注文ベースの割引を作成して適用する。
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 注文ベースの割引を作成する。
- 割引品目を追加する。
- 割引価格を設定する。
- カートに注文ベースの割引を適用する。
- カートに注文ベースのカスタム割引を適用する。
注文ベースの割引を構築する
割引を作成する方法は 2 つあります。Ada が商品コンソールを使って、あらかじめ定義された割引を作成するか、営業担当または CSR がカートからカスタム割引を作成するかのいずれかです。あらかじめ割引を定義しておき、それを営業チームや CSR に選択してもらう方が早いと判断した Ada は、共有カタログで割引を作成します。
新規割引を作成する
Vlocity 商品コンソールで、Ada は [Discount (割引)] の横にある [new (新規)] アイコン (+) をクリックします。そして、[New Discount (新規割引)] ダイアログで、以下の項目を入力します。
- [Name (名前)] 項目に、
20% Off Mobile Phone Accessories - ODR
(携帯電話アクセサリ 20% オフ - ODR) と入力します。
- [Code (コード)] に
DSC_20_PHACC_ODR
と入力します。
- [Description (説明)] 項目に、
20% Off Mobile Phone Accessories
(携帯電話アクセサリ 20% オフ) と入力します。
- [Discount Type (割引種別)] で [Order (注文)] を選択します。
- [Pricelist (価格リスト)] で [B2C Price List (B2C 価格リスト)] を選択します。
- この割引は特定の商品のみに適用されるため、[Applies to All Items In Cart (カート内のすべての品目に適用)] 項目のチェックはオフのままにします。
-
[Active (有効)] チェックボックスをオンにして割引を有効化し、カートに表示されるようにします。
- [Effective From (有効開始日)] 項目に今日の日付を入力します。
詳細を確認して、[Save (保存)] をクリックします。
割引品目を追加する
次に、Ada は割引商品を追加します。新しく作成した割引のサイドバーにある [Discount Items (割引品目)] を選択し、[New Discount Item (新規割引品目)] をクリックします。新しいウィンドウが開くので、以下の項目を入力します。
- Type (種別): Product (商品)
- Product (商品): Tempered Glass Screen Protector (強化ガラス画面保護フィルム)
そして Ada は、[Active (有効)] チェックボックスをオンにして商品割引が利用できるようにし、[Effective From (有効開始日)] 項目を今日の日付に更新し、[Save (保存)] をクリックします。Infiwave Ocean Phone Case (Infiwave オーシャンスマートフォンケース) と Infiwave Fast Charge Wireless Charging Pad (Infiwave 急速充電ワイヤレス充電パッド) という商品についてもここまでのプロセスを繰り返し、新たな割引品目として追加します。
割引価格を設定する
Ada はいよいよ最後のステップである、割引価格の設定に取りかかります。サイドバーから [Discount Pricing (割引価格)] を選択し、[Adjustments (調整)] タブの下にある [New (新規)] ボタンをクリックします。そして [Price List Entry (価格リストエントリ)] ダイアログに、以下の情報を追加します。
- [Price List (価格リスト)] で [B2C Price List (B2C 価格リスト)] を選択します。
- [Display Text (表示テキスト)] に、
20% Off Mobile Phone Accessories
(携帯電話アクセサリ 20% オフ) と入力します。
- [Pricing Variable (価格設定変数)] セクション:
- [Charge Type (料金種別)] 項目で [Adjustment (調整)] を選択します。
- [Sub-Type (サブ種別)] 項目で [Standard (標準)] を選択します。
-
[Search (検索)] をクリックし、[One Time Std Price Adjustment Pct (1 回限りの標準価格調整率)] という価格設定変数を選択します。
- [Charge Type (料金種別)] 項目で [Adjustment (調整)] を選択します。
- [Pricing Element (価格設定要素)] セクションで、[20% Off (10% オフ)] をクリックします。
-
[Active (有効)] チェックボックスをオンにします。
- [Effective From (有効開始日)] 項目に今日の日付を入力します。
Ada はダイアログボックスの詳細を確認して、[Save (保存)] をクリックします。
これで、携帯電話アクセサリの価格を 20% 割引する注文ベースの割引が作成できました。
続いて、Ada が作成した注文ベースの割引を、Infiwave の CSR がどのように活用しているのかを見てみましょう。
注文ベースの割引を適用する
Infiwave の CSR である Brooks Bacher は、Ada が作成した 20% 割引を活用して、潜在顧客である Carole White 様に新商品 Infiwave Phone 11 の購入を促します。
Industries CPQ で注文を作成し、Infiwave Phone 11、Infiwave Ocean Phone Case (Infiwave オーシャンスマートフォンケース)、Tempered Glass Screen Protector (強化ガラス画面保護フィルム)、Infiwave Fast Charge Wireless Charging Stand (Infiwave 急速充電ワイヤレス充電スタンド) をカートに追加します。
カート内の [Applied Discounts (適用済み割引)] セクションで、[+ Add Discount (+ 割引を追加)] をクリックします。[Apply Discount (割引を適用)] ダイアログで、[Qualified Discounts (適用条件を満たした割引)] タブを選択し、注文に使用できる割引を確認します。Brooks は、Ada が作成した注文ベースの割引を選択し、カートに適用します。
