分解リレーションについて学ぶ
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 分解リレーションの基本的な種類を挙げる。
- 1 対 1、1 対多、多対 1 の分解リレーションについて説明する。
基本的な分解リレーション
コマーシャルプロダクトとテクニカルプロダクト、およびその両者間でデータを対応付ける分解リレーションを図示する場合、一般的なパターンがいくつかあります。このパターンは分解モデルと呼ばれることもあり、通信業界でも同じ意味で使用されています。
分解リレーションの種類
1 対 1
モデリングの観点から見ると、1 対 1 リレーションは最もシンプルな分解リレーションタイプです。Infiwave では、「Home Hub Modem (ホームハブモデム)」というコマーシャルプロダクトは、「Home Hub Modem CFS (ホームハブモデム CFS)」というテクニカルプロダクトに分解されます。
このケースでは、コマーシャルプロダクト属性は「Grade (グレード)」という 1 つのみであり、「Modem Standard (モデムの標準)」というテクニカルプロダクト属性に対応付けられています。より複雑な分解リレーションには、通常、他の属性も含まれています。業種注文管理 (OM) では、リレーションの数やリレーションで対応付けられるデータの量に制限はありません。
業種 OM では複雑度が高いユースケースを処理できますが、ベストプラクティスは「シンプルなほど良い」です。パフォーマンスに影響しないように、データの対応付けの量は最小限に抑えてください。詳細は、「アプリケーションの制約」を参照してください。
1 対多
1 対多の分解リレーションでは、1 つのコマーシャルプロダクトが複数の異なるテクニカルプロダクトの 1 つに分解されます。そのため、1 つのソース商品には複数の分解リレーションが関連付けられています。Home Hub Modem (ホームハブモデム) 商品の場合、Grade (グレード) 属性が「良い」に設定されているか「最高」に設定されているかに基づき、ホームハブモデル 2000 CFS またはモデル 3000 のいずれかで注文を履行します。これは条件と呼ばれます。ダウンロード速度に基づいて、お客様はモデル 2000 かモデル 3000 のいずれかを必要とします。
Greg は、1 対 1 モデルから 1 対多モデルへ移行することが新商品の導入に非常に役立つことがわかりました。最初にホームハブ 2000 モデムをロールアウトし、その後、翌年に、速度を向上させた新しいホームハブ 3000 モデムを追加することが完全に実現可能となり、管理も容易に行えます。
多対 1
多対 1 リレーションでは、注文の複数のコマーシャルプロダクトが 1 つのテクニカルプロダクトによって履行されるように、複数の分解リレーションと範囲機能が併用されます。範囲は分解後のテクニカルプロダクトのインスタンス数に影響を与えます。多対 1 リレーションでは、分解された履行要求をまとめることができるため、下流の履行システムとの通信時に効率性が高まります。正しい範囲を設定することにより、注文品目ごと、さらには取引先ごとに、インスタンスを分割するか、まとめることができます。
業種 OM では、複数レベルの分解、商品クラス別の分解など、より高度な分解リレーションモデルもサポートされています。分解リレーションにおける商品範囲の使用についての詳細も高度な内容になる場合があります。より高度な分解に関するドキュメントは、「リソース」セクションを参照してください。
まとめ
このモジュールでは、業種 OM における分解のしくみと分解リレーションの重要性について理解しました。分解の出力はオーケストレーションへの入力として使用されるため、次はオーケストレーションプロセスについて詳しく学ぶことをお勧めします。Industries Order Management Orchestration Foundations (業種注文管理のオーケストレーションの基本事項)モジュールを参照してください。