注文履行を変える
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 業種注文管理 (OM) のオーケストレーションによって、通信サービスプロバイダー (CSP) とその顧客にどのようなメリットがあるかを説明する。
- 業種 OM のオーケストレーションを複数の観点から視覚化する方法を説明する。
デジタルトランスフォーメーションのメリット
オーケストレーションには、CSP とその顧客にとってビジネス上のメリットが多くあります。ビジネス上のメリットは、Salesforce (世界ナンバーワンの CRM) が、取引先の有効化、請求、在庫管理といった事業部門 (LOB) ソフトウェアと統合される場合に得られます。ビジネスの観点からは、2 種類の ToDo でオーケストレーションが次のレベルに引き上げられます。
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コールアウト: 業種 OM とダウンストリーム履行システム間の実際の通信を行います。
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手動 ToDo: 注文履行で問題が発生した場合、手動 ToDo がフォールアウト管理の鍵となります。手動 ToDo によってプロセスの効率が向上するため、フォールアウトコストが削減されます。
次のセクションでは、コールアウトと手動 ToDo の詳細と、ビジネスにとってどう不可欠であるかを説明します。
コールアウトのしくみ
ビジネスアナリストの Angela は、分解の基本と、JSON を使用して Industries 共有カタログのコマーシャルプロダクトをテクニカルプロダクトに対応付けるさまざまな方法を明確に理解しています。ただし、その JSON 対応付けデータはどのようにしてさまざまな履行システムに送信されるのでしょうか? よい質問です。理解すべき重要なポイントが 2 つあります。
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Salesforce のリモートサイトの設定: Salesforce システム管理者は、[Setup (設定)] の [Remote Site Settings (リモートサイトの設定)] で業種 OM が通信する外部システムを設定します。
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システムインターフェース: 業種 OM には、標準 (OOTB) のインテグレーションアダプターが 2 つ用意されています。このアダプターを使用して、JSON 対応付けデータの収集、リモートシステムへの接続、JSON の送信を行います。Infiwave の場合、標準の OOTB アダプターがビジネス要件を満たしています。そのため、Angela と Infiwave チームはさらに時間を節約できます。また、アダプターのカスタマイズを開発者に依頼することもできます。
手動 ToDo と手動キュー
業種 OM では、手動 ToDo と手動キューの管理が幅広くサポートされています。オーケストレーションで微妙なことの 1 つは、手動ステップと完全な自動化の適正なバランスの維持です。トレンドは自動化に向けて進んでいますが、まだ手動ステップが必要な場合があります。実際、手動 ToDo は手動キューに入れられ、解決のためにスタッフメンバーに割り当てられます。
業種 OM の手動キューには、業務を容易に処理できる UI があります。たとえば、キュー内の ToDo を選択し、完了としてマークします。
さらに、失敗したコールアウトは、問題解決のために手動による介入を必要とするビジネスプロセスの一部として、エラーキューに入れることができます。エラーキューは、インストール中に作成される手動キューです。システム管理者は、必要に応じて追加のエラーキューを作成できます。
Infiwave は最近、強力なクラウドベースの在庫および倉庫管理ソフトウェアをロールアウトしました。ただし、セキュリティとファイアウォールルールに関係するネットワークの不具合がいくつかあります。解決を合理化するために、Greg は 2 つの強力な業種 OM 機能を実装します。
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再試行ポリシー: 倉庫管理チームはこのポリシーを設定して、オーケストレーション品目で失敗したコールアウトを再試行する方法を制御できます。たとえば、失敗したコールアウトを 1 分に 1 回、最大 10 回再試行するようにポリシーを設定できます。
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エラーキュー: 倉庫プラットフォームへのすべての再試行が失敗した場合、コールアウトは致命的失敗としてマークされ、自動的にエラーキューに移動されます。次に、倉庫管理チームは、プラットフォームプロバイダー、Infiwave の IT 部門、またはその両方にサポートチケットを開きます。
倉庫のコールアウトの失敗が、簡単に修正できる不具合ではないことが判明した場合、Greg はシステムインターフェースをオフラインにすることができます。すべてのコールアウトはキューに入れられ、問題解決後システムインターフェースがオンラインに戻ったときに処理されます。つまり、オーケストレーションプランのネットワークトラフィックが減少し、ToDo の失敗も減ります。この場合は、少ないほど良いです。
コンポーネントビュー
コンポーネントビュー、業種 OM で注文履行を成功させるために連携して動作するすべてのコンポーネントを再確認できます。各コンポーネントについて簡単に説明します。
ユーザーロールビュー
特定のロールと役職は CSP ごとに異なりますが、ユーザービューには、一般的なユーザーと、注文キャプチャから注文履行まで、そのユーザーの責務が表示されています。このビューには、責務の設計時と実行時の性質を色分けしたインジケーターが含まれています。たとえば、履行デザイナーやカタログデザイナーは、カスタマーサービス担当者 (CSR) と同じ方法で実行時にテスト注文を実行することができます。注文の取得は、CSR のみが行うわけではありません。これはすべての責務を網羅しているわけではなく、このビューは業種 OM の観点で作成されています。
次に、ユーザーロールについて詳しく説明します。
エンドツーエンドのプロセスフロービュー
これは、注文キャプチャから注文履行まで、基本的なユーザーとロールを含む、完全なプロセスの概要です。
重要なポイント
Industries 共有カタログ、Industries CPQ と統合された業種 OM の総合的なアーキテクチャは、まさにゲームチェンジャーです。ここで、業種 OM の主要なポイントを理解しておきましょう。
TEA タイム
前回のチームミーティングの後、Greg と Angela はコーヒーを飲みに休憩室に向かいます。コーヒーを飲みながら、2 人は結局 TEA (Salesforce Well-Architected フレームワーク) について話をしています。TEA は、Industries 共有カタログ、Industries CPQ、業種 OM で構成されるエンドツーエンドの Salesforce Industries ソリューションです。TEA は次を意味します。
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Trusted (信頼性が高い): ビジネスとステークホルダーを守る
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Easy (簡単): 価値をよりすばやく大規模に提供する
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Adaptable (適応性が高い): ビジネスと共に進化する
アナリストや業界コンサルタントは、世界中のさまざまな業界にまたがる 150,000 社以上の企業がSalesforce CRM を使用していると推定しています。Greg と Angela は、その数に Infiwave が含まれていることをうれしく思っています。
さらに詳しく知るには
Salesforce のお客様は、次の学習ジャーニーで、デジタルトランスフォーメーションの優れたツールや業種別アプリケーションに関するスキルの習得方法を確認できます。
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Salesforce パートナーは、上記の同じ学習ジャーニーに加え、Partner Learning Camp (サインアップが必要) にあるパートナー向けリソースも利用できます。