属性の変更

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

• 属性がどのように変更されるかを記述するアクションパラメーターを作成する。
  
• 商品の属性を変更するための商品リレーションを作成する。
  
• 高度なルールを使用して新しい商品リレーションをトリガーする。
  

属性変更を始める

前の単元では、Infiwave の CPQ 開発者である Eliza Young が Recommends (推奨)、Excludes (除外)、Requires (必須) といったリレーション種別を使用して商品リレーションを作成する様子を見ました。商品の選択や設定に問題が発生した場合、これらのリレーション種別はユーザーにアラートを表示し、商談、見積、または注文を次の段階に進められないようにします。ですが、Eliza はそれだけでは満足せず、ユーザーが問題を解決できる手助けをしたいと考えています。そのために彼女は Industries CPQ のルールを活用します。

商品リレーションには、単にアラートを表示するのではなく、指定されたアクションを実行するリレーション種別もあります。たとえば、Auto-Add (自動追加)、Auto-Remove (自動削除)、Auto-Replace (自動置換)、Modify Attributes (属性を変更) などがあります。

この単元では、Modify Attributes (属性を変更) リレーション種別を使用して、カートの商品の属性を変更するという高度なルールを作成します。

アクションパラメーターを作成する

Infiwave の商品管理チームは、新しい「Business Video Service」商品を導入しました。この商品には高帯域幅のブロードバンド接続が必要です。そこで Eliza に、200 Mbps 未満の [Download Speed (ダウンロード速度)] 属性が顧客に表示されないようにする入力規則の作成を依頼しました。

この要件を満たす最善の方法は、「Business Video Service」がカートにある場合に「Broadband Cable Service」商品の属性を変更する商品リレーションを作成することです。そのためには、属性がどのように変更されるかを記述する必要があります。この情報は JSON 表記で商品リレーションの [Action Parameters (アクションパラメーター)] 項目に保存されます。最初のステップとして、属性選択リストの変更を JSON 表記で記述する必要があります。

Eliza は、Product Configuration Procedures (商品設定手順) というポイントアンドクリック型の JSON 生成ツールを使用してアクションパラメーターのリストを生成します。まず、「Broadband Cable Service」製品の [Download Speed (ダウンロード速度)] 属性から 10 Mbps、55 Mbps、および 100 Mbps のオプションを除外するコードを作成します。

では、Eliza と一緒に Trailhead Playground で作業を進めましょう。

1. アプリケーションランチャーから [Product Configuration Procedures] を検索して選択します。
   
2. [New (新規)] をクリックします。
   
3. 次の詳細を追加します。
   
   • [Configuration Procedure Name (設定手順名)] 項目に JSON Generator と入力します。
     
   • [Select a product (商品を選択)] で、[Broadband Cable Service] を選択します。
     
   • [Add Attribute (属性を追加)] で [Download Speed (ダウンロード速度)] を選択します。
     
   • [Download Speed (ダウンロード速度)] 属性の横にある [+] をクリックします。[Download Speed (ダウンロード速度)] の見出しの下に [Add Action (アクションを追加)] ボタンが表示されます。
     
     
4. [Download Speed (ダウンロード速度)] 属性から 10 Mbps を除外します。
   
   • [Add Action (アクションを追加)] をクリックします。
     
   • 最初のドロップダウンで [CONSTRAIN (制約)] を選択します。
     
   • 2 番目のドロップダウンで [Exclude (除外)] を選択します。
     
   • [Select Options (オプションを選択)] をクリックし、[10 Mbps] を選択します。
     
5. 手順 4 を繰り返し、55 Mbps と 100 Mbps を [Download Speed (ダウンロード速度)] 属性から除外します。
   
6. 変更内容を保存します。
   
7. [Product Configuration Procedure (商品設定手順)] ページで、[Action Parameters (アクションパラメーター)] セクションの JSON をコピーし、テキストエディターに貼り付けます。
   

