってきたと感じるはずです。手順を言いあげてもらいながら、ホワイトボードに黒い大きなマーカーでそのフェーズに関連する主なアイコンを描きます。たとえば、サインアップには歯車、支払い方法にはドル記号、行先の検索には地図のピン、行先の入力にはテキストバー、迎車リクエストボタン、そして 5 つ星の評価などです。問題ないですよね?

デザイン、製品または開発分野の経験者が少なくとも 1 人は含まれるように、参加者をグループに分けます。

これが Aqua Blue にどう関係するでしょうか?

前のインスピレーション作業で壁いっぱいに落書きやスケッチ、附箋を集めたチームがありました。アーキタイプのプレゼンテーションと、「憂鬱な戦士」と「不屈の委任者」の違いに感動し、サブスクリプション料金だけで、文字どおり箱に入れてお客様に製品を提供している新進気鋭の企業についても楽しく学びました。

Aqua Box のアイデアを考案したのはこのチームなのです。Aqua Box は、ゲストが旅支度なしで出かけられるイニシアチブです。部屋を予約したら、服や靴、運動着、夜の外出用の服、アクセサリ、化粧品をメニューから選ぶことができます。チェックインすると、部屋には必要なものがすべて入った箱が置いてあります。ゲストは気に入ったものを持ち帰っても良いし、すべて返却しても良いのです。

いいでしょ?

このチームは体験をこのように描写しました。

さまざまな体験のラフなスケッチ

さて、こちらのチームの話に戻しましょう。ここで、プロトタイプ作成用のテンプレートを配布します。少人数のグループで話し合ってベストなアイデアを決め、複数のステップで構成される体験に言い換えていってもらいます。BGM の音量を上げて楽しみましょう!

アイデアの売り込みとコンテスト

スケッチが終わった時点でみんなのやる気は非常に高まっています。他のグループのコンセプトの説明を聞いて、最も優れたアイデアを選ぶための効果的な方法は、売り込みコンテストを開催することです。企業家の売り込みリアリティショー番組の出演者や実際の企業家のように、各グループに 1、2 分間でビジネス価値の売り込みをやってもらいます。顧客のニーズを明確に取り上げるこのプレゼンは、刺激的で真に迫り、有意義なものです。

アイデアの売り込み競争では、審査員が必要です。これは通常、リーダーとお客様で構成したグループが担当します。最優秀アイデアは、拍手の数で決めるか、全員にドットステッカーを配って良いと思うアイデアに貼って投票してもらいます。売り込みプレゼンが終わったら、全員で静かに自分が気に入ったアイデアに投票します。最も票を集めたチームが優勝となります。これで「挑戦 (Dare)」フェーズは終わりです。

このイベントまたは一連のイベントの後、参加者と一緒に次の項目に一緒に丸を付けます。

  • 参加者のリスト (参加したことの意義を確認するため)
  • ここで取り上げたプロセスとトピックのまとめ
  • 発表された最終的なアイデアと最優秀に選ばれたコンセプト
  • プロセスがどれほど楽しく、和気あいあいと進んだかを示すたくさんの写真や動画

リソース

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