Infiwave 急速充電ワイヤレス充電スタンド、強化ガラス画面保護フィルム、Infiwave オーシャンスマートフォンケースの価格が 20% 引きとなります。
注文ベースのカスタム割引を適用する
CSR や営業担当者は、顧客の購入を促すため、カスタム割引を作成するか、カート内の各商品の価格を手動で調整できます。この 2 つの方法をさらに詳しく見てみましょう。
カートで注文ベースのカスタム割引を作成する
Brooks は White 様の購入を促そうと 20% 割引を提案してみましたが、それでは決断に至らないようです。そこで、現在の割引を削除し、注文ベースのカスタム割引として 25% 割引を追加することに決めました。この割引は、スマートフォンケースと保護ガラスフィルムのみに適用されます。
このとき、Brooks が元の割引を削除しなかったら、どうなるでしょうか? まず、1 つ目の割引として、価格が 20% 引きになります。次に、この割引された価格に対して、2 つ目の割引である 25% オフが適用されます。こうして 2 つの割引が合わさることによって、割引率は 45% を超えてしまいます (手痛いミスです!)。こうした事態を避けるため、Brooks はカートから元の 20% 割引を削除します。
注文のカートワークスペースの [Applied Discounts (適用済み割引)] セクション (1) で、Brooks は [20% Off Mobile Phone Accessories - ODR (Order) (携帯電話アクセサリ 20% オフ - ODR (注文))] のアクションメニュー (2) を選択し、[Delete (削除)] (3) をクリックします。[Applied Discounts (適用済み割引)] セクションから割引の表示が消え、価格が元の値に戻ります。
次に Brooks は、[+ Add Discount (+ 割引を追加)] をクリックします。[Apply Discount (割引を適用)] ダイアログで、[+ Create Custom Discount (+ カスタム割引を作成)] を選択します。そして、[Create Custom Discount (カスタム割引を作成)] ダイアログで、以下の情報を入力します。
- [Name (名前)] 項目に、
25% off phone case and protective cover
(スマートフォンケースおよび保護フィルム 25% オフ) と入力します。
- [Allocation (割り当て)] で [Order (注文)] を選択します。
- [Description (説明)] 項目に、
25% off Ocean phone case and tempered glass cover for this order
(本注文のオーシャンスマートフォンケースおよび強化ガラスフィルム 25% オフ) と入力します。
- [Apply to (適用先)] で [Specific Products (特定の商品)] を選択します。
- [Products (商品)] で、[Infiwave Ocean Phone Case (Infiwave オーシャンスマートフォンケース)] と [Tempered Glass Screen Protector (強化ガラス画面保護フィルム)] を選択します。
- [Amount (金額)] セクションで、[One Time (1 回限り)] チェックボックスをオンにします。
- [Adjust By (調整方法)] で [Percent (パーセント)] を選択します。
- 調整率の値に
25
と入力します。
[Save & Apply (保存して適用)] をクリックして、カスタム割引を保存し、注文に適用します。Brooks が強化ガラス画面保護フィルムと Infiwave オーシャンスマートフォンケースの価格を確認すると、両方とも 25% 割引になっています。
調整コードを使って商品価格を割引する
お客様にぜひ購入してもらおうと、Brooks は Infiwave Phone 11 の価格を調整することに決めます。
White 様の注文のカートワークスペースで、Infiwave Phone 11 のアクションメニューを選択し、[Adjust Price (価格を調整)] をクリックします。
[Infiwave Phone 11 Pricing (Infiwave Phone 11 の価格設定)] ダイアログの [Adjust Pricing (価格設定を調整)] セクションで、次の情報を追加します。
項目 |
値 |
---|---|
Adjust By (調整基準) |
ドロップダウンボックスから [Adjustment Code (調整コード)] を選択します。 |
Adjustment Code (調整コード) |
[ADJ-$20-OFF] を選択します。 |
選択し終えたら、[Add + (追加 +)] をクリックして、Infiwave Phone 11 に 20 ドル引きの価格調整を追加します。[Price Waterfall (価格ウォーターフォール)] セクションに価格調整が表示されます。
さらなる割引で White 様にご満足いただけたようです。Brooks に感謝を述べてから、ご注文いただきました。(やりました!)
すべて順調です
注文ベースの割引の操作は簡単ですね。これで注文ベースの割引について理解できたので、次の単元では取引先ベースの割引に進みます。次の単元でお待ちしています。
リソース
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プラクティスガイド (PDF): Create Order-Based Discounts (注文ベースの割引を作成する)
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Salesforce ヘルプ: Define Basic Discount Settings in the Pricing Designer (価格設定デザイナーで基本割引の設定を行う)
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Salesforce ヘルプ: Create an Order-Based Discount in the Pricing Designer (価格設定デザイナーで注文ベースの割引を作成する)