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チームの意思統一を図る

学習の目的 

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 営業組織にとっての E コマース実装の利点を説明する。
  • できるだけ早期に他部門の関係者が参加することの重要性を説明する。
  • B2B E コマースの立ち上げに不可欠なステップを挙げる。

デジタルコマースの利点

従来の営業文化について考えてみると、電話をかけたり、ノルマを果たしたりするのに精一杯でした。今はデジタルコマースのおかげで、営業が業務を行い、お客様をジャーニーのすべてのステップでサポートするより良い方法ができました。デジタルコマースによって、お客様がブランドとやりとりを行える方法が増え、営業チームは今までとは異なるお客様中心の視点で物事をとらえられるようになりました。多くの営業担当がデジタルコマースによって自分の日々の役割が影響を受けるのではないかと心配していますが、そのような心配は不要です。

E コマースソリューションによって注文処理が合理化されるという利点があり、営業担当は自分の時間を有効に活用できるようになります。最近の「Salesforce State of Commerce (Salesforce のコマースの現状)」レポートによると、63% の B2B 営業リーダーが、デジタルコマースによって自分のチームが注文処理作業から解放され、お客様の戦略的アドバイザーとしての重要な役割を果たせるようになったと回答しています。

デジタルコマースを利用することで、営業担当の役割はさらに動的なものになります。営業担当は新しい顧客インサイトを発見し、ビジネスの状況、業界、商品を理解することにより多くの時間を費やせるようになります。

すべての関係者に呼びかける

B2B ビジネスに E コマースを実装すると決定したら、営業組織などの重要な関係者にできるだけ早期に関与してもらう必要があります。関係者に実装計画への参加を求め、変更がいつ行われるかについて同僚と積極的にコミュニケーションを取るように依頼します。

営業リーダーと連携してデジタル注文に関して営業担当の報酬がどうなるのかを決定し、確実に営業リーダーが新しいストアフロントの支持者となるようにします。B2B がどのように営業の役に立つかに重点を置きます (新しくできた自由時間をどのように過ごしたいかについてブレインストーミングを行うなど)。次の点が特に営業スタッフに喜ばれることがわかっています。

  • スプレッドシートの更新などの日常作業が減る。
  • 繰り返しの注文に費やす時間が減り、新しいビジネスを見つけることに費やせる時間が増える。
  • 新しい E コマースデータによって新しいインサイトを得られる。
  • 帯域幅が増えたことで大口のお客様に個人的なエクスペリエンスを提供できる。
  • 従来の注文を取る人ではなく、信頼できるアドバイザーと見られる機会が増える。

もちろん、販売を早く開始するほど、早くシステムの採算が取れるようになります。ただし、ビジネスケースや方針について組織内の主要な関係者の認識が統一されていなければ、プロジェクトは途中で頓挫しかねません。一方、多くの関係者を集めすぎれば、すばやい意思決定を行いにくくなります。つまり、実装をスムーズに進めるには、誰が決定権を持つかを見極め、そのような人にプロジェクトの開始時から参加を求めることが必要です。 

機能、コスト、スピードの間のトレードオフは計画プロセスで必ず発生します。そのような意思決定に全員が関与し、プロジェクトの全体的な論理的根拠について合意に達することが非常に重要です。完全な意思統一は成功への鍵です。

他部門の関係者を計画に引き込むことは当たり前のように思えるかもしれませんが、優先事項が非常に多いため、重要な部門が見逃されることがよくあります。必ず次の部門と意思統一を図ります。

  • IT: このチームはテクノロジーのインテグレーションやアップタイムへの影響を懸念する可能性があります。必ず、立ち上げの成功を測定するための分析を収集するプロセスを設定するようにします。
  • 営業: このグループはデジタルストアフロントが給与や日常業務にどのように影響するかを懸念する可能性があります。事前にデジタルでの売上に関する営業担当への報酬を決定します。デジタルエクスペリエンスによって得られるインサイトの価値を示し、その利点について説明します。営業担当のバイヤーへの売り込み意欲が高まるように、コミッションが得られることを保証してください。
  • カスタマーサービス: ケースを回避し、サービス担当の効率を高められるように、コマースサイト内にサービスオプションを統合します。たとえば、サービスチームはサイトにナレッジ記事を追加したり、カスタマーサービスチャットを統合したりすることができます。
  • 法務: GDPR などのプライバシーとデータのガバナンスに関する懸念事項を計画内で考慮します。必ずサイトの契約条件について法務担当のレビューを受けるようにします。
  • マーケティング/ビジネスユニット: 新商品の発売プロセスを統合して、商品の詳細 (名前、説明、画像など) がコマースサイトで使用開始されるようにします。立ち上げに向けてサイトのプロモーションの準備が整うように、マーケティングと定期的にすり合わせを行います。

影響力の高い営業担当はデジタルイノベーションを優先する会社に引き付けられます。これまでも利用できる最良の営業テクノロジーを使用してきた場合が多く、スプレッドシートや注文取りの日々に戻りたくはないと考えています。つまり、デジタル戦略を優先する企業は、チームにメンバーを追加する必要があるときに、最高の人材を選ぶことができるということです。

そのために、職務内容の経験または要件セクションにデジタルコマース戦略に関する文言を必ず追加します。また、候補者との面接プロセスで、計画について話し、どのように反応したかを書き留めておきます。

早く立ち上げるためのチェックリスト

物事を簡略化しましょう。B2B コマーストランスフォーメーションの主要なステップは次のとおりです。

  • 実用最小限の製品 (MVP) 計画を作成する。
  • 既存のお客様にアンケートを行い、特に多い課題を特定する。
  • 会社の目標と営業チームの課題を検討する。
  • 上位 3 つの優先事項を選択する。
  • ロードマップを作成する。どの機能をどのリリースで導入しますか?
  • 作業チームを特定する。
  • 社内各部門の賛同を得る。
  • MVP 計画に基づいて概念実証 (POC) を作成する。
  • フィードバックと賛同を得るために POC を使用する。
  • MVP 計画と対処する課題を対応付ける。
  • 主要な関係者のサポートを獲得、維持するためのコミュニケーションのペースを決める。
  • 採用を促進するための既存のバイヤーとのコミュニケーション計画を作成する。
  • POC ストアフロントを使用して営業のイネーブルメントを行い、営業担当がバイヤーにサイトのデモを行えるようにする。
  • 新しい Web サイトの使用方法の動画チュートリアルなどを投稿することを検討する。
  • 稼働開始する。祝杯をあげましょう!
  • 結果を追跡し、主要なメトリクスについて報告する。
  • コーヒーを片手に次のリリースの計画を始める。

まとめ

E コマースによる変革の価値を理解することは大切ですが、チーム全体の賛同を得られなければ最良の計画でもうまくいかないことがあります。E コマース計画で対応しようとしている大きな変化を評価して構想し、主要な部門の視点とその部門が受ける影響を理解しましょう。意思統一がすべてです。

リソース

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