これで [Download Speed (ダウンロード速度)] 属性のアクションパラメーターが JSON で準備できました。

商品リレーションを作成する

次に、「Broadband Cable Service」の属性を変更する新しい商品リレーションを作成します。Product Configuration Procedures を使用して構築したアクションパラメーターコードを使用し、属性値の除外を実行します。

1. アプリケーションランチャーから Vlocity 商品デザイナーを検索して選択します。
   
2. ナビゲーションメニューから [Product Relationships (商品リレーション)] を選択します。
   
3. [New (新規)] をクリックします。
   
4. [New Product Relationship (新規商品リレーション)] ウィンドウで以下の詳細を入力します。
   
   • [Product Relationship Name (商品リレーション名)] 項目に「Business Video Modifies Broadband Cable Attributes」(Business Video でブロックケーブル属性を変更) と入力します。
     
   • [Product (商品)] で、[Business Video Service] を選択します。
     
   • [Relationship Type (リレーション種別)] 項目で、[Modify Attributes (属性を変更)] を選択します。
     
   • [Related Product (関連商品)] で、[Broadband Cable Service] を選択します。
     
   • [Min Quantity (最小数量)] と [Max Quantity (最大数量)] の両方に「1」を入力します。
     
   • [Action Parameters (アクションパラメーター)] 項目に、テキストエディターからアクションパラメーターコードを貼り付けます。
     
   • [Attribute Modification Context (属性変更コンテキスト)] で、[Cart (カート)] を選択します。
     
   • 変更内容を保存します。
     

商品リレーションが設定されたら、次のステップに進みましょう。高度なルールを作成します。

高度なルールを定義する

ここまで、属性変更を記述したコードを作成し、このコードを使用して属性値を除外する商品リレーションを作成しました。次は、新しく作成した [Modify Attributes (属性を変更)] 商品リレーションを使用する高度なルールを作成して、これらを統合します。

1. アプリケーションランチャーで、[Vlocity Rules (Vlocity ルール)] を見つけて選択します。
   
2. [New (新規)] をクリックします。
   
3. 次の詳細を入力します。
   
   • [Rule Name (ルール名)] 項目に「Attribute Mods Actions Rule」(属性変更アクションルール) と入力します。
     
   • 下の行にある 3 つのドロップダウンで、それぞれ [Configuration (設定)]、[Order Product<OrderItem> (注文商品)]、[Active (有効)] を選択します。
     

次に、Vlocity ルールビルダーの [Actions (アクション)] に表示される商品リレーションを追加します。

1. [Filters And Actions List (検索条件とアクションリスト)] で [Actions (アクション)] をクリックして、すべての商品リレーションを表示します。
   
2. [Business Video Modifies Broadband Cable Attributes (Business Video はブロードバンドケーブル属性を変更)] を見つけて、[Add To Rule Action (ルールアクションに追加)] をクリックします。
   

3. 変更内容を保存します。
   

新しいルールが使用可能になりました。

カートでルールをテストする

高度なルールが想定どおりに動作することを確認するため、以下の手順を実行します。

1. B2B 顧客である Acme の新しい注文を作成します。
   
2. [Business Video Service] と [Broadband Cable Service] をカートに追加します。「Broadband Cable Service」商品に関して、属性の設定が不足していることを示すアラートが表示されます。
   
3. 品目項目のアクションメニューから、[Configure (設定)] を選択します。
   

4. [Download Speed (ダウンロード速度)] をクリックします。
   

属性のオプションとして 200 Mbps のみが表示されることを確認します。「Broadband Cable Service」商品の [Download Speed (ダウンロード速度)] 属性には、10 Mbps、55 Mbps、100 Mbps のオプションが表示されなくなりました。属性の設定に関する高度なルールが想定どおりに動作しています。

これで、カートの商品の属性を変更する高度なルールを正しく作成できました。次の単元では、この属性変更を元に戻すためのルールを作成します。引き続きがんばってください。

リソース

• Salesforce ヘルプ: 品目間で属性を変更するための属性設定ルールの作成