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セグメント戦略を構築する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • セグメント戦略の構築方法を説明する。
  • さまざまなセグメント種別を説明する。

セグメントは「誰に、何を、なぜ」で考える

ユーザーセグメントを使用することで、Marketing Cloud Personalization のキャンペーンの効果と訴求力を大きく高めることができます。特定の訪問者グループを対象にできるだけでなく、セグメントで見えるトレンドは、マーケティング全体に広範な影響を与えます。セグメントを作成する前に、それをどのように活用するか、どのセグメントが組織に最も大きな効果をもたらすかを戦略的に考える必要があります。

まずは、サイト上で確実に起こっていることに基づいてセグメントを作成しましょう。こうしたセグメントは、既知のペルソナや行動に基づいてサイト上のユーザーを分類するものです。たとえば、SaaS アプリケーションなら、登録ユーザー、未登録ユーザー、トライアルユーザーといった分類が考えられます。あるいは、リテールや旅行業界では、購入経験のある訪問者とそうでない訪問者がいることがわかっています。そこで、基本的なセグメントをいくつか作成し、パーソナライズキャンペーンで使用し始めると、さらに必要なセグメントが見えてくることがあります。

パーソナライズの目標達成に役立つセグメントを作成しましょう。たとえば、メールマーケティングへの登録を促したい場合は、サイトに登録していないユーザーを対象にします。そのような訪問者を識別するためのセグメントを作成して、そのセグメントのメンバーのみに対してキャンペーンを実施するように制限できます。

業種や職種に関わらず、通常、セグメントはいくつかのカテゴリに分類されます。

  • デモグラフィックセグメンテーションは、最もシンプルなセグメントカテゴリであり、年齢、性別、ライフサイクルフェーズ、収入、宗教、人種、国籍といった要素に基づきます。
  • 行動セグメンテーションは、商品やサービスに対して消費者がどのように、いつお金を使うかといった、行動パターンや意思決定のトレンドに基づきます。
  • 心理セグメンテーションは、行動セグメンテーションに似ていますが、ライフスタイル、活動、関心、意見などに基づきます。
  • 地理的セグメンテーションは、地域によって人々を分類します。見込み客のニーズや関心は、住んでいる場所に応じて異なる可能性があるためです。これらの異なるセグメント種別が、商品、サービス、コンテンツ、アプリケーションのマーケティング方法にどのように影響するかを考えてみましょう。

サイトでセグメントを検討する際は、それらをどのように整理するかを考えましょう。類似した種別のセグメントをフォルダーにまとめておくと、後で簡単に見つけることができて便利です。こうすることで、どこにギャップがあるかを把握しやすくなり、それを補うための新しいセグメントを作成することもできます。セグメント用のフォルダーを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. Marketing Cloud Personalization にログインします。
  2. [User Segments (ユーザーセグメント)] をクリックします。
  3. キャンペーンリストページと同様に、セグメントリストページにはセグメントが保存されたフォルダーの一覧が表示されます。
  4. フォルダー一覧の一番下にある [New Folder (新規フォルダー)] をクリックします。
  5. フォルダー名を入力します。
  6. [Create (作成)] をクリックします。

セグメントをいくつか作成したら、それらをドラッグアンドドロップでフォルダーに移動して整理することができます。新しいセグメントを作成する前に、どのフォルダーに属するかを選択してから、[New Segment (新しいセグメント)] をクリックしてルールに基づくセグメントを作成します。

  1. [New Segment (新しいセグメント)] の横にある矢印をクリックすると、この単元では扱わないほかのセグメント種別も選択できます。現在は [Setup (設定)] タブにいます。このセグメントはまだ作成されていないため、ほかのタブはグレー表示になっています。
  2. [Segment Name (セグメント名)] 項目にセグメントの名前を入力します。ベストプラクティスは、セグメントのルールが一目でわかるように、説明的な名前を付けることです。たとえば、オーストラリアからの訪問者を対象とするセグメントを作成する場合は「visitors from Australia」といった名前にします。
  3. 次に、セグメントルールを追加します。
    • まず、[Category (カテゴリ)] を選択します。このセグメントでは、カテゴリとして [location ads] を選択します。
    • [Rule (ルール)] は [in] を選択します。
    • [Country (国)] を選択し、[one of] のままにしておきます特定の国から来ていないすべての訪問者を対象にしたい場合は、[is not one of] を選びます。
  4. 次に、[Search for a country (国を検索)] に「Australia」と入力します。
  5. [Save (保存)] をクリックします。メモ: 1 ~ 2 分経っても [User (ユーザー)] タブに誰も表示されない場合は、ルールの調整が必要な可能性もあります。

1 つのセグメントに複数の階層を作成する

単一のセグメント内で、ロジックゲートやグループを使用して複数の階層を作成することができます。セグメントに追加のルールを設定するには、[Setup (設定)] をクリックします。たとえば、オーストラリアからの新規訪問者を確認したいとします。ロケーションのルールはすでに追加されていますので、次に訪問に関するルールを追加します。オーストラリアからアクセスしていて、かつサイトに初めて訪問したユーザーを表示するためには、AND ロジックゲートを使用する必要があります。

  1. [New Rule (新規ルール)] をクリックし、[Category (カテゴリ)] で [Visits (訪問)] を選択します。
  2. [Visit Count (訪問回数)] を選択し、[all time (全期間)] に対して [Did not visit two or more times (2 回以上訪問していない)] を選択します。これにより、1 回しか訪問していないすべてのユーザーが対象になります。この例では、ロジックゲートのデフォルト値が [AND] なので、グループの上部にある [OR] をクリックして変更する必要はありません。また、セグメントの構成を変更しましたので、セグメント名も更新しておくとよいでしょう。
  3. セグメント名の先頭にある [Add New (新規追加)] をクリックします。
  4. [Save (保存)] をクリックします。ユーザーリストがどのように変化したかに注目してください。

[Segment Compare (セグメント比較)] タブも同様に機能します。セグメントを追加して比較することができます。また、エンゲージメント、商品アクティビティ、KPI に関する追加データも表示され、平均値や合計値を確認できる柔軟性も備えています。[Category Affinities (カテゴリの親和性)] では、現在そのセグメントに属するユーザーに対して、カテゴリごとの閲覧数、閲覧時間、購入数、収益が表示されます。サンバーストグラフは階層データをリング状に可視化したもので、一番内側のリングがトップレベルのカテゴリ、その外側が第 2 レベルのカテゴリ、というように、サイトの構造に応じて階層が続いていきます。たとえば、リテールサイトのセグメントであれば、閲覧の約半数がレディース衣料に集中しており、その中でも最も閲覧が多いのはハンドバッグで、次いでトップスアンドブラウス、靴、ドレスアンドスカート、ジュエリー、パンツとデニム、新着商品が続いているといった分析が可能です。

Marketing Cloud Personalization の [Segment Affinities (セグメントの親和性)] 画面。「閲覧の 15.4% がレディースのスウェットシャツに集中している」といった階層データが確認できる。

セグメントはパーソナライズ戦略の中核要素であり、顧客の行動に関するさらなるインサイトを得ることができます。作成できるセグメントの種類はいくつかありますが、いずれの場合もキャンペーン戦略やグローバル目標と一致している必要があります。セグメントの作成は簡単で、ニーズに応じて異なるロジックゲートを追加する柔軟性もあります。セグメントメンバーシップの詳細を確認したり、複数のセグメントにわたってデータを分析したりすることもできます。セグメントを活用することで、パーソナライズキャンペーンの効果を高め、サイト上でのユーザーやアカウントの行動データをより深く分析することができます。

これで、Marketing Cloud Personalization におけるセグメント戦略について、その構築方法から分類、活用法に至るまで、しっかり理解できました。

リソース